心神

登録日:2012/05/23(水) 00:16:20
更新日:2022/09/17 Sat 11:57:46
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①心神
心、精神のこと。


②心神(航空機)
日本がF-2、F-15の後継戦闘機として三菱重工業に依頼、製造開始されたステルス戦闘機。
予想される性能としては
  • マッハ2
  • F-22等第5世代戦闘機クラスのステルス性
  • スーパークルーズ能力(アフターバーナ無しでの超音速飛行)
を持つという。

概念実証機初飛行は2014年度予定。












というのは

 
   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(・ω・` )E)
  Y   Y  *

  • 心神(しんしん)

将来日本が純国産主力戦闘機を開発する為の技術・データ獲得を目的とした技術実証機。公式型式名は「X-2」。正式名公開前の仮名は「先端技術実証機」(ATD-X)。


戦闘機じゃないよ

戦闘機じゃないよ


大きな依頼先は三菱重工。

2006年に縮小模型試験が開始、その完了をもって2014年3月より組立が開始され、2015年に飛行実験、2016年に研究完了を予定…案の定延期を繰り返し2016年に初飛行。32回の飛行ののち、翌2017年には最終飛行を迎えた。その後は岐阜基地で保管され、航空祭の度に来場者を出迎えている(COVID-19のせいで最近はそれすら危ういが)


国産のジェットエンジンやステルス等、「第五世代戦闘機」開発に欠かせない技術、また、レーダーの対ステルス技術研究等々な実験を行う予定。

概念実証機の名の通り実験機で非武装、アメリカの所謂Xナンバーシリーズである。

開発費を安くあげるためキャノピーがT-4の、脚がT-2/F-1の流用等、涙ぐましい努力も払われてる。

【技術的特徴】
  • ステルス能力
この実証機では機体のRCS(radar cross section:レーダー反射断面積)を低減するため、
胴体の形状をステルス性の高い設計にし、翼の前後縁後退角などの角度を統一している。
また、横からのRCS低減に配慮して、二枚の垂直尾翼は外側に傾斜させている。
さらに、エンジン前面からの反射低減にスネークダクト(インテイクダクトを曲げる)、ダクト内にレーダーブロッカーを装着、電波吸収材も塗布する。
キャノピーにはレーダー波が入らないようコーティングが施される。
カラーリングがF-22などのグレーでないのは、各種試験にあたり随伴機からの視認性を上げる必要があるから。

  • 高運動性
機体に二基搭載されるエンジンは、国産初のアフターバーナー付きターボファン・エンジンで、
ノズル後方には推力偏向機構として120°間隔で三枚の特殊耐熱合金製パドルが装着される。

また、機体の推力偏向を含む推力制御と飛行制御を統合する技術も搭載される。

この二つの技術を用い、ポスト・ストール・マニューバ(通常失速するような領域でも機動を可能とする技術)と呼ばれる高運動性を得る。


これら二つの先進技術を用いた機体を実際に飛行させることで、対ステルス機のデータを得ることを目的としている。


【心神はF-Xになるか?】
一部で「次期主力戦闘機に」との声があるが、戦闘機ですら無いため採用はありえないと思われる。

そもそも、日本の航空機産業の技術力は、戦闘機を完全に自主開発するほど高いとは決して言えない。
素材やアヴィオニクスといった個々の技術に限っては高い評価をうけるが、
それらを統合した戦闘機を作った経験が浅く、また航空機の心臓といえるエンジン開発は未だ訓練機用の域を出ない。
搭載するエンジンのXF5-1の推力5tというのは、航空自衛隊の主力戦闘機F-15のエンジンの約半分でしかない。
ちなみにF-22のエンジンは15tで3分の1である。
なお、P-1に使用されたF-7エンジンを経て、XF-9エンジンが試験中。
これはF-22のエンジンに匹敵する出力を持ちながらコンパクトに纏まっているんだとか。
アメリカは更なる大出力化や可変サイクルに挑んでいるのだが


このあたりは国策航空宇宙産業の慢性的欠点でもある。というか要求性能を決められない市ヶ谷と武器輸出三原則に固執する霞が関に振り回されてきた結果


また、第5世代の要素と言われるステルス技術においても、まだまだ発展途上である。
なにせ実物大模型の実験を行える施設が国内に存在せず、わざわざフランスまで持ち込んだくらいである。
そして、レーダー対策だけがステルス技術では無い。自機の索敵レーダー(当然、自分から電波を出せば探知される)の処理や廃熱等、取り組む問題も多い。

残念ながら心神の研究が成功したとしても、その技術の実用化、量産化までの道のりは20年は遠いと言わざるを得ない。

もっとも、そのギャップを埋め、将来の国産戦闘機の試金石となるべく生み出されたのがこの心神なのだから、当然とも言える。
20年や30年後に生まれるF-3に期待しましょう。その時まで防衛産業が生き残っていればいいね!
あとアメリカさんに許可貰わなくちゃ、わんわん
あと情報流出にも気を付けような

因みにネットで検索するとF-3として正式採用された心神だとか、攻撃機型のストライク心神だとかが出てきて空母から発艦し、中国機動部隊を撃滅する動画がある。
無論懸命なアニヲタ諸君ならわかっての通りこれらは防衛省の関与しない事実無根のもので、将来の航空自衛隊装備特集を謳ったとあるゴシップムックとその付録映像が情報の出本である。
とは言えいずも型のVSTOL空母化計画が決まった今、妙に未来予知的なところがあるようにも思われてしまう。


なお、三菱重工はインタビューで
「ひらりひらりと身をかわす平成のゼロ戦を目指す」
と言っていたとか。







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最終更新:2022年09月17日 11:57