登録日:2011/12/26 Mon 15:42:55
更新日:2023/11/25 Sat 07:05:02
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諸元
全長:180mm
重量:795g
口径:9mm×19
装弾数:8+1発
製造:ワルサー社(ドイツ)
1976年に西ドイツ警察の制式採用
拳銃のトライアル用に、のコマーシャルモデル「P1」をベースに開発された自動拳銃。
○特徴1
P-38をはじめワルサー社の
9mmパラベラム拳銃はスライドが大きく
くぱぁした排莢口を備え、バレル上面が大きく露出したデザインであった。
P-38を短くしたP-38Kがそのせいでスライド破損事故を起こし、耐久性に疑問が出された。
その疑問にバレル全体をスライドでカバーし排莢口を小さくするという方法で、答えを出している。
さらにスライドはスチール、フレームはアルミニウム合金の削り出し加工で製造されており耐久性が向上している。
その他のパーツは生産性向上のため、プレス加工で製造されている。
○特徴2
P-38などにあった手動セイフティを廃止して代わりに「デコッキングレバー」をグリップ側面のトリガーの後ろの位置に
装備している。
レバーを押し下げるとハンマーがデコッキングするので、薬室内に弾薬があっても安全に持ち歩け、トリガーを引けば確実に発射されるようになっている。
即応性を高めるためにトリガーメカニズムも改良されており、P-38よりもトリガープルはスムーズで引きやすくなっている。
○トライアルとその後
西ドイツ警察制式拳銃トライアルにはこの銃以外に「マウザー HSP」「H&K P7」「SIG/SAUER P225」が提出された。
2回目にP225(制式名称P6)、3回目にP5、最後の4回目でP7がテストに合格し、この3種類から各州が自由に選ぶという形式でトライアルは幕を閉じた。
ちなみにHSPは1回目の結果を受けて以降の選考を辞退している。
「さあ!3つの中から自由に選んでね」
とは言ったものの、合格した中で価格がずば抜けて高く、採用数は一番低かった。
ああ、無情……
○バリエーション
全長:170mm
重量:750g
口径:9mm×21
装弾数:8+1発
「私服警官なので服の下に隠したい」「女性警官用にもっと小さいのが欲しい」
このような現場(?)からの声を受けて1987年に開発されたコンパクトモデル。限定的ながら
イギリス陸軍に「L102A1」として採用される。
アメリカへも民間用に輸出されたが、あまり売れなかったようだ。
カタログデータ不明
P5をベースに開発された、P4等に変わる西ドイツ軍用の拳銃。
手動セイフティが復活しておりスライドの形状も若干変更された。
○登場作品
○余談
- P5という名称はトライアル用の仮名称だったが、制式採用後もそのまま制式名称として使用された。
追記・修正お願いします。
最終更新:2023年11月25日 07:05