聖マッスル

登録日:2011/09/08(木) 10:53:49
更新日:2024/04/24 Wed 11:42:30
所要時間:約 3 分で読めます





聖(セント)マッスルは、かつて少年マガジンで連載されていた漫画。原作は宮崎惇、作画はふくしま政美。
記憶を失った青年、聖マッスルが古代エジプト・ギリシャに似た荒廃した世界をさすらい、行く先々で虐げられる人々を救う物語である。


全裸で。




 全 裸 で 。 


あらすじだけだと「それなんて北斗の拳?」と思うだろうが、聖マッスルは街の中を堂々と全裸で歩き、傷ついた人々を全裸で助け、悪の所業を全裸で裁く。
なお、彼の股間には何もないので花も恥らう乙女でも安心して読めるようになっています。


途中、ある少女が「走れメロス」よろしく自分のまとっていた布を聖マッスルに差し出すが…



に巻いた。そこに巻くのかよ!


「全裸スカーフ」という斬新過ぎるファッションに、戸惑いを通り越して呆然とするしかない。
ちなみにこのスカーフ、若干の防御力があるらしく敵の蹴りを防いだ(曰く「このハンカチがなければ気絶していた」)。

流石に主人公が全裸だと色々ヤバいと判断したのか、終盤からちゃんと服を着るが、安堵する反面「結局服着るのか」と若干寂しい気持ちにもなる。


主人公も主人公なら、敵も敵である。むしろ、この物語自体が色々ぶっ飛んでいる。
例を挙げると、


  • 壁も柱も床も天井も全て人間で出来た城
  • その城主も全裸。しかもグチョグチョと不気味な粘液を出している。ちなみに最初の敵である。
  • 花畑で目覚める主人公。さんざんマッスルポーズを取った後に自分の記憶がないことに気づく。
  • 増えすぎた国民を選別するため老若男女に課せられる死亡率70%強の『死のマラソン』 もちろん全裸で行われる。
  • 目指す街が見えた! → 見開きで主人公の尻どアップ。街は真ん中にちょこんと見えるくらい。
  • 動物の着ぐるみを着せた罪人を死ぬまで引き回す処刑


…一部だけであるが、お解かり頂けただろうか。
余りにも濃いので人を選ぶ作品ではあるが、読めば作品全体を通して描かれる「人間の素晴らしさ」に圧倒されるだろう。
機会があれば是非一読してほしい。


主要登場人物

  • 聖(セント)マッスル
物語の主人公。自分の名前を含む過去の記憶がなく、自分の素性を知るために旅に出る。
聖人の如き慈悲深い心と悪を打ち砕く凄まじい筋肉の持ち主であり、「聖マッスル」の名は彼の姿に心打たれた人々が名付けたもの。


  • 巨人王
その名の通り巨人の様な肉体と王者のカリスマを備えた人物で、実力は聖マッスルを超える。
荒廃した国を自ら立て直し、黒の帝王とも渡り合う英雄だが大義のためには肉親でさえ容赦しない冷徹な一面も持つ。
聖マッスルを自らの右腕たる人物と確信し、彼に様々な試練を課した。
スキンヘッドにモミアゲだけ三つ編みという、一度見たら忘れられない髪形をしている。
「サルでも描けるまんが教室」の担当編集者・佐藤の元デザイン。


  • 黒の帝王
世界を征服せんとする物語の黒幕。
中盤巨人王の口からその存在が明らかになったが、本編には出ていない。

  • 黒犬
黒の帝王の手先。
黒の帝王の命令で各地に現れ、様々な暗躍を重ねる。


最終章に登場。巨人王が東の国から手に入れたが、聖マッスルを新たな主と認める。
聖マッスルの過去に関係があるようだが…


ちなみにこの作品が連載していた頃、マガジンではあの地上最強の男 竜も連載していた。今のマガジンからは考えられない事である。
もし興味が沸いたら、合わせて読んでもいいかもしれない。

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最終更新:2024年04月24日 11:42