シルビア(S13型)

登録日:2010/10/05(火) 01:49:20
更新日:2022/04/16 Sat 16:48:17
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ART FORCE SILVIA


シルビアは日産がかつて販売していた2ドアノッチバッククーペであり、S13型はその5代目。販売期間は1988年~1993年。

【概要】

開発は、感性が豊かで、自身の個性を主張する若い世代のカーライフを想定し、「デザインの美しさ」、「走りの楽しさ」を併せ持つクルマとすることを課題とされた。
当時、同じデートカーとして人気だったプレリュードを越える爆発的人気で若者たちに売れに売れた。
その若者たちの中には、当初からのターゲットだったカップルだけでなく、その高い走行性能に魅せられた走り屋のあんちゃんも含まれる。
エクステリアは曲線と曲面で構成したワイド&ローの流麗なデザインとし、インテリアも居心地のよく、斬新な曲面デザインとした。

ちなみにデザインのモチーフは、初代モデルのCSP311型シルビアである。

そのデザインの素晴らしさが認められ、1988年のグッドデザイン賞を受賞している。

無骨なデザインだった(所謂カクカクシカジカな)、当時の日産車とは一線を画する美しいデザインの車。

カッコ良くて泥臭く無い車なので「走り屋」以外にも愛された

現在でも、一昔前ではブイブイいわせてたマダム達が、「お買い物車」として使用。意外にもNAは燃費が良い。
ターボのほうもそこそこというかまあ普通といったところ(参考:10km/l)。


駆動方式は初代からのFRを採用。
これは前・後の荷重配分に有利で、操舵感覚が滑らかであるとともに、クルマの挙動をアクセルの踏み具合でコントロールできるというFRの特性による贅沢な走り味にこだわったためでもある。
このFRのメリットを生かすために新開発のマルチリンクリヤサスペンションを採用し、四輪操舵装置のHICASII、デジタルメーター、フロントウィンドウディスプレイなど当時の新技術を採用し、「走りの楽しさ」を満喫できるものとした。

この車の特性として、前述の燃費も含め、加速性能、最高速、ハンドリングの何もかもが普通であること。
このフツーっぷりはGRAN TURISMOシリーズでもしっかり再現されている。
しかし普通ということは、いい言い方をすればバランスがいいということにもなり、ゆえに免許取立ての初心者の入門用にはうってつけだし、かといって熟練のドライバーにも、初心に帰るため基本を学びなおすための車としてもなじむという、まさに万人のための車といえる。これこそがシルビアの強みであり同時にウィークポイントでもある。
ただ、いいところも悪いところも全てひっくるめて、このシルビアの「走りの楽しさ」たるゆえんとも言えるのは間違いない。

エンジンは、発売当初は1800ccで自然吸気のCA18DE型(135ps)とそのターボのCA18DETのみが搭載されていたが、よりスポーツ性を追求したのか、1991年のマイナーチェンジで2000ccのSR20DEとSR20DET型に変更された。
これにより自然吸気型は135psから5馬力アップの140ps、ターボは175psから30馬力アップの205psとなった。
グレードはJ's、Q's、K'sの3種で、トランプを意識したユニークな構成になっている。

更にK'sのオートマチック車をベースに電動開閉式の幌を装備したオープンボディのコンバーチブルもある。これは日産の子会社である「オーテックジャパン」が開発したもので、コンバーチブル化に伴い車体に補強を施し、幌の格納部に車体色と同色のスチール製カバーを備えることで、幌を開けた状態でも美しいスタイルを損なわないようにしている。


【プラモデルでのシルビア】

実車発売直後に前期型がタミヤ、フジミから1/24スケールのプラモデルが、
その後アオシマからサスペンション可動、エンジン付き(無しもあるが)の後期型のプラモデルが発売された。
ちなみにアオシマのキットは実車登場後20年以上経ってのキット化である…。


【余談】

姉妹車に、リトラクタブルライトを採用したS13型の北米輸出仕様車240SXハッチバックボディの日本仕様車であり、エンジンを2400ccから1800ccのものに変更した『180SX』がある。
因みに事故を多く引き起こす走り屋のような方々に人気なため、任意自動車保険の保険料率が国産車では一番高い車種の一つでもある。

この180SXにS13型シルビアのフロントマスクを移植した車を『シルエイティ』、逆にS13型に180SXのフロントマスクを移植した車を『ワンビア』と呼ぶ。



シルビアを愛する自動車愛好家の方々からの追記、修正をお待ちしております。

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最終更新:2022年04月16日 16:48