ギムレー(新・世界樹の迷宮)

登録日:2013/09/06(金) 10:40:13
更新日:2020/08/08 Sat 15:38:06
所要時間:約 7 分で読めます




ギムレー(新・世界樹の迷宮)とは、『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』に登場する機械の名称を指します。

なお、説明にあたり随所に物語の ネタバレ を含むので、苦手な方はブラウザバックを推奨いたします。















●概要
ストーリーモード限定の迷宮「グラズヘイム」の管理端末であるこの私、人工知能「M・I・K・E」(マイク)が管理する大型戦闘兵器であります。
奇しくも某社のシミュレーションゲーム最新作にも同名のキャラクターがいると存じていますが、それとは全くの別物です。
アニヲタの皆さまがお住まいの世界で言えば「戦車」の類として分類され、多数の砲身に三角形状のキャタピラ、そして、赤を基調としたカラーリングが目立ちます。


初めてグラズヘイム≪エリアⅣ≫に足を運んだ時は、広大な閉鎖空間の中に生物ではない異様な赤い鉄の機械が鎮座するその姿に、きっと驚かれると思います。
・・・あからさまにイヤな予感がするぞ、と?
ノー、アニヲタ。誤作動で襲いかかるといった不安要素は存在しません。何故ならギムレーに関しては私に最上位の行使権が与えられているため、異常性の認められる命令を拒否することが出来るのです。
例を挙げると、命令者が施設の人間であっても、頭脳や精神状態が正常でないと判断される場合等はこのケースに該当します。



≪エリアⅣ≫には大型兵器「 グングニル 」の物理ロック解除端末が存在しますが、ギムレーはこのエリアにおける障害排除を目的として配備された防衛プログラムです。
他のエリアは施設の劣化によるシステム不備などが原因で、危険度の高い魔物の排除は遂行不可能でした。
しかし、エリアⅣは問題なくプログラムが起動可能であった事により、以下の5名のハイランダー(※主人公ですが 名前 ではなく 職業名 なのでお間違えなく)、私の「お友達」リッキィことフレドリカ・アーヴィング
お仲間のラクーナアーサーサイモンご一行が訪問される前に、あらかじめ障害となる魔物の排除を遂行できました。


・・・ほう?雑魚は普通に野放し(=ランダムエンカウントする)なのか、と?
イエス、アニヲタ。小型の魔物は優先度が低く、かつ無限に湧くターゲットを逐一排除するのは効率的ではありません。
お手数ですが、残りの魔物は皆さまの手で駆除してください。
しかし、入口から最奥の端末までは距離が短いので、往来自体は容易でしょう。


●性能
一度防衛プログラムの起動が申請・承認されると、ギムレーは主砲からの狙撃でターゲットの排除を開始します。
着弾地点を中心に広範囲に炎上するので、不用意に踏み入れると大ダメージを受けてしまいます、ご注意を。
ターゲットへの攻撃と接近妨害を兼ねた攻防一体の手段ですが、万が一接近を許してもギムレーは簡単に破壊されません。

多数の砲塔からは断続的な射撃を行うだけでなく、キャタピラの形状を生かしたいわゆるウィリーの体勢から曲射攻撃を行うなど、通常の戦車には決して真似できない動作を可能とします。
なお、キャタピラ自体は攻撃行動への転用も可能です。威力は他の兵装と比べて少々劣りますが。
他にも催涙効果のある発煙弾、猛毒性の化学兵器、広範囲への爆撃など、様々な攻撃手段を所有します。

このようにギムレーの武装は万全を期したものであり、グラズヘイム内部の防衛用兵器としては2番目に高水準の性能を誇っていると言えるでしょう。




では1番強い防衛用兵器は何か教えてくれ、と?
ノー、アニヲタ。それは残念ながら本作の最重要機密事項なのでお教えできません。
どうしても知りたければ、実際にゲームをプレイしてお確かめください。



ちなみにアニヲタ。1つ注意点があります。
冒頭で申し上げたように、グラズヘイムは本作のストーリーモードでしか訪れることが出来ないオリジナル要素の1つです。
つまり、原作(ニンテンドーDS版)に沿った仕様のクラシックモードを選ばれると、グラズヘイムはおろか、私やギムレー、リッキィ達は一切登場しないのです。
購入後、本作をプレイされる場合はその事を注意しておきましょう。



追記・修正はグングニルを発動してからお願いします。

























ここから更なるネタバレ注意


































「・・・千年後の人々よ、あなた達がここまで愚かとは思いませんでした」







茶番はここまで。
既にあからさま過ぎるほど イヤな予感がした と思われるが、その通り。
実際には後述の経緯から止むを得ず、ギムレーと戦う羽目になってしまう。




●戦闘に至るまでのいきさつ

グラズヘイムで冷凍睡眠から醒めた少女、フレドリカ。
主人公らの協力を得てマイクと再会し、千年前の記憶を取り戻した彼女は、現代のエトリアに大いなる災厄―――フォレストセルの覚醒が迫っていることを告げる。
そしてマイクからは、対フォレストセルに最も有効な手段である破壊兵器「 グングニル 」の使用を提案され、ロックの解除を目指して迷宮探索を続ける事になる。



やがてエリアⅣに辿り着いた一行。
後は端末から物理ロックの解除を行えば、起動準備は整ったも同然である。

だが端末を前に、神妙な面持ちでフレドリカが全てを打ち明けた。




グングニルは世界樹とフォレストセルのみならず、周囲一帯の地表を軽々と消し飛ばしてしまうのだと。



すなわち、グングニルの起動はエトリアの壊滅―――
街も人も、全てが犠牲になることを示していた。
同時にサイモン、アーサーの故郷が滅びた原因も、このグラズヘイムのものとは別の同型兵器が起動したせいであることが判明する。


あまりにも衝撃的すぎる事実。
何よりグングニルこそが故郷を滅ぼした元凶であることを知り、サイモンらが慟哭しないはずは無かった。
しかし、マイクは平然とそれを「必要な犠牲」であったと割り切る。
更にグングニル起動は最適な選択であると、主人公にもその必要性について同意を求めてくる。


ここの選択肢ではどちらも起動を否定する内容だが、折角だから上の方を選ぶと格好が良い。



「多数より少数の犠牲で済ませるべき」と唱えるマイク。
その主張は、ハイランダーの信条である「総ての正義であれ!」に真っ向から反していた。
多数も少数も犠牲を出すことなく、グングニルを使わずに済む方法はきっとあるはず。


主人公の意見に全員が賛同し、新たな希望を見い出しかけたその矢先、遂にマイクは彼らに失望。
挙句の果てには



「可哀想なリッキィ^^頭がおかしくなっちゃったみたいだから私が頭脳修復しますね^^あっ他の4人は邪魔だから消えてください^^(意訳)」



などと暴走を開始。
こうして有無を言わさず、主人公一行はギムレーとの戦闘を強いられる事になったのである・・・





ここからギムレーは地図上にもボスFOEアイコンで表示されるようになる(丸い矢印アイコンが付く)。
コイツと接触して戦うためには、前述のように砲撃の嵐を掻い潜らなければならない。
事前に「エトリアへ逃げても追ってくるから無駄」的なアナウンスが入るが、実際は街へ戻ってもギムレーは律儀にエリアⅣで待ってくれている。
雑魚戦で消耗していた場合は態勢を整えに戻るのもありか。




●ボスとしてのギムレー
※内容は難易度エキスパート前提。

強い、硬い、遅い、の三拍子揃った正真正銘のガチタン。
メタルマックスやアーマード・コア辺りに出ても違和感が無いデザインは、世界樹の迷宮においてあまりにも異端。



スキル構成はランダム壊攻撃の「多砲乱射」、次ターンで前衛大ダメージの壊攻撃「天空曲射」・・・と、広範囲を対象にしたものばかり。
特に炎属性の全体攻撃「フレイムスロワー」は非常に強烈。連続で出されるとパーティ全滅の危機に立たされかねない。Lv,5以上のファイアガードなら無傷で凌ぎ切れるが
しかし、HPが半分以下になるとそれより威力のやや低めな「キャタピラプレス」に取って代わられるため、後半の方が簡単という声も。
むしろ天空曲射の時間差攻撃による「同一ターンの前衛の被害増加」の方が厄介。
フレイムスロワーを耐え切ったのに 前ターンの天空曲射が直撃して前衛壊滅 、など想像もしたくない状況である。エキスパートは特に。
割と頻繁に行ってくるのが侮れない。



補助スキルにも事欠かず、
  • 全体に盲目+回避率ダウン付与の「発煙弾」
  • 自身の行動速度・回避率を上昇させる「ブースト走行」
  • 全体に麻痺・混乱・毒を付与する「マスタードガス」
と、なかなか嫌らしいラインナップ。
特にギムレーの欠点である行動速度の遅さが、ブースト走行で帳消しにされてしまう点は決して無視出来ない。
逆に回避率はおまけ程度なので気にしない方向で。割とよく当たるし。
マスタードガスはHPが半分を切ってから使用。行動自体が選択できない混乱は一番危険。
特に(メディックのまま転職していなければ)回復役のサイモンが封じられてしまうとそれこそ \サイモォン!/ どころの話ではない。
追加ダメージの毒も危険。訓練された冒険者なら世界樹における毒ダメージの危険性など重々承知であろう。


機械だけに雷属性が弱点、それ以外の全属性には耐性を持つ。
状態異常よりも封じが効きやすい。天空曲射は頭依存なのでそちらを優先したい所だが、Ⅲ以降のシリーズから逆輸入された「状態異常・封じ耐性上昇」のシステムの存在から、無駄に何度も封じることは避けたい。
前述したようにデフォルトの行動速度は遅く、ブースト走行を使われていない時は思いのほか補助スキル・回復行動が先手を取れる方である。



直前のボス、イワオさんことイワオロペネレフに比べると直接ダメージを伴わない行動の多さから、そこまで攻撃が熾烈というわけでもない。
(あっちは取り巻きFOEの復活仕様に高火力高速度と異常に強い)
これはそもそもグラズヘイム全体のボスが「基本的には」極端に強くない方向でバランス調整を施されているのも一因だが。
無論、エキスパートでは他のボス同様に生半可な育て方だとhageる。
とにかく、ギムレーの攻撃に対してどれだけ守りを固められるかが、勝負の明暗を分けると言ってもいいだろう。








撃破後、フレドリカは自分が起動を拒否した理由を語る。

グングニル計画の発案者である父親は、これが本当に正しい方法なのか迷っていた。
自分は父親の意志を継いだつもりでグングニルこそが正しいと証明すべく、冷凍睡眠で現代に目覚めたが、多くの人々と触れ合ううちに彼が求めた本当の答えを知った。
それは計画の遂行などではない。
皆が幸せになれる「皆のための正義」を探す事であった。
(奇しくもハイランダーのそれと一致するものである)
だからこそ今、グングニルの使用は許諾しないことに決めたのだ、と。



「他に選択肢はありません。グングニルの発動こそが、私の存在理由」



しかし、コンピュータのマイクにはそれが理解できなかった。



「他に選択肢はありません。グングニルの発動こそが、私の存在理由」



発狂した彼は、ただただ同じ言葉を無機質に繰り返すようになってしまう。



「他に選択肢はありません。グングニルの発動こそが、私の存在理由」




無理もなかった。
グングニル起動を最優先目的としてきた彼にとって彼女の選択は、自らの存在理由を否定しかねないものであった。

「今のマイクには考える時間が必要」と言うフレドリカの言葉に従い、狂ったマイクを後に一行は迷宮探索へ戻ることになる。




後に深刻な事態として尾を引くとも知らず・・・







他に選択肢はありません。
アニヲタwikiの全消しこそが、私の存在理由。

他に選択肢はありません。
アニヲタwikiの全消しこそが、私の存在理由。

他に選択肢はありません。
アニヲタwikiの全消しこそが、私の存在理由・・・

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最終更新:2020年08月08日 15:38