魔宝石の世界の怪人

登録日:2013/11/30 Sat 22:29:46
更新日:2023/09/01 Fri 14:39:57
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そして、楽園なの。


仮面ライダーウィザード特別編である第52、53話において、主人公操真晴人が迷い込んだ不思議な世界、それが魔宝石の世界である。ここではその世界観と住人である怪人達について説明する。


【魔宝石の世界】

晴人が拾った奇妙な形の魔宝石の中に広がる異世界。
一見すると現実世界と変わらぬ風景だが、時間と空間の感覚が滅茶苦茶になっており、ちょっとの移動でビル街や砂丘、山間の橋などに場所が切り替わる。
「面影堂」やドーナツ屋「はんぐり~」の面々も住んでいるが、別世界のそっくりさんであるため、当然ながら晴人のことを知らない。
容姿も老けていたり若返っていたりそのまんまだったり様々。
石の中の世界のため、空には地球が浮かんでいる。

更にこの世界の住人は、一定の時期が来ると怪人への変身能力を持つようになる。
劇中ではグロンギからゾディアーツまでの12種族の怪人が登場。どの怪人に変身できるかはランダムで決定されるらしい。
ただし、面影堂の面々などいつまでも怪人化できない「なり損ない」も存在する。

世界の主であるアマダムによると、この場所はかつて仮面ライダーによって倒された怪人達の魂が、
クウガからフォーゼまでの13個のライダーリングの力により永遠に封じ込められる世界とのこと。
もっともアンデッドやドーパントなど「死」の概念が無い怪人種族もいるので、より正確に言えば、
ライダーに倒された怪人の恨み辛みが集まる吹き溜まりといったほうが正しいかもしれない。
ウルトラシリーズでいう怪獣墓場に近いニュアンスか。
尤も、次回作の春映画でバダンが同じ設定引っ提げて登場したせいでここもバダンも以降のオールライダーではロクに活用されないわけだが。

地球がこの世界の中天に来た時に13個のリングに祈ることで封印が解け、現実世界へ出ることが可能となる。
しかし、外の世界への出口が生まれれば、同時に閉じ込められていた多くの怪人達が外の世界へ溢れ出す事をも意味する。

いずれ善悪の区別もつかない怪人となることを嫌がり、リングを盗んだ少年と少女。
彼らを救いたいと願う晴人だが、怪人の封印を解くわけにもいかず苦悩することに…。


【アマダム】

演:田口トモロヲ

魔法石の世界とそこに住む怪人たちを統治する人物。
見た目はヒゲを生やした怪しい中年のオッサン。非常に捉えどころがなく、登場する度に衣装と口調がコロコロ変わる。
少年たちからリングを取り戻そうと晴人らにこの世界の情報を伝え協力させようとする。
アマダムに対し晴人は、少年たちに手荒なことをしないよう取り付けるが、これを反故にして怪人に子ども達を襲わせる。
その後少年たちがリングに願いを伝え、現実世界との境界が一時的に開いたのを見て実験は成功と発言するなど何かを企んでいるらしいが、その真意とは…。


以下、ネタバレ












彼の正体は、かつて何らかの罪を犯して魔宝石の中に封印された魔法使い
自分を封印した外の世界と人間たちに復讐すべく、この世界からの脱出を目論んでいる。
そのために子ども達を唆して掘り出したリングを盗ませ、迷い込んだ晴人らも利用し、外の世界へ脱出しようとする子ども達に自らも便乗しようとする。
魔法使いとしては非常に高い能力を持ち、指輪もベルトも介さずにサンダー、テレポートといった高等魔法も使いこなす。

ライダーと怪人の根源は同じであり、全ての仮面ライダーは悪から生まれた罪の証、通称「クロス・オブ・ファイア」*1を持っているという自説を説く。
また、自らも「クロス・オブ・ファイア」を体内に持つと豪語する。

最終決戦で怪人態を見せ、クウガからフォーゼまでの13大ライダーを一撃で圧倒しその能力を奪い取る。
クロックアップやアストロスイッチ、ライダーキックなどを次々に繰り出してウィザードの魔法を破り、彼をも追い詰める。
だが、ウィザードたちの戦う姿と言葉に勇気付けられた少年が、世界からの脱出ではなくこの状況を打破する希望をリングに願ったことで、
空間に現れた裂け目から鎧武が降り立つ。
自身の知らないライダーに困惑しながらも攻撃を仕掛けるが、能力を吸収できないまま鎧武の攻撃を受け、
その結果奪った力がライダー達に逆流、14人のライダーは最終強化フォームとなる。
腕から光弾を次々に発射してなおも反撃を試みるが、15人のライダーキックを連続で食らって満身創痍になったところに
鎧武とウィザードのダブルスラッシュの追い打ちを受け爆散する。

魔法使いであること以外彼に関しては詳細不明な点が多く、魔力の源であるファントムが怪人態とイコールなのかどうかもはっきりしていない。
アマダムという名前も仮面ライダークウガのベルトを司る霊石と同じであるが、劇中でも番組公式サイトでも関連性は言及されていない。
脚本の會川昇はクウガのメイン脚本家だった荒川稔久に、アマダムの設定確認と使用の許可を事前に取ったとツイッターで語っている。

ライダーたちの能力を奪った際の「元々これは私の力だ!」や「お前達は、お前達は皆私から生まれた、只の出来損ないに過ぎない!」、
死に際に放った「何が違うっていうんだ…。私とお前達と…、同じ石*1から生まれた…。」という言葉などから、ファンは色々と考察するのも一興か。


【登場怪人】

アマダムの護衛怪人。三人がかりでビーストをボコり現実世界へ強制送還してしまう。
他の怪人たちと共に最終決戦にも参加し、最後はウィザードとディケイドに倒される。
會川昇によると、「ライダーデザインリスペクト系」とだけ脚本で指定したとのこと。
それで何故ゴ・バダー・バとかホッパー・ドーパント(こちらは顔がライダーっぽくないが)とかでなく、怪人でもないオルタナティブが選ばれたのだろうか。まぁディケイドでも怪人だったし、「ライダーじゃない=怪人」なのだろう。

部下の怪人たちを倒され追い詰められたアマダムが呼び出した「最強の兵士達」。
数と巨大さで挑むも、ライダー達の戦力大盤振る舞いの前にアッサリ敗れ去る。

  • その他の怪人
ライダーリングをめぐり、ウィザードらと激しい戦いを繰り広げる。
最終的に、アマダム配下の怪人はそのほとんどがライダーたちの必殺技の前に敗れ去った。
この世界でまだ怪人化していない者に危害を加えるのは本来ご法度らしく、凛子の言葉で引き下がるシーンがあるが、どの程度ルール管理されているかは不明。
そもそもアマダムの説明がすべて真実かどうか、疑わしい部分もあるが…。

(赤字の怪人は戦闘には参加せず、青字の怪人は現実世界侵攻のイメージシーンにのみ登場。☆は52話でライダーリング争奪に参加した怪人)



デッドリマー
ガルドサンダー☆
シアゴースト☆
バズスティンガー・ワスプ
バズスティンガー・ホーネット
バズスティンガー・ビー

アルマジロオルフェノク
ライノセラスビートルオルフェノク

トータスアンデッド
パラドキサアンデッド

バケネコ
カシャ

ミュスカワーム
キュレックスワーム
キャマラスワーム☆
グリラスワーム
ワームサナギ体

モレクイマジン☆
モールイマジン1 赤ジャケット
モールイマジン2 黒ジャケット
モールイマジン3 黄色ジャケット

ウォートホッグファンガイア
ラットファンガイア
ビートルファンガイア

アノマロカリス・ドーパント
バイオレンス・ドーパント☆
アイスエイジ・ドーパント
マスカレイド・ドーパント☆

サメヤミー☆
クワガタヤミー
アンキロサウルスヤミー
プテラノドンヤミー雌
屑ヤミー

オリオン・ゾディアーツ☆
ハウンド・ゾディアーツ
ペルセウス・ゾディアーツ
ダスタード☆
アクエリアス・ゾディアーツ
コーマ・ゾディアーツ


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最終更新:2023年09月01日 14:39

*1 ところで、初代『仮面ライダー』の没案の一つには…