日単ハンデス(Lycee)

登録日:2011/10/21(金) 19:32:11
更新日:2021/03/19 Fri 22:24:56
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「『佐伯 美月』の登場を宣言します。対応は?^^」
「ありません」
「『佐伯 美月』の特殊能力『取材』を宣言します。対応は?^^」
「ありません」
「コストとしてデッキを2枚破棄します。あ、『手紙』落ちました^^」



今回記述させていただくのはLyceeにおいて一世を風靡したデッキ『日単ハンデス』である。

  • 概要

ハンデスしながら殴る。

以上。

これだけである。

リセにおいてのハンデスは他のTCGと比べてアドバンテージをとりやすい。
ハンデスによって展開が遅れればその分守りを固めるのも困難になり、除去やカウンターを抱えようにもイベント破棄や擬似ランダムハンデス等によってコントロールも難しい。
本来はのコントロール型の領分であるがそれを日単でウィニー型のデッキが行うのである。



  • 歴史
『日単ハンデス』は日花の混色デッキでビルドされた『日花ヴァイス(※落ちもの系)』を元にしている。

小型のウィニーキャラで構成されたこのデッキは『宙』の代表的な大型キャラには『能美クドリャフカ』と『フライングディスク』を用い対抗し、花の『瀬尾晶』『織永 成瀬 』を投入しドローコントロールを行うことで、必用なカードをドローし、『冬芽探し』などの【デッキから落ちることで効果を発揮するカードを必要なタイミングで落とす】ことで安定した動きをするデッキだった。
(ちなみに日と花はリセにおいて友好色である)
しかし、某TCGの魔窟の住人たちはそれを使用しているうちにこう考えた。
「日単で落ちもの使ったほうがパワーが上がるんじゃね?」
彼らは運ゲーが好きだった。
花属性によるデッキトップ操作の要素を抜き、そこに安定性よりもハンデス要員兼ウィニーキャラとアグレッシブ(召喚酔いの影響を受けない)持ちのキャラ、タッパーや各種メタカード、攻撃後にすき間を作る自爆カードを積み込むことでこのデッキは完成した。


  • 主要カード

佐伯 美月
ステップ []
取材 [自分のデッキを2枚破棄する。]
自ターン中に使用する。
相手の手札をランダムに1枚破棄する。
(1ターンに1回まで使用可能)

三枝 葉留佳
トラブルメーカー
このキャラが登場したとき、相手は相手の手札を1枚破棄する。
このキャラが場から離れたとき、相手は相手のデッキから1枚ドローする。

相田 響子
ステップ [0]
ルポライター [0]
自ターン中に使用する。
相手の手札をランダムに1枚見る。そのカードがイベントの場合、そのカードを破棄する。(1ターンに1回まで使用可能)

夕霧ナナカ
会計監査
相手のイベント・特殊能力の効果によって、カードを相手の手札に入れたとき、自分のデッキを1枚破棄することができる。破棄したとき、相手は相手の手札を1枚破棄する。この特殊能力はターン終了時まで失われる
※このキャラは別番号の同名キャラとは別に4枚までデッキに入れることができる。

入間 佐知美
ステップ [0]
突撃レポート[0]
自ターンに使用する。
相手の手札を見て、カードを1枚選び、横に置く。このキャラはターン終了時まで[ペナルティ:自分のデッキを2枚破棄する。]を得る。ターン終了時、横に置いたカードを持ち主の手札に入れる。(1ターンに1回まで使用可能)

ベアトリーチェの手紙
相手は相手の手札1枚をゲームから取り除く。
※このカードが自分のデッキからゴミ箱に置かれたとき、このカードをゲームから取り除くことができる。取り除いたとき、相手は相手の手札1枚をゲームから取り除く。全ての自分の「ベアトリーチェの手紙」の効果はターン終了時まで処理されない。

  • 『あ、手紙落ちました。』
冒頭において記述した「『取材』宣言。あ、『手紙』落ちました」と言うのはこのデッキのある種テンプレートである。
上記のカードによって毎ターンハンデスを行い相手の展開を遅らせ、ドローソースを出そうものなら『夕霧ナナカ』を登場させてドローソースを潰す。
手札を全部使い切って出したキャラも『令呪』『悟史のバット』などで散っていく姿も多かった。


また当時、各色にあったハンデスメタカードはキャラとしての能力値が低く、また能力が高くともEX(コストとして支払うときの1枚で発生する発生源のコスト数)が1であることが多かったため採用を見送られるパターンが多かった。
また、当時のハンデスメタは〈イベント・特殊能力によって〜〉とあり、『手紙』の※印から後の効果には意味が無かった。
(※印の後は『特別処理』という「カードの効果」というよりも「ルール」に近い物で、イベントの効果ではない、と裁定されたことによるもの)

こうして一世を風靡した日単ハンデスだったが、月日が経つにつれ各色で無難に投入できるドローソースや、ハンデスメタキャラクター、ドローできるエリアカード『ハーモニカ』の登場、軽量なメリット能力をもつキャラの多数登場、デッキ回復能力持ち、なによりも大きかったのが基本スペックの急激なインフレによって次第にハンデスによるアドバンテージをとるだけでは勝利することが難しくなり次第に姿を消していった。


このデッキのキーカードの一つに『ベアトリーチェの手紙』がある。
このカードは日属性単色のこのデッキでは自分で引いても使い道のないカードであり、『デッキから落ちる』ことでアドバンテージをとることが出来るカードであった。
そして『佐伯 美月』は『自分のデッキを破棄』して相手の手札を破壊する能力を持っており、一つのシナジーがもたらしたデッキであった。
どちらも普通のデッキには投入しにくいカードであったがこのデッキは当時としてはそのシナジーを用いたほぼ完成されたデッキだった。


惜しくも時代の流れによってこのデッキは姿を消したが、カードパワーのインフレが始まっている昨今、新しいカードによってこのデッキが再び目に留まる日が来ることに期待したい。
※落ちもの系
ヴァイスシュヴァルツというTCGにて存在する『クライマックスカード』というカード種が元ネタ。
このカードがダメージを受ける際にデッキから落とされるとアドバンテージが取れることから「○○ヴァイス」という俗語が生まれた。
現在では「○○ヴァンガード」という俗語もある。



「バトル中、『赤突撃副会長』を宣言します!」
「対応はありません。デッキ破棄入ります。一枚、二枚、あ、三枚目『手紙』落ちました^^」
「了解です、手札の『テレサ』を除外します。再度『千堂 瑛r・・・」
「あ、四枚目に『赤トラップ』落ちました^^」
「・・・追記、修正をお願いします」

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最終更新:2021年03月19日 22:24