スーパーデッキ(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/01/22 Sun 13:30:00
更新日:2023/10/07 Sat 23:29:28
所要時間:約 26 分で読めます




スーパーデッキとは、TCG「デュエル・マスターズ」における構築済みデッキのシリーズである。
アニメに登場するキャラクターの使用するカード、またはイメージに合致するカードで構成されている。


【概要】

スーパーデッキシリーズは、他のTCGでいうところの「スターター」や「トライアルデッキ」的な物で、
その例に違わずパッケージを(苦労して)開けるとすぐにデュエマを楽しむことができる。

ただしスーパーデッキと、一般的なスターターとには大きな違いがある。
スーパーデッキはまさしく「構築済み」の「デッキ」になっていて、ものすごく強いのである。

ものすごく強いのである

も の す ご く 強 い の で あ る

大事なことなので三回言いました。

どういうことかというと、一般的にこの手の商品は
  • 新規カードが1枚か2枚のみ
  • 制限・禁止(殿堂レギュレーション)にひっかかるような切り札や、汎用パーツは収録されない
  • 搭載されているデザイナーズコンボやデッキの看板カードが貧弱
などの特徴があり、

「構築済み」を謳っていてもデッキの体を成していないことなんてザラ。
複数個買って合体させないとデッキとしては使い物にならないことが多い。
TCGでは、よく使うカードは複数枚積まないと回らないのである。


……ところがである。

スーパーデッキは違う。

  • 「フェアリー・ライフ」「デーモン・ハンド」「ヒラメキ・プログラム」「○○・チャージャー」などの汎用パーツは3~4枚積み。
  • デッキの看板カードが2枚。
  • 殿堂入り(1枚制限)カードを堂々と収録。
  • DASHゴールデンリスト(再録制限)が明けたばかりのカードを早速再録する。
  • 初心者が運で勝てるよう強力なシールド・トリガーを多数収録。
  • デザイナーズコンボが強い。
  • 公式ホームページで青い悪魔がエグいコンボを教えてくれる。わぁい、コンボー!

という、スターターの常識を覆す完成度の高さ。

1箱・無改造でもある程度戦える、必要なものが必要なだけ入った完成品の「デッキ」として販売されているのである。
正直、現役プレイヤー相手でも五回に一回くらいは勝ててしまうレベルの内容である。

あるいは、デュエマの兄貴分ことMtGでいう「イベントデッキ」を初心者向けセットとして提供していると言えばいいだろうか。
こうなっている理由は、デュエル・マスターズが小学生をターゲットとしているため、新規参入のハードルを下げようという試みであると考えられる。

同じのを複数箱買うというのは大人にとっては普通(?)だが、買ってもらう立場の小学生には厳しいのだ。
事情を知らないカーチャンを説得するのは至難の業である。
その点、このスーパーデッキは誕生日やクリスマスに一箱買ってもらえば、いきなり戦え、場合によっては勝ててしまうレベルのデッキが手に入るのである。

もっとも、値段は高いので総額は変わらないのだが、頼みやすさはだいぶ違うのだ。

なお、スーパーデッキ以前のデュエマのスターターも大概紙束だったというのは禁句。
「勝舞火炎デッキ」にはじまり、キャラの名前がついてるものは総じて地雷でおk。
その頃はゲーム自体の完成度が低く、原作とのすり合わせが大変だったのである。
一応当時から「大事なパーツは複数積み」というルールはあったのだが、如何せんカードパワーが…。
徐々に完成度が高まって来たのはDMC-32 「マーズ・フラッシュデッキ」からである。

一説によると、タカラトミーは古参と新規の溝を埋めるために《無双竜機ボルバルザーク》などのパワーカードを乱発した結果、
ゲーム自体をぶっ潰してしまったため、その反省から新規プレイヤーの取り込みを、
総合的なカード資産の穴埋めと
公式ホームページの「DMデッキ開発部」による情報アドの穴埋めによって図るようになり、
その産物がスーパーデッキシリーズであるとされる。本当に反省してるのかは怪しいところだが。

いずれにせよ、スーパーデッキを出したことでデュエマがボルバルマスターズの悪夢から立ち直れたのは事実である。

なお、スーパーデッキの収録カードは金色や銀色の特殊な枠になっている。
その上、元々光っていたかに関わらずすべてフォイル仕様での収録。
デカいパッケージのブリスターからギラギラと輝く歴代の切り札たちはもの凄い迫力である。

この銀枠(金枠)仕様は主に小学生のハートを狙った派手な演出ではあるのだが、同時に、パックから引き当てた黒枠(通常枠)カードとの差別化を担っている。つまり、見た目が余りにも違うために元のカードの価値は落ちないようになっている。
すでに持っているプレイヤーへの配慮と言えるだろう。
ちなみに銀枠のカードはMtGではジョークエキスパンションを表すので公式大会で使えるのか不安になるかもしれないが、デュエマでは殿堂に入らない限り、例えジョークのようなカードであっても全て使えるので安心しよう。


【難点】

などと割と好意的に書いてみたが、欠点がないわけではない。
  • 「ドンドン吸い込むナウ」などの本当に高騰しているカードは結局1枚積みだったりする。
    しかも特に「ドンドン吸い込むナウ」は、アウトレイジ側の各構築済みデッキに1枚ずつ収録するという嫌らしい商売である。
  • 強力なカードが積まれているのはいいことだが、その後の殿堂レギュレーション改訂に引っかかり、
    発売から1年足らずでデッキとしては使用不可能になってしまったりする。マッド・ロック・チェスターがいい例。
そしてある意味最大の欠点が、スーパーデッキのカードは全てフォイル加工されたキラカードであることである。
これは一見いいことのように思えるのだが、なんといってもフォイルカードは反りやすいのである。また、初期の物は強度も低く、普通にプレイしているだけで表面が剥がれてしまうこともザラであった。

しかもスーパーデッキは普通の箱に入ってるわけではなく、例外なくスゴい形状のパッケージをしている。しかも無駄に大きい。

最も一般的な形が円形の平べったいもので、カードを具にしたピザみたいな感じに盛り付けてある。
何を言ってるか分からないかもしれないが本当にそんな感じである。
つまり開ければすぐデュエマが楽しめるが、開けるのがすごく大変なのである。
その上保存状態が悪くてフォイルカードが反り返っていれば、開けた時点でカードは傷だらけになる恐れもある。
フォイルカードは傷も付きやすいのだ…。


【スーパーデッキ一覧】

  • スーパーデッキ ゼロ
    • DMC-36 スーパーデッキ ゼロ ヘブン・オブ・ドラゴン
    • DMC-37 スーパーデッキ ゼロ バイオレンス・エンジェル
    • DMC-38 スーパーデッキ ゼロ キャッスル・オブ・デーモン
    • DMC-39 スーパーデッキ ゼロ ビクトリー・ソウル
    • DMC-40 スーパーデッキ ゼロ ヘヴィ・デス・メタル
記念すべき最初のスーパーデッキ。

連ドラのキーカードである「バルガゲイザー」と「コッコ・ルピア」が各4枚積みされ、「バルキリー・ドラゴン」「アルティメット・ドラゴン」「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」などの各種アーマード・ドラゴンがふんだんに盛り込まれた、
文字通りのドラゴン天国「ヘブン・オブ・ドラゴン」

天門デッキの主軸である「ヘブンズ・ゲート」「シリウス」「サイフォス」各4枚に加え、脇を固める「エナジー・ライト」「アクア・サーファー」、そして当時殿堂入りだった「サイバー・ブレイン」と「アクアン」まできっちり投入された、
天使たちのパワーという暴力「バイオレンス・エンジェル」

当時としては異常に豪華な顔ぶれでプレイヤーに衝撃を与えたこの2つからスーパーデッキの歴史は始まった。


続けて目を引くのは、珍しく勝利父さんがらみのデッキである「ビクトリー・ソウル」
当時無制限だった「母なる大地」4枚と「バジュラズ・ソウル」3枚という驚愕の内容。
ただし前者は後に殿堂入りを経てプレミアム殿堂、後者も殿堂入りとなったため約1年で使用不能になった

他にも「ボルベルグ・クロス・ドラゴン」「ジャガルザー」「ふたつ牙」など有用なカードは多い。
スーパーデッキへの揺るがぬ信頼はここから生まれたといっても良いだろう。

黒城さんをイメージした「キャッスル・オブ・デーモン」も派手な内容であり、「ドルバロム」「バロム」といったロマンあふれるデーモン・コマンドが多数収録されている。自然文明は入っていないが、かわりに「電脳封魔マクスヴァル」でコスト軽減できるようになっている。
こちらもしっかり「サイバー・ブレイン」「アクアン」「アクア・サーファー」「デーモン・ハンド」が収録されている。

また、当時最新の「極神編」カードを初搭載した「ヘヴィ・デス・メタル」も凄い。
新規ゴッドである「ヘヴィ」と「メタル」はリンクするだけで相手の場を荒らす凶悪カード。
オーバーキルではあるか、デスも加えたトライ・G・リンクを決めればゲームセット級の性能になる。
《龍神ヘヴィ》は2016年まで長らく殿堂入りだった程。

さすがに今ではあまり使われないが、それでもビートダウン相手に刺さる能力に間違いはない。

  • スーパーデッキ クロス
    • DMC-43 スーパーデッキ クロス ネバーエンディング・ヒーロー
    • DMC-44 スーパーデッキ クロス エンドレス・オール・デリート
    • DMC-45 スーパーデッキ クロス BATTLE of YAMATO魂(バトル・オブ・ヤマトダマシイ)
    • DMC-46 スーパーデッキ クロス Arcadias騎士団(アルカディアス・ナイツ)
「デュエルマスターズ クロス」に登場するデッキを再現したスーパーデッキ第2弾。
クロスの名の通り、二キャラのデッキを組み合わせたような構成になっている。
その時点における殿堂入りカードが初めて収録されるようになった。

やたらとコストを踏み倒すカードが多い。
見た目・スペック共に特に人気があるのは、ザキラと白凰(ホワイト)のデッキを合体させたArcadias騎士団。
収録されたナイトとサポート呪文が使いやすく強力だった。

ただし現在は《聖鎧亜キング・アルカディアス》が天に召されたため、そのままの形では使用できない。

  • エントリーデッキ・ゼロシリーズ
    • DMC-49 フォース・オブ・ドラゴン
    • DMC-50 パーフェクト・エンジェル
    • DMC-51 エントリーパック・ゼロ フォース・オブ・ドラゴン
    • DMC-52 エントリーパック・ゼロ パーフェクト・エンジェル
規模を縮小したスーパーデッキのリメイク版。パッケージも円形だが一回り小さい。
発売から時間がたっても根強い人気のあったスーパーデッキ・ゼロのうち、
最初に発売された「ヘブン・オブ・ドラゴン」「バイオレンス・エンジェル」を更にパワーアップさせ、
初心者向けとして再販した製品…という触れ込みであった。

また、商品の値段を下げた代わりにデッキ本体は全て再録カードで、
シナジーのある新規カードは特別エキスパンション「エントリーパック・ゼロ」として別売りするという、
ちょっとした分割商法的な売り方をしている。
ただしこの形式はいまひとつウケなかったのか、これっきりで元に戻っている。
なんで「ビクトリー・ソウル」と「ヘヴィ・デス・メタル」をリメイクしてくれなかったんだ。人気あったのは明らかにそっちだろ。
殿堂カードあるから仕方ないけど。

  • スーパーデッキ サーガ
    • DMC-56 スーパーデッキ サーガ ザ・サムライ・レジェンド
    • DMC-57 スーパーデッキ サーガ ザ・ゴッド・キングダム
    • DMC-58 スーパーデッキ サーガ マッド・ロック・チェスター
映画のゲストである神月ミカドをイメージしたザ・ゴッド・キングダムは当時としては破格の収録内容で話題になった。

さすがスーパーデッキというべきか、切り札の「ゼン&アク」が3枚ずつ、殿堂カードの「サイバー・ブレイン」「母なる紋章」「魂と記憶の盾」が1枚ずつに、マナブーストの「フェアリー・ライフ」と「青銅の鎧」は4枚積みという初心者でも超安心の設計。他にも「デ・バウラ伯」「スペース・クロウラー」「ドルゲーザ」など嬉しい再録が多い。

圧巻なのは当時メタゲームに食い込んだマッド・ロック・チェスター
新規ゴッドとしてM(マッド)・ロマノフ、R(ロック)・ロマノフ、C(チェスター)・ロマノフが収録されており、中でもMロマノフは「ベター・トゥモロー」や「憎悪と怒りの獄門」を使った1ショットキルで環境入りした。

ザキラの切り札がメタゲーム入りするのはこれで2度目となる。

なお、再録の方も元祖である「ロマノフI世」「グレイテスト・シーザー」「フェルナンドVII世」が入っており豪華。

サムライの方はマッドやゼン&アクに比べると注目度は低かったが、サムライをテーマにしたヒロイックな内容であり、タカヤマトシアキ氏が描いた「ボルバルザーク・紫電・ドラゴン」が3枚も収録されている。同時に再録された「エンペラー・マルコ」でマルコビートを組んだ人も多いはず。

  • スーパーデッキ ショック
    • DMC-62 スーパーデッキ ショック ウルトラ・NEX
    • DMC-63 スーパーデッキ ショック ルナティック・ゴッド

デュエマ映画の最高傑作と噂される
「劇場版デュエル・マスターズ 黒月の神帝(ルナティック・ゴッド・サーガ)」で使われた
勝舞とミカドのデッキを意識して構築された。
だが勝舞はともかく、ミカドのデッキに近いのはサーガの「ザ・ゴッド・キングダム」だという噂もある。
合体させれば完璧。

  • スーパーデッキMAX/スーパーデッキOMG
    • DMD-13 スーパーデッキMAX カツキングと伝説の秘宝
    • DMD-14 スーパーデッキOMG 逆襲のイズモと聖邪神の秘宝
伝説復活!

初めて切札勝太(とイズモ)がモチーフとなったスーパーデッキ。
そして、初の日本語タイトルのスーパーデッキでもある。

《永遠のリュウセイ・カイザー》、《ボルバルザーク・エクス》《ボルシャック・クロス・NEX》といった「一時代を築いた」再録カードたちと、
より大きく開けにくくなったパッケージを引っさげ、スーパーデッキが3年ぶりに帰ってきたのである。

+ 詳細は以下
このデッキは、アニメ「デュエルマスターズビクトリーV3」において、夜のがんもどきヨルムンガルドの遺跡での試練を乗り越え、
アウトレイジの秘宝「レイジクリスタル」を手に入れた切札勝太とカツドンに、
オラクルを倒すための切り札「アウトレイジスーパーデッキ」として託されたカード達であるという設定である。

勝太が「すげえ!すげえよこのデッキ!」と目を輝かせていた通り、すげえデッキである。
でもやっぱり吸い込みは1枚。これで3度目である。その上、再録カードのほとんどがピン挿しである。
これを選択肢の多さとみるか、不安定さとみるかはあなた次第。

このデッキの戦略は基本的に、
「シンカイサーチャーの力を借りれば確実にパワーアップできる!と、カツドンは突如ひらめいたのだった」という、
《シンカイサーチャー》の新フレーバーテキストに集約されている。

つまり、《無敵 ドン・カツドン》(5コスト)を《ヒラメキ・プログラム》で破壊して、
まずヒラメキの効果で《シンカイサーチャー》(6コスト)を召喚し、
《シンカイサーチャー》の効果で《無敵剣 カツキングMAX》をサーチ。
そして手札に持ってきた《無敵剣 カツキングMAX》を、先ほどのドロン・ゴーを解決して召喚する。
あらかじめ《再誕の杜》や《セブンス・タワー》、およびドン・カツドンのタップトリガーでマナを肥やしておけば、
先ほどあげた強力な再録カード達がマナゾーンに何枚か埋まっているはずなので、
《無敵剣 カツキングMAX》でそれらを引きずり出してボルバルオラァしてやろう。

ちなみに《ヒラメキ・プログラム》を引けなかった場合は、勝太曰く「わざとバトルに負けて破壊され、ドロン・ゴーだ!」らしい。
能力とはいえパートナーに平然と自爆を命じるとは、やはりというか外道な主人公である。
なお、あの青い悪魔が収録カードでのループコンボを何個か思いついたらしいが教えてくれなかったので、
知りたい人は八重子に個人的に聞きに行くことを勧める。

しかし鳴り物入りでこのデッキを手に入れた勝太だが、その成績は芳しくなかったりする。このデッキのせいではないと思うが。
ドラゴン龍がデッキに入ればだいぶ違う気がする。



イズモ「日本よ、震え上がるがいい!」

一方、エピソード3序盤で早くも全滅して目も当てられない状態のオラクルも負けじと、
ちょっと遅めの2014年1月18日にスーパーデッキを送り出した。

+ 詳細は以下
このデッキもまた、オラクルの禁断の宝「オラクルジュエル」の封印のキーになっていた「オラクルスーパーデッキ」と呼ばれるカード群で、
《新神類イズモ》として蘇った《「黒幕」》こと《イズモ》の新たなデッキである。
またあの開けにくいパッケージは、古代文明の残した超空間ゲートの端末であることが判明した。
ただ、めぼしい再録が《サイバー・N・ワールド》(1枚)くらいしかなく、それを含む収録カードも全13種類(MAXは22種類)という少なさ。

正体を現さない方が強かったと噂される《「黒幕」》様の何とも言えない残念さも相まって、
前評判の段階ではいまいちパッとしないソスデッキとみなされてしまったことは否めない。
だが実際には、ブロッカーの《聖邪のインガ スパイス・クィーンズ》でコストを軽減しつつ、
多彩なG・リンク能力で手札アドを稼ぎつつ相手の展開を防ぎ、
最終的には《新神類イズモ》でシールドを増やしつつS・トリガーをしこたま仕込む。
相手の攻めを完全に封じて悠々とダイレクトアタックするという、
地味ながら大変めんどくさい強力なデッキである。やはりスーパーデッキの名は伊達ではなかった。

ただし無改造で使う場合は、再録された《サイバー・N・ワールド》が一見噛みあってないという噂がある。
長期戦になりがちなこのデッキの緊急避難として投入されているのだと思う。
コロコロコミックに一部収録カードの「4枚目」が付いているので、抜いてそっちを入れるのも手か。
もっとも、収録カードの種類が少ないということはその分カードが複数積みされているということで、
そもそもデッキの安定性ではこちらが勝っていたとも考えられる。

OMGの前評判が悪かったのは、ひとえにMAXの再録が豪華すぎたため、それと比較するとどうしても…ということである。
正直言って、発売順が逆だったら何の文句も出なかったのかもしれない。

参考になるかどうかわからないが、タカラトミーの撮影した公式デュエル動画では、
無改造同士の「スーパーデッキMAX」と「スーパーデッキOMG」が戦い、OMGが勝利しているのである。
ラスボスのデッキが主人公のデッキにぶっ刺さるとはこれいかに。

まあどうせアニメではスーパーデッキMAXが勝つんだろうけどな!!

…と思っていたのだが、V3の第42話「超神類イズモ!」でもイズモがスーパーデッキOMGを使い勝太に勝利した

《無敵剣 カツキングMAX》及び《無頼伝説 カツマスター》、まさかの開幕二連敗
勝太は《「黒幕」》対策として《疾封怒闘 キューブリック》をデッキに刺していたのだが、
もう既に《「黒幕」》は《超神類イズモ》に変貌していたため不発に終わるという無駄に現実的な理由での敗北である。
スーパーデッキOMGが弱いと思っていた輩は謝罪すべきである。本当にマジ・スマーン。


  • スーパーVデッキ
    • DMD-18 スーパーVーデッキ 燃えよ龍剣ガイアール
    • DMD-19 スーパーVーデッキ 滅びの龍刃ディアボロス
    • DMD-20 スーパーVーデッキ 勝利の将龍剣ガイオウバーン
2年の封印を破り、奴らが帰ってくる。

+ 詳細は以下
デュエマ史上最大の46枚構築済みデッキ。
「ドラゴン・サーガ」初のスーパーデッキ。アニメに銀枠の《爆龍GENJI・XX》が出ていたので期待されていたらやっぱり出た。
「龍解ガイギンガ」においてカードのレアリティに「ダブルビクトリーレア」が追加されたため、
スーパーデッキにおいてついにビクトリーレアの収録が解禁された

超次元ゾーンに入るドラグハートを推していくということで、そのついでとばかりにサイキック・クリーチャーも大復活
ガイアールデッキにはサイキック・スーパー・クリーチャーの《激竜王ガイアール・オウドラゴン》が再録。
ディアボロスデッキにはこれまでフレーバー上の存在だった《究極の覚醒者デビル・ディアボロスZZ》が新登場。
超次元ゾーンのカードが6枚付属するというこれまた前代未聞の事態になっている。


※2年ぶりに帰ってきた奴等リスト
ガイアール
【ガイアール・カイザー】/【激竜王ガイアール・オウドラゴン】
【ブーストグレンオー】/【激竜王ガイアール・オウドラゴン】
【ドラゴニック・ピッピー】/【激竜王ガイアール・オウドラゴン】
【時空の火焔ボルシャック・ドラゴン】/【勝利の覚醒者ボルシャック・メビウス】

ディアボロス
【時空の斬将オルゼキア】/【魔刻の覚醒者G・オルゼキア】
【時空の凶兵ガンヴィート】/【凶刀の覚醒者ダークネス・ガンヴィート】
【時空の封殺ディアス Z】/【殲滅の覚醒者ディアボロス Z】
【凶乱の魔鎌 ディスカルド】【凶乱の悪魔龍 ドクロカルド】

コンセプトはそれぞれ
「2大ガイアールが切り込む熱血の超攻撃的デッキ!伝説の切り札「オウドラゴン」も再降臨!」
「2大ディアボロスが地獄を見せる激破壊デッキ! 伝説の切り札「ディアボロス」もドラゴンになって復活! 」
なんかもうふざけ過ぎで胸焼けするレベル。

ガイアールデッキは《熱血龍 バトクロス・バトル》が地味に凄いため、若干重い点を除けば安定して戦える。
但しウリであるはずのビクトリーカードは、安定性を求めるなら真っ先に抜かれるなどややツッコミ処の残る出来。

ディアボロスデッキは強力な「定番サイキック定食」や、「パニッシュ・チャージャー」、
4枚の「デーモン・ハンド」「特攻人形ジェニー」がブッ込まれており、非常にバランスが良い。
ただし、相性抜群の【魔狼月下城の咆哮】が入っていないことがしばしば叩かれたりする。

大会参加賞パックに収録されたのでそれで集めろということなのか……

ビクトリーの再録というコンセプトは受けたらしく、
その後「勝利の将龍剣ガイオウバーン」の発売が決定した。

再録カードは
【勝利のリュウセイ・カイザー / 唯我独尊ガイアール・オレドラゴン】
【勝利のガイアール・カイザー / 唯我独尊ガイアール・オレドラゴン】
【勝利のプリンプリン / 唯我独尊ガイアール・オレドラゴン】
【勝利宣言 鬼丸「覇」】
を含む全15種類。

勝利シリーズ全部と覇。これだけで3000円の元は余裕で取れるレベルである。
とりあえず、誰もが覇ァ!?と思ったに違いないラインナップ。
ドラグハート・フォートレスが初めて収録されたのだが、それが霞むような再録。
やっぱり例によって重さが欠点だが、多少の事態は覇で押し切れるという…。

当然あっという間に在庫が無くなり、そればかりか2014年末のDS限定戦をこのデッキが席巻した。
だが何をどう判断したのか、2015年2月に予定されていたデッキの再販が突然中止。
現在、構築済みデッキにも関わらず異例の高騰中である。
「資産ゲーの権化」という評価からは逃げられないのか…。

結果としてこのデッキは構築済みとしては過去最大級のプレミア価格が付いており、新品での購入は困難。
欲しいカードがあったら素直にシングルで買った方が安上がりかも知れない。


  • レジェンドスーパーデッキ
    • DMBD-15 「レジェンドスーパーデッキ 蒼龍革命」
    • DMBD-18 「レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐」
    • DM22-BD1 「レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎」
    • DM23-BD1 「レジェンドスーパーデッキ 禁王創来」
しばらくは後述のクロニクルデッキに出番を譲っていたが、過去の環境デッキを基にしたスーパーデッキという御題目で復活。
約8000円と凄まじい価格だが、その分収録カードは全ホイル仕様、再録カードも新規イラスト、プロテクトにデッキケース、さらに(超次元ゾーンのある龍覇爆炎除き)デッキ改造用カード10枚付属と内容も最高峰。

  • スタートWIN・スーパーデッキ
    • DM23-SP1 「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲(アビスベル・ラッシュ)
アビス・レボリューション開始間もなくに発売という異例のスーパーデッキ。「双竜戦記」のオーバーレア枠を他キャラが担当していること、主人公の切り札だが登場が前シリーズの《アビスベル=ジャシン帝》を手に入れやすくするといった点が理由だろう。
パッケージも妙にデカいレイアウトを引き継いでこそいるが、実は9割が紙製で中央の《スパトー:ド:スパトゥー/邪暴乱舞》の部分のみ飛び出しており、そこにデッキ本体が梱包されている…という超上げ底形式。
カード本体はアビスの枠デザインとかち合うからかただのフォイル加工だが、これはこれでかっこいい。


【姉妹品】

以上のように良くも悪くもデュエマらしい豪快な商品なのだが、2010年の「スーパーデッキ・ショック」(E1環境)以来
「スーパーデッキ」の名を冠したデッキは発売されず、
そして2013年頃には全てのスーパーデッキは生産終了してしまった。まあ年内にスーパーデッキMAXが登場したけど。
また、革命編以降は過去に存在したデッキをコンセプトとした「クロニクルデッキ」が発売されるようになり、それが発展してスーパーデッキの豪華な新規&再録と言う要素を複合するようになっていったそして値段もインフレした

こうした非スーパーデッキのうち、特筆すべき事項のあるものを見てみよう。

  • ザ・ムービーデッキ ショックシリーズ
    • DMC-65 ULTRA FIRE SPIRITS 炎のキズナXX
映画『劇場版デュエル・マスターズ 炎のキズナXX』のストーリーを意識したデッキ。
ただし映画の中にデュエルシーンはなく、デュエマ世界での冒険物語である。
映画の主役である《時空の嵐ストームXX》が、《ショーブ・アイニー》の力を借りて《神風の覚醒者ストーム・カイザーXX》になるまでをデッキで描いた、誠に浪漫溢れる仕様である。
曰く、これまでの商品はキャラになりきるデッキで、これは映画監督になりきるデッキらしい。
ただしロマンを追求しすぎて、《神風の覚醒者ストーム・カイザーXX》以外の勝ち筋はほぼ無いと言って良い。

  • ストロング・メタル・デッキシリーズ
    • DMD-03 「ストロング・メタル・デッキ 爆裂ダッシュ」
    • DMD-04 「ストロング・メタル・デッキ 最強国技」
サイキック・クリーチャー全盛期に出されたデッキ。箱は普通。
目玉となるサイキック・クリーチャーはルール上デッキに入れなくてよく、その上公開情報であるのをいいことに、なんと金属製のメタルカードになっている。
特に「爆裂ダッシュ」の構築度は高く、その年の九州大会では無改造で参戦したデュエリストが2位になっている。
金属製のカードで公式大会に出場してその上準優勝。言葉だけ聞けばもうわけがわからない。

  • 変形デッキセットシリーズ
    • DMD-07 「変形デッキセット DX鬼ドラゴン」
    • DMD-08 「変形デッキセット DX鬼エンジェル」
その名の通り「変形・合体」する前代未聞のデッキセット。
ハーフデッキ(20枚)が3組入っており、基本20枚+拡張20枚×2で2パターンのデッキが組める。
デッキ改造を一箱で体験できるいいセット。
地味にスリーブ60枚も付いてて良心的。これで反りとはオサラバ。
近年のドラゴン強化に伴い、鬼ドラゴンが高騰しているらしい。

  • 1stデッキシリーズ
    • DMD-09 「1stデッキ アウトレイジ・ダッシュ」
    • DMD-10 「1stデッキ オラクル・ダッシュ」
エピソード3開幕。
一見大したことないデッキだが、アウトレイジの《百万超邪 クロスファイア》がまさかの環境入りにより、後になって大人気に。
パワーアタッカー+1000000がネタじゃないなんて誰が想像しただろうか。
オラクリオン?知らんがな。

  • 禁断の変形デッキシリーズ
    • DMD-11 「禁断の変形デッキ アウトレイジの書」
    • DMD-12 「禁断の変形デッキ オラクルの書」
変形デッキその2。汎用パーツ30枚に付け替え10枚×2。計50枚。
箱は一見普通だが、実は2デッキ収納できるツインデッキケースとなる。
アニメに登場するアウトレイジの書・オラクルの書を象ったもので、形的に「ぼうけんのしょ」「月の書」とも呼ばれたり。
デッキの完成度自体はやや疑問を持たれている。

  • デッキビルダーシリーズ
    • DMX-02 「デッキビルダーDX ハンター・エディション」
    • DMX-03 「デッキビルダーDX エイリアン・エディション」
    • DMX-09 「デッキビルダー鬼DX ガンバ!勝太編」
    • DMX-10 「デッキビルダー鬼DX キラリ!レオ編」
デッキ造りに必要なパーツが約100枚納められている。
MtGの同名商品を参考にしたと思われる。箱は小さい。
「ハンター・エディション」だけ、人気が過熱したため再販されている。

+ 一覧
  • DMD-24 「マスターズ・クロニクル・デッキ ボルメテウス・リターンズ」
  • DMD-25 「マスターズ・クロニクル・デッキ ロマノフ煉獄からの復活」
  • DMD-26 「マスターズ・クロニクル・デッキ サバイバー進化論 α to Ω」
  • DMD-32 「マスターズ・クロニクル・デッキ 2016 聖霊王の創世」
  • DMD-33 「マスターズ・クロニクル・デッキ 2016 終焉の悪魔神」
  • DMBD-01 「クロニクル・レガシー・デッキ アルカディアス鎮魂歌」
  • DMBD-02 「クロニクル・レガシー・デッキ 風雲!! 怒流牙忍法帖」
  • DMBD-05 「クロニクル・レガシー・デッキ2018 究極のバルガ龍幻郷」
  • DMBD-06 「クロニクル・レガシー・デッキ2018 至高のゼニス頂神殿」
  • DMBD-09 「アルティメット・クロニクル・デッキ 2019 必勝!! 闘将ブレードオーガ」
  • DMBD-10 「アルティメット・クロニクル・デッキ 2019 SSS!! 侵略デッドディザスター」
  • DMBD-13 「クロニクル最終決戦デッキ 覚醒流星譚」
  • DMBD-14 「クロニクル最終決戦デッキ 龍魂紅蓮譚」
  • DMBD-16 「20th クロニクルデッキ 決闘!! ボルシャック・デュエル」
  • DMBD-17 「20th クロニクルデッキ 熱血!! アウトレイジ・ビクトリー」
  • DMBD-21 「クロニクル・ダークサイド・デッキ 「終焉」」
  • DMBD-22 「クロニクル・ダークサイド・デッキ 「零誕」」

2015年から登場し、2023年までの長期に渡って発売されたシリーズ。
いずれも過去に存在したデッキをコンセプトにしており、主力カードを再録しつつ、新規カードによってブラッシュアップするという構成。

ただし、キャラクターをテーマとしているためかファンデッキ的な側面が強いDMDシリーズ、環境デッキをテーマとしているDMBDシリーズ前期、高額路線を維持しつつキャラクターの特集に回帰したDMBDシリーズ後期と、同じくくりの中でも時期によって性質が異なる部分が多い。

  • 開発部セレクションデッキ
    • DMBD-19 「開発部セレクションデッキ 火水覇道(ヘッド)
    • DMBD-20 「開発部セレクションデッキ 水闇魔導具」
    • DM22-BD2 「開発部セレクションデッキ 光水火鬼羅.Star」
    • DM22-BD3 「開発部セレクションデッキ 7軸ガチロボ」
大会で活躍した憧れのデッキタイプが「すぐに」「手軽に」手に入る、新コンセプトの構築済みデッキ!

上記の触れ込みをコンセプトとして、全カードが再録&銀枠で構成されたデッキ。
何と言っても3300円という安さで環境で活躍したデッキの基礎が殆ど揃うのが魅力であり、このまま大会に持っていっても十分戦える内容となっている。枠の色や高騰カードは1枚だったり収録カードが殿堂入りしたりする点も含め、良くも悪くもかつてのスーパーデッキに回帰した感がある。



追記・修正は枠色の違う《フェアリー・ライフ》が余りまくっている人にお願いします。

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最終更新:2023年10月07日 23:29