シノハユ the dawn of age

登録日:2014/02/09(日) 23:44:00
更新日:2024/04/05 Fri 19:31:18
所要時間:約 5 分で読めます






追いかけた“青春”と、遠い日の“約束”―。



シノハユ the dawn of age とは、咲-Saki-のスピンオフ作品である。
原作は原作者・小林立、作画は咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-Aの五十嵐あぐり。
掲載誌は月刊ビッグガンガン。
「シノハユ」は漢字だと「偲はゆ=しのばれる。自然に思いだされる」にもなるけどはてさて。

【概要】
咲-Saki-のスピンオフ作品だが『旧約青春麻雀物語』と銘打たれているように、咲本編より十数年前
阿知賀のレジェンドアラフォーが戦ったIHやさらにそれ以前の時間軸の物語であり
咲さんはあんま関係無いからかタイトルに『咲-Saki-』は含まれない。
現在は小学生編であり、作者の立曰く『4巻分でまだ余裕で小学生』『できれば小~中学生編で100巻くらい書きたくて』とのことで
かなり力を入れている様子。ぶっちゃけ咲本編より気合が入っているんじゃ・・・

物語の導入となる0話と、シノハユ本編1話がビッグガンガンの公式サイトに掲載されている。
0話はコミックスに収録されないとのことなので読みたかったらサイトへゴー。


【0話のあらすじ】
決勝進出が決まった夜、祝勝ムードに浮かれる阿知賀女子の面々。
そんな彼女たちを寝かしつけながら、1人夜の町に繰り出すレジェンド。
向かった先『majang Bar(麻雀バー) Blitzstrom』では彼女を呼び出した「牌のおねえさん(28)」こと瑞原プロと戒能プロが待ち構えていた。
続いて野依プロと、先ほどレジェンド会ったばかりのアラサーも来店。
飲み会もそこそこに、瑞原プロの提案でかつてIH準決勝で対峙した
レジェンド、すこやん、野依プロ、瑞原プロの4人は再び牌を交えることとなったのだった・・・


【シノハユ本編のあらすじ】
白築慕は麻雀が大好きな小学4年生。
母子家庭で育ち、買い物も料理も得意な彼女が何より楽しみにしているのは
月に一度、島根から来る叔父を交えて家族3人でやる麻雀だった。
その日は友達との麻雀も買い物も早めに切りあげ、サンドイッチをつくりながら叔父が来るのを楽しみにしていた。
やがて叔父が訪れ、慕お手製のサンドイッチを食べながら家族で麻雀を楽しんでいた。
麻雀も料理もすっかり上手になったと叔父から褒められる慕。そんな彼女の笑顔を見つめる母。
その日は家族3人、笑いながら過ごす幸せな一日だった。























その翌日 母は行方不明になった―




【登場人物】
○白築慕(しらつき しの)
生まれた時から叔父と麻雀が大好きな女の子。
先に公開されたイメージイラストやコミック1巻表紙では高校生の頃の姿で黒髪ロングの清楚美少女といった外見だが、
現在連載されている小学生編ではショートカットの似合う可愛らしい女の子として描かれている。
純粋無垢な性格であり、家事スキルも高い素敵少女。もっともこれは母子家庭という家族環境や後述の母親の性格による所も大きいと思われる。

母が失踪した後、叔父に引き取られ5年生から島根で暮らすことに。
今でも母のことを慕っており、麻雀で有名になって母を探そうとする。
叔父に牌を処分されそうになった際に、唯一手元に残った一筒の牌に思い入れがある様子。
打ち筋は具体的に描写されていないが、どんな時でも麻雀を楽しみ自分を信じ抜く闘牌を見せてくれている。

作品全体の儚げな雰囲気や諸々の描写から、読者に(咲-Saki-の時間軸で)故人扱いされかけている。
表紙や扉絵などで見せる高校生姿が拝めるのは何年先か。


『シノハユ』にやたら気合入っているのは、立もまた生き別れの父を探すために漫画を描いている美少女だからやもしれぬ。


○石飛閑無(いしとび かんな)
かんなレボリューション。島根で出会った慕の同級生。
見た目は金髪のお嬢様といった感じだが性格は超勝気かつ超負けず嫌いなガキ大将っ子。猿山の大将とも言う。
「基本無敵」と言うほど万事において優秀なレボってる人生だったが
麻雀そして瑞原はやりに出会い打ち負かされ初めての挫折を経験。
それ以降、「麻雀はクソゲー」と嫌いながらも打倒瑞原はやりのために麻雀を続けていた。
しかし「松江こども麻雀大会」を前に慕と出会い・・・
謝りたくても謝れない、はやりの写真に落書き(ヒゲ・ウ○コ・罵倒の言葉)を書く、楽しいと素直に言えない自分勝手な面が目立つも慕に出会ってからは変化が・・・
本人も後に慕に出会う前の自分を省みている。
ちなみにはやりに対しては対抗心を燃やす一方で、彼女のCDの内容もしっかり把握している。
鍵っ子であり、1人で食事していると家庭環境は良くないっぽい。
作中で慕が小学生離れした超絶ハイスペックな料理の腕前を披露している一方、彼女の食事はレトルトが中心というのも対照的に描かれている。
麻雀の打ち筋は慕から「ダイナミック」と称された。


○瑞原はやり(みずはら はやり)
後の「牌のおねえさん(28)」
0話では絵文字だらけの怪文章メールで皆を呼び集め、戒能プロの言葉でIH準決勝を懐かしく思ったのか当時のメンバーでの麻雀を提案。
トラウマから回復したばかりのレジェンドを処刑台へ送った。
本編では小学5年生当時の彼女が登場。慕や かんなと同じ島根県民だが別の小学校。
前年度のこども麻雀大会の優勝者であり、その時に負けたかんなから一方的に敵視されている。
当時から後の「牌のおねえさん」の片鱗を覗かせる雀力と人気を持っていた。だがおもちは年相応。
慕と初対面した時の大物感は異常。
後に慕やかんなと同じ高校へ行き、りっぱなおもちに成長してIHですこやんにボコられる運命。
レジェンドの回想からアラフォーに一泡吹かせた時は他家との協力なんて考えもしなかったそうなので共闘とは別ベクトルで頑張って欲しい所。


○リチャードソン 白築耕介(しらつき こうすけ)
慕の叔父。母ナナの弟。イケメン。
慕が赤ん坊の頃から懐かれており、彼も慕を実の娘のように大切にしている。
つーかお前ら結婚しろと言いたくなるほど2人のやり取りは微笑ましい。
姉が失踪した後は慕を引き取った。なお、麻雀の腕は大したことはない模様。
昔はバンドをしていたが現在は解散しており、今はその時の伝手で音楽雑誌でライターをやっている。
ただし家事は慕にやってもらっている。また島根県民なのにパソコンを持っている。


○白築ナナ(しらつき なな)
慕の母親。親子だが慕と外見は あまり似ていない。強いて言うなら美人(と美少女)と言ったところか。
容姿はカールしたロングヘアーを持つアンニュイな雰囲気を漂わせる美女といった感じ。
周藤瞬斗(リチャードソンの友人、質屋)の話からするに彼らと同じ学校出身であり一種のマドンナ的なポジションだった様子で、
ナナに娘がいた事を知った周藤はショックを受けていた。

現在の所1話にしかでていないが性格も慕と似ているとは思えない。

母子家庭で慕を育てていたが、ある日突然失踪してしまう。
慕の回想からして慕に対する愛情は確かにあったようだが・・・・?
本人曰く『(慕は)私と同じで男を見る目はなさそーね』とのこと。
かなり良いマンションに住んでおり1話で慕が夕方に帰宅した時に家でグータラしてたことから夜のお仕事っぽいと推測されていたが実際そんな感じだった模様。
しかもかなりの人気だったらしく失踪の10年前(慕を妊娠するまで?)は銀座で、その後は横浜でナンバーワンだったらしい。
横浜の店では半年に一度麻雀の「勝負」が行われていたらしい。
慕の父親や失踪の理由等など色々謎の多い人で彼女との再会が今作の核心となる。


○稲村杏果(いなむら きょうか)
かんなの友達。
前髪ぱっつんに頭の上でお団子っぽくまとめた髪と、どっかの旅館のバイト仲居っぽい外見。
年齢の割に空気の読める大人びた性格であり、かんなが荒れて友達をなくしそうになった時にはフォローしたり何だりと良妻ポジ。
麻雀は初心者だが、かんなの打倒はやりの付き合ってあげている。
が、かんながはやりに勝てると思っておらず、無残に負ける姿を見られたくあるまいと思い、大会は見に行かなかった。本人曰く『友情』。ひでえ。
と、かんなに対して言っておきながら実はしっかり大会を見に行っており、敗北しながらも清々しさを見せたかんなの姿に安心するような笑みを浮かべていたのだった。
その後、全国優勝に目標が飛躍したかんなにウンザリした表情しながらも付き合っている模様。

原作者のブログによると、「元々重要人物」であるらしく幼年編以降も出番があるかも?


○悠彗(ゆえ)
海辺に住んでいる少女。
漫画好きのオタクであり、東京に憧れているが
地元の不満点を考えてたら地元がいいところしか無いことに気づき
県代表として東京に行こうと思い立つも、母が釣ってきた魚に飛びつき麻雀の練習は辞めるとアホの子入ってる。
海に遊びに行った閑無にライバル認定され、翌年勇んで同じ大会に出場するも向こうはゆえのことをすっかり忘れていた。


春日井真深 (かすがい まふか)
この時代の「牌のお姉さん」。
はやりんと運命の出会いを果たし、彼女の将来に大きな影響を与える。

○ニーマ(にーま)
この時代の世界王者、名前だけ登場。
「魔女」とも言われる人物らしい。

赤土晴絵(あかど はるえ)
阿知賀のレジェンド。はやりのメールに誘われ懐かしの面々と再会。
精神面の問題が解決したからか、はやりの提案した麻雀勝負に真っ先に乗った。
IH当時のメンツが確定し、後に有名プロになった2人を差し置き唯一すこやんに
マトモなダメージを与えたということが判明して株を上げることに。

本編でも全国小学生麻雀大会に奈良県代表として出場、当時小学4年生。
小学生すでに対戦相手の牌譜と映像を事前に分析し、
癖や表情を分析する情報戦重視の打ち方を得意としている。

○野依理沙(のより りさ)
相変わらずふくれっ面なプロ。0話における制服を見る限り、新道寺女子のOBと思われる。
はやりの怪メールに難解と怒っていた。
高校時代と容姿にあんま変化が無い。当時からふくれっ面。


小鍛治健夜(こかじ すこや)
アラフォー。もといアラサー。
はやり(同年代)の怪メールに「そろそろ大人なんだから」と
アラサーの現実から目を背けるような発言をする。
しかし、彼女もまた高校時代と容姿にあんま変化が無い。

彼女の強さが具体的に描かれるのは本編回想回が先か、こちらシノハユの方が先か。
どちらにしても数年は かかることだろう…


○戒能良子(かいのう よしこ)
中東の元傭兵で元イタコなプロ。
はやりの怪メールを理解できるのは自分だけと思っていたようで
レジェンドたちが理解して来た時は嫉妬したり驚いたり。
集まったプロの中では最も年下であり、レジェンドたちのIH時は小学生。
テレビでIH準決勝での4人の戦いを観戦していたとのこと。
前々からレジェンドと面識があった。




【余談】

今までは咲-Saki-×幼女体形=痴女の方程式が成り立っていたが
今作はモノホンのJSなためか、はたまた作風の違いかちゃんとした服を着ている。
まぁ本編の回想シーンも阿知賀編の回想シーンも幼年時代は皆、ちゃんと服着てたからね…

なお、まだ始まって間もないが、あるエピソードを複数の人物の視点から描く群像劇的なスタイルが取られている感がある。



追記修正は生き別れの親を見つけてからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 咲-Saki-
  • 生き別れ
  • 母をたずねて三千里
  • 麻雀
  • リチャードソン
  • 小学生
  • 高校生
  • スクエニ
  • SQ
  • ビッグガンガン
  • ガンガン
  • 漫画
  • 小林立
  • 五十嵐あぐり
  • 島根県
  • シノハユ
  • スピンオフ
  • スクウェア・エニックス

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月05日 19:31