蒼の派閥

登録日:2014/02/19 Wed 21:21:21
更新日:2022/06/23 Thu 05:09:16
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◇概要

蒼の派閥とは、サモンナイトシリーズに登場する組織の1つ。

リィンバウムに存在する召喚師の派閥の1つであり、召喚術の研究を主目的とするどちらかというと学究的な派閥。
また、ある程度の武力も保持しており*1、召喚術を悪用する外道召喚師の取り締まりをする側面もある。
その性質上、召喚術を営利的に利用する金の派閥とは折り合いが悪い。*2
元々は「真の名(エルゴ)」を探求することで、初代エルゴの王が遺したある問題を解決する糸口を探していたらしい。
しかし今となっては忘れられ「真理の探究を目的とする」形骸化したお題目が残っているのみである。

本部は聖王国のゼラムにある。
建前上世俗的なつながりや政治的な関与などは避けているものの、聖王国との関係は建国に大きく関わっていたなどの歴史的経緯もあり水面下では密接。


の間に起こった狂界戦争と響融化に際しては、金の派閥と協力していち早く事態の沈静化と異世界との融和のために行動。
両派閥は解体されたが、後に異世界調停機構(ユクロス)の前身となった。


◇関係者

(名前のあとの数字などは登場作品)

・エクス・プリマス・ドラウニー(2)
蒼の派閥総帥。
外見上は幼い少年だが、時の流れに障害があるためそのような外見となっているらしく実年齢は100歳ほどらしい。
総帥という地位にあるが、その事を鼻にかけ居丈高に振る舞うような事は一切なく、かなり聡明で老獪な人物。
使用属性はシルターン。

パッフェルに命を狙われたことがあり、その際彼女の事情を把握して逆に協力(ある意味懐柔とも言える)。
ただしその際の事件で、パッフェル諸共世の理に逆らう「追放者(ヘレティカ)」になった。
それ以降、パッフェルを密偵として使っている。

+ メイメイとの関係
シリーズお馴染みの酔いどれ占い師の彼女との接点は2本編では「呑み友達」として軽く流される。
もちろん実態はそんな軽々しいものではなく、形式上エクスの護衛獣である。
ただし、通常イメージする召喚師>護衛獣の力関係ではなく対等であり、5の時代形式に近い誓約で結ばれていると推測される。

すっかり腐敗してしまった蒼の派閥の改革を夢見ていた若い頃のエクスは
初代エルゴの王の護衛獣であり、観測者としてリィンバウムを見守る役目を担った彼女の助力を欲した。
メイメイの出した試練(無限界廊の踏破と思われる)をクリアしたエクスは約束通り彼女の協力を得られ、現在に至る。

パッフェルの一件も時間関連の術を専門とする時量師(ときはかし)の龍神であるメイメイが噛んでいる。
そもそもメイメイとパッフェルは知己同士だったので、エクス暗殺からの説得の糸口となった模様。

・グラムス・バーネット(1,2)
蒼の派閥議長。ラウル、フリップとは兄弟弟子であり、ギブソンとミモザの師。属性はサプレス。
活躍が少なくイマイチ人物像を掴みづらいが、基本的に思慮深く厳格そうな人物。
1主人公の行動を黙認したり、変わってしまったフリップの姿に心を痛めたりといった人情も見せる。

・ラウル・バスク(2)
蒼の派閥幹部。師範の地位にある。属性はロレイラル。
思慮深く公正な人物であり、『成り上がり』(召喚師の家系から生まれたわけではない、言うなれば突然変異的な召喚師)である2主人公にも公平に接する。
ネスティの養父でもある。
+ 2本編のネタバレ要素含む
ネスティの特異な出自の関係上、養父となることで彼に一個人としての尊厳を与え、召喚術を学ばせるなどの行為は己の立場を非常に危うくするものである。
それをものともせずにネスティを守ってきたからこそ、人間不信の彼に信頼されている現在があるのである。

上述のグラムス、後述のフリップと合わせて「三賢人」と称された時期もあったという。
フリップとは家格は違えど若い頃は仲の良いライバル同士だったらしく、現在もってなお歯に衣着せぬ物言いができる友人である。

ネスティ・バスク(2,3外伝)
ラウルの弟子。2の主人公の兄弟子で、本作の中心的人物である。親しい人物からの愛称は「ネス」。
詳しくはリンク先を参照されたい。

・フリップ・グレイメン(2)
蒼の派閥幹部。彼も師範の地位にある。
蒼の派閥における物資調達・管理を一任されていた。
かなり横柄な人物であり、『成り上がり』である2主人公を目の敵にしていた。
属性はメイトルパ。

裏では海賊や外道召喚師などの犯罪者に金と引き替えに召喚術を教えたり、物資調達等の責任者という地位を利用し抗病剤を渡す代わりにネスティを操るなどの不正を行っており、物語中に露見、叛乱を起こすも拘束される。
最後は手下の外道召喚師により保身のため刺されるが、一命は取り留めた模様。
ちなみに『成り上がり』を嫌っている彼だが、彼も実は『成り上がり』だった。
+ 2本編外での活躍
DS版の攻略本に記載された小説「羨望の果て -Anomaly of Refraction-」によると、人間だった頃のビーニャの師匠であったことが明かされる。
彼女も主人公と同じ『成り上がり』だが、『成り上がり』でありながらミモザやギブソンから気にかけてもらえる主人公に嫉妬する彼女に対し忠告の言葉を送っており、気にかけていた模様。

U:Xでは帝国との全面戦争の際に参戦しており、2での所業を反省しつつも汚れ役を請け負う覚悟を決める人物となった。
2~U:Xまでの間何をしていたのかというと、派閥の裏方仕事をやっていたらしい。

また、若き日に金の派閥の召喚師であるファミィ・マーンに恋していた。
彼女の想い人がよりによって聖王家の第一王位継承者たる聖王子だったがために恋心を誰にも明かさず胸の内に秘めたことにより、
元々持っていた『成り上がり』としてのコンプレックスとない交ぜになった結果、2本編のような陰険で卑屈な性格に歪んでしまった。
若い頃はむしろ正反対の陽気な性格だったという。

・ギブソン・ジラール(1,2)
蒼の派閥に所属する召喚師。属性はサプレス。
真面目で、それゆえ頑固な面もある人物。デスクワーク派で、体力勝負は苦手らしい。
甘党であり、2ではパッフェルの働くケーキ店をひいきにしているようで、彼女とも面識がある。
ネスティや2主人公が「先輩」と慕っている。

・ミモザ・ロランジュ(1,2)
蒼の派閥の召喚師。幻獣界メイトルパ属性。ギブソンとは同期でありパートナー。
おおらかで細かい事は気にしない(≒大雑把)な人物。フィールドワークタイプで辛党。
…とまあ、何かとギブソンとは正反対ではあるものの、彼とは恋仲であり、4のあるエンディングにおいては結婚を控えていることを知る事ができる。
さらに4から二年後ほどのU:Xの時期には無事結婚した。
二人の結婚式はシリーズ全体のキャラクターが交流する機会となり、リィンバウム史全体で見ても結構重要なイベントであったりする。

ギブソンと出会う前は何事にも醒めた性格だったらしく、ギブソンや主人公たちと触れ合うことで現在の明るい性格になった。
また、人間だった頃のビーニャとは派閥でメイトルパの召喚術を学んでいた頃に面識があり、彼女から憧れを抱かれていた。

・2主人公(マグナ/トリス)(2,3外伝,)
蒼の派閥の新人召喚師。
元は孤児であり、いわゆる『成り上がり』。
その出自ゆえに蒼の派閥の多数派からは疎まれており、2においては「諸国視察」の任務(事実上の追放)を課されて旅に出る事に。

ミント・ジュレップ(4)
蒼の派閥の召喚師。属性はメイトルパ。
聖王国から帝国の国境そばの宿場町・トレイユに派遣されている。
おっとりとした、マイペースな人物。トレイユで私塾を開くセクターに想いを寄せている。
異世界の植物を研究しており、彼女の家には家庭菜園も存在。この菜園は彼女の護衛獣であるテテ種の「オヤカタ」が見張っている。
そこで穫れた野菜を4主人公の経営する宿屋に提供していたりもする。
ちなみにミモザの後輩。

エルジン・ノイラーム(1,2)
機界召喚術を研究する召喚師一族であるノイラーム家の出身者である少年。
かつては蒼の派閥に属していたが、父親と機械遺跡の探索中に事故に合い、機械兵士のエスガルドに救われる。
以後、蒼の派閥に戻らずロレイラルのエルゴの守護者として行動するようになる(厳密にはロレイラルのエルゴの守護者はエスガルドだが、エルジンもセットに扱われている)。

ビーニャ(2)
旧王国の崖城都市・デグレアに属する召喚師。
「魔獣使い」を名乗り、幼い姿とは想像できないほど強大な魔力を操るが、性格は自己中心的で冷酷。
実はレイムの配下である悪魔で、同じくレイムの配下であるガレアノ、キュラーと同様「召喚師連続失踪事件」で失踪した召喚師の一人。
彼の命令により各地で虐殺を行い、主人公一行と度々衝突する。

+ 羨望の果て -Anomaly of Refraction-
DS版の攻略本に記載された小説「羨望の果て -Anomaly of Refraction-」にて、人間だった頃の彼女が描かれている。

元々は蒼の派閥の召喚師で、図書館の司書を勤めていた。年齢はミモザの一歳年下で、本来は少女どころか成人女性だった。
ミモザに憧れ、彼女に気を引いてもらうと努力するもその努力が実ることは無く、それどころかギブソンや主人公と出会い変化していく彼女に絶望し、同時に自分と同じ『成り上がり』でありながらミモザやギブソンに関心を寄せられる主人公に嫉妬していく。
そんな時、司書の立場から派閥の書物を読み解き、実は主人公が特別な存在(クレスメント家の末裔)であることを知ってしまう。
レイム(メルギトス)と出会い、『成り上がり』である自分には無い特別な力や運命を欲するあまり、悪魔の依代になることを選んでしまう。
悪魔と適合し、悪魔化の反動で彼女の姿は少女に若返っていた。その際、憧れの先輩であるミモザとの共通点だったメガネを、自分にはもういらないとしてその場に捨てる。

ちなみに、ガレアノとキュラーは悪魔の依り代として肉体を乗っ取られているが、ビーニャのみ憑依した悪魔と元の人格が融合している。
ガレアノは13人目、キュラーは8人目で漸く憑依可能な人間に巡りあった中、ビーニャのみ一発で憑依出来た。

・ニーニャ・ニーニャ(CS2)
外伝作品クラフトソードに登場した蒼の派閥の召喚師。
ドジな上に方向音痴で、道で迷って危険な森へ入り、さらに足を踏み外して気絶。意識を失っている間にサプレスの騒霊パスゥに体を乗っ取られるという散々な目にあっている。そのため作中では途中まで霊体で行動していた。
それまでサプレスの幽霊はいたずら程度しかしなかったので、プレイヤーからはそれほど怖い存在に思われていなかったのだが、この件によりやはりヤバい存在だと認識を改めることに。


追記・修正は聖王国を旅してからお願いします

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最終更新:2022年06月23日 05:09

*1 召喚術自体が最強クラスの武力ではあるのだが。

*2 ただし組織のトップは互いに上手く連携しており、個人個人では仲の良い者たちもいる。