シュトルヒ(AC)

登録日:2012/07/05(木) 08:28:35
更新日:2024/03/20 Wed 20:31:43
所要時間:約 5 分で読めます




「メインシステム、テストモード起動します」


ババババババ……

ババババババ……

バララッ!!バララッ!!

バララッ!!バララッ!!

ババババババ……

バララッ!!バララッ!!

バララッ!!ボボボボ…ボカーン!!


「防御力低下、テストモードを終了します」




シュトルヒとはARMORED CORE初代シリーズに登場する無人兵器。
レイヴンの統括機関であるレイヴンズ・ネスト独自の保有兵器でもある。
二足歩行型で武装は背部に装備された二連装の連射式レーザーのみ。
装甲がそれなりに硬いが所詮は雑魚敵の範疇内であるので倒すのにそれほど時間はかからない筈。

…とまあ、本来なら特筆すべきことなど無い筈で初代シリーズを知らないレイヴン、リンクス諸氏にしてみれば「たかが雑魚敵一つに一々項目なんざ建てるなks」みたいなことを思う方もいるかもしれない。

だが、しかし

初代シリーズ、それも本当に初代そのものが初のアーマード・コアだったレイヴンにとってシュトルヒという敵は単なる雑魚などという枠組みに収まる存在ではないのである。誇張でもなんでもなく大真面目に。


アーマード・コアと言えばフロム制作ということもあり「死んで覚える」というのが基本みたいに思われるかもしれない。
だが流石に1番最初のミッションではそこまで初見殺しの要素は強くない。

2や3では「レイヴン試験」というミッションの下、練習代わりと言わんばかりにノソノソ歩き回る敵メカを全滅させるだけであるし
その他のシリーズの最初のミッションも、一通り操作方法がわかっていればよほどのことが無い限りはクリアできる難易度となっている。
管理局強行偵察?あれは例外中の例外だ。

4に至っては初ミッションの前にわざわざチュートリアルが入るなどという、フロムにしてみれば慈悲深すぎて逆に気味が悪くなってしまうような配慮が成されている始末である。


が、初代に関してはそんな甘ったれた展開など待っておらず、初っ端から何も知らないヒヨッコレイヴンを殺す気満々なのである。


…少々話が脱線しすぎたので再びシュトルヒの話に戻る。

初代も2や3と同じようにゲーム開始直後にレイヴン試験が行われ、その課題が敵として現れるシュトルヒ2体を倒す(或いは制限時間まで生き延びる)というもの。
たかが雑魚メカ2体倒すだけなんて楽勝じゃん、などと思うことなかれ。


まず事前説明がほぼ皆無。ニューゲームを選択すると名前を入力し、極々簡単な試験概要だけ伝えられると、すぐに狭いテスト空間に放り出され、戦闘開始となるのである。
この辺は2や3も似たようなもんかもしれないが、担当官が詳しく説明を行ってくれるのでまだ親切。
初代は本当にざっくりとテストを行うことしか言ってくれないのだから。


それだけならまだしもアーマード・コアというゲームは操作方法が独特なこともあり、初めてのプレイヤーには地面を歩き回っての二次元的機動を行うだけでも結構苦労するものである。
が、初代に登場するシュトルヒは開始早々に空中をふわふわ飛び回りながら三次元的機動を行ってくるのである。


操作方法がわからずにあたふたするプレイヤーの視界から消え、上空からレーザーをバカスカ撃ってプレイヤーの機体を固め、それでも何とか回避しながらようやく地面に降り立ったシュトルヒを捉えて攻撃しようとした矢先
また上空に飛び上がられて姿を見失い、再び放たれる無慈悲なレーザーの連射に成す術も無くやられてポカーンとなった経験は多くの人にあるはずである


おまけに上述したように雑魚の中ではそれなりに硬く、装備が整ってるならまだしも初期機体の威力の低いライフルとブレード、1発発射式の小型ミサイルしかない状態では1体倒すのにも時間がかかる。
しかも初期機体故に装甲も機動力も低水準なのでシュトルヒのレーザーでも結構なダメージになる上に、まともに回避する事すら難しいのである。


このように何の説明も無くいきなりガチで殺しにかかってきているとしか思えない辺りなのは流石フロムクオリティといったところか。
それほどまでにこのシュトルヒがプレイヤーに植え付けた印象は強烈なのだ。そのあまりの強さからシュトルヒ先生と敬意を込めて呼ぶ者まで現れる始末である。



…まあ散々大袈裟に紹介してきたが、初見でも何とか撃破する猛者もまた多く存在している。中にはほとんど無傷で倒せてしまうドミナントも…
それに他シリーズをいくつかプレイしてから初代を始めたプレイヤーは、ふわふわ機動がウザったいとはいえそこまでトラウマになるような印象でもない筈である。
本当に怖いのは「ゲーム初心者で」「他のアーマード・コアをプレイしたことがなく」「初代が初めてという状態でシュトルヒと相対する」という条件が揃っている状態のプレイヤーであろう。

初代ではテスト先生を務める他、終盤のミッションのいくつかでも登場する。特に最終ミッションのブロック登りで相対する時の鬼畜さは最初の試験の時のそれにすら匹敵する。
素早く動き回るブロックを必死に登っている最中、シュトルヒから放たれるレーザーの所為で足を滑らせて一気に最下層に逆戻りしガチで泣きたくなったプレイヤーも多い筈。

そしてその最終ミッションにおいて幾多の障害を乗り越え、いよいよ最終地点へと突き進んでいくプレイヤーに立ちふさがる存在…それもシュトルヒである。
開始直後にプレイヤーを苦しめた雑魚が 最後の敵として立ちはだかるのである
幸い狭い通路なので苦戦する方が難しいだろう。

雑魚敵でありながら多くのトラウマを量産したシュトルヒは、ある意味でフロムらしさを体現している敵キャラであると言えよう。


追記・修正はレイヴン試験で時間以内にシュトルヒを倒してからお願いします。


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最終更新:2024年03月20日 20:31