神郷諒(ペルソナ~トリニティ・ソウル~)

登録日:2014/05/06 Tue 19:16:34
更新日:2023/07/11 Tue 09:41:51
所要時間:約 4 分で読めます




神郷諒とは、アニメ『ペルソナ~トリニティ・ソウル~』の登場人物である。

CV子安武人 / 沢城みゆき(幼少期)


神郷三兄弟の長男。
28歳の若さでありながら富山県警綾凪市綾凪署の警察署長を務める。12月18日生まれ。



無愛想で冷徹な性格であり、また重要な事を隠そうとするような素振りも目立ち、
リバース事件においても独自に行動および隠蔽を行っていたため伊藤刑事から反発を買っていた。
また10年振りに帰ってきたに対しても歓迎せず冷たい態度を取り、ほぼ一方的に街から出ていくよう勧告したため、慎と何度も対立した。
この他にも幼なじみである二階堂映子とも捜査の関係で何度も会うが、関係は平行線のままである。

その一方で6話目で海浜公園に赴いた際には泣きじゃくる子供を見て自ら熊の着ぐるみを着て宥めたり、
また夢を壊さないような行動もとったりと優しい面もあり、さらに10話目で洵とまゆりと共に映画、
「こぐまとリスの物語」を観に行った後には涙ぐんでいたりと案外涙もろい性格でもある。


序盤は慎と何度も対立したが、慎が街から出ていく気がないと言われたことと、
また慎と洵が友達と仲良くしているのを見てあまり冷たい言葉は言わなくなり、関係も改善されるかと思われたがその矢先、
諒にとって因縁の深い人物ー小松原啓佑が九条稀也と名乗って現れた。
諒は決着をつけようと身辺整理を行い、慎に「洵を頼む」と告げ(この前後に洵の授業参観に出ることを約束したが、
「やり残しておこうと思った」ため出席できなかった)、九条の元に向かい彼を倒そうとするが重傷を負い、
さらにペルソナも暴走、現場に駆け付けた映子を死なせてしまう。
他人を巻き込むまいと行動していたはずが大切な人を死なせてしまい、雪原には諒の悲しい慟哭が響き渡った……。





ここから先は、作中の根幹に関わるネタバレです。


































10年前、諒は大学受験のため京都に行った話をするなど何一つ変わらない日々を過ごしていた。
後日、富山の海岸で両親がかつてペルソナの研究に関わり、また許されざる行いを何度もしてきた事を知らされ、
すべての罪を告発すると両親の決意を聞いた瞬間、目の前にはその実験の被検体であり、自ら富山の海に沈んだはずのアヤネの姿が。
彼らを見たアヤネは怒りの表情を向け、ペルソナを発現し綾凪市一帯を無気力症に陥らせた。
またこの時、両親が殺されかけている光景を慎に見せないようにしたが、慎はペルソナに覚醒し、
両親を助けようとするがその時、両親の意思はアヤネを庇うように慎のペルソナの楔に貫かれ、消滅。
両親は息絶える。諒はほぼ何もできず、さらに慎は「自分が両親を殺した」と心に深い傷を負ってしまい、彼を慰めることしかできなかった。
またこの時、洵と結祈も頭部を中心に重傷を負い担当医だった小松原から「洵君は妹の脳を移植すれば助かる」と言われ、
手術の同意書にサインしてしまう(この時に慎に催眠療法をかけることも勧められた)。
後日、洵は退院し慎も笑顔が戻ったが2人は東京の叔母である深水映(あきら)の元に引き取られることになり、兄弟は離れ離れになった。
(この別れ際に洵の中に結祈の精神(人格)があることに気づいた)。 

そして諒は警察に入り、そこで真田と出会いペルソナを悪用する連中を追うため彼と共同戦線を組んだ。
(この過程で成果を挙げたため、綾凪署の警察署長になれている)。
時は流れ本編開始の時間軸になり、稀人が本格的に動き出すといった矢先に慎と洵が帰郷してしまったため、
彼らを巻き込ませるわけにはいかなかったことと稀人が慎と洵を狙ってくることにも気づいていたが、
慎が記憶を取り戻してしまうことを恐れたため詳しいことを話せず、冷たい態度を取り続けるしかなかったのだった。





最終決戦、諒は現実世界に現れ「ペルソナは全ての歪みだ」として真田の説得も聞き入れず、
「すべてを終わらせる」と行動するが、そこに慎が「くじらの海」から帰還しアヤネと諒を止めようとし、慎と交戦。
そこで慎はさらに諒の過去ーアヤネの事、結祈は手術をせずとも助かる可能性があった事、
諒はそれに気づき小松原を暗殺した事(結局自らをペルソナ化し「九条稀也」として生き延びていたが)を知るが、
何よりも重い楔となっていたのは兄弟だったとして洵と結祈は「くじら」に溶けようとするが、慎はそれを止めようとする。
それを見た諒は苦しげな表情をし、慎を止めず最後は慎に加勢。「くじら」は鎮まり、すべては終わった。
「帰ろう」と言われた諒は慎に何かを告げ、そして力尽きたのだった……。


この物語のキーアイテムである絵本「くじらのはね」は、実は最後のシーンは10年前の事件の直後に諒によって描きかえられていた。
叶鳴は「自分から周りの人が見えないようにした」と解釈したが、この時の諒の心境に照らし合わせてみると間違いではないのかもしれない。
だがエピローグではひとりになった主人公の周りには多くの桜の花びらがあった。


使用ペルソナは『カイン』。人型だが、顔がなくロボットのような印象も受けるデザイン。

元ネタは旧約聖書に登場するアダムとイブの息子のひとりであり、神の愛を独占した弟アベルを憎み殺した兄に由来する。

主に右腕の銃で戦うが、格闘戦も難なくこなすなど作中最強クラスのペルソナであり、
その弾丸は一撃で相手のペルソナを消滅させるが、ほぼ確実に使用者の命も奪ってしまう、否応なく咎を背負わせるペルソナ。
年齢制限のある本作では諒の年齢ではもう使えないはずだが、諒は精神強化剤と類稀なる才能によって使用可能となっていた。
(真田はこれを『兄としての仮面(ペルソナ)』と見ていた。また本編でのめぐみの解釈を取れば、
「慎と洵を守る」という一途な思いがあったからこそ使い続けることが出来た、ともとれる。)。
もっとも、覚醒した当初は制御できず実家の家の木を切り倒してしまっている。
兄弟たちを守るためとはいえ、命を奪うこともした諒の心境や如何に。



[余談]
彼を演じた子安氏は『ペルソナ2』において主人公である周防達哉を演じていた。
しかも、彼には警察官の兄である周防克哉がおり、弟を演じた子安氏が本作では克哉と同じ「警察官の兄」を演じるというのは、何の因果だろうか。




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最終更新:2023年07月11日 09:41