カップリング(創作)

登録日:2014/06/23 Mon 15:45:58
更新日:2023/04/04 Tue 23:04:08
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カップリング (coupling) とは、2つのものを組み合わせる、結合させること、また、その用途に使われるもの。(Wikipediaより)
転じて、生物を交配させたり、つがいにしたりする意味でも用いられる。
他にも様々な意味で使われる単語だが、ここでは創作活動におけるカップリングに絞って解説する。

◆◆概要

創作活動においてキャラクター同士の恋愛関係を設定すること。またそれによってできた関係そのもの。
アニヲタ諸君にはこれが最も馴染み深いだろう。
広義には恋愛に限らず、コンビとか友情関係等といった交友全般にも適用される。ただしその場合はカップリングと呼ばれることを嫌がる人もいるので注意。

どんな作品でも恋愛は物語の華である。
しかし当たり前だがキャラクターの関係を表す概念である以上恋愛自体は目に見えない。まあ根も葉もない恋バナとかはあるけど。
そこでキャラクター同士を何らかの恋愛関係に落とし込み、鈍感さにやきもきさせたり、爆発しろと言いたくなるほどイチャイチャさせたり、時には修羅場に発展したりと視聴者(読者)に恋愛から生まれるあらゆる事どもを提供するのだ。

視聴者(読者)も主人公やヒーロー、ヒロインを自分に置き換えてドキドキしたり、第三者視点でニヤニヤしたりという楽しみがある。

とまぁこんな感じだが、ぶっちゃけ一般で流通されている作品に使われることは少なく同人(二次)創作用語扱い。


◆◇様々な形態

特に同性の場合友情と恋愛との間は曖昧なため、深い愛情や憎悪といった感情が恋愛感情に安易に還元されることがなく、スリルを産む。

  • NL/ノマカプ/HL/男女
ノーマルカップリングの略。
男女のキャラクターの組み合わせ。
適当な女児向け雑誌の漫画を開いてみれば高確率で見られる。
年齢差が少ない場合は頼れる男とか弱い女という関係がオーソドックスだろう。
近年はノーマルという語を使うことが忌避され、HL(ヘテロカップリング)や男女などが用いられることがある。

  • BL/薔薇/やおい
男同士の組み合わせ。
このような関係に萌える人を「腐女子」「腐男子」などと言うため腐向けとも。
特に元ネタとなる作品内で恋愛関係でないキャラクターのカップリングにおいてファン同士でも様々な派閥が存在するとか。

こちらは女同士の組み合わせ。女の子の友情を描く作品は、こういうのが書かれやすい。
百合は女の子が二人いれば既に百合と呼ぶほど言葉の範囲が広い。状況によってGLや女女などと使い分ける(らしい)。

  • ハーレム/逆ハーレム
一人に対し多数の異性、あるいは多数の同性という組み合わせ。
一級フラグ建築士のキャラで見られることもある。
倫理的な忌避感もあるからか、1:1に比べると数は少ない。

  • 性転換・ふたなり
男女を実際と逆にする場合や、女性側をふたなりにするケースも。
マニアックなので数は少ない。


なお、上記のどれにも言えることだが所謂男の娘等が絡むと途端にややこしくなってしまう。
男の娘と男キャラの組み合わせは果たしてノマカプなのかBLなのか……


◇◆表記

○○×△△という風に掛け算のような表記がよく使われる。近年では○○△△のように「×」を省略することも多い。
前者の○○にはノマカプなら男、BL/GLなら攻めるように積極的にアプローチを仕掛ける側(通称「攻め」)の名前が入る。
後者の△△にはノマカプなら女、BL/GLならそれを受ける側(通称「受け」)の名前が入る。
ノマカプはたまに男女が逆転した組み合わせも。
どちらにしろキャラ名をそのまま使うと長くなりがちなので大抵二文字くらいに略された名前が使われる。
因みに攻め受けが逆転する場合はリバと呼ぶ。また特に一連の作品において時間軸が同じ場合を同軸リバと呼ぶ。百合は基本的に同軸リバなためCP名の左右で攻め受けが決まるということはなく、語感で決められがちである(気にする人は一定数いる)。

その他に○○→△△(一方通行の愛)、○○×△△×○○(場合に応じて立場が変わる)、○○→△△←◇◇(○○と◇◇共に△△が好き)などの派生も存在。
奥が深い。


◇◇二次創作における組み合わせ方

  • 公式で恋愛or婚姻関係
多分最もとっつきやすい組み合わせ。
代わりに公式が決めたことのため寝取られの被害を一番受けやすかったり……

  • 公式でどちらかがもう片方に片思いしている
後に公式化する場合もあれば、すでに片思いされてる方に公式で恋人がいて(片思いしてる方にとっては)悲恋に終わることも。
この場合ももしこの組み合わせで付き合ってたら…といった具合でカップリングされやすい。
場合によっては公式カプより人気があることも。

  • 公式で友情関係
これもまぁよくあるが二次創作ではいわゆる住み分けを推奨される。
BL/GLに発展しやすい。公式がスピンオフなどでやらかしたりも。

  • 公式で敵対関係
どういうわけか敵キャラに人気が出るなどして生まれる組み合わせ。
妄想の産物というのも大きいか。
主人公が女性の場合(特に敵がイケメン)に多い傾向にある。
NTR・陵辱の場合もあれば、和解して純愛になるといったパターンもある。

  • 公式で何らかの関わりがある
特に恋愛・友情関係にあるわけではないが、作中で深く関わる何らかのイベントがあったりすると組まれることがある。

  • 公式で関わりが薄い
全くの赤の他人から知り合い止まりまで様々。組み合わせる理由としては「自分が好きなキャラ同士だから」という理由のほかに「組み合わせたら面白そうだから」という理由のことも。

  • 作品自体が違う
スマブラのように複数の作品を組み合わせたクロスオーバー作品から生まれやすい。
あなたの新しい世界ができるかも?

  • 同一人物
同一人物同士の組み合わせ。魔法の力で分身したとかそういうの。同一人物であっても時代や時間軸や作品や作者や発行された国が違う場合は異なるキャラとして捉えることがある。

  • 片方/両方が性転換/ふたなり化
特に性転換に関しては先天的なものが圧倒的に多い(気がする)。もともとが百合の場合とかは視聴者にショックを与えないよう「ftnr」などと書かれる。

二次創作でみられる展開

関係性>世界観>キャラの性格の順で改変されにくい傾向にある。世界観の設定や登場人物の過去などは守る人が一定数いるが、キャラ同士の関係性については恋愛への「読み替え」がされやすい。当然といえば当然だが。

  • 読み替え
原作にある矛盾などについて、作中人物の恋愛感情等が絡むものとする。「読み替え」という語は社会学系の評論等で使われる気がする。

  • パロ
パロとはパロディの略だが、ここでは世界観を差し替える程度の意味。いわばif。たとえば現パロはファンタジー等の世界観の登場人物がもし現実にいたら、という設定。オメガバースや「○○しないと出られない部屋」のような設定もこの変種と思われる。エッチな展開にするにはどのような設定を採用したらいいかも焦点となる。

  • 捏造
作中人物や世界観の設定を想像して付け足す。作品のタグ等に捏造の旨が書かれるかどうかはまちまち。

  • キャラ崩壊
キャラの性格を大幅に変えたり、実は隠れた一面を持つものとして描いたりする。よく注意書きがされる。



もっとも、いくら好みのカップリングであろうとも他人もそうであるとは限らない。カップリングのごり押しは厳禁。
BLや百合はもとより、ノーマルでも公式カプであっても同じことである(そもそも公式カプも定義は曖昧だったりする)。
それが度を超すあまりカプ厨として忌み嫌われる者が多数存在するのも事実なのだから……



追記修正はカップリング表記でお願いします。

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最終更新:2023年04月04日 23:04