オイ!!オバさん

登録日:2014/08/14 (木) 13:06:30
更新日:2020/05/02 Sat 18:50:20
所要時間:約 5 分で読めます




オイ!!オバさんとは、いづみかつきによる日本の漫画作品である。月刊少年チャンピオンにて2011年5月号~2015年5月号まで連載された。

【ストーリー】
高校に進学した沢田透は、入学早々、同い年で実の叔母の安宅菅子と同居することになる。
いろいろと複雑なひみつと過去を持つ「オバさん」と甥っ子、同級生や「オバさん」の元知人などがからむスリリングな日常が始まるのであった。

【登場人物】
沢田 透(さわだ とおる)
本作の主人公。複雑な家庭事情から、人と関わるのをなにかと避ける複雑なお年頃。
最近では腹黒い一面を見せたり、母から受け継いだヤンキーの本能を目覚めさせたりしている。
元々恋に臆病な性格だったせいか、なかなか持田さんに告白できなかったが、菅子に叱咤され、遂に告白。
念願の恋人になる。よかったね、透くん。

安宅 菅子(あたか すがこ)
透の母方の叔母。透と同い年であるためか、一方的に透に好意を寄せている。
かつては「メドゥーサ」と呼ばれていた千葉最強の元ヤンキーで、「オバさん」と呼ばれると大激怒して、相手を血祭りに上げてしまう。
そして彼女を「オッさん」と呼んだり、記憶喪失の彼女に出会ったりしたら…命の危機は覚悟して欲しい。

持田 愛(もちだ あい)
透の中学生時代からの同級生で、透が恋心を抱いている相手。三度の飯より恋バナが好きで、透と菅子が付き合っていると勘違いしている。
しかしその後、菅子と透が恋人でないことを知り、2年生のときと違い完全に透を避けるようになってしまうが、菅子に叱咤された透の思いを受け止め、ついに恋人になる。

日下部 奏(くさかべ かなで)
菅子の中学生時代の不良仲間。口がアヒル口で、コンプレックスとしているが、マスクなどで口を隠すと人格が豹変する。
最終回後のおまけ漫画で、要との約束どおりアメリカに旅立った姿が確認できる。


【大泉学園高校】
秋山 唯(あきやま ゆい)
菅子の同級生で、学級委員。
真面目な性格で、当初は菅子とそりが合わず、対立していたが、臨海学校を通じて仲良くなった。
甥っ子の「むーたん」を溺愛している。

足立 紅子(あだち べにこ)
中学生時代、菅子に何度も決闘を申し込んだ不良少女(ただし、菅子相手に1度も勝ったことはない)。
普段はおしとやかなお嬢様を演じているが、時にはヤンデレのような本性をさらし、玩具のナイフを刺すという残忍な行動を取ることも。
透のことが好きだが、空回りばかりで、最終的に三上に「最高のマネージャー」として気に入られた挙句、一緒にアメリカに旅立ってしまい、透にアプローチするチャンスを無くしてしまった。
その後は日本人少女で初めて、メジャーリーグの監督に就任した。

花沢 ぼたん(はなざわ ぼたん)
菅子達の後輩。神奈川最強のヤンキー「黒バラのぼたん」と呼ばれていたが、本人にはヤンキーの自覚は全く無い。
普段は何もないところで転ぶドジっ娘だが、眼鏡が外れると人格が豹変し、色気を見せ付けながら相手を血祭りに上げる好戦的な性格になる。

野嶋 香代(やじま かよ)朝間 麗香(あさま れいか)
ぼたんのクラスメイトの2人組。幼稚園のころから一緒の幼馴染み。映研に所属していて、近々ぼたんを主演にした映画を作る予定。

志村 マナ(しむら マナ)
菅子の中学生時代の不良仲間。
かつては「ブタ志村」と呼ばれていたほどのデブだったが、現在は喧嘩に明け暮れて減量し、スリムになった。
ロリっ娘の外見に似合わず、怖いことを言う。後に菅子の諭されて改心し、転校してきた。

佐倉 桜子(さくら さくらこ)
菅子の中学生時代の不良仲間。
アシュラ」の異名を持ち、キレると菅子をも上回る怒りを爆発させる。
マナ同様、菅子に諭されて改心し、転校してきた。三上にゾッコンだが、あまり気づいてもらえていない。

三上 祐樹(みかみ ゆうき)
野球部のエース。菅子達とソフトボールをした時に言った「オーバースロー」という言葉を、菅子が「オバさん」と聞き間違えた時に放った剛速球をモロに喰らって以来、ところ構わず脱ごうとするドが付くほどの変態になったが、今でも女子から人気は高い。
紅子を「最高のマネージャー」として気に入り、最後は菅子に思いを伝えた後、アメリカに旅立って行き、最年少のメジャーリーガーとなった。

磯野 ゆきお(いその ゆきお)
野球部の部員。ぼたんに恋心を抱いていたが、「黒バラ」に豹変したぼたんの色気に鼻血を噴き出して失神。先輩の三上に匹敵するほどのド変態となる。

内山 政司(うちやま せいじ)
ボランティア部の部長。アニメが好きで正義感が強い。学校を卒業後に後述する田中と恋人になり、あだ名で呼びあう程のバカップルになった。ちょっとした勘違いから、一度はグレてヤンキーになったことも。

田中(たなか)
内山が恋心を抱いている相手。「受験に集中したいから」と一度は断るが、卒業後に内山と恋人になる。

竜崎(りゅうざき)
自称「四天王」。大泉学園高校3年生で、多数の部下を引き連れている不良。メドゥーサに恨みを抱いている。
一度菅子に倒され、メドゥーサの正体が彼女だと気づいたが、菅子を探していた奏に倒された。その後、山篭り修行で力をつけ、再び菅子と対決するが、やはり力及ばず、敗北。そのうえ10ヵ月も休んでいたせいで、学校を留年する羽目になった*1
その後は再び修行し、浮遊能力を身に着けたが、全く強くなっておらず三度敗北。結局最後まで菅子を倒すことを諦めることはなかった。

野口(のぐち)
透の中学生時代の同級生で、透のトラウマ。透をパシリとしてこき使っていた。竜崎に何度も殴られた挙句、菅子の正体がメドゥーサだと気づくが、あまりの恐怖に、記憶の一部を失った。その後、透とは一応和解するが、未だ透から避けられており、「透のやつ、怖い女に囲まれてかわいそうに…」と思い、透を羨ましく思えなくなった。

一条 貴俊(いちじょう たかとし)
通称「キモロンゲ」。常に本を読んでいるブサイクな学生。長い髪の毛と不ぞろいの歯、「どゅふふふふ」という現実には発音不可能な笑い声が特徴。実は「幼女以外は絶滅してしまえばいい」と豪語するほど重度のロリコンで、同い年や年上の女性をオバさん呼ばわり(密かに気に入っている幼い容姿の奏は例外)しており、その事に激怒した菅子に鉄拳制裁を喰らった。その後何度か幼女目的で登場しているが、必ず最後は撃退されている。
作者によると、あまりの気持ち悪さに、読書から「2度と出さないでください」との意見が殺到したらしい。

超ボランティア部仮入部者(仮称)
超ボランティア部に仮入部した新入生の男子30人。しかし全員が女目的で、真面目に仕事をやろうとしない。菅子たちと仲良くなるぼたんを一方的に目の敵にし、差別して追い出そうとしたが、ぼたんが彼らから一方的な差別を受けて泣いて逃げようとした時に偶然リュージ達ヤンキーとぶつかり自分達に怒りの矛先を向けられてしまい、恐怖のあまり全員逃げ出した(自分の言うことを聞こうとせず、持田さんをいやらしい目で見ていた男子達の不真面目な態度に腹を立てていた透は「ザマーミロ!」とでもいうように影で彼らを嘲笑っていた)。


【沢田家】
沢田 明子(さわだ あきこ)
透の母で、菅子の姉。海外に出張していて滅多に家に帰らない夫に代わって、女手ひとつで透を育てたが、ヤンキーだったころの習性は未だに残っている。
最終回後のおまけ漫画で、第二子を無事出産した*2

沢田 一馬(さわだ かずま)
透の父親で、菅子の義兄。アフリカで獣医を務めていて、滅多に家に帰らない。透を溺愛しており、透からは嫌がられている。
義妹の菅子とは、透が幼いころから色んな意味で犬猿の仲。


【安宅家】
安宅 幸太郎(あたか こうたろう)
透の叔父で、菅子と明子の弟。まだ赤ちゃんだが目つきは鋭く、八重歯が生えている。
将来、菅子を上回るヤンキーになるのではないかと、透を心配させている。

爺ちゃん婆ちゃん
透の祖父母で、菅子と明子、幸太郎の両親。夫婦仲は良好で、近々4人目を出産する予定らしい。


【持田結婚相談所】
持田 団十郎(もちだ だんじゅうろう)
愛の父親。元ヤクザだが、妻の愛子が娘を産んだ直後に亡くなったのをきっかけに堅気となり、現在は持田結婚相談所の社長を務めている。
強面な外見とは裏腹にパティシエの資格を持っており、フランスやイタリアのお菓子コンクールで優勝した経歴を持つ。
毎年バレンタインデーには「手作りチョコお料理教室」を開き、チョコレート作りを教えている。
愛情を踏みにじる悪人には容赦しない。

持田 愛子(もちだ あいこ)
愛の母親。元々病弱で、愛を産んだ直後に病死した。

従業員
持田結婚相談所の従業員。全員元ヤクザなので凶悪そうな顔だが、心は優しい。
団十郎同様、愛情を踏みにじる悪人には容赦しない。

店長(本名不明)
ゲスバーガーの店長(初登場時)。菅子たちにセクハラまがいのコスプレをさせて大儲けしようと目論んでいたが、そのことを咎めたしずかをオバさん呼ばわりしてクビにしようとしたが、そのことを耳にした菅子に殴り飛ばされ、自分が首になった。その後、市民プールの女性客やクリスマスのカップルと家族に悪質な嫌がらせをしていたが、愛の叱咤を受けて遂に改心。持田結婚相談所の従業員になり、性格も丸くなった。


【その他の登場人物】
むーたん
唯の甥。ローカルヒーロー「大泉戦隊ガクエンジャー」の大ファン。

村上 しずか(むらかみ しずか)
菅子たちが一時的にアルバイトをしたファーストフード店「ゲスバーガー」の先輩アルバイター。店長に「オバさん」呼ばわりされ、クビにされかけたが、そのことを耳にした菅子が店長を殴り飛ばしたことで、店長はクビになり、彼女が新しい店長になった。

林兄弟(はやしきょうだい)
イタズラが大好きな双子の兄弟。母親を亡くしてから寂しい思いをしていたらしく、海水浴に来た客にちょっかいを出していた。その後も、学園祭の話や市民プールの話にちょくちょく登場するが、学習能力がないのか反省する気がないのか懲りずにイタズラを仕掛けてくる。

海根 ツバサ(うみね ツバサ)
オリラジ藤森そっくりのチャラ男。女の子から電話番号を聞くためなら手段を選ばない。
奏の口を布でふさいだことが仇となり、成敗された。

チーターくん
むーたんが通う幼稚園の不良園児。ガングロのギャル男みたいな外見をしている。
運動会の日に仲間の不良園児と一緒になってむーたんに意地悪をしたが、偶然来ていた幸太郎の気迫に圧倒され、失神。
実は恥ずかしがり屋で、「遊ぼう」と言えずについ意地悪をしてしまっただけだった。その後、意地悪をしたことをむーたんに謝り、仲良くなった。

日下部 要(くさかべ かなめ)
奏の母で、職業は弁護士。
なんでもお金で解決する性格で、母親としての愛情は皆無に等しい冷たい心の持ち主に見えるが、実は娘思いの優しいお母さんで、自身もかつては元ヤン。
最終的に奏と和解し、アメリカ行きは奏が高校を卒業するまで待つことにした。


【ヤンキー達】
大泉学園工業のヤンキー達
ヤンキーが多い大泉学園工業のヤンキー4人組。男子校であるせいで、2月と12月は最も機嫌が悪く、勝ち組の人間を死ぬほど嫌う。
バレンタインチョコを持っていた透と奏を勝ち組だと思い込んで、奏のチョコを破壊。それによって激怒した奏に倒され、残った2人も団十郎と従業員達の逆鱗に触れ、問答無用で成敗された。
バレンタインのエピソードには必ず登場し、それ以外のエピソードにも一度登場したが、その都度必ずろくな目にあわない。

リュージ
自称「神奈川最強のヤンキー」。仲間を三人引き連れ、顔の左側にタトゥーを入れている。眼鏡が外れて「黒バラ」に豹変したぼたんによって全員血祭りにあげられた。

この他にも、内山のクラスメイト等といったあらゆるヤンキーたちが登場し、何らかの形でストーリーに絡んでは、菅子たちの逆鱗に触れて鉄拳制裁を喰らう(および血祭りにあげられる)のがお約束である。

【施設】
大泉学園高校(おおいずみがくえんこうこう)*3
主人公たちが通う私立の高校。制服は女子はブレザー、男子は学ランで統一している。菅子を始めとした元ヤン達が集まることから、透は裏で「ヤンキー呼んじゃうスポット」と呼んでいる。

大泉学園工業(おおいずみがくえんこうぎょう)
男子校で、制服は学ラン。ヤンキーが非常に多く、男子校であるせいで、2月と12月は特に荒れている。

持田結婚相談所
愛の父・団十郎が、妻の死をきっかけにカタギとなり開業した結婚相談所。
毎年バレンタインデーには、団十郎と従業員達による手作りチョコお料理教室を開いている。


菅子「透きゅーん、一緒に追記・修正しようねー」
透「嫌だよっ!!」

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最終更新:2020年05月02日 18:50

*1 本人は「また戦える」と喜んでおり、全く気にしていない。

*2 妊娠は最終回で判明しており、本人は酔っ払っていて覚えていないらしい。

*3 作中では「大泉学園学園高校」あるいは「大泉学園学園」といったおかしな名称で呼ばれている。