頂点捕食者、ガラク/Garruk, Apex Predator(MtG)

登録日:2014/10/20 Mon 17:06:48
更新日:2022/06/23 Thu 02:07:50
所要時間:約 4 分で読めます





「言った筈だ、俺からは隠れられないと」


頂点捕食者、ガラク/Garruk, Apex Predator (5)(黒)(緑)
プレインズウォーカー — ガラク(Garruk)
[+1]:他のプレインズウォーカー1体を対象とし、それを破壊する。
[+1]:接死を持つ黒の3/3のビースト(Beast)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[-3]:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。あなたはそれのタフネスに等しい点数のライフを得る。
[-8]:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは「クリーチャーが1体あなたを攻撃するたび、それはターン終了時まで+5/+5の修整を受けるとともにトランプルを得る。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:5


基本セット2015にて登場した5枚目のガラク。
精神を刻む者、ジェイス以来の4つの能力を持つプレインズウォーカー。
ヴェールの呪いがさらに進行し、ついに完全にとなり正気を失った禍々しきガラクの姿をカード化している。

以下、能力解説

1つ目の[+1]は問答無用のプレインズウォーカー除去。しかも忠誠度が上がる。頂点捕食者たるガラクをイメージしたトップダウンデザインの能力。使える場面は限定的であるが、相手のプレインズウォーカーへの抑止力にもなる能力である。さらにこのカードの登場した時のスタンダードには太陽の勇者、エルズペスという極めて強力かつ重量級のプレインズウォーカーがいるため、それに対する対処法としてはかなり噛み合っていて強力な部類。

2つ目の[+1]はガラクらしいビースト・トークン生成であるが、呪いの影響か黒になり接死を得ている。基本的にはこの能力を主に使っていくことになるだろう。接死のおかげで攻防両面に役立つ能力。3/3と言えばガラクの生み出すビーストの基本サイズなのだが、うまい具合に先述のエルズペスの除去能力に引っかからないサイズなのでここでもカードとしての相性が噛み合っている。

[-3]の能力は対象を選ばないライフ回復付き万能クリーチャー除去。忠誠度の消費が激しく乱発はできないが2番目の能力では対処が難しいクリーチャーも排除することができる。

奥義たる[-8]能力は相手に呪いをかけるかのようにペナルティ能力の紋章を与える。実用上では強化踏み荒らしのように機能する。自分で生み出したトークンとの相性がよく、接死+トランプルの8/8となったトークンによって相手を押しつぶせるだろう。また、修整が常時ではないため、あらかじめ生み出していたビースト・トークンが修整のせいで後出しエルズペスのマイナス能力に引っかかった…ということもない。どれだけエルズペス殺したいんだ。

総合的に見て、戦場に出た時に腐り得ない3つの選択肢、自己を守る手段をプラスで生成可能、さらにそこから奥義に繋げることでセルフフィニッシャーとなるなど
「出さえすれば一枚で勝ててしまうカード」である。さすがの7マナプレインズウォーカー。
問題はやはりその重さだが、幸いにして登場時のスタンダード環境の後半戦、「テーロス+基本セット2015+タルキール覇王譚」環境においては黒緑は
  • 4~5マナに素早くアクセスし、豊富な除去で相手の妨害をしつつ強力なクリーチャー・プレインズウォーカーを展開し戦場を制圧する「アブザン・デッキ」
  • 緑の優秀かつ多重シンボルを備えたクリーチャー群により信心を稼ぎニクスの祭殿、ニクソスから莫大なマナを出し重量フィニッシャーで圧殺する「緑単信心」およびそれのタッチ黒型「黒緑信心」
が存在するため、重量級で強烈なクリーチャーやプレインズウォーカーが跋扈する環境になればそれらを咎めるためにこれらのデッキに採用される可能性はある。



以下背景、ストーリー

リリアナによって受けた鎖のヴェールの呪いが進行しガラクは「プレインズウォーカー狩り」を繰り返す怪物と化した。身を案じるアヴァシンが送り込んだプレインズウォーカー、審問官ヴロノスをも返り討ちにし、その危険性は明らかだった。ジェイスもまた彼を止めるべく立ち上がり、新米プレインズウォーカー(デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2015のプレイヤー)と次元を巡る戦いに挑む。



余談。
「頂点捕食者」とはやや耳慣れない単語。
「Apex」と「Predator」をそのまま直訳して繋げた?…なんて安易な。

と思ってしまいそうだがさにあらず。
実はこれ、れっきとした生物学用語。「頂点捕食者」が「Apex Predator」の訳語とされる。
わかりやすく言うと「天敵のいない、他に捕食されない地位を持つ生物」のこと。サバンナにおけるライオンとか密林における虎とかをイメージしていただきたい。
確かに、このカードを直接仕留められるクリーチャー及びプレインズウォーカー(=M:tGの世界で「生物」的挙動を持つもの)はかなり限られており
それらは「能力と引き換えにクリーチャーとしての質はやや落ちる」とか「プレインズウォーカーのマイナス能力でのみ対処可能」とか言ったものである。
それに比して、プレインズウォーカーもクリーチャーも問答無用で出てすぐに除去することができ、
ましてプレインズウォーカーを仕留める時には忠誠度が上がるという極めて攻撃的な仕様はまさに頂点捕食者の名にふさわしいと言える。
さすがは人間族最重量プレインズウォーカーである。

本カード、基本セットに入った初の多色かつ新規プレインズウォーカーカードである。
初の多色PWはボーラス様だが、こちらは再録である。


ガラクに襲われても生き残ったプレインズウォーカーは追記・修正をお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • MtG
  • ガラク
  • プレインズウォーカー
  • 神話レア
  • 黒緑

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年06月23日 02:07