悠久幻想曲 2nd Album

登録日:2014/11/18 (火) 23:55:00
更新日:2023/03/13 Mon 19:43:35
所要時間:約 11 分で読めます




悠久幻想曲 2nd Albumとは、メディアワークス(現:アスキー・メディアワークス)から販売されたSSとPS用シミュレーションゲーム。
悠久シリーズの第2弾にあたる。
略称は悠久2あるいはUQ2。
キャラクターデザインは引き続きmooが担当している。


◇概要
前作「悠久幻想曲」の直接の続編にあたり、舞台は前作のエンディング直後のエンフィールド。
前作発売から約半年後の販売ということもあってか基本的なコンセプトやシステムに関しては前作を踏襲しており、
10人の仲間達から3人を選んで依頼をこなしていく事にも変更はない。
今回は前作で敵役であった自警団が舞台となっており、前作のサブキャラクターが新たに声付きでメインに昇格。
前作の仲間達も声なしではあるが立ち絵を一新し、サブキャラクターとして登場する。
豊富な会話パターンや魅力的な脇役達は引き続き健在であり、キャラクターが増えて一層、賑やかになったエンフィールドの街を楽しむ事が出来る。
一方でメインのシナリオは前作以上にきな臭い展開が目白押しとなっており、真相解明には複雑な手順を踏む必要もあってか評価が良いとは言い難い。



◇ストーリー
街の苦情処理を担当する自警団第三部隊は人望の厚いノイマン隊長の指揮の下懸命に働き、街の人々から信頼されていた。
しかし、ノイマン隊長が亡くなった事で隊員達は士気を失い、自警団の予算削減によって苦情処理の仕事が有料化されてしまったため、第三部隊への依頼は激減してしまう。
更に追い討ちをかけるように、苦情処理を無料で引き受けるライバル組織「公安維持局」が設立。
相次ぐ逆境に意欲を失った隊員は次第に第三部隊を離れ、残ったのは主人公1人だけとなってしまった。
第三部隊を解散させたくない主人公は、自警団の団長に部隊存続の直訴を行い、
その場で「一年間暫定的に活動し、その間の街の人々の反応を見て存続か解散かを検討する」という団長の提案を受け入れる。
しかし、第三部隊は今や主人公1人しかおらず、このままでは苦情処理を受けることができない。
そのため、気心の知れた仲間に第三部隊の隊員となってもらい、一緒に働くことにしたのだが………。




◇システム
育成パート
後述する10人の仲間達から3人を選出し、自警団第三部隊を運営しながら能力の育成を行うパート。
基本的には前作と同じだが、休日にもセーブ・ロードができるようになり、コロシアムでタッグマッチができるようになった。
仕事に必要な能力が整理・変更されており、前作では必要な能力を育てるだけで良かった魔法や奥義の習得には覚醒値を溜めることが必要になった。
覚醒値は仕事内容で変動する地水火風の属性に応じて溜まっていくため、欲しい奥義やステータスアップを狙うなら仲間の属性に気を配りながら仕事を割り振る必要がある。
敵も全体的に固くなっているので戦闘難易度も高くなっている。
また今回は仲間への給料だけでなく自警団への上納金も支払わねばならないため、覚醒値の仕様も相まって序盤は資金面で苦労する事が多い。
ただし、プレイ次第では1度も戦闘を行わずにクリアできるため、仲間のエンディングを見るだけならば自由に育てても支障はない。


すごろくパート
メインシナリオからはリストラされ、いつもで任意に請け負う事ができる「任務すごろく」として独立。
失敗してもエンディングの到達には何の支障も出ないが、強制的に全員参加となるため、その週の売り上げが落ちてしまうという難点がある。
やらなくてもゲームはクリアできるが、ライバル組織である公安維持局との絡みがこのイベントに集中しているため、
ただでさえ影が薄い彼らが一層、目立たなくなってしまう。


ヒロイックゲージ
前作と同じ住民達からの信頼度。
1年という期間の中でこの値を一定以上に上げる事ができれば、第三部隊は存続となる。
ただしエンディング次第では………。
今回も特定のキャラクターとエンディングを迎えるためには仲間からの信頼やヒロイックゲージを調整する必要がある。





◇登場人物
メインキャラクター
  • 主人公
CV:なし
プレイヤーの分身。
自警団第三部隊の隊員であり、暫定の部隊長。
前作の主人公と比べると落ち着いていて住民達からの評判も良好。最大の違いは片方だけだがCGに目が描かれている事。
第三部隊存続のために気心を知れた仲間達と共に任務へと臨むのだが、
いくら苦情処理が専門とはいえ自警組織に女子供(しかも何人かは10代前半)を誘う辺り、彼も立派な悠久シリーズの主人公。
言動やCGはどう見ても男性だが設定上は性別不明。

  • アルベルト・コーレイン
CV:置鮎龍太郎
前作からの続投組。
自警団第一部隊隊員。
前作では何かとちょっかいをかけてきたお邪魔虫だったが、今回は同じ自警団の主人公が仲間という事もあってか非常に協力的で頼れる兄貴分となる。
相変わらず血気盛んで暴走気味、化粧が趣味な事も変わっていないが、無理やり押し掛けてきた妹から私生活に口出しされたりと気苦労の多い面も見られるようになる。
アリサさんへの愛は変わらずアプローチを続けているが、例の如く報われない日々を繰り返している。

  • リオ・バクスター
CV:久川綾
資産家の御曹司。大人しい性格で人見知りが激しく、普段は部屋にこもって本を読んでいる。
前作のクリスと同じく由羅に気に入られているが、彼と違って女性自体は苦手ではないので怖がって逃げたりはしない。
高い魔力を持ち、姿が見えない獣に付きまとわれている。
シリーズ最年少の12歳。

  • ルー・シモンズ
CV:松本保典
どんなことでも軽くこなしてしまうクールな天才青年。しかし協調性が皆無で、非常に気まぐれ。
また合理的な性格に反して占いや迷信を相当気にしており、自分用のタロットカードを持っているほど。
その日の行動も占いで決めている。
実は父親と仲が悪く、勘当されている。

  • イヴ・ギャラガー
CV:天野由梨
前作からの続投組。
旧王立図書館で司書のアルバイトをしているクールな女性。
数年前に亡くなった著名な人形師を父に持ち、その遺産である大きい屋敷で一人暮らしをしている。
無駄を嫌う合理主義者でその雰囲気はどこか人間離れしているが………。

  • ヴァネッサ・ウォーレン
CV:鶴ひろみ
自警団のライバル組織である公安維持局の局員。
エリート意識の高い同僚との考えの相違から休職し、そこへ主人公の誘いを受けて自警団に参加する。
その経歴から生粋の自警団員であるアルベルトとは仲が悪く、顔を合わせればすぐに喧嘩に発展する。
また頼れる大人の女性と見せかけて現場経験はゼロという典型的なマニュアル人間でもある。

  • セリーヌ・ホワイトスノウ
CV:宮村優子
教会にある孤児院で子供達の世話をしている女性で、自身も孤児院出身。
桁外れの方向音痴で、簡単な買い物さえも迷子になりがち。加えて言動もスローペースでおっとりしており、一緒にいる人間のペースを狂わせる。
世の中には悪い人はいないと思っているため、人に騙され易い。
また占いがよく当たる、腕力が強い、台所に立つと腕が勝手に動いて料理が出来上がるなどの隠れた才能を持つ。

  • ディアーナ・レイニー
CV:浅田葉子
トーヤの元に押しかけ、勝手に弟子を名乗っている医師志望の少女。
普段着の白衣もトーヤの真似をして繕ったもの。
医学の知識は豊富だが、血に極めて弱く見ただけで気絶してしまうほどであり、
治療中もドジを連発するほどのおっちょこちょい。しかし、医学を志す気持ちは本物であり、前向きでやる時はやる子。

  • トリーシャ・フォスター
CV:飯塚雅弓
前作からの続投組。
相変わらず流行に敏感で、明るく人見知りをしない性格。
普段の振る舞いからは感じられないが、幼いころに母を亡くしており、父のリカルドだけが唯一家族といえる存在である。
しかし、多忙な父とすれ違いが続いており、家族としての関係に悩みを抱えている。
必殺技は斜め45度に静かに振り下ろす「トリーシャチョップ」

  • 橘 由羅(たちばな ゆら)
CV:佐久間レイ
前作からの続投組。
キツネの耳と尻尾を持つ希少種族ライシアンの女性。
相変わらずの酒好きで自堕落な生活を続けており、年下好きも変わっていない。
最近はクリスとリオのどちらを選ぶかがもっぱらの悩みの種。
一方でライシアン狩りに狙われているなど、周囲に物騒な気配が漂い始めている。

  • ローラ・ニューフィールド
CV:金丸日向子
前作からの続投組。
前作の終盤において、重病にかかっていたが当時には治す医術がなかったので、100年間魔法で仮死状態になっていたことが判明。
前作主人公の活躍で体も見つかり病気も治り、現在は教会で元気に暮らしている。
燃えるような恋に憧れ、背伸びしたがるお年頃。
主人公の事を「お兄ちゃん」と呼んで慕っている(ちなみに主人公は性別不明である)。



サブキャラクター
  • クレア・コーレイン
CV:岩男潤子
非常に丁寧な言葉遣いが特徴的なアルベルトの妹。
他の街の名門女子学校を卒業し、アルベルトに会うためやってきたのだが、
アルベルトの生活態度や「悪癖」を矯正するため、無理矢理同居を始める。
日々の習慣や食生活にまで口やかましく介入してくるが、それもこれも尊敬する兄を更生させたいという一心から来るものである。
彼にとっては有難迷惑なのだが。

  • ヘキサ
CV:西村ちなみ
主人公をサポートさせるため、リカルドが1年間限定で召喚した使い魔。
しかし、いたずら好きで口が悪く、却ってトラブルを発生させがちな上に仕事では何の役にも立たないため、
ただの無駄飯食らいとなっている。

  • リカルド・フォスター
CV:なし
事件の捜査や戦闘を担当する自警団第一部隊の隊長。
主人公のために色々と便宜を図り、アルベルトに手助けを頼むなど相変わらずの良い人。
作中最強の実力は健在だが、今回は娘のトリーシャとの関係が上手くいっていないなどの人間的な弱さも描かれている。
ラジオのドラマでは本家本元「トリーシャチョップ」が使える事が発覚し、娘同様ある人物の暴走を見事に止めている。

  • ランディ・ウェストウッド
CV:なし
エンフィールドに大量のよそ者を連れてきた謎の男。
本作のメインシナリオの端々で暗躍し、事件に関わった主人公達と敵対する。
片腕が義手、得物がボウガンというハンディを持ちながらも主人公を赤子のようにあしらう相当の実力者。
全身に危険な気配をまとったその佇まいは明らかに出る作品を間違えている。

  • 公安維持局の局員
CV:なし
エンフィールド評議会の反自警団派が設立した苦情処理専門の公共機関「公安維持局」の役員。
各地のエリートを選りすぐって設立されたのだが、現場経験の乏しさや高すぎるエリート意識、住民への態度などから評判は悪い。
公安維持局長のラーキンは比較的まともなのだが、任務すごろくなどで第三部隊と敵対するパメラ、ギャラン、ボルの3人組は、
とにかく陰険でロクに住民からの依頼もこなさず邪魔ばかりしてくる。

  • ジョンとヤス
CV:なし
任務すごろくで敵対する2人組の商人。
背景の説明も主人公との絡みもなく、いつの間にかすごろくに参加している事が多い。


その他、前作の登場人物達
アリサの目の治療方法を求めて旅に出た前作主人公と、とある理由から街を離れているシーラ以外の主要な人物が続投。
脇役として随所で物語を彩ってくれる。









余談
実はこのゲーム、普通にプレイしたのではメインシナリオの謎が中途半端のまま放置され、1年間で起きた事件の真相が闇に葬られてしまう。
真相に辿りつくには仲間(特に主人公)をきっちりと育てた上で正しい選択肢を選び続け、その上でゲームを3周する必要があるという面倒な手順を踏む必要があり、
事前情報がなければまず真相まで辿りつけない。
尚、当時は攻略本も販売されていたが真相への辿りつき方については誤った記載がされていた模様。






追記・修正は真相に辿りついてからお願いします

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最終更新:2023年03月13日 19:43