猿王バンビーナ

登録日:2015/06/04 (木) 00:03:04
更新日:2024/02/29 Thu 16:32:17
所要時間:約 4 分で読めます




猿王バンビーナは『トリコ』に登場するグルメ界の頂点捕食者「八王」の一角。
種族 キンタマントヒヒ
分類 哺乳王類
体高 150cm
体重 25t
捕獲レベル 6000 *1
生息地 100Gマウンテン

エリア7、通称モンキーレストランの支配者。
支配者とは言っても自身は気ままに暮らしているだけで大陸の支配には何の興味もなく、日々暇つぶしに興じている「八王一のヤンチャ者*2」。
ある理由から何もかもが巨大な規格外の大自然が広がるエリア7の中では比較的小柄な人間サイズだが、その戦闘力は他の生物とは比べ物にならない。
ダルマ仙人曰く「戦闘力においては馬王ヘラクレスを凌駕する」との事*3
そしてアカシアのフルコースの一つ、「ペア」の所有者でもある。

【キンタマントヒヒ】

キンタマントヒヒはエリア7の猿の中でも一際強大な種族であり、また独自の風習を持ち合わせる。
その最たるものが巨樹『産声の樹』に肉体の一部を飾り付けての求愛行動である。
飾り付ける部位の内実を思うと死んでしまうか、仮に死ななくとも求愛成功後のアレに多大な支障を来すのでは無いかと思われるが、エリア7の猿たちはいずれも高い再生能力があるためソッチの営みに影響は無い様子。
特にバンビーナの一族は後述の通り祖先が吸収した地球のうまみを営々と継承しており、それが猿たちの中でも図抜けた超パワーの源である様子。
エリア7の猿たちはいずれも高い知性を持つがバンビーナはとりわけ知的・文化的な行動が目立ち、パートナーの死を悼んで墓所を建立し、さらにある遠大な計画を立ててエリア7の猿達にモンキーダンスを伝授していた。
なおキンタマントヒヒは雌雄で容姿が大きく異なり、雌はかなり人間に近い容姿を持つ…ようだが、バンビーナとその先祖の外見も大分違うので外見はあまりアテにならないのかもしれない。

尚、八王の中でこの「キンタマントヒヒ」と鯨王ムーンこと「ブラックホールホエール」は、読者公募作品が元となっている。



【本編での活躍】

エリア7の王

自身の住まいにして恋人の墓所でもある100Gマウンテンを訪れたトリコ一行を自ら出迎え、その実力を見込んだのかはたまた適当なのか、おもむろにモンキーダンスに付き合わせる。
しかしそのダンスがもたらす威力は凄まじく、
  • あっちむいてホイの指先の風圧ゼブラの首が数十回転してもぎ取れる
  • 膝カックンでココの膝から下が吹き飛ばされる
  • 腕相撲でトリコの腕をもぎ取ってクシャミで全員を吹き飛ばした*4
この間わずか0.1秒。
勘違いしてはいけないが、音速反応がゴロゴロいる中でのこの数値である。
現実に換算すると1ミリ秒もない可能性が高い。

猿王にとってはただ遊んでいるだけで、戦闘をしているつもりは一切ない状態でこれである*5
如何に人間界最強の美食屋であっても八王の前では相手にもならないという現実を突きつけられた四天王は流石に意気消沈してしまう。

その後、かくれんぼが始まったと思い込んだ猿王は100Gマウンテン中腹でずっと隠れていたものの誰も探しに来ないことに一瞬ブチ切れた*6、隠れ方が上手すぎて諦めてしまったのだろうと思い直し、次の遊びの準備に取りかかった。


猿王バンビーノ

翌日、再び山頂を訪れた一行が目にしたものは猿王お手製のリングと、観客として招かれた猿達*7であった。
猿王はトリコ一行を八王タイトルマッチ、モンキーフェスティバルの相手として一方的に指名したのである。
そんなお眼鏡にかなう要素あったか?

猿王に地を舐めさせることは不可能、だが満足させてペアを奪取するなら或いは…という一点に望みをかけ、一斉に猿王へ打ち込む四天王。
そして、ついに三人がかりで猿王の四肢を封じたところをトリコがキンt…ペアに手を伸ばした時、猿王の身体がはじけ飛ぶ。
爆風の中から立ち上がった純白の巨体*8
亡くなったパートナーを模した拘束衣で己を封じ、故人を偲んでいた猿王の封印が解け、ついに猿王バンビーノ*9が真の姿を現したのである*10
その瞬間、世界中の生物が地球最後の日を迎えたような胸騒ぎを感じ、死んでも後悔しないようにと一斉に自分の好物を食べ漁るという事態が起きた。


モンキーダンス達成

真の姿を現したバンビーナ(バンビーノ)を前に、四天王は本来の目的であったモンキーダンス完遂に作戦を切り替える。
更なる「超パワー」「超スピード」でモンキーダンスを開始するバンビーナに対し四天王は4人の細胞240兆を同一の意識で統一させることで、超反応速度を獲得し、バンビーナの動きに合わせていく。
そして、最後の決めポーズを残すところまで持ち込んだが…ここで四天王は止まってしまう。

モンキーダンスのモーションはココが文明の遺跡で記憶していたのだが、最後のポーズが記されている石版が遺跡から持ち去られており、その内容を知ることが出来なかったのだ。
そしてバンビーナも止まり、永遠のような一刹那が過ぎた時、急にバンビーナが牙を剥き出しに食いついてきた。
急遽応戦に切り替えるトリコ達だがバンビーナはあまりに強大、ついに四天王はまとめて捉えられ、その顎の前に首を晒すことに。
命運尽きた事を悟り、もはや自棄半分にバンビーナの唇に食らいつくトリコ。

…しかし、その瞬間バンビーナは歓喜の涙を流しペアは落ちた。
バンビーナは怒って四人を食い殺そうとしたのではなく、最後のポーズである熱いキスを交わそうとしていたのだ。

ペアの力があふれ、その場にいる者達に「魂の世界」が見え始める。
そしてバンビーナ…もといバンビーノはついに、魂の姿で常に近くに寄り添っていた恋猿、バンビーナと再会。
数百年にわたり待ち望んでいた待望のモンキーダンスを二人で踊り出した。
ついでにダンスの邪魔だったへんなトカゲをぶっ飛ばした。

ひとしきり踊って満足したバンビーノは100Gマウンテンの地下にあるバンビーナの墓所へと帰って行ったが、100Gマウンテンから帰る手段を失ってしまったトリコ一行に空飛ぶクソ雲キントウンコをひり出し手配し、一行を見送った。



実食・食寶ペア

そして大陸の猿達や人間界から援護にやってきた者達と共にトリコ達は宴会に明け暮れていたが、そんな中、何故かくさったしたiゾンゲだー!」の性転換した姿に大陸の猿達は驚愕し、猿王まで寄ってきた。

実は猿王の恋人はゾンゲにそっくりだったのである。
その後、ゾンゲ(雌)は猿王に唇を奪われすぎて気絶、そのままお持ち帰りされてしまった。
ゾンゲの明日はどっちだ。

最終決戦

トリコ一行が各地に散った後はゾンゲを傍らにおきつつテリーらの修行に付き合っていたが、エリア7を襲撃したネオの分裂体と対峙。
ちなみに猿たちを守ろうとしたわけでは特になく、格好の遊び相手をみつけたのでウキウキ気分でやってきた。
猿たちが無残に食い殺されてる状況でも案外ドライである。

さらに打倒ネオの号令のもと発せられたギネスの遠吠えを受け、ヘラクレスと合流してエリア2へ。
アカシアに対して怯むことなく果敢な近接戦闘を繰り広げるが、別宇宙の存在であるネオの力に及ばず敗退*11
幸いネオの捕食を受けなかったため、最終的にセンターの噴出によって復活した。

本来エリア0の地底深くに存在しているセンターがエリア2に噴出したのはゾンゲの食運のお蔭であり、実力の程度でいえばアナザ等とともに人間界へ戻っているのが妥当なゾンゲがバンビーナに囲われていたことでテリー達に連れられてエリア2の最終決戦に居合わせたというこの巡りあわせは正しく食運の配材と言わざるをえない。
ちなみにその後のゾンゲはペアの効果が切れたため解放された模様。

その後バンビーナは敗北をうけて八王の座を引退。
モンキーレストランでは新たなモンフェスが開催されるものと思われる。


【食寶ペア】

アカシアのスープ、別名「表裏一体の雫」。
猿王の体の一部でもある。
そしてその体の一部とは、



男のシンボルである。



フグリωである。




キンタマである。



大事すぎる事なので三回言いました。

本来、「ペアの実」はキンタマントヒヒの雄が求婚の為に飾り付けるものであり、より美しく輝くキンタマの持ち主が多く子孫を残す。
クジャクの羽根みたいなもん。

これが飾り付けられている樹は「産声の樹」と呼ばれ、キンタマからにじみ出す豊富な栄養分が動植物に行き渡った事でエリア7は全てが巨大化した。

その捕獲方法は「共食い」。
キンタマントヒヒ達は同種族の異性との口づけによって自由に「産声の樹」からキンタマをもぎ取ることが出来るが、他の種族は自分と同じ実力を持った生物との共食いによってしかキンタマを捕獲できない。
500年前にブルーニトロ(ペア)とアカシアがそれぞれペアを入手しようとした際も「食賓ペア」ではなく「産声の樹」にあるペアを狙っていたことから、彼らもバンビーナとの対峙は避けようとした模様。

しかし猿王の一族のキンタマである「食寶ペア」の捕獲方法は全く異なる。
アカシアのフルコースとは地球の調理の過程で地上ににじみ出す八つの食材の事を指すのだが、その内の一つ、地球のスープはバンビーナの祖先によって源泉ごと飲み尽くされてしまい、それ以降その子孫に受け継がれている。
これによって猿王直系の猿のキンタマはその旨味が段違いになっており、キンタマを鳴り響かせたその音を聞くだけで旨味が伝わり、腹を満たすことができる。


そしてその方法とは、猿王と共にモンキーダンスを踊ること。

簡単に聞こえるが、猿王は10000通りの動きで構成されるこのダンスを10秒で踊りきる。
それに付いていく事は普通ならできない。
出来るのは猿王と同じ種族の猿くらいだろう。

しかし、猿王にはどうしてもキンタマを捕獲させなければならない理由があった。
そこで猿王はキンタマントヒヒ族の秘伝、細胞の意思を統一することで体得する武術「猿武」を大陸の猿達に伝授した。
その結果、「猿武」の熟練度によって猿達の間に序列が生まれ、エリア7のルールを変えていくことになるが、猿王と共に踊れる猿は現れなかった。


しかし、トリコ達の登場によって猿王はモンキーダンスを踊り切ることに成功し、歓喜の涙とともにそのキンタマはポロリとこぼれ落ちた。

そしてそこから「表のチャンネルのキンタマ」と「裏のチャンネルのキンタマ」を合わせる事で「食寶ペア」は完成し、猿王の目的も果たされた。


実は「食寶ペア」はそれを通す事で「裏のチャンネル」「食霊の世界」を見る事ができる。
猿王の目的は、過去に死んだ恋人との再会。
そのために、ペアの完成がどうしても必要だったのである。
そして恋人とともに楽しく踊っていたところを邪魔した偽カカをあっさりと吹き飛ばし、トリコ達への礼かキャンピングモンスター「キントウンコ(雲のようなウンコ)」をケツから出し、「産声の樹」まで送り届けた。


ただ、「食寶ペア」はそこから
  • ボールで5時間かき混ぜる
  • 10時間天日干しした後、25時間叩き続ける
  • 丸一日まばたきなしで見つめる
  • 一週間煮込んでまた天日干しする
などの様々な工程で一ヶ月かけて調理しなければならないと言われていたが、我らが小松シェフによってあっさりと調理が完了した。
完成したペアはバスケットボール程の大きさだが、その内部は物理的にありえないレベルの大量のスープで満たされている。
そしてそのスープを飲むと、



ボインになる。



ボインになる。




ボインになる。



大事すぎることなので(ry

正確には性転換が起きる。
そのあまりの神秘的な味わいに体が新しい扉を開いてしまい、性別を変えてしまうのだ。
もう一度飲めばすぐ元に戻る。
そして同時に食霊達の姿を認識できるようになる。
  • 男と女
  • 生と死
これらを繋ぐ事が「食寶ペア」が「表裏一体の雫」と呼ばれる所以である。



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最終更新:2024年02月29日 16:32

*1 外装付着時の可能性有り。

*2 好戦的で気性が荒いと評されていたが、実際には手加減を知らずに大陸破壊級のパワーで遊びをしかけているだけであり精神性自体はけっこう友好的。

*3 十分な食事をとれないまま度重なる出産を経て、さらに一児を身籠もっていたヘラクレスを比較対象としている点は考慮の余地あり

*4 サニーはこのとき一瞬目を閉じており、彼を見た猿王は「かくれんぼが始まった」と理解してその場を去った

*5 首を飛ばされたゼブラはココが作った毒分身であり、本体は無事。

*6 この時に放った怒気の凄まじさは山の裾野で猿武の修行中だったトリコに一瞬走馬燈を見せ、奇しくもそれが猿武の要諦に目覚める切っ掛けとなった

*7 移動用のキャンピングモンスターを手配して招待した模様。案外気遣いの人、もとい猿である。

*8 脇の下に飛膜があり、長い尾を持ったその姿は猿と言うよりモモンガである。 これはしまぶーが適当なのではなく、キンタマントヒヒが読者応募キャラのため。応募段階のキンタマントヒヒはどうみてもモモンガであり、なぜこれにマントヒヒという名を付けたかについては作者である小林氏からの見解が待たれる。

*9 「バンビーナ」はつがいであった雌キンタマントヒヒの名前。しかし誰が名前を聞いたのだろうか…?

*10 ヘラクレスの子が産声を上げたシーンではこちらの姿がシルエットで映っている。

*11 彼のペアが無くなっている事を加味すると、本来よりも力を損なっていた可能性はある。