ブラック一族

登録日:2015/11/14 Sat 14:35:34
更新日:2023/03/13 Mon 22:00:12
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The Noble and Most Ancient House of Black

〜Toujours Pur〜

高貴なる由緒正しきブラック家

〜純血よ 永遠なれ〜


ブラック一族とは、小説『ハリー・ポッター』に登場する一族である。



中世から続く魔法使いの家系で、純血主義を家訓とする。
ヴォルデモート卿の主張に賛同するものも多い。
時たま、純血主義に染まらない者やスクイブが生まれてくることがあるが、そのような者は家系図から消される。

屋敷の所在地はロンドンのグリモールド・プレイス十二番地。マグルの住宅街にあるが、安全対策が万全に施されており、マグルには見つからないようになっている(知らない者が見ると、十一番地と十三番地が隣り合って見える)
長らく誰も住んでいなかった為、屋敷はかなり薄汚れ、没落貴族の様相を見せている。

代々屋敷しもべ妖精が仕えている(現在はクリーチャー)。お茶の盆を運べなくなったら彼の母親のように首を刎ねられるらしい。

基本的に純血としか結婚を許さない為、結婚相手も限られ、魔法界のあらゆる純血の家系と繋がりを持っている(但し作者によると、純血の定義は厳密なものではないらしい)。

名前は天体に因んで名付けられることが多い。

ゴーント家ほどではないが、はとこ婚などの近親婚も見られ、人格に難のある人物が生まれやすい…かもしれない。



<主要メンバー>


シリウス・ブラック
当該項目参照。


○レギュラス・ブラック
シリウスの弟。本名「レギュラス・アークタルス・ブラック」(「レグルス」と訳した方がいいという意見も)。
ブラック家の家訓を受け継ぎ、純血主義者として育った為、両親から「シリウスより良い息子」として扱われる。
昔から名前を言ってはいけないあの人のファンであり、新聞を切り抜いていたほど。
ホグワーツ在学中、スリザリン寮のクィディッチ・チームのシーカーを務める。
16歳で死喰い人に加入。当初は喜んでいたが、ヴォルデモートが分霊箱を隠す際にクリーチャーにした仕打ちを知って絶望。
彼を裏切って分霊箱を突き止め、「R.A.B」とイニシャルを書いた手紙を残し、湖の亡者に引き込まれ死亡した。


○ヴァルブルガ・ブラック
シリウスとレギュラスの母親。
家訓に従わないシリウスを家系図から消す一方、レギュラスを良い息子として扱っていたらしく、
レギュラスが失踪(実は死亡)した際には嘆き悲しんでいた模様。
シリウス逮捕の約4年後に死亡し、肖像画が残っている(永久粘着呪文を掛けたらしく、取り除く事は不可能)
生前からの心労が嵩んだのか肖像画の彼女は完全に発狂した状態となっており、様々な罵倒語を叫んでいる(実の息子に対しても「我が骨肉の恥!」と容赦なく罵倒している)。
生前もこんな人物だったのだろうか。


○オリオン・ブラック
シリウスとレギュラスの父親。妻のヴァルブルガとは、はとこ同士。
グリモールド・プレイス十二番地に数々のマグル避け呪文を施した。
レギュラスの死と同年に死亡。


○アルファード・ブラック
シリウスの母方の叔父。
シリウスに家出後の生活資金を残した為、家系図から消された。


ベラトリックス・レストレンジ
シリウスの母方の従姉妹(シリウスの母と彼女の父が兄弟姉妹関係)。当該項目参照。


○アンドロメダ・トンクス
ベラトリックスの妹。次女。ハリーが見間違えるほどベラトリックスに瓜二つの見た目を持つが、髪はライトブラウンで、目つきも優しめ。
ホグワーツではスリザリン寮に組分けされたもの、純血主義には染まらず、シリウスには「好きな従姉妹」と言われている。
家事の魔法や癒術の心得がある。
マグル生まれのテッド・トンクスと結婚し、家系図からは消される。その後長女ニンファドーラを出産。
7巻では夫妻で「七人のポッター作戦」に協力。そのおかげで死喰い人から夫共々「磔の呪文」をかけられる。
その後、夫と娘夫婦を殺されるという仕打ちを受け、本編終了後は孫を育てている。
作中でも有数の波乱万丈の人生を送っている人物かもしれない。残念ながら映画未登場。


○ナルシッサ・マルフォイ
ベラトリックスとアンドロメダの妹。三女。ブラック家にしては珍しく、名前が天体由来ではない。
ルシウス・マルフォイに嫁ぎ、ドラコの母となる。
息子を溺愛しており、遠いという理由でダームストラング専門学校への入学をやめさせている。
息子が危険な任務を任された際は、スネイプに懇願し、息子を守るよう「破れぬ誓い」を結ばせている。
ホグワーツの戦いでは、息子を探すためにハリーの生死に関してヴォルデモートに嘘をつき、結果的にハリーを救う行動をした。
作者お得意の「母の愛」を体現した人物の1人と言えよう。
なお、彼女は闇陣営にいるものの、死喰い人ではない。


○フィニアス・ナイジェラス・ブラック
シリウスの曾々祖父で、ホグワーツの元校長(ダンブルドアの2代前)。
シリウス曰く「歴代校長の中で一番人望がなかった」らしい(実際、若者を全く信用しておらず、教師をしていることが身震いするほど嫌だったらしい)
シリウスとも仲が悪かったが、その死には相当なショックを受けていたと言う。
現在は故人だが、グリモールド・プレイス十二番地およびホグワーツの校長室に肖像画が掛けられている。
余談だが、彼の子供5名は1877-1889年生まれで、ダンブルドア兄弟と近い年齢だったりする。
2023年発売のオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』は彼が校長を務めていた頃のホグワーツが舞台となる。



以下、血縁関係にある一族について



ウィーズリー家・プルウェット家>


○アーサー・ウィーズリー
シリウスによると「アーサーは遠縁の又従兄」とのこと。
原文は”Arthur’s something like my second cousin once removed”で、「親のはとこ」「はとこの子供」という意味。
家系図では、シリウスの祖父(父方・母方共)の従姉妹にあたるセドレーラ(Cedrella)という女性がセプティムス(Septimus)・ウィーズリーと結婚しており、彼らに息子がいれば、その息子がシリウスの「親のはとこ」にあたり、つじつまが合うため、アーサーはセドレーラとセプティムスの息子だという考察もされている。
(ウィーズリー家と結婚した者は「血を裏切る者」として家系図から消されるので、息子がいるかどうかは不明となっている)


○モリー・ウィーズリー(旧姓プルウェット)
シリウスによると「モリーは結婚で従姉弟関係になった」とのこと。
原文は”Molly and I are cousins by marriage”だが、この”cousin”という単語は、日本で言う狭義の「いとこ」だけでなく、「(主に傍系の)親類全般」を指すことがあるため、正確にはどのような関係か分かりづらい。
単に「シリウスの血族であるアーサーと結婚して姻族になった」という意味かもしれない(by marriageとあるので姻族なのは間違いないと思われる)
他の考察としては、シリウスの父方の伯母のルクレティア(Lucretia)という女性がプルウェット家の男性イグネイシャス(Ignatius)結婚しており、この夫婦がモリーのおじ・おば夫婦だという考察も存在する。(シリウスとモリー双方のおじ・おば夫婦となるため、「いとこ」のような関係となるのが理由かもしれない。なお、家系図ではこの夫婦に子供はおらず、いたらシリウスの血族(いとこ)となるため、モリー(シリウスの姻族)がこの夫婦の子供という可能性はないであろう。)
「イグネイシャス」はモリーの三男パーシーのミドルネームでもあるため、モリーとは結構近い関係だという可能性は高いかもしれない。



<ポッター家>


シリウスの祖父(母方)の妹のドレア(Dorea)という女性がチャールズ(Charlus)・ポッターと結婚しており、息子が1人いることが明らかになっている。
ファンの間で、この息子がジェームズではないかという予想もされていた。
しかし、2015年になって作者がジェームズの両親の名前を含むポッター家の歴史を公開したため、この説は崩れた。
チャールズ・ドレア夫妻とハリーの関係は謎のままである。



<トンクス家・ルーピン家>


○テッド・トンクス
アンドロメダの夫で、マグル生まれの魔法使い。
娘に言わせれば「とてもだらしない」らしいが、癒術の心得はある。
7巻でマグル生まれ登録を拒否して逃走するが、最後には殺されてしまう。
死後に誕生した孫は、彼の名にちなんで名づけられた。


ニンファドーラ・トンクス
テッドとアンドロメダの娘。当該項目参照。


リーマス・ルーピン
ニンファドーラの夫。当該項目参照。


○テディ・リーマス・ルーピン
リーマスとニンファドーラの娘。ハリーの被後見人。孤児で祖母アンドロメダに育てられている。
リーマス・ルーピンおよびニンファドーラ・トンクスの項目も参照。



<マルフォイ家>


○ルシウス・マルフォイ
ナルシッサの夫。
死喰い人。


ドラコ・マルフォイ
ご存知フォイことルシウスとナルシッサの息子。
当該項目参照。


○スコーピウス・マルフォイ
ドラコの息子。家風には反抗的らしい。



<レストレンジ家>


○ロドルファス・レストレンジ
ベラトリックスの夫。子供はいない(と言っても夫にあまり愛情は感じていなさそうであるが)
死喰い人で、ベラトリックス、クラウチ・ジュニア、後述の兄弟ラバスタンと共に闇祓いのロングボトム夫妻を拷問しアズカバン送りになる。
夫婦そろって「名前を言ってはいけないあの人の信奉者」と言われるが、妻に比べるととてつもなく影が薄い。
5巻で脱獄するも神秘部の戦いでは捕えられ、7巻で再脱獄するも、「七人のポッター作戦」でニンファドーラ・トンクスの手により負傷する。以後消息不明。


○ラバスタン・レストレンジ
ロドルファスの兄弟。
死喰い人で、ベラトリックス、クラウチ・ジュニア、ロドルファスと共に闇祓いのロングボトム夫妻を拷問しアズカバン送りになる。
5巻で脱獄するも神秘部の戦いで捕えられ、以後消息不明。


なお、回想にて学生時代のリドルの取り巻きに「レストレンジ」という者がおり、おそらく血縁者だと思われる。



<その他>
その他の血縁関係にある魔法族としては、フリント家、ガンプ家、ブルストロード家、バーク家、ヤックスリー家、マクミラン家、クラッブ家、ロングボトム家、クラウチ家、ロジエール家などが挙げられる。



ネットで作者の家系図を見ることができるが、家系図によって一部人物の生没年が違ったり、十代前半で親になる者がいたり、内容の正確性に疑問が持たれるかもしれない。
作者は数字関係の設定があまり厳密でないことがあるので、気にしない方がいいかもしれない。





追記・修正は家系図に目を通してからお願いします。

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最終更新:2023年03月13日 22:00