蝿の王国(MGS:TPP)


登録日:2016/03/24 (水曜日) 08:17:00
更新日:2024/04/29 Mon 04:48:51
所要時間:約 8 分で読めます





※注意:この項目には、メタルギアソリッド5ファントムペイン のネタバレが含まれています。

















Episode 51
KINGDOM OF THE FLIES
「蝿の王国」





Punished "Venom" Snake





ミラー「ボス、イーライたちの逃亡先が分かった」






Eli the "White Mamba"



ミラー「このミッションの目的はサヘラントロプスと、イーライを含む子供たちの回収だ」



Revolver " Sharashka " Ocelot





Benedict" Kazuhira" Miller






Written&Directed by Hideo Kojima






「蝿の王国」とは、 メタルギアソリッド5ファントムペインの、本編には収録されなかった51番目のメインエピソードである。
現時点では、スペシャルエディションに付属する、未完成のカットシーンとコンセプトアートで構成されたBlu-rayディスクの映像にその制作痕跡を残すのみとなっている。こらそこ、youtubeにアップされているとか言わない



【ミッションの経緯】

ファントムペイン本編で第三の子供と少年兵らと共に、サヘラントロプスを強奪、ダイヤモンドドッグスを離れたイーライ。彼は中部アフリカの塩湖に浮かぶ島に、英語株の声帯虫を蔓延させて拠点としていた。
声帯虫は塩水に弱いため島の外へは拡散せず、未熟な声帯にも取りつかないため声変わり前の少年兵に感染することもない。
大人たちに対して見えない城壁を築いたイーライは、ダイヤモンドドッグスにビッグボスの遺体を渡すように要求を突き付けた。

無論、要求を飲むわけにもいかないヴェノム・スネークは、サヘラントロプスと少年兵の回収、そして英語株の声帯虫の根絶を目標としたミッションを開始する。


【ミッションの内容】

現地にはスカルフェイス亡き後も活動を続けていたXOF(サイファー)の兵士たちが、サヘラントロプスを奪還するために 白い防護服を着け、ヴェノムに先んじて潜入していた。
少年兵たちの仕掛けた原始的な罠に数を減らしつつも、どうにかサヘラントロプスまで辿り着くXOF 。少し遅れて、ヴェノム・スネークもまたサヘラントロプスまで辿り着く。
さながら「蠅の王」における豚の首の様に祭り上げられ、沈黙していたサヘラントロプス。しかし、XOFの発砲を切っ掛けとして第三の子供がサヘラントロプスを起動する。

XOFを蹂躙するサヘラントロプス。コックピットには 赤い防護服を着けたイーライが乗っていた。

イーライ「見ろ。あんたは必ず来る」

スネーク「お前はもう大人だ。好きにしろ。だがこのままでは殺されるぞ」

イーライ「どう死のうが俺の自由だ。そうだ。俺は自由だ!」


サヘラントロプスが吼える。


オセロット「世界を敵にまわすつもりか!?」

イーライ「いけないか!? 世界を敵にまわして!」


そしてイーライはビッグボスを殺し、己の呪われた運命を打ち破るために、手始めにヴェノム・スネークを殺すことを宣言する。


イーライが操縦するサヘラントロプスとダイヤモンドドッグス、そしてXOFとの三つ巴の総力戦の火蓋が切って落とされる。


飛び交う銃弾にミサイル。

島に響く鋼鉄の巨人の咆哮。

惨殺される兵士たち。




やがてスネークの尽力によりサヘラントロプスは大破。赤い防護服を着けたイーライは地面へと投げ出される。

疲労困憊のスネークの目に写ったのは、イーライを始末しようと彼に銃を向けるXOFの兵士達。

イーライを死なせるわけにはいかない。スネークはハンドガンでXOFを一人ずつ撃ち殺していく。

スネークの存在に気がつき、応戦するXOF。

その内の一人が投げたグレネードの爆風によって、ヴェノム・スネークの視覚障害が顕在化。発作的に に見えるようになる。

ここで、プレイヤーは限定的に操作が可能になる。主観視点で、 白い 防護服を着たXOFを撃っていく。しかし、スネーク(=プレイヤー)は発作の為に の区別がつかない。





最後の銃弾が放たれると同時に、少年の悲鳴が響く。






スネークは自らの手でイーライに止めを刺してしまった。





スネークは己が犯した間違いを悟ると、イーライの亡骸を前にして慟哭するのだった。



















オセロットに率いられ、ダイヤモンドドッグスの面々が蝿の王国と化していた島に上陸する。

イーライは生きていた。防護服の下に防弾チョッキを着けていたため、銃弾が体を貫通しなかったのだ。しかし――。



「ボス! こいつ、英語株が発症しています!」


イーライは既に声変わりの時期に入っていた。故に、その声帯は声帯虫によって冒されていたのだ。イーライは乾いた笑い声をあげながらスネークに語りかける。

イーライ「俺はサイファーに造られた。失敗作だ。運命はすべて決まっている。」


イーライはスネークに呪詛の言葉を吐きかける。すべてはお前のせいだ。親父を超え、親父を殺す。サイファーをすべて殺す。世界を滅ぼしてやる、と。

スネークはイーライにお前は悪くない、と告げると、ハンドガンを一丁彼の目の前に置いて、ダイヤモンドドッグスの面々と共に島を後にした。島をナパームで焼き付くし、蔓延る英語株の声帯虫をイーライごと根絶やしにするために。

もはやどうにもならないことを悟ったイーライは、自身のこめかみにハンドガンの銃口を突きつける。

だが次の瞬間、イーライの背後にガスマスクの少年が姿を現す。先の激戦を生き残ったイーライの相棒――第三の子供だ。

第三の子供はイーライの喉に手をかざすと、超能力で彼の喉から声帯虫を除去する。

そしてイーライは第三の子供の手をとり、大人達の手によって焼き付くされていく蝿の王国を後にするのだった。

















STARRING

Punished "Venom" Snake
Revolver " Sharashka " Ocelot
Benedict" Kazuhira" Miller

Eli the "White Mamba"

Tretij Rebenok

Child Soldiers
Diamond dog Soldiers
Cipher's"XOF" Strike Force


Written&Directed by Hideo Kojima




【余談】

■本エピソードは 1954年出版のウィリアム・ゴールディングの小説、「蝿の王」の影響を強く受けており、豚の首の様に祭り上げられるサヘラントロプスなど、そこかしこに「蝿の王」のオマージュが見られる。

■本エピソードに出てくるXOF兵だが、上述の展開に加えコンセプトアートではサヘラントロプスのブレードで真っ二つになっていたり、 イーライに声帯虫の苗床にされたりとろくな目に遭わない。やはりと言うべきかなんというか…

■蠅の王国を後にしたイーライが第三の子供と共に向かった地は恐らくアメリカだろう。その後彼は「まだだ、まだおわってない」とどこかで聞いた事のあるセリフを発してスタッフロールに移る。


追記・修正は視覚障害が顕在化してからお願いします。
































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最終更新:2024年04月29日 04:48