オーロラライジング(プリティーリズム)

登録日:2015/04/02 (土) 3:00:00
更新日:2023/08/25 Fri 22:54:45
所要時間:約 7 分で読めます






「命に代わるものを差し出す覚悟が…あなたにはある?」






オーロラライジングとはプリティーリズム・オーロラドリームに登場する伝説のプリズムジャンプ。
『オーロラドリーム』という物語を通しての最重要キーワードであり、多くの人間の人生がこの技に振り回された。






◆概要
プリズムショーで繰り出されるプリズムジャンプのひとつ。リンクから天空へとジャンプし、その到達点で自身を基点に光輝くオーロラの幕を広げる。
プリズムショーのリンクとエンゲージした花嫁だけが飛べるとされている。
過去多くのプリズムスタァが挑戦し失敗し続けたと言われる曰く付きの技であり、高レベルのプリズムスタァは何かに魅入られたように挑み、中には失敗が原因で心身に重大なダメージを受けた者もいるという。りずむも物語中盤で独学で飛ぼうとした際、体が耐えきれず、危うく選手生命を絶たれるところだった。
劇中では神崎そなた唯一人が成功し当時のプリズムクイーン阿世知今日子を下した。しかし、その後そなたは行方を晦まし公式の舞台から姿を消してしまう。その後13年間、『オーロラドリーム』本編の開始まで男子は勿論、女子でもオーロラライジングを成功させたスタァは現れなかった。






◆神崎そなたと阿世知今日子
プリズムスタァ神崎そなたの過去について。彼女は幼少期、親の顔も知らない天涯孤独のストリートチルドレンとして育ち、引き取られた先では休む間も無いほどコキ使われ、ツギハギだらけの制服で学校へ通う貧しい日々を送っていたという。
生きる意味すら見つけられなかったそなたに希望を与えたのは、当時14歳の新星スタァ、阿世知今日子のプリズムショーだった。
彼女が生み出す煌めくステージの美しさに見蕩れ、そなたはプリズムショーの世界に足を踏み入れる。決して恵まれた環境ではなかったものの、憧れに近づくために練習を重ね、見事新人の登竜門・ティアラカップを制覇し一流のプリズムスタァへと駆け上がった。
そんなスタァとしての絶頂期に天宮龍太郎と出会い、事務所には大反対されるも後に結婚。りずむを授かり家庭に入る事になる(当時はプリズムスタァが結婚後も活動する事は、認められない風潮が強かった)。


しかし偶然TVで見た阿世知に挑戦者として指名を受け、龍太郎の反対を受けるも再びプリズムショーの世界に戻る決意をする。


「今日子が助けを求めてるの!今日子は私にとって、命の恩人なの!」


生きる価値さえ見出せなかった自分を救ってくれた阿世知今日子を今度は私が助ける番だと、彼女の思惑ははっきりとはわからずとも自分が求められている事を確信し、ようやく手に入れた「家族という幸せ」を投げ打ってでも彼女に恩を返すため、そなたは目の前の幸せから目を逸らしたのだった。

そなたは阿世知に対抗するため、伝説のジャンプ「オーロラライジング」の考案者であるケイの元を訪ね、「命に代わるものを差し出す覚悟」を問われそれに承諾。彼女との1年の特訓の末に完成させ、大会にて阿世知今日子を破りプリズムクイーンに輝く。阿世知はそなたを祝福するが…


「今日子…まだよ…あれはまだ…未完成…なのよ……」


その後、そなたは2週間眠り続け、目覚めた彼女からは心が失われていた。そして龍太郎、りずむを残し謎の失踪。
そなた無きステージで阿世知もオーロラライジングに挑戦し続けるが、結局一度も成功できないままスタァを引退した。
そなた、阿世知が表舞台を去ってからは富樫かりながクイーンに就きそこから長い間彼女の一強時代が続く。








◆習得方法
ケイコーチのスパルタトレーニングに耐えるか、阿世知の精神的トレーニングを信じてついていくか。
ただしケイの指導を受けるには「オーロラライジングを飛ぶ」以外の大切なものすべてを捨てて挑む覚悟を要求され、阿世知はジャンプ成功経験がない。

阿世知はあいらに指導する際「オーロラライジングは本来、世の中で言われているような恐ろしいジャンプじゃないの。もちろんプリズムスターとしての才能は必要だけど、正しい知識と、それに基づいた練習、コーデさえしっかりすれば理論上可能よ。」と言及している。だが、それまでそなた、りずむがオーロラライジングに至るためにどんな苦難の道を歩んできたかを見せられていた視聴者たちは微塵も信じなかったのは言うまでもない。

余談だがりずむは阿世知の指導では絶対に飛べないらしい。向き不向きってやつね



以下ネタバレ注意



























◆正体
そなたがオーロラの輝きの中で見たもの、それは龍太郎とりずむの姿。つまり「自身の最も大切なもの」だった。
全てを捨てて挑んだはずが、ケイの「命に代わる大切なものを差し出す」という教えに反しているその幸せな光景を見たことから、そなたは自分が飛んだオーロラライジングを未完成であると直感し、そして「大切なもの」の記憶を失った。記憶を失った。何言ってるかわからないって?気持ちはわかる。
それからそなたは本当のオーロラライジングを成功させるという執念だけで各地を放浪し、プリズムスタァとしての才能を持ちながら天涯孤独ゆえに「元から何も持っていない=飛ぶ代価もない」久里須かなめに「心を無くして飛ぶ」指導を施す事になる。そして、プリズムクイーンカップセミファイナルで、かなめはオーロラライジングを13年ぶりに成功させる。しかし、それは嘗てそなたが飛んだのと同じ未完成のものだった。
さらに、直後に娘のりずむが同じく未完成形だったもののオーロラライジングに成功し、結果的に優勝を明け渡す。これを受けてそなたは、プリズムクイーンカップで、自分がオーロラライジングを成功させた時とシューズ以外は同じウェディングコーデをかなめに渡し、「心をそのコーデのように真っ白にして飛ぶ」事を命じ、送り出すが…。

















「オーロラの輝きに偽りは無い」



そなたのオーロラライジングは未完成などではなかった。
プリズムクイーンカップにてオーロラライジングに失敗しそなたの元に戻ったかなめ。愕然とするそなたの前に現れたケイは真実を語る。
曰く「人は本当に大切なものを、どんなに捨てようとしても絶対に捨てる事はできない」

ケイが「全てを捨てろ」と執拗に言い続けてきたのは、その覚悟によって「心の中で輝きを放つ最も大切なもの」が見つけるための過程である。もっと早く言えや*1
ある意味で、ずっと独りだったそなたは心の底で愛する家族と共にある幸せすぎる自分に自信が持てず、不安に思っていたのだろう。しかし、今更それがわかっても失われた家族との13年が戻るわけではない。自分を責め、妻である事も、母である事も諦めて去ろうとするそなただが……あの少女無くしてそなたの物語は決着しない。




ちなみにかなめが2度目のオーロラライジングに失敗したのは、1度目に飛んだオーロラの中でそなたの真実を知り、彼女が本当に帰るべき場所を察してしまったから。
そなたが考えているよりもずっとかなめは人間であり、そなたが大好きだったのだ。










「オーロラライジングには、続きがあるから」



◆派生
オーロラライジングは究極のプリズムジャンプであり、完成形。途中に失敗し墜落する例はあってもオーロラの輝きに偽りは無い。
だが「大切なもの」が千差万別である以上、その先がある事もまた、必然だったのかもしれない。

前述したようにオーロラライジングを飛ぶことで「自分の一番大切なもの」が見える。
そこで信じられず心が揺らいでしまうと、そなたのように成功しても魂を捥ぎ取られてしまう。
その解決策として演者の心を空にする事がそなたの思い描くオーロラライジングの姿だった。

自分の幸福を自覚し受け入れ、心の底から信じる事がオーロラライジングの完成ならば、その先とは。





○オーロラライジング・ファイナル
りずむはそこから「大好きな母に想いを伝えたい」という形にオーロラライジングを進化させた。
ファイナルを飛ぶ際発生するオーロラは会場を超え遠方のそなたにまで影響を及ぼし、時間と空間を超越した輝きが母と娘の心を繋いだ。


○オーロラライジング・ドリーム
みんなの夢をあいらが受け取り、あいらが飛ぶ。そしてあいらはみんなを飛ばす。
即ち全員によるオーロラライジング
ここにオーロラライジングに纏わる呪い、その一切が解かれ、光輝く夢へと転化した。


○エターナルビッグバン・ビューティフルワールド
オーロラライジングではないがみおん個人の努力と発想でオーロラライジングを超えたオリジナルジャンプ。
テニプリで例えると天衣無縫の極みを習得せず同じレベルに到達したみたいなもん。みおん様すげえ






◆余談
プリティーリズム・レインボーライブでも天羽ジュネのジャンプとして登場。
オーロラドリームからの視聴者を驚かせた。

そしてプリティーシリーズ10周年の記念回であるキラッとプリ☆チャン118話ではあいらがまたも飛んだ。
プリチャン本編であいらがスターシステムで登場した際は「フレッシュフルーツバスケット」を飛んだためこちらの登場にはやはり視聴者を驚かせた。


監督が言うには
「オーロラライジング・ドリーム」は言い換えるなら「サイコフレームの共振」以外の何物でもないし全く同じ理屈かもしれない。
ニュータイプ能力の高い人はアムロを含め数人だけど周りを大きく巻き込んで地球規模に膨れ上がる。
だそうな。

また個人技としてはりずむのファイナルが最高、次点がビューティフルワールドでオーロラライジング(基本形)が続くそうだ。
異論は認めるとも。
ドリームについては言及されてないがおそらく本編通りの評価規格外。そもそも個人技じゃないしね




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最終更新:2023年08月25日 22:54

*1 監督によると当時真実を告げたらそなたは自殺していたらしい