許さぬ、殺す、私は、そのためにッ……ァアアアアア!
殺す、殺す、絶対に、殺すッ――アキレウスゥゥゥゥ!!!
真名:ペンテシレイア
身長:158cm
体重:49kg
出典:ギリシャ神話、トロイア戦争
地域:ギリシャ
属性:秩序・善
【ステータス】
筋力 |
耐久 |
敏捷 |
魔力 |
幸運 |
宝具 |
A+ |
B+ |
C |
A |
D |
A |
【スキル】
○クラス別スキル
狂化:EX
理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。
通常時なら意思疎通は可能。
ただしアキレウスと相対すると理性が吹っ飛ぶ。
憎きギリシャ英雄たちに対してもやっぱりある程度は吹っ飛ぶ。
美しいと言われるのもトラウマのため吹っ飛ぶ可能性がある。
神性:B
その体に神霊適性を持つかどうか、神性属性があるかないかの判定。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。より肉体的な忍耐力も強くなる。
ギリシャ神話において、ペンテシレイアは姉であるヒッポリュテ同様、軍神アレスの血を引いているとされる。
○保有スキル
カリスマ:B
軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘に置いて自軍の能力を向上させる稀有な才能。
ヘクトールの死後、彼女は部族の王として、屈強なアマゾネス十二人を率いてトロイア側に馳せ参じた。
黄金率(美):A
どのように育とうとも、女神の如き完璧な美貌を有する存在へと成長する宿命を指す。
トロイア戦争時の彼女は正に女神と見紛うばかりの美を具えていたという。だからこそ、アキレウスはその兜をはぎとり―――
軍神咆哮:A+
身体に流れる軍神アレスの血を呼び起こす咆哮。
戦士として共に立つ味方は、軍神に率いられたが如く、その叫びに勇猛さを与えられる。
トロイア戦争時、アマゾネスの軍勢の鬨の声は敵を震え上がらせたという。
彼女が憎悪を迸らせる、ギリシャ神話系の(あるいはそこに由来を持ち、似た匂いを彼女が感じる)英雄を前にした時―――この咆哮は、その命が潰えるまで途絶える事は無いだろう。
『ギリシャ神話系男性特攻』とは「アキレウスに似た匂いのする相手は奴本人かもしれないのでブッ殺すべきで特に気合が入る」という事であり、
すなわち「彼女がアキレウスっぽさを感じるかどうか」でその判定が為されている。
「あの男は誰だ。イスカンダル?ふむ、ヘラクレスとアキレウスの子孫を自称している……アキレウスの熱烈なファン……?それは……間違いなく……アキレウスだな!アキレウスゥゥゥ!」
「兜輝くヘクトール。貴様と共闘できていれば、あるいはあの戦争は……それはそれとして、命を懸けてアキレウスと戦ったお前からはアキレウスの移り香を感じてしまうのでアキレウスゥゥゥ!」
【宝具】
◆『我が瞋恚にて果てよ英雄』
ランク:B
種別:対人宝具
遂に…来たかッ!
殺す…殺す、殺す、コロスゥッ!『我が瞋恚にて果てよ英雄』!!
ゥアアアアア!……ッ、アキレウスゥゥゥッ!
アウトレイジ・アマゾーン。
自身に眠るアキレウスへの復讐心と、強さを求める戦士としての精神、軍神アレスの血、それら全てを瞬間的に励起させ、意識的に、理性を無くした獣、まさに狂戦士へと変貌する。
「アキレウスゥゥゥ!」と叫びつつ突進し(たとえ相手がアキレウスでなくても。この時の彼女にとってはそうである)、
ありとあらゆる武器と肉体で攻撃し、最後にはまさに獣のように噛み付いてトドメを刺す。
対アキレウス用究極殺害戦技。
余談ではあるが、18世紀のドイツの劇作家、ハインリヒ・フォン・クライストの戯曲「ペンデズィレーア」はペンテシレイアとアキレウスの伝説を元にしたものである。
その中では、恋に落ちたアキレウスは自ら武器を手にせず、(わざと捕縛されるために)ペンテズィレーアとの一騎打ちに臨み、しかし復讐に狂った彼女に殺される。
アマゾーンの部下が見たのは、猟犬と共にアキレウスの死体の四肢を食い千切っているペンテズィレーアの姿だったという。
なお、真名が不明な間も宝具名を思いっきり叫ぶので、勘のいいマスターはアガルタ突入前に真名に当たりがつけられるかもしれない。
◆『我が鯢波にて駆けよ精兵』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:咆哮が届く限り 最大補足:-
かつてトロイアを救うために率いてきた部下のアマゾネス軍団、すなわちクロニエー、ポレムーサ、デーリノエー、エウアンドレー、アンタンドレー、
ブレムーサ、ヒッポトエー、ハルモトエー、アルキビエー、アンティブロテー、デーリマケイア、デルモドーサの十二騎を召還する。
彼女らはそれぞれが高貴な血筋の戦士でありながら、女王に心からの忠誠を誓う一騎当千のエリートアマゾネスである。
彼女らはペンテシレイアの『軍神咆哮』との親和性が飛びぬけて高く、他のアマゾネスと比べて数倍の効果を得ることができる。
また、中継器としての役割も果たす。
この宝具は『トロイア戦争に参戦した彼女』に紐付けられているものであり、『その瞬間の自分の姿』を忌避しているバーサーカーのペンテシレイアは基本的には使用できない。
他クラスで顕現している彼女ならば保有している可能性がある。
もしバーサーカークラスで現界した彼女がこの宝具を使った場合、その瞬間、逆説論理により彼女は『女神じみた美貌を持つ、完成されたペンテシレイア』の姿に変じるが―――
同時に、致命的な自己矛盾を犯した彼女の霊核には避けられぬ崩壊の運命が刻まれるだろう。
◆真名:ペンテシレイア
真名は、ギリシャ神話におけるトロイア戦争で英雄
アキレウスと戦い、敗れたというアマゾネスの女王「ペンテシレイア」。
ヘラクレスに帯を奪われたヒッポリュテの妹であり、軍神アレスの血を彼女も受け継いでいるとされる。
トロイア戦争では英雄・
ヘクトールの死後、ペンテシレイアはアマゾネスの軍勢を率いてトロイア軍側に付き、アカイア軍と戦った。
ペンテシレイアはその戦いの最中、敵方に属する英雄アキレウスとの一騎打ちを行うこととなる。
激戦の末、ペンテシレイアはアキレウスに敗れるが、自分の兜を剥ぎ取ったアキレウスが漏らした言葉は彼女にとって何よりも耐え難い屈辱であった。
アキレウスはペンテシレイアの顔を見て、思わず「美しい」と呟いたのである。
自分は戦士として戦ったのだ。「女」を見せていたのではない。
ペンテシレイアにとってその言葉は、戦士として戦った自分を侮辱されたに等しいものであった。
激怒を超えた激怒に襲われたペンテシレイアは感情を蒸発させ、もはや、笑うしかなかった。
せめてもの、嫌がらせの様な呪いを発するしかなかった。
アキレウス絶対殺すウーマンとマテリアルで称されるほどのその憎しみは非常に強く、
ギリシャ神話の男性サーヴァントであればアキレウスと誤認して襲い掛かることもあるという。
ゲームでも、スキル『軍神咆哮』で自身にギリシャ神話系男性サーヴァントに対する特攻効果がかかるが、本来味方であったはずのヘクトールまで対象に含まれてしまう。
仇敵であるアキレウスと間違われるだけでなく、立場的には味方だったペンテシレイアに殺意をぶつけられるとかオジサン踏んだり蹴ったりである。
ただし狂化を発症しなければストイックでクールな女戦士として活動する。
彼女の生涯における最大の屈辱となった言葉であるために「美しい」と呼ばれることを忌み嫌っており、
消滅時にも「美しいとは…言わせぬぞ…!」と怨嗟の声を漏らす。
若い頃の姿で現界しているのもこれが理由であり、敵に「美しい」と言われないように、美の化身じみて完成した姿ではなく、若い姿で召喚されたという。
小さいのでむしろかわいい。発想がズレているところもポンコツでかわいい。
ちなみに成長した姿の彼女が召喚された場合、クラスはランサー、アーチャー、ライダーのどれかだという。
なお、宝具で鉄球による殴打や鉤爪による攻撃を加えた後、(演出でぼかされてはいるものの)敵に噛み付いているが、
これはペンテシレイアを題材にした戯曲『ペンテシレイア』で、憎しみのあまり殺したアキレウスの死体をペンテシレイアが食べてしまうことに由来すると思われる。
※戯曲ではペンテシレイアに惚れたアキレウスが彼女との決闘に丸腰で現れ、激怒したペンテシレイアに殺されるというギリシャ神話とは違った展開になる
ストーリーで『巨英雄』に執着していたのは、その存在に変容する前の姿である、ギリシャ神話の英雄である
ヘラクレスをアキレウスと誤認していたからである。
高い狂化ランク故にアキレウス(と思い込んだ存在)を前にすると彼の英雄への憎しみに心が支配され、その者以外の同行者さえ全てアキレウスと思い込むほどに認識力が低下する。
ストーリーにおける最終決戦では、ライダーに制御された『巨英雄』を眼前にして認識力が低下し、ライダーやデオンさえもアキレウスと思い込んでいた。
主人公を安珍の生まれ変わりと根拠なく思い込み、認識を変えない
きよひーと似たようなものだが、
愛するのではなく殺しにかかってくるので厄介さではこちらの方が上だろう。
ただしきよひーと違い、戦闘が終了すれば狂化が解けるため、目の前の相手をきちんと認識する。
ストーリーでも、倒された後に主人公に諭され、『巨英雄』がヘラクレスであることに気付いている。
もっとも、ヘラクレスも彼女の姉であるヒッポリュテの帯を奪い、殺した相手であるため、アキレウスと誤認せずともおそらく殺しにかかっていただろうが。
ギリシャ神話の男の英雄をまとめてアキレウスと誤認する背景には、
「ギリシャ神話の英雄はアマゾネスの大敵ばかり」という彼女の考えも影響しているのかもしれない。
なお、マイルーム会話ではストーリー中と違って主人公たちとは味方の関係にあるためか普段は冷静。
ギリシャ神話の英雄もアキレウスと誤認せずにそれぞれの真名を正しく認識しており、ヘラクレスには憎しみを募らせているが、
ヘクトールには彼と共闘できなかったことへの後悔を滲ませる。宝具の特攻対象なことには目を瞑ってあげてください
ただしヘクトールやアスクレピオス以外のギリシャ英雄に対しては殺意満々。
ヘラクレスやテセウスは妹と姉を辱めたという理由で「殺す」と明言し、アキレウスの存在は「アキレウス」という文字を見ただけで暴れ出すほどに憎んでいる。
主人公に対する態度も高潔な武人としての態度そのもので、数多の英雄と絆を深め、その繋がりをもって脅威に立ち向かうその有り様を「自分にはない強さ」として感心している。
さらに絆を深めていくと自分を女性として見る主人公に「(アキレウスの)そういう態度が自分の最後の戦いを穢した」として一度はやめるように頼んでくるが、
絆レベル5になると「愚か者め」と言いつつも敢えてそれを止めさせようとせず、
主人公が自分の美しさではなく強さに目を向けるようになるまで強さを誇示するべく、永劫、一番近くで自分の戦いを見続けるように申し付けてくる。
あれ?それって受け取り方によってはプロポー(ドシャ)
霊基再臨は着込んでいくタイプで、当初は
モードレッド(第3段階)や
ブーディカといい勝負の露出度だが、
第三段階になると2振りの剣を腰に帯び、外套も巻く。反面胸元は何故か露出度が上がり、下乳が眩しいものに。
最終再臨ではなんとほぼ全裸のイラストになる。
水浴びをしているというシチュエーションらしいが、台詞的に
主人公がその場に同席することを認めている。さすが女王の懐の深さは格が違った。
ちなみに全ての段階でうっすらと6つに割れた見事な腹筋が見られる。
筋肉質な美少女、いいと思います。
◆余談
担当声優の嶋村侑氏は本役でFate初出演。
近年の作品では「
ガンダム Gのレコンギスタ」や「
Go!プリンセスプリキュア」、「
ゼルダの伝説シリーズ」などでメイン格のキャラを演じている。
特にプリキュアで主役を務めたことが印象に残っていたためか、ペンテシレイアを
「エルドラドのプリキュア」「プリキュアのバーサーカー」と呼ぶファンも。
まあ、基本的にあっちも肉弾戦闘メインだし…。
また、宝具の演出で「アマゾーン!」と叫びながら爪や噛みつき攻撃を繰り出すことから
某野生児ライダーを想起する人も多い。
彼女の実装時に
そのライダーの新作ドラマが佳境を迎えていたことや、後述する彼女の姉が「ライダー」であることも、このイメージに拍車をかけている。
なお、イラスト担当の真じろう氏は後に
件のドラマのスピンオフ漫画の連載を始めており、その縁もあってかカルデアエースVOL.2では
変身ベルトを装着して「アマゾネス!!」と叫ぶペンテシレイアのイラストを寄稿している。
さらに、上述のイベントシナリオでの立ち位置から「CEO」と呼ぶファンも多い。
ペンテシレイアの姉であるヒッポリュテも「
Fate/strange Fake」にてライダーとして登場している。
「アマゾネスの女王」「ギリシャ神話の英雄に因縁がある」「軍神アレスの血を引く」と(最後に関しては当たり前といえば当たり前だが)共通点も多く、
真名開示のシーンでは「ヒッポリュテ?」という選択肢もある。
ギリシャ神話ではペンテシレイアは非常に美しい女王とされており、
兜をアキレウスが引き剥がし、素顔が晒された際にはアキレウスのみならず、周囲の兵士が呆然とするほど美しかったという。
中でもアキレウスは死んでなお美しいままの彼女を妻に出来ないことを本気で後悔し、その事実を指摘した仲間を怒りのままに殺してしまうほど彼女の美しさに惚れ込んだとか。
ギリシャ兵もその美しさや戦いぶりに敬意を払い、彼女とその部下たちの遺体を敵軍であるトロイア軍が埋葬しようとするのを一切邪魔しなかったとされる。
FGOに参戦したアキレウスに恨みを持つサーヴァントはヘクトールに続き、ペンテシレイアで2人目。
「アキレウス包囲網が完成しつつある」として愉悦…じゃなくて同情するプレイヤーも。