藍神(遊戯王)

登録日:2017/10/09 (月) 23:43:49
更新日:2024/02/21 Wed 01:38:09
所要時間:約 8 分で読めます







僕たちの領域に招待するよ…次元領域デュエルにね!


画像出展:劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』 http://www.yugioh20th.com/ 2017/10/13


藍神とは『遊戯王 THE DARKSIDE OF DIMENSIONS』の登場人物。
本作の主役の一人であり、キャッチコピーの一つにある「理想」の体現者でもある。

CV:林遣都/武田聖真(幼少期)/小林千晃(遊戯王デュエルリンクス)


概要

遊戯たちの前に現れた謎の少年。
遊戯達は童実野高校の同じクラスメイトとして認識していたが、卒業間近でありながら、遊戯達はその存在に違和感を覚えていた。
また童実野高校に通う札付きのワルである百済木さんに目を着けられており、彼らに脅されたうえで建設中のビルまで来るように言われるが……


その正体は集合的無意識「プラナ」に属する男で、本名は「ディーヴァ」。
「TRANSCEND GAME 遊戯王」及び本編に登場したセラは彼の妹である(なお、前者にも藍神は最後の最後で出演している)。

クラスメイトというのもどこぞの藤原…もといオネストのように、
藍神という存在を認識の中に植えつけ童実野高校に潜り込んでいたのであって真実ではない。

元々、孤児として過酷な環境での生活を強いられており、管理物乞いを営む男の元で奴隷同然の扱いを受けて少年期を育ってきた。
そこをシャーディーに助けられ、彼の下で平穏な日々を送っていた。

だが、千年アイテムを求める獏良パパがシャーディーの元を訪れ際、そこについてきた獏良了千年リングの邪悪な意思に飲み込まれ、
中の人が歓喜したバクラが復活してしまい、目の前でシャーディーを殺されてしまう。

プラナ達は自分たちを救ってくれたシャーディー・シンの教えを守り高次元に至るために、
それを妨げる千年パズル復元の阻止を狙い、アテムとの再戦のためにパズルを復元させようとする海馬とパズルの争奪戦を行っていた。

だが、藍神は自身等も危害を加えられたことと目の前で恩人を殺されたことで、獏良への憎悪が根付いてしまっており、
プラナたちの大義とは別に彼への復讐を目的に行動していたため、それがプラナたちの集合意識を乱す原因となっていた。



本編での活躍

当初はプラナーズマインドを使い遊戯たちのクラスメイトとして登場後、
絡んできた百済木さんを世界中で発生している連続失踪事件同様に自身の持つ「量子キューブ」の力により、次元の狭間に送る。

その後、プラナの力でエジプトの葬祭殿の地下へ仲間の神楽坂真月マニと共に向かい、
千年パズルを発掘した海馬瀬人を上述したプラナの力で消滅させようとする。

だが、社長は新型デュエルディスクの力で自我を増大させたため能力を跳ね返されてしまったため、
「M&W」による決着を提案し、次元領域デュエルによる海馬との直接対決も繰り広げた。

だが、海馬が葬祭殿のアテムの残留思念からオベリスクの巨神兵を召喚したことと、
千年パズルのピースを持っていこうとしたモクバを追うことを優先したため決着はつかなかった。
なお、この際モクバの頭突きで突き落とされたためピースをすべて奪うことには失敗したものの、
二つのピースを偽物とすり替えることには成功している。


その後ディーヴァは再びクラスメイトとして獏良と対面し、その記憶を掘り起こすが、
シャーディー殺害直前に幼い獏良は千年リングに寄生され乗っ取られた状態にあり、
本当にシャーディーを殺したのは千年リングに宿る意思である闇人格のバクラだったことを知る。

自らが抱いていた憎しみが本来の獏良に対しては筋違いのものであることを知ってしまったうえ、
さらに自らには本来罪がないにもかかわらず、シャーディーを殺めてしまったのは自分の責任だと認める獏良の姿に動揺してしまう。

その上、その憎悪の末路であるかのように、
プラナとなる前から一緒であったマニが千年リングに操られてしまい、プラナーズマインドから消滅してしまう。
そしてすべての元凶は千年リングだと悟るが、プラナとしての目的を果たすために遊戯たちの前に現れ、
ファラオの器である遊戯を「M&W」によって闘い次元の彼方へ送ろうとする。

だが、その瞬間(アテムの援護もあり)低次元から復帰を果たした城之内が目の前に現れたことで、
自分たちの力が通じなかったことにプラナが動揺したことでプラナーズマインドが乱されてしまったため、
遊戯とのデュエルを諦め、その場は取り繕いつつも彼らの前から姿を消した。


行き場のない思いを抱く中、ディーヴァはプラナの能力に対して対策を練った海馬たちによって海馬コーポレーションに捕縛される。
そしてモクバの言い草からセラが人質に取られていると考えたディーヴァは、ピース争奪の為、
公の場でディーヴァを倒そうとする海馬の開催した新型デュエルディスク発表会の場に連れてこられ、海馬との再戦に臨もうとする。

だが、その時ディーヴァに捕えられたままの獏良を救うために遊戯がディーヴァとの決闘を申し出る。
海馬の演説とセラ自身の言葉からセラに渡したもう一つのパズルのピースを遊戯が持っていること知ったディーヴァは、
改めて次元領域デュエルにて決着をつけようとする。

だが、次元領域デュエルによって遊戯のライフをギリギリまで削るものの、
堪え忍んで逆転のカードを揃えた遊戯の繰り出した無限ループコンボによって敗れた。


そして、その場から量子キューブのみを残して消滅し、超意識の中をさまよう中、突如現れた千年リングに寄生されてしまい―――































純粋だ、真っ白で互いの意思も繋がって……

だが、見るがいい…! この醜く美しい姿を!!






物語クライマックスで千年リングの邪念に飲まれ、グロテスクな怪物に変貌。
顔に無数の箱が埋め込まれた(眼の部分にいくつか箱が埋め込まれ、その箱に眼球がついている)悪魔とでも言うべき姿であり、
この姿の藍神曰く「憎しみと言う美しい不純物が次元領域に交わった」ために量子キューブの力と千年リングの邪念が交わってこうなったらしい。
その姿は決闘者からは攻撃力1600ぐらいの悪魔族初期バニラみたいと言われているのは内緒だ。

その力で観客やプラナたちを暗黒次元領域へと次々と送り込み、
さらにデュエルを挑んできた海馬と遊戯の二人を暗黒次元領域デュエルで相手取る。


残る遊戯も3連戦となるデュエルの疲労とクリムゾン・ノヴァ・トリニティの猛攻による衝撃で満身創痍となり、
クリアクリボーのドローすらできなくなってしまっていた。

だが、その時一筋の光が彼に降り注ぎ、冥界よりアテムが復活する。
そして彼がクリアクリボーの効果で特殊召喚した守護神官マハードの攻撃によってクリムゾン・ノヴァ・トリニティが破壊され、
次元領域デュエルのルールにより敗北。千年リングは砕かれた。


セラたちの前で正気に戻るディーヴァ。
セラたちからプラナとしての力は(ファラオが復活したことで)失われてしまった。

全てから解放されたディーヴァはセラとともにこの次元を歩む道を選ぶ。
シャーディーの教え、復讐心という執着を捨て、遊戯たちと同じく彼は新たな自立への道を選んだのだった。


なお、量子キューブは置いていったのか託したのか盗られたのか海馬が所持していた。



原作のキャラクターは基本的には能動的に動くキャラが多かった中、珍しく受け身気味なところが特徴のキャラクター。
仲間に対しての思いは強く消して悪人というわけではないが、妄信的と言ってもよいその純粋さによってシャーディーの教えに心を囚われている。

自分が信じるもの以外を容認できないため、
百済木軍団のような人物や海馬、城之内に対しては嘲笑的な態度も見せ、集合意識の力で容赦なく攻撃する。
そのためヘタレというほどではないが、自身の間違いに気づくとそれを認めない態度を取りつつも動揺する場面も多かった。

高橋先生曰く、彼を中心としたプラナの存在は「SNS」のメタファーであるとのことで、
藍神もまた海馬と同様に執着している人物であり、自立を目指す遊戯と対立することになった。



使用デッキ

藍神が使うデッキは【方界】。
『方界胤ヴィジャム』を初めとした、インド神話をモチーフとしたカテゴリ。

基本攻撃力0のモンスターにヴィジャムを組み込んだり魔法でサポートをしたりして攻撃力を高める豪快さと、
分離進化を繰り返し攻撃を避け相手をアンディメンション化して無力化する厄介さを兼ね備えたデッキである。
基本攻撃力が0なのは元々の攻撃力・守備力が自身の意思の力の強さで左右される次元領域デュエル下でも、
安定した能力を発揮するためもあるのだろうが、藍神の立場・心情などを考えると別の面も見えてくる…かも?

千年リングによって闇堕ち後は『暗黒方界神』を使用。
方界の名を持つが、素で3000打点で効果もヴィジャムとは直接関係ないため、ある意味では普段の彼とは別物と言える。

詳しくはこちら→方界(遊戯王OCG)



主なセリフ

原作の続編なのと監督がZEXALの桑原監督のためか、原作遊戯王ZEXALを思い出すフレーズも登場している。


「君たちの記憶に僕は住んでいるのかい?」
「失われし、千年の七つのアイテムが集いし時、ファラオは冥界に旅立つ…邪悪なる魂さえも光となり、新たなる次元の扉が開く…やがて、秩序正しき光の新世界が、高次の魂たちによって、もたらされるであろう……」
「童実野町のすべてを支配する海馬コーポレーション…デュエルデッキを登録しないと住民登録もできないなんて、まさに君は狂った独裁者だよ」
「僕は、人を殺める物騒なものが大嫌いでさ…そんなものはこの次元から、全て消し去りたいと思ってるんだ」
「噂通りの男だな…ならば『魔術の札』で裁きを与えるまで!」
「僕たちの領域に招待するよ…次元領域デュエルにね!」
じきにわかるさ、じきにね……
走れ走れ、これはゲームだ…脳内映像脱出ゲームだ……!
「ファラオの器、武藤遊戯…次元の彼方へ送ってやろう」
「助けて、セラ…助けて…シャーディー様ぁああああ……!!」

「人間ってやつは、何度でも繰り返すなぁ…!」
「邪神の攻めには生け贄を伴う…それは、貴様らのライフだ!」




余談

担当声優は映画で声優初挑戦の林遣都氏。
序盤は棒読み部分も多かったものの、風間俊介氏等によるアドバイスを受けてメキメキと成長し、二時間の映画の中で上達していく演技は必聴。
また棒読み部分も感情の振り幅が激しく他人を見下す発言も多い藍神と合っていたこともあり(ボウリングのシーンでの「すごーい」等)、
当初PVでは不安視されていたものの公開後はその演技を評価されている。本人も言っていたようにデュエルシーンはとくに生き生きしている。
(余談であるが善悪の屑で銀魂の岡田と共演する予定だったが銀魂の岡田逮捕された為中止なった)。
残念ながらデュエルリンクスでは事務所の都合か小林千晃氏が代役を務める事となったが、元々声質が似ているのもあり違和感を感じさせない。

また高橋先生によるキーヴィジュアルと映画のPVが公開された時は、
その左右に跳ねた髪型から「遊星が出るのか!?」とか「遊星の血縁か!?」と話題になった。
高橋先生が描いた藍神は特に遊星に似た印象を与えたのも大きいと思われる。

実際は別人だし、血縁でもない。まあ、髪形の他、目つきや浅黒い肌とか共通しているが……。

なお、高橋先生のキャラクターデザイン画では右側しか跳ねていなかったが、
加々美高浩氏が風によって靡く髪をより映えるように左右跳ねさせたとのこと。
また一枚の静止画と違い、アニメでは動かす必要があるためのバランス取りでもあったとか。


ちなみにディーヴァがエジプトで暮らしていたのは事実だが、実は出身地は明言されていない。
視聴者からは様々な面からインド系の可能性も指摘されている。



僕たちの項目に招待するよ…次元領域項目にね!
「百済木さんに礼を言いなぁ!!」



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最終更新:2024年02月21日 01:38
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