ジロウ・スズキ(魔法少女プリティ☆ベル)

登録日:2017/12/25 Mon 05:48:26
更新日:2024/02/05 Mon 20:03:00
所要時間:約 6 分で読めます





「平和」というのは戦わなければ自動的に手に入るような「安物」じゃないんだ
誰もがほしくてたまらない「この上ない贅沢」
それが「平和」なんだ
だから皆、「平和のために殺し合う」んだよ



魔法少女プリティ☆ベルの登場人物の一人。
東軍を支配する東の魔王である。
「白刃(しらは)」の二つ名を持つ。

人物

見た目はさえないバーコード頭の中年日本人と言ったところ。およそ百年前から活動しているが、それ以前の正確な経歴は不明(最古参の魔王でも300歳なのでそれ以下の年齢なのは間違いないだろうが)。
魔王たちの中では異彩を放つほどに威厳のない姿をしているが、常に作り笑いを浮かべており、底の見えない怪人物の側面もある。
敵対している立場であるルラは彼の心を とても透明度が高いのに、深すぎて奥底の知れない水 に例えている。

絶対的平和主義者 。一言で言うなら彼の人格はそれだけである。
その「絶対的」は本当に「絶対的」であり、基本的に 平和のためならば何であろうと躊躇なく実行する
それが幼い少女を手にかけることであろうと 、である。
持論は「 平和とは戦いさえしなければ手に入るような安物ではない 」。

同時に超現実主義者でもあり、優れた政治家でもある。
四大魔王軍による四すくみ体制の確立や、瘴気収集装置の開発により「魔族が人間を襲わなくてもいい世界」を作り上げるなどの業績を残しており、その名はあらゆる魔族に知れ渡っている。

東軍はかつての魔王イタカを初めとした優秀な政治家・技術者を多く擁しており、小規模ながらも精強な軍勢を整えている。
このことからもわかるように、彼の唱える「平和」は非武装中立などという理想論は「欠片も」含まれていないものであり、根本的には「 背中にナイフを隠しながらでも笑顔で握手できればいい 」というようなものである。

基本的には「善人」と呼んでいい人物なのだが、同時に非常にシビアでもあり、プリティ☆ベル勢からは最も身近な魔王として度々協力しているものの完全に信頼し合ってはいない(そもそも彼自身がプリティ☆ベルに向けて「決して自分を信頼するな」と言った当人である)。

もっとも「敵対さえしなければ魔王たちの中では付き合いやすい人物」であることも事実であり、彼の方から無用な火種を巻き起こすこともなく、大抵のトラブルに関しては極力平和的解決を試みている。
自分と異なる意見に対しても非常に寛容で、自分とは全く相容れない非武装平和論を唱える平和団体「明日への希望」構成員に対しても度々対話を試みている。

現実主義者ではあるのだが、人型戦闘ロボットにロマンを感じる少年のような感性も持ち合わせている(それが現実には役に立たないことは承知だが)。

戦闘能力

「力こそ絶対」の魔族の中にあって魔王の地位にいるだけあり、その戦闘力は桁外れ。
戦闘スタイルは「肉体と日本刀を魔力で強化し、敵を叩き切る」。 以上
……冗談抜きにこれだけである。斬撃が巨大化したり、「飛ぶ斬撃」が使えたりとかそんなことは一切なく本気で刀の届く範囲が彼の攻撃範囲全てである。
しかし、その本質はかなりとんでもない。

まず第一に彼の剣技は完全なる「無拍子」。「見てからかわす」どころか「予測してかわす」ことすら許さないレベルであり、近接戦闘では反則級の強さを誇る。
「真正面から」「ただ歩いて接近して」「刀を突き出す」というだけの攻撃ですら、完全に警戒した武術の達人が見切ることが不可能というすさまじさである。

第二に、「魔王クラスの魔力による防御術」。かつて「千人斬れど白装束、万人斬れどなお白刃」と評されたことが二つ名の由来となっており、 相手の返り血すら浴びない という超級の防御・回避術を持つ(これは「相手の血」というどんな毒物が含まれているかわからない危険物に触らない、という現実的な理由もある)。
流石に広範囲無差別爆撃ともなれば回避はできないが、そのような威力が拡散された攻撃ならば魔王クラスの魔力に任せて防御に徹することで被害は軽微に抑えられるため、そちらの方面から攻略するのも困難。それでもイタカの「流星」のように超広範囲・超高威力の一撃を防ぐのは難しいようだが、これはこれで別の方法でかわしたりする。

攻撃・防御共に共通するのは異常なまでの「効率のよさ」であり、ぶっちゃけ 戦闘中でも魔力消費量より回復量の方が多い ため、相手が万の軍勢であろうと戦えば戦うほど相手だけが切り捨てられていく。曰く 誰も勝てない殺戮永久機関
北の魔王が「災害」、西の魔王が「軍勢」、南の魔王が「世界」ならば東の魔王は「 個の極致 」と評される。

そして案外小技も豊富。上空からの無差別爆撃に対し、人形を置いた上で地下に潜って攻撃をかわしたり、相手の防御力が高ければ「刀で触れたところから相手の魔力を奪い取る」という反則技で防御を無効化したり。

後にその強さの性質をとある人物は「積み上げてきたものが異様に莫大なだけの『普通の人』」と評している。
「相手が想定外の能力を持っているなど完全に想定済みで、積み上げてきた莫大な経験から即座にその状況に対処できる手札を『作り出す』」ことができるのがジロウの強さの本質とのこと。言い換えれば、今現在でも魔王クラスなのに無限に成長を続ける怪物。なにそのチート。

活躍

第五代プリティ☆ベル高田厚志に挨拶をするために他の魔王たち(北の魔王のみ代理)と共に現れたのが本編における初出。
その際、「平和主義者ならば味方なのか?」と問う幼いエリに対し、 「平和主義者だから君たちを殺すのが平和のためならば殺す」 とサラリと答えている。

その後は初代プリティ☆ベルの姿を借りて再び蘇った世界破滅をもくろむ謎のトリックスター「ナイアルラトホテプ」ことルラと、それに組みした海魔族を打倒するため、プリティ☆ベルたちと協力していくが…。


余談

2013年のG20サミットに向かう麻生太郎氏が どう見てもジロウ・スズキ だと一部では話題になった。


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最終更新:2024年02月05日 20:03