キハ121系/キハ126系気動車

登録日:2018/02/10 Sat 20:33:28
更新日:2022/07/12 Tue 09:11:25
所要時間:約 3 分で読めます




キハ121系及びキハ126系気動車とは、JR西日本が保有する一般型ディーゼルカーである。
片運転台がキハ126系、両運転台がキハ121系。


概要

山陰本線の高速化のためにJR西日本が鳥取島根地区に投入した一般型ディーゼルカー。
自費で作ったのではなく、沿線自治体からの支援も受けて製造された車両である。
このため「スポンサー」である鳥取・島根地区以外は基本的に走らない。

また単なる高速化だけではなく、JR西日本の次世代気動車の標準仕様も追求するという思想も込められた野心作である。

仕様

車体は軽量ステンレス製。
側面には赤と青の帯が入る。
前面は黒基調であるが、警戒色として赤のアクセントが入っている。
外観が適当とかのっぺりとかいう声もあるが、「質実剛健」と言ってあげよう。

車内はセミクロスシート。トイレも搭載されている。
行き先表示と運賃表はLED方式。
ドアは片開きのものが片側2箇所。

車体の基本構造と主要機器は223系2000番台と同一のものとなっている。
車両情報装置も223系2000番台と同じ「TICS」を採用、制御回路のデジタル化などで配線を大幅に省略している。
だが、223系は電車であるのに対し、本形式は気動車である。一体どうやって「電車」の機構を「気動車」に適用できたのか。
種明かしをすると、エンジンの出力で発電機を稼働させ、その電力で制御システムなどの「電車」の部分を動作させている。
ものすごく乱暴に言うと、ボーイング787*1みたいな事をやっているのだ。

エンジンは小松製作所製の450馬力ディーゼルエンジン。二次車以降はエンジンを低出力モード(265馬力)に切り替える機能も追加されている。
変速機は変速1段+直結4段の5速ギア。
どこかで聞いたことのある仕様だと思った方は鋭い。
この走行機器はキハ187系と同一のものなのだ。
キハ187系と機器を共通化したことで、走行性能の向上だけでなくメンテナンス性までも向上させている。
要するに、キハ187系と同じ部品が使えて、作業もキハ187系と共通で出来るので訓練を簡略することができる。
台車は223系2000番台とほぼ同一のものであるが、ヨーダンパは準備工事止まりである。

性能

本形式の最高速度は営業運転に於いては100km/h止まりとなっている。
だが、本形式は性能的には130km/h走行も可能である。

新快速や特別快速と同じ、130km/hで走れるのだ。

何しろ走行機器は上述の通り、キハ187系と同一のものである。エンジンに至っては450馬力。さすがアクアネキ
事実かどうかは不明だが、ギアの最終段は現状では「不要、或いはオーバースペック」と判断され、金具で封印されているとか…らしい。
なんというアニメチックな展開。

配置と運用

全車両が後藤総合車両所に所属。
上述の通り、島根と鳥取の出資でできた車両なので、基本的には同県内のみの運用となっている。
普通列車の他、快速「とっとりライナー」やアクアネキ「アクアライナー」などにも使われている。

アニヲタ的には

アニヲタ的には鳥取県出身の漫画家である青山剛昌氏の作品たる「名探偵コナン」のラッピングをした車両が存在することが特筆すべき点と思われる。
キハ126-15&1015、キハ126-14&1014が該当車両。




鳥取県と島根県の山陰本線沿線民の方々による追記修正求む

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最終更新:2022年07月12日 09:11

*1 APU(電源用補助エンジン)或いはメインエンジンの発電機で作った電力で「オール電化」の機内システムを稼働させている