ノヴ(HUNTER×HUNTER)

登録日:2018/02/20 Tue 17:26:00
更新日:2024/04/18 Thu 20:18:25
所要時間:約 8 分で読めます





おやめなさいモラウさん

可哀想でしょう 相手はただの子供なんだから


ノヴとは『HUNTER×HUNTER』の登場人物。


◆目次

【概要】

ネテロが選抜したキメラ=アント討伐隊のハンター。
同じく抜擢されたモラウ同様、ネテロも信頼する実力者である。
七三分けの黒髪で黒スーツ、眼鏡を着用したビジネスマンチックな風貌の若いイケメン。


【人物】

丁寧口調で話すのが特徴のクールな人物。
討伐隊の参謀格に位置し、冷静な判断力によりメンバーを補佐したり戒めることも多い。
しかしベテランのプロハンターらしく決断力や度胸にも優れ、時には危険度やリスクの大きい行動でも躊躇なくこなせる胆力も持ち合わせる。
その一方で賭け事に関しては大穴狙いを好むなど意外な一面もある。
あのパームの師匠でもあり、ヒステリックな彼女の扱いに慣れた様子も見せる。

初登場の冷徹さや初期のパームに対する言動から非情な人物であるかのような印象を受けるが実際の所中々の人情家で、コルトの命乞いと懇願をモラウ同様素直に受け入れている。
弟子に対する情も厚く、パームが王宮に潜入した際は心折れながらもまず第一に彼女の無事を心から願っていた人格者でもある。
キメラ=アントとの決戦には恐怖から参加できなかったが、作戦成功後には恐怖に耐えながらメンバー救助のため突入したことや、活躍したゴンの治療のために私財で病院まで建てたことからもそれはうかがえる。
つまり彼もモラウに負けず劣らずのとても良識的なお人好しである。


【劇中では…】

劇中では己の念を使って効果的な討伐隊の後方支援とサポートを続けるも、討伐作戦サポートのため、偶然千載一遇のチャンスに出会えたために東ゴルトー王宮に単独で潜入した際、シャウアプフの凶悪なオーラ*1を絶を使用した状態で間近に見た結果、捕まってしまえば死は確実否、それ以上に惨たらしい拷問の末に自身が抱える味方の情報を全て暴かれ自白させられることを悟ってしまい…


捕まったらおしまいだ!! あんな…あんな凶暴なオーラ…!!

視ただけで 精神が折れてしまった……!!

ゴン キルア

お前達も奴等のオーラを視てんだよな

オレなんかよりもっと近くで直にあれに触れたんだろ?

なのに なぜ

立ち向かえるんだ!? 奴等に……!!


こうして心が完全にへし折れ戦意喪失。

這う這うの体で王宮から離脱すると、ゴンとキルアの精神力の異常な強さへの困惑と驚愕を見せると同時に、自らの脱出と同時に自ら敵陣の真っただ中に単独潜り込んだパームの安全を願いながら、目的を達成しつつも無念の戦線離脱となった。


捕まれば全てが終わる……!!

オレはもうそこへ行けない…!!



この時の代償として髪の毛が真っ白になった。
その後、戦いは避けていたが、仲間のために体の震えが止まらず毛髪が全て抜け落ちるほどの恐怖に耐えながら突入したため、最終的には理系のイケメンから老人みたいに頬が痩せこけ、ツルツル頭のハゲ親父になる劇的ビフォーアフターを遂げるストレスとトラウマを負ったが、やるべき仕事は果たした。


なお擁護すると、ノヴ自身は戦いの中で命を捨てる覚悟は当の昔にできており、死ぬこと自体はまだ恐ろしくなかった。
バレると死というのは潜入前から承知の上でもあり、それだけ間近で見たオーラのプレッシャーが半端なかったということだろう*2
一見すると保身が強い身勝手な男の様にも見えるが、前述しているようにむしろ責任感が非常に強い人間である。
ここまでのダメージを受けたのは、仲間の中では最も常識的な思考(危機意識がしっかり機能している)をしていたことが大きいだろう。
しかしその責任感の強さと常識的な思考故に、ゴン達の中では最も重要な任務を果たすことに繋がっており、むしろ賞賛に値するだろう。
戦後のパームとの関係は不明だが、仲間も皆彼を責めたりしていない。


終戦後は単独でネフェルピトーを倒したゴンを英雄と評し、私財を投じてゴンの治療に全面協力する人徳を発揮。
暗黒大陸編でもハンターとして現役で活動していることが語られており、暗黒大陸渡航計画では中継基地において物資の流通管理を任された模様。
キメラ=アント編で実力を痛感したためか、暗黒大陸付近までは良いが大陸にはついていけないと述べた模様。



念能力

色々似たような能力が多々出てくる念能力の中でも現状「オンリーワンの個性」「圧倒的な利便性」を持つ強力な念能力の持ち主。
それ故に作中屈指のチート能力者として名高い。

劇中でも代用の効かない特異な念能力者と高く評価されており、輸送能力を持つ念能力者の中でも頭一つ抜けた利便性を持っているとされ一目置かれている。


4次元マンション(ハイドアンドシーク)


全く人が悪い…答えは私たちを呼んだ時点で出ているでしょう

静かに一匹ずつ…消していきましょう


「マンション型の念空間」を形成する放出系能力*3
ノヴが手をかざした壁や地面にマンションの部屋に通じる魔法陣のような『入り口』の「穴」を設置、そこからマンション内に人や物を転送させることができる
所謂瞬間移動(テレポート)能力の一種で後方支援に特化した念。
予め『入り口』を設定しておく必要はあるが自動で転送可能なので、ノブからかなり離れた場所からでも他者が自らの意思でマンションに移動することも可能。
別の位相の空間にあるのかマンションは現実世界には存在しない。

マンションは全21室(うち1室は物専用ロッカールーム)で、それぞれの部屋は完全に独立。
「部屋」から「部屋」への移動はできず、『入り口』は部屋に入ったと同時に閉じるため、現実世界に戻るためにはもう1つの扉から出るしかない。
『入り口』は複数設置できるが、設置できる『入り口』の数は部屋ごとに上限が異なる。
最大の広さの部屋は1階の部屋で最大32個の『入り口』を作ることができる。
「『出口』は原則入ってきた『入り口』に繋がっているため、同じ場所からの入退室しか出来ない」というような能力説明がされていたが、実際は設定した『出口』にしか出られないという話の模様(そうでなければ『入り口』が複数ある部屋の処理がややこしいことにもなる)。
マンションの部屋によってはこの説明通りなのかもしれない。

能力実現のための制約からかやや応用が効かないが、そこは『マスターキー』(後述)でそれなりに補えるようになっている。


なお各部屋の景色は家具も生活設置も何もない白一色の極端に殺風景な空間。
部屋の内装まで気を配れるほど容量が残らなかったのかもしれないが、そもそも生活用の能力ではないことと、家具等なら物品を持ち込めば良いだけなので、わざわざ能力で装飾に凝ることはないと思われる。

また、『出入り口』のドアのサイズは一般的なマンションのドアと同じサイズなのでドアより大きい物質は持ち込め無いのかもしれない。
ただし念能力によるものなのでドアの縮尺の変化が出来ても全くおかしくなく、大きさ制限があるかは不明。

これらの補足として、実際に作中で重体のシュートを送り込んだ部屋は医師団込みの手術室に仕立てた部屋になっていたので、(念能力で実現した可能性も一応は有るが)外部からの持ち込みなどを駆使すればインフラ整備も可能なことが分かる。


マンションという性質上、単純な移動用としてだけでなく、
  • 壁や地面とさえ繋がっていれば、どこからでも緊急回避可能になる
  • 安全な休憩スペース
  • 味方の前線基地
  • 『入り口』を踏ませて分断
  • 逃げ場のない密室空間
  • 入り口を利用した偵察・襲撃拠点
  • 疑似的な特訓場
  • 暗殺後の証拠隠滅
  • 物資や装備の貯蔵、保管スペース
  • 人員と物資さえ用意すれば、簡易の手術室としても使用可能
この様な形で実際に作中で使用しており、後方支援系としては破格の能力。
おまけにマンション内にいても外部との通信連絡は普通に可能。
この通信は『入口』か『出口』から送受信していると思われ、便利ではあるが電波を察知出来る者が付近に居るとバレる可能性がある。
また、テレポート能力でもあるため、事前に『入り口』となる「穴」と『出口』となる「穴」を設定しておけばその後距離を無視して一気に敵陣に奇襲をかけられる。


欠点は『入り口』と『出口』は術者が実際に現地に赴いて設置に向かわなければならないため、敵地へのワープ能力として活用するには、術者がメタルギアみたいに直接敵陣深くまで潜入し、敵陣の中を「探索」「下準備」しなければならないというリスクが発生すること。
ただこのマーキングは空間移動の基本にあたる条件と後に説明され*4、地面や壁と設置する時間さえあればどこでも出来るのでむしろ緩めのリスクである。

その他マンション内には「窓」がないためマンションに篭ったまま直接現実世界の情報は知覚できず、現実世界の『出入り口』周辺がどうなっているかはマンションから出て見ないと分からない所も欠点。
劇中では通信機で内外の情報共有をしたり、『出入り口』から頭だけを覗かせて外界の様子を観察するノヴの姿が描かれている。

マスターキー

ノヴの手首から具現化する、ノヴのみが使える特殊な鍵。
使った場合マンションの『出口』の行き先を、室内全ての『出入り口』の「穴」に任意で指定できる。
これによりマンションの制約に縛られない長距離転移や、緩い制限で自在なワープが可能になるが、この鍵を使って退室できるのはノヴ本人限定。


窓を開く者(スクリーム)

『4次元マンション』の応用技。
両掌を合わせて、両手の間にマンションへの入り口となる「窓」を具現化。
その「窓」を帯状に伸ばすことで敵の体を覆い、「閉じろ」と念じることで念空間に飛ばし敵の部位を切断する。
後方支援特化な『4次元マンション』の攻撃力を補う能力で、物理的に斬るのではなく転移させて切断するという性質上非常に攻撃力が高いと思われる。
その性質から素早く頭を狙えば、生命力が極端に強いキメラ=アントでも助けを呼ばせる間もなく倒せる*5
マンションと並びノヴがチート扱いされがちな要因その2。

ただし、敵の防御を無条件に突破出来るのかは不明。
雑魚への描写しかないため、ノブ以上のAOPの持主なら防御出来ると思われる。
念能力の基本的な性質上*6、少なくとも作中最強の攻撃力にはならないと思われる。


他にもかなり射程が短いので至近距離まで近づき姿を晒さないと攻撃できず、不用意に使えば無防備を晒しかねないなど比較的リスキー。
更に
両掌を合わせる

手を広げて「窓」を展開し「窓」の範囲内に敵を入れる

「閉じろ」と念じる

標的切断
というプロセスを踏むためやや手間がかかるなど、総じて「暗殺」「奇襲」特化な初見殺し系の技の一種。
切り札なのか普段は使おうとせず、宮殿への潜入以外は殴打で対応していたらしい。





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最終更新:2024年04月18日 20:18

*1 勘違いされがちだがピトーのオーラではない。ノヴが侵入した際はピトーは王を治療中で他のことが一切できない状態だった。

*2 潜入のため念をまとわない絶に近い状態で受けたこともありそうだが

*3 長年具現化系となっていたが冨樫メモによると放出系とのこと。ただし作中の念空間の情報と合わせると厳密には放出系メインの具現化系との複合能力だと思われる

*4 レイザー前哨戦のパンチをワープさせるボクサーも居たが、こちらは極短距離な上に才能や練度不足により自分で描いた神字のリングの上限定(マーキングに近いことも関係している)なのでさほど例外的ではない

*5 首をはねられてもしばらく会話出来たりするほどなので、普通の攻撃では一発で倒しても電波を出される恐れがある

*6 リスクが少ないと術者の能力相応の威力にしかならない