登録日：2018/04/14 Sat 07:47:08
更新日：2024/03/21 Thu 10:43:54
所要時間：約 8 分で読めます
『星のカービィ 決戦！ バトルデラックス！！』とは、角川つばさ文庫より出版している小説版星のカービィシリーズの第10弾である。
作：高瀬美恵
絵：苅野タウ・ぽと
対象年齢：小学中級から
価格：680円(税抜)
『
カービィ バトルデラックス!』のノベライズ版。
当然ながらバトルシーンが多く、それぞれの熱い想いをかけた駆け引きが楽しめる。
その想いが毎度のごとくとんでもない方向に転がるのはご愛嬌。
あらすじ
プププランド最強はだれかを決める武道大会・デデデグランプリが開幕！！
カービィはワドルディとタッグを組んで、試合会場のバトルキャッスルへ向かう。
そこで、二人を待ち受けていた対戦相手は、いろいろなコピー能力をもったコピーカービィたちだった！
さらにはメタナイト、デデデ大王も参戦してきて！？
強敵だらけの大激戦を勝ち抜いて、優勝商品のデラックス山もりケーキを食べるのは、いったいだれだ！？
（裏表紙より引用）
登場人物
レギュラー
食いしんぼうで元気いっぱい。
吸いこんだ相手の能力をコピーして使える。
「コックカワサキの特別なケーキ！？」
デデデグランプリに全く興味が無かった(武道大会と聞いたのを葡萄大会と勘違いしていた)が、優勝商品が食い物と知るや手のひらを返し参加を決意する。
決意直後に
その辺を歩いてたソードナイトをコピーし、
カービィプリンターで生み出されたコピーカービィ相手にソード能力で戦うことに。
デデデ大王の部下でカービィの友だち。
カービィとタッグを組んでバトルに挑む！
「このバンダナを巻いてるのが、ぼく。これで、いいでしょ？」
カービィのパートナーとして知略とすばしっこさを駆使し支援する。
これまでゲームやアニメと異なり一人しかいなかったワドルディだが、カービィプリンターの実験台として本人が知らぬ間に大量のコピーが作られてしまった。
見分けやすくするため、オリジナルは私物の青いバンダナを身につけた
近年お馴染みの姿をとることに。
なお背中に背負ったパラソルは全く使わない。何のために持ってきたんだそれ。
自称プププランドの王様。
武道大会「デデデグランプリ」の主催者。
「オレ様の名を知らんなんて、どこのイナカ者だ。失礼きわまりないわい」
自分を尊敬するという謎の人物トロンにまだまだ名が知られてないことを知らされる。
更に「デデデが力を誇示できる大きな大会を開けば良い」と提案されデデデグランプリ開催を決定。
上記の台詞が示す通り相変わらずな性格だが、ワドルディがトロンからチンチクリン呼ばわりされた際は激しく怒り、また彼の働きぶりを日頃キチンと評価していることが会話の端々でうかがえる。
優勝決定戦で戦うことが決まっているいわばシード権（ただし登録はしていない）で、大会中コピーカービィの力で危険因子であるカービィを優勝候補から退けようとするが……？
よっぽどカービィに意識を持ってかれてるのか、ワドルディがカービィと普通にタッグを組もうと終始全く気にしてなかった。一応ワドルディがカービィと組んでいることについて何も思っていない訳ではないことは終盤に触れられる。
常に仮面をつけていてすべてが謎につつまれた剣士。
「私の願いはただ一つ。ほんものの強さを見せてくれ、カービィ 」
力を高めるため、風の噂で聞きつけたデデデグランプリにアックスナイトとタッグで出場する。
コピーカービィとの戦いを物足りなく感じ、オリジナルのカービィとフラッグシュートで当たった際は強い闘志を見せた。
……強すぎて
「球投げなどどうでもいい！ 私と戦え！！」とゲームルールに関わる問題発言を飛ばしたが。
以前に明示されたバーサーカー気質が半分ギャグ的に発露した格好である。
ソードナイト曰く、優勝商品がケーキだと聞けばお喜びになるらしい。
つまり、小説版メタナイトも…
オリジナル
銀河を旅する、自称さすらいの発明王。
デデデ大王の偉大さを広めたいと言うが……？
高貴そうな身なりをした、ウミウシのような容姿の男性。
デデデ大王に尋常でない憧れを抱いており、馬鹿丁寧な口調を使うどころか初見で感動のあまり発作を起こしたほど。
だが一人称が「ワタクシ」だったり「ワイ」だったり安定せず、時折素だと思われる口の悪さが垣間見られる。
自ら発明したカービィプリンターを使い、デデデ大王の邪魔をするカービィをやっつけようと画策する。
因みにデデデをデデデ陛下と呼ぶ。
「今さら気づいても、もう手おくれだぜ。そう、こころにもないおせじを言ってデデデ大王に取り入ったのも、大王をおだてて武道大会を開かせたのも、すべてはワイの計画どおり！ 」
実はデデデ大王に憧れているというのは全くの嘘だった。まあそうだろうな。
本当は発明王ではなくトロコロ星の農場主だが遊び呆けてばかりで野菜の品質は最悪、更にそんな現状を省みるでもなく売れ残りが増すだけだった。
そんな時食いしんぼうのカービィの噂を聞きつけ、弟コロンが発明したプリンターでカービィを増やし、プププランドを食糧危機に陥れて商売敵を駆逐すればば自分の野菜も高額で買ってもらえると画策。
ルールを用意するだけで意地でもコピーカービィを勝たせようとしなかったのはあくまで彼らを鍛えさせるために武道大会を提案しただけで、勝敗など些細な問題だったからである。
トロンの計画によるとぽいぽいトレインの為に作られたデデデトレインに乗ってプププランドの果てまで送り込まれたのち国中の食べ物を喰らい尽くす予定だったとのこと。
最終的にカービィプリンターが破壊されたため彼らも消滅し、プププランドの平和は守られた。
その後カービィの無限の食欲を見てあのパワーで掃除機を作れば丸儲け！などと考えたが弟に諌められまるでお前らのように「嫌ダァ！働きたくない！」みたいなことを言いながら故郷に帰っていった。
ただ、コピーワドルディたちは、本来カービィプリンターが壊れたら消滅するはずが、トロンの操作ミスでそのまま残ってしまった。
コロンが消去しようとしたがデデデ大王が「せっかく残ったんだ。消すことはない！カービィがたくさんいたらうっとうしいが、ワドルディは役に立つ」との理由で全員雇い城の一員となる。
トロンの弟で容姿はそっくり。
とある事情から終盤でバトルキャッスルにやってくる。
『
毛糸のカービィ』にも同名のキャラがいるが無関係。
デデデグランプリ参加者・関係者
メタナイトの部下。
主人に頼まれてデデデグランプリの情報を集めていたがカービィに吸い込まれ、挙句本人からそのことを忘れられる理不尽な目に。ワドルディは覚えていてくれたのだが…
優勝商品のデラックス山もりケーキ作りを依頼され腕によりをかける。
だがよりをかけても食う奴がアレでは少々浮かばれまい……。
デデデグランプリに参加すべくやってきたが出場テストであるあつめて！リンゴマッチのリンゴと勘違いされバトルキャッスルに入ることすらできなかった。
カービィチームのリンゴ役となりふて腐れるも、本人の意図とは裏腹にリンゴを落とされまくる。
因みに根っこで歩いてきたらしい。
プププランドの腕自慢。
チームを組むがコピーカービィには敵わなかった。
ナックルジョーについては終盤もう一度登場し、カービィに力を貸す。
デデデグランプリの参加者だったが敗退し受付係となる。
アニメ版に近い軍人風口調が特徴。
こたえて！アクションシアターの挿絵ではそっくりワドルディと一緒にライトを振っている。可愛い。
いつぞやと同じく司会兼実況を担当。
メタナイトの応援にかけつけ、中でもアックスナイトはタッグを組むという大仕事に挑む。
デデデグランプリの観客。
二人とも終盤でカービィに力を貸すが、ツキカゲのある行動は周囲に地味なインパクトを与えた。
カービィプリンターで量産されたカービィのいわば偽物。
皆オリジナルと異なる色を持ち、それぞれコピー能力を持っている。
オリジナルと同等の戦闘力を持つが優しさや思いやりの心を持たず口が聞けないため幾分不気味な印象を与える。
バトルロイヤルの対戦相手。
カービィを倒すことしか眼中に無く、バトル中はワドルディを即KOするもダウンした彼を邪魔だと判断すれば躊躇なく攻撃する非道さを見せつけたが、それがカービィの怒りを引き出す結果となった。
こたえて！アクションシアターの対戦相手。
原作には無いウォーキーによる計算問題読み上げもある。
ドクターは高い計算能力を誇り、ミラーは鏡の能力で問題そのものの認識を阻害する。
ワドルディがデデデにこき使われている故の意外な能力も明らかになる。
ぽいぽいトレインの対戦相手。
ウィップが宝石を取る役割、ハンマーが相手を攻撃する役割で行動する。
ハンマーの動きがあまり素早くないのが難点。
そしてこのぽいぽいトレインで出てくるデデデトレインにはある秘密があった…
フラッグシュートの対戦相手。
メタナイトがルールに興味を示さず、カービィとの一騎打ちを望み、カービィも応じた。
そのため、メタナイツ達からは「アックスナイト一人で戦っていると思え！」という趣旨の発言が飛ぶほど。
ウォーキー曰く、こたえて！アクションシアターのはずだったがデデデが応じず、結果バトルロイヤルでのカービィとの一騎打ちになる。
そのメタナイト曰く腕を上げているらしい。
強烈な攻撃力と的確な判断で今までの戦いで既に疲れていたカービィを圧倒する。
そしてここでとうとうソード能力が…
バトルキャッスルの最上階で戦った、トロンの最高傑作。
観客席は無かったが、ワドルディレポート隊の活躍で他の客もライブ中継を見ることができた。
カービィプリンターから生み出されるコピーカービィとメカによる連携でカービィを苦しめる。
しかし、バンダナワドルディのサポートで事態が一変した…
カービィプリンターの実験台兼デデデ大王の権力誇示のため量産されたワドルディのいわば偽物。
見た目も会話能力も完全にオリジナルと変わりない状態だが口調が異なる個体も。
会場の門番を務めている。
顔は可愛らしいが口調がなかなか荒っぽく、オリジナルのワドルディ曰く「ぼくよりずっと怖い」
何も身に着けないと本当にワドルディのそっくりさん、だからそっくりワドルディ。
劇中ではカービィプリンターの操作や大会後の後片付けを担当。
公式ツイッターでおなじみの可愛いレポーターたち。
優勝決定戦の会場に観客席が設けられていないためライブ中継を行った。
各編あらすじ
核心を避けた上で軽く紹介。
ある日デデデ城を訪れたさすらいの発明王トロン。
彼は旅する中で尊敬するデデデ大王の知名度が低いことを嘆いていた。
大会出場しようとするカービィに立ちはだかるのは兵隊ワドルディ。
最初のバトル、あつめて！リンゴマッチで戦うことに。
カービィたちが見たのはプププランドのファイターたちが次々やられていく大会模様だった。
対戦相手のコピーカービィたちはただでさえオリジナルと同等の戦闘力を持つが、戦いを経験するごとに実力を身につけつつあるという。
バトルキャッスルで待ち受けていたのはチーム戦の真剣勝負。
だが向こうは囮のワドルディを無視しカービィだけを集中攻撃してきて……
続いてのバトルはぽいぽいトレイン。
得点源の宝石を鞭で素早く奪い取るウィップと妨害に終始するハンマーのコンビはかなりの難敵だった。
フラッグシュートは勝ち上がってきた者同士、カービィチームとメタナイトチームによる夢の対決。
ところがメタナイトの戦い方は明らかにルールを無視したもので……
優勝決定戦に進んだカービィを待っていたのは他でもないデデデ大王。
積年のライバルによる激しい攻防が幕を開けた！
大ダメージを受けてもなお往生際悪く優勝決定戦を続けるデデデ大王は最上階へ。
トロンの最高傑作ロボット『デデ・デデデデンZ』に乗り込み更なるパワーを見せつける。
コピーカービィたちがもたらす最悪の事態は皆にとって耐え難いものだった。
なんとかしてカービィプリンターを破壊し食い止めなくては！
色々あった武道大会も終わり再び平和な日常がやってくる。
戦いを経て更に深まったカービィとワドルディの友情はまだまだ続く。
追記修正はデラックス山もりケーキを三日三晩徹夜で作ってからお願いします。
- 普段小説カービィの記事作ってる方では無いですが、なるだけ真似ました。不備があれば編集お願いします 建て主 -- 名無しさん (2018-04-14 07:50:04)
- そういえば別個体いなかったわ…ってなる -- 名無しさん (2018-04-14 19:37:44)
- ゲームの説明不足を補ってくれる良いノベライズだと思う -- 名無しさん (2018-04-14 20:10:59)
- メタナイトの戦闘狂っぷりが暴走してたな。ギャラクティックナイトの話でもそうなっていたが、まずは精神を鍛えた方がいいと思う -- 名無しさん (2018-04-14 20:35:15)
- レポーターワドルディの小説版進出は驚いた -- 名無しさん (2018-04-14 21:28:42)
- 今までいなかった別個体ワドルディの大量増加に今まで登場していたワドルディのバンワド化と、いずれ書いてくれるであろうスタアラ編（仮）に向けた布石が地味に散りばめられてた印象。次巻でワドルディが特訓とかして槍が扱えるようになってたら嬉しいな -- 名無しさん (2018-04-17 11:00:17)
- 余談だが、毛糸のカービィにもコロンというキャラはいる（キルトマンションのおでかけの住人）まあこれとは全く関係ないけど -- 名無しさん (2018-04-18 09:08:29)
- ワドルディが１体しかいないなあとは思ってたけど、まさか元々1体しかいなくてカービィプリンターで量産されてオリジナルがバンワドになるとはオドロキだわ -- 名無しさん (2018-04-26 22:44:30)
- ↑5 第8巻で迷惑をかけられるよりかける側に回ったほうが楽って味を占めやがったな･･････ -- 名無しさん (2018-07-13 13:07:21)
最終更新：2024年03月21日 10:43
