汐見橋線

登録日:2018/04/22 Sun 07:18:51
更新日:2023/12/10 Sun 03:22:14
所要時間:約3分で読めます




汐見橋線(しおみばしせん)とは、南海電気鉄道が運営する鉄道路線。
いわゆる「路線愛称」であり、正確には高野線の一部。
大阪側のサブターミナルである汐見橋と南海本線と接続する岸里玉出とを結ぶ。
日中は毎時2本(30分間隔)の普通電車が運行されている。

追記修正お願いします。




































   *   *
 *   + 嘘は言ってないです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *

その実態は都会のローカル線である。
上に書いたことは大体あっているものの、路線名こそ高野線とあるが実際には岸里玉出以南の高野線と完全に分離されている

もとは南海に買収される前の高野線の運営会社・高野鉄道が大阪側のターミナルとして建設した。
高野線の列車も当初この駅を発着していたが、高野鉄道が南海鉄道(現在の南海電鉄の前身)に買収されなんば駅がターミナルとなると一気に重要性が低下。
これによりもはや不要な路線・・・かと思われるが、その後も高野線との直通は続く。
というのも和歌山から伐採した木材を運ぶ貨物線としての役を担っていた。
戦後も細々と住吉東・堺東といった高野線の車両基地所在駅と汐見橋とのあいだで電車が走っていたが、1985年に高架化工事の影響で、高野線であるにもかかわらず岸ノ里駅(現在の岸里玉出駅)構内で線路が分断され、車両も塩害魔王モドキの錆びない鉄人6000系から旧性能車1521系による運用に変更され、名実ともにローカル線と化した。それを前後に貨物列車の運行も廃止となった。

しかし、近年まで「なにわ筋線」構想に基づく接続路線候補としてお偉い方と一部の沿線民から淡い期待を持たれていた…ものの結局なにわ筋線はなんば駅で南海線と接続することになり、現在に至っている。
このような経緯のため、ローカル線化しているにもかかわらず岸里玉出駅構内以外は全線複線である。
ただしこの複線で、すれ違う列車は存在しない。

もともと沿線は所々大阪の下町感のある住宅地が広がる他は工業地帯で人口も少なく、利用客が少ないのはやむなしともいえるのだが、近年ではただでさえ少なかった利用客がさらに減りつつあり、一例として木津川駅の利用客数が大阪市内にもかかわらず2桁だったこともある。
このためダイヤは先述した普通毎時2本・30分間隔で、さらに大阪市内にもかかわらず始発6時台で終電は22時台。完全にローカル線のそれである…。

また汐見橋駅は地下鉄千日前線・阪神なんば線桜川駅に近い場所にあるのだが、乗り換え案内されない始末…。
さらには30分に一度の電車も元ズームカー(17m2扉)による実質ピストン輸送、駅番号も南海本線と接続する岸里玉出の駅番号の枝番と、もはや見放されているといえよう…。

一応、南海沿線から京セラドームや尼崎方面に出るのはなんばに出てから行くよりも汐見橋でなんば線に乗り換えたほうが早いのだが、利便性*1や沿線の治安も考えたらやる人はまずいないだろう…。

汐見橋線の明日はどっちだ。

しかし近年になって駅舎は全て改装されており、ボロボロだった駅名標などが全て取り替えられている。完全に見放しているわけではないようだ。
また南海も当面は廃止する予定はないとのこと。

◇駅一覧

  • NK06-5 汐見橋
起点駅。道頓堀に接しており、駅名の由来も駅前の道頓堀に架かる橋。開業からしばらくは「道頓堀駅」と名乗っていた。
上記の通り連絡運輸は行っていないが、阪神なんば線とOsaka Metro千日前線の桜川駅が近くにある。
利用客数は一日当たり500人ちょっとだが、これでも隣に阪神なんば線の出入り口ができたおかげで一時期よりは増えたほう。おかげでより古さが際立つことに…
昭和30年代に完成した当時のままの駅舎を使っており、改札の上には当時の路線地図がボロボロになりながらも残っていたのだが、上述の改装の時に路線地図も廃棄されてしまった。貴重な資料が…
と思われていたがバラバラのピースにされてイベントでお土産として売られていた。ある意味こっちの方が風情も何もなくて酷い。「愛が、多すぎる」とは何だったのか…。
が、2021年に当時のテイストを残しつつ現代風にアレンジされて復活。

大阪市中心部にあるにもかかわらず利用者が少ないため、関西のローカル番組内のミニドラマなどの撮影に使用されることが多い。
日本有数の観光地である道頓堀から2km程離れた場所にある駅とはとても思えないくらいローカルな駅である。

  • NK06-4 芦原町
大阪環状線芦原橋駅まで歩いて行ける位置にあるが乗り換え案内は(ry
近隣は全国屈指の太鼓生産地で太鼓の盛んな街であると同時に、全国でも屈指の大規模な被差別部落地帯。
近くに自動車教習所がある。

  • NK06-3 木津川
先ほど挙げた「日平均利用客二ケタ」の駅。
これでも昔は紀伊山地で伐採された材木を駅に面する運河へと運び出す貨物駅として賑わっていた。
この名残から、構内は線内他駅と比べて広め。駅前は未舗装。

  • NK06-2 津守
1日に700人が利用する汐見橋線で一番賑わっている駅。近隣に高校や公園などがあることも一因か。

  • NK06-1 西天下茶屋
天下茶屋から続く住宅街の一角の中にある。周辺はNHK朝ドラ「ふたりっ子」の聖地。ここから、この路線がかつて高野線と繋がっていた名残である盛土の上を走りながら、岸里玉出駅へ向かっていく。

  • NK06 岸里玉出
南海本線、南海高野線乗り換え。地下鉄四つ橋線の岸里、玉出駅とは離れているので乗換駅とは機能していない。

もともと岸里駅と玉出駅の2つの駅だったのを一つに統合した駅。駅構内で線路は単線になり、ホームの手前で南海本線につながっている。
接続駅だが普通と各停しか止まらない、駅番号などある意味汐見橋線に対する南海の扱いを示すかのような駅。


岸里玉出以外のいずれの駅は、見た目からして田舎のような風情を醸し出しているが、都会の中にあり周辺道路からのアクセスも容易なため秘境駅ではない。
ゆりかもめ市場前駅「やぁ」


追記・修正は汐見橋線の未来を思ってお願いします。


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最終更新:2023年12月10日 03:22

*1 汐見橋線の本数が毎時2本、また岸里玉出に優等列車が一切停車しないので、堺(堺東)以南からだとかえって時間がかかる