ジーニアスフォーム

登録日:2018/06/20 Sat 18:35:58
更新日:2024/04/22 Mon 21:54:09
所要時間:約 4 分で読めます






君は信じられるのか?仲間を。

なら…見せてくれ、君が創る未来を。



何やってんだよ、万丈。

やっぱりサブキャラには荷が重かったみたいだな。


自意識過剰な正義のヒーローの復活だ!



さあ、実験を始めようか。


『グレート!』「オールイェイ!」


『「ジーニアス!」』

「イェイ!」
『イェイ!』

「イェイ!」
『イェイ!』

「イェイ!」
『イェイ!』


「Are you ready?」


変身。


『完全無欠のボトルヤロー!』


「ビルドジーニアス!」


『スゲーイ!』


「モ!」


勝利の法則は決まった!


『ジーニアスフォーム』とは、『仮面ライダービルド』の最強フォームである。初登場は第39話。


【スペック】

身長:196.4cm
体重:105.6kg
パンチ力:55.7t
キック力:61.1t
ジャンプ力:ひと跳び86.3m
走力:100mを0.9秒
※この数値は変身者のハザードレベルに応じて変動。

テーマソング:「Build up」(歌:仮面ライダーGIRLS)


【概要】

桐生戦兎がビルドドライバーにジーニアスフルボトルをセットして変身する最終形態。
その外見は白いスーツを基本とし、全身に60本ものフルボトル*1が刺さっているという特異な姿をしている。
頭部左・右腕・左脚に暖色系、頭部右・左腕・右脚に寒色系のフルボトルが刺さっており、基本的にはラビットタンクフォームと同配色となっている。

ジーニアスフルボトル自体は戦兎の正体である葛城巧の人格が復活した時に作り上げたものだが、
いざ敵であるマッドローグの戦いで使用するも何故か起動せず変身できなかった。

その理由は万丈龍我曰く「気持ちが足りない」とのことで、正義のヒーロー」である戦兎が持つ「誰かを守りたい、力になりたい」という気持ちがない葛城には変身できなかったのだ。
そして必死に戦う龍我と一海、かつて属していたファウストの同志、氷室幻徳が正義の士となり「もう一度だけ信じてくれ」という発言を思い出し、
精神世界で戦兎と葛城は邂逅、葛城は戦兎に未来を託す事を決め、遂に変身できるようになった。



変身時は巨大な工場のようなスナップライドビルダー『プラントライドビルダーGN』が出現し、黄金のビルドマークが戦兎に重なると同時にスーツが出現、
その後コンベア上を流れる無数のフルボトルがスーツに刺さり変身が完了する。ボトルの数が違う……!

これまでの変身バンクは
といった痛々しいものが多かったが、
ジーニアスフォームはまるで「子供に見せる未来の科学教室」のような明るいイメージとなっており、
戦兎の「化学は平和のためにある」という信念を象徴しているのかもしれない。*2


【基本性能】

基礎スペック自体は近年の主人公の最終フォームには珍しく、やや控えめ。エボル:フェーズ4には一歩劣るなどぶっちぎりとは言い難い。
しかし60本のフルボトル全ての成分を使いこなせるようになっているため手数が豊富で、しかもフォームチェンジ不要で即座に発動できる
その圧倒的な拡張性と応用性と手数、万能とも言うべき創造能力、そして戦兎自身の頭脳と合わせることでスペック以上の戦闘力を発揮。相手を翻弄しながら戦う。

最大の特性は胸部の特殊反応炉「フルビルドリアクター」
これは全身のフルボトルの成分を混ぜ合わせ、新たな能力や複合機能を開発するための特殊成分や、ネビュラガス中和粒子を創り出す万能創造システムと言うべき代物。
また人々の強い想いを特殊攻撃成分に変換して必殺技と共に放つこともでき、この成分を付与された攻撃を受けた敵は何らかの感情を芽生えさせるという(第41話で実際にエボルトが人間の感情を獲得している)。
この中和粒子によりネビュラガスを限界まで注入された人間が変身し敗北した時に消滅してしまうというデメリットを安全に取り除き、人命を助けられるようになった。
わかりやすく言えば某慈愛の勇者のように「相手を倒しつつ救える」ことができるようになり、
これまでは救えなかった人の命を救うことができる、真にヒーローと呼べるだけの力を手に入れたのである。

全身に張り巡らされたパイプ「フルビルドパイプライン」は防御フレームを兼ねるだけでなく、各部のフルボトルの成分をリアクターに送り込んだり、
逆にリアクターで生成された成分を全身に流して身体強化や特殊攻撃の実行を可能にする血管のような役割を持つ。
全身各部のフルボトルは「GNフルボトル」と呼ばれ、暖色系のボトルには有機系の、寒色系のボトルには無機系の成分が充填されている。
必殺技発動時には全身のボトルの成分が状況に応じて随時放出され、ウサギや戦車を始めとした各フルボトルのエレメントは攻撃エネルギーに変換される。

額には思考補助装置「GNシンキングサーキット」が増設。
これはビルドドライバーにも搭載されている装置で、各種資料や過去映像を空中に投影する他、変身者が思い浮かべた様々な数式を実体化させ思考をすっきり整理できるよう補助する機能を持つ。
更に周囲の仲間と思考共有も可能とする。
また、内部には発動機「GNニトロダイナモ」が搭載され、ビルドドライバーのボルテックチャージャーと連動して高速稼働することで攻撃の威力を高める強化エネルギーを生成する。


第45話ではハザードトリガーを装備した状態でジーニアスフォームに変身した。*3必殺技のエネルギーによりロストフルボトルを浄化する力を有する。


【戦闘能力】

攻撃面では、胸部リアクターで調合した成分を流し込み、これまでのベストマッチで発揮されてきた様々なパンチ・キック攻撃を再現して叩き込む「ウィズダムラッシュアーム・レッグ」
接触した物体の組成を瞬時に解析し、人体や地球に悪影響を及ぼす存在に対しその能力を無効化する打撃を叩き込める「GNジオセイバーグローブ・シューズ」を搭載。
肩部分を覆うアーマー「GNエクスペリメントショルダー」には万能形成装置が組み込まれており、
斬新な実験器具や新たなアイテムを即席で創り出すことも可能な他、胸部リアクターで調合した成分を流し込みビルドの各フォームの肩部に搭載された強化装置や攻撃ユニットの機能を複数同時に発動できる。


防御面では、全身を覆う「BLDファイナライドスーツ」は変身者の本来の戦闘力を引き出し、ジーニアスフルボトルとの連動で更なる強化や敵の致命的攻撃や未知のウイルスから身を守る作用を持つが、
その中でも胸部装甲「アイディアルチェストアーマー」は、60本のフルボトル成分と過去のデータを基に開発した強化粒子や調整粒子をバランス良く配合した理想的な装甲で、
あらゆる驚異に耐え、反撃し、退けるために必要な防御力と、リアクターで生成した成分を流してこれまでの各フォームの固有防御能力を複数同時に発揮できる。

  • 使用した能力
ダイヤモンド
第42話でエボル・ブラックホールフォームの技を防いだ。劇場版でもブラッドとの戦闘で使用。

ハリネズミ
劇場版でブラッドに針を纏わせたパンチを放った。

忍者
劇場版で分身を披露した。


【装備】

これまでに開発されてきたビルドの専用武器はそのまま使いこなすことが可能。

  • ジーニアスフルボトル

完成した…!全てのボトルの成分を注入した究極のパワーアップアイテム。その名も!

ジーニアスボトル。

記憶を取り戻した葛城巧が対エボルト用に開発した強化アイテム。
元々は戦兎が使用したパンドラボックスの一部であり、全60本のフルボトルの成分が結集されている。
更にラビットタンクスパークリングの発泡増強粒子、
ハザードトリガーの万能増強粒子、フルフルラビットタンクボトルの万能調整粒子なども個別に保管されており、
変身時に「プラントライドビルダーGN」に送り込まれることでスーツやアーマーの材料となる。
さらに強力な振動増幅装置も搭載されており、ただ取り出しただけのかすかな振動であっても60倍に増幅し、ボトル内の成分を急速に活性化させる。
また、これまでに使用してきたドリルクラッシャー・ベストマッチウェポン・フルボトルバスターといった武器を手元に転送する機能も備わる。

起動するためには変身者の強い想いが必要であり、一定の閾値を超えなければ起動ボタンを押しても反応しない。
そのため当初は先述の通り、気持ちが足りなかった葛城には起動ができなかった。

新世界の創造後はエネルギーを使い果たして使用不能になっていたが、「仮面ライダークローズ」にて、成分を充てんすることで再利用可能であることが判明。
このデータとドラゴンエボルボトルを元にマッスルギャラクシーフルボトルが開発されている。

DX玩具版ではお馴染みの主人公ボイスも収録されている他、ツインブレイカーやエボルドライバーにも連動し、劇中通りハザードトリガーとも併用できる。
ただし、ラビットタンクスパークリングやフルフルラビットタンクボトルのような振動ギミックはない。

  • 天才と書かれた缶
超バトルDVD 仮面ライダープライムローグに登場したエボルトによるあまりにも画期的すぎるジーニアス封じ。画期的すぎて戦兎も「どうやったの?」と戸惑うレベル。さすがエボルト
ジーニアスに変身しようとしたラビットラビットフォームに対し、高速移動で入れる事を封じたエボルトが赤い布を被せてマジックですり替えた。その後のボトルの行方は不明。まぁジーニアスになったらプライムローグの活躍の場なくなるし……


必殺技

  • ジーニアスアタック
ビルドドライバーのレバーを1回回して発動。
有機物系フルボトルのエネルギーを凝縮し、赤いエネルギーを纏ったパンチを放つ。
発動時の音声は「ワンサイド!」(おなじみの小林ボイス)

  • ジーニアスブレイク
レバーを2回回して発動。
無機物系フルボトルのエネルギーを凝縮し、青いエネルギーを纏ったキックを放つ。
発動時の音声は『逆サイド!』(衝撃の若本ボイス)

  • ジーニアスフィニッシュ
レバーを3回以上回して発動。
相手を虹色のグラフで拘束し、全身のフルボトルから噴出するエネルギーで加速してライダーキックを叩き込む。
ロストスマッシュに変えられてしまった人間ネビュラガスを中和して助け出すことができる。
発動時の音声は「ワンサイド!」『逆サイド!』「オールサイド!』

第41話でスタッグロストスマッシュに放った際のポーズは、第21話でラビットタンクハザードフォームがスタッグハザードスマッシュに放ち消滅させたハザードフィニッシュと同様の上段蹴りだった。

第45話ではハザードトリガーを装備した状態で発動。ハザードフィニッシュの音声の後に技名が流れる。
エボルト怪人態に放ったパンチによりキャッスルとハンマーのロストフルボトルを浄化した。

  • フルフルマッチブレイク
フルボトルバスターにフルフルラビットタンクボトルを装填して発動。第42話で2回使用。
仮面ライダーローグと連携し、バスターブレードモードで虹色の斬撃を飛ばし、バスターキャノンモードで虹色のエネルギー弾を放った。

  • フルボトルブレイク
フルボトルバスターにフルボトルを一本装填して発動。劇場版で使用。
バスターブレードモードにゴールドラビットフルボトルを装填して金色のエネルギーを纏わせ、ブラッドを切り裂き万丈を救出した。


【余談】

  • 名前の由来は勿論「天才」の英語読みである。
    「天才物理学者」の触れ込みで発表された主人公、桐生戦兎の最終形態に相応しいネーミングである。
    ちなみにジーニアスは語源であるラテン語においては「守護霊」「守護神」を意味する。

  • テレビシリーズにおける最終形態では第39話が初登場で、平成ライダーシリーズではファイズブラスターフォームと同率2位の遅さである。*4

  • システムボイスの担当声優が小林克也氏と若本規夫氏の二人が担当しているため、戦兎と葛城の人格統合、そしてビルドの集大成を象徴していると言えよう。

  • 直前に登場したマッドローグと同じく、話のラストでOP曲が流れる中での変身となり、科学で人類を破滅させる存在と、人類の未来を切り開く存在という対象の構図となっている。

  • 直接変身する場合でも、変身ポーズは無い。

  • ジーニアスフォームのアクションフィギュアとしては、長らく放送当時に発売された「ボトルチェンジライダーシリーズ」と食玩「創動 仮面ライダービルドBUILD11」、2019年発売の「RIDER KICK'S FIGURE レジェンドライダーシリーズ」のみだった。
    「レジェンドライダーシリーズ」の場合は本編に比べて塗装が簡略化されており、白一色のフルボトルバスター(ブレードモード)と決めポーズ用の手首が付属されている。
    創動 仮面ライダービルドBUILD11」の場合は「①仮面ライダービルド ジーニアスフォーム クロスアーマーセット」と「②同アクションボディセット」で構成されている。素体は白を基調にパールホワイトを混ぜたカラーで、全身のフルボトルと頭部・胸部はシールで再現。フルボトルバスター(ブレードモード)も黒塗りな上にシールを貼れば劇中と同じようになる。「④仮面ライダーエボル ブラックホールフォーム アクションボディセット」にはフルボトルバスター(キャノンモード)も付属しているため、劇中のアクションシーンを再現するにはそちらも買わなければならない。なんとも商売上手である
    「魂ネイション 2019」では先輩ライダーの仮面ライダーゴースト ムゲン魂仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマーと共にS.H.Figuartsが参考出展され、2022年にようやく発売に至った。

【一部からの扱い】

主人公の最強フォームであり、最終的に主人公陣営が勝つ切っ掛けになった形態だが劇中の扱いから一部の視聴者達からは不遇疑惑を持たれている。
その理由として挙げられるのが
①先に出ていた仮面ライダーエボルのブラックホールフォームにマトモに勝てた事が無かった事
ジーニアスフォーム登場前からブラックホールフォームは圧倒的な実力を見せ付けており、絶望感が半端無かった為、ジーニアスフォームの登場により形成が逆転出来る事を期待されていたが、結局複数掛かりで無いとブラックホールフォームに対抗出来ず、しかも殆どが返り討ちに遭う事が多かった事が理由として挙げられる。
ブラックホールフォームの登場がジーニアスフォームの後であればそこまで言われる事は無かったかもしれないが、やはり先に出ていた敵の強化フォームに勝てない事が多かったのはいただけない。
②所謂「全部乗せ」最強フォームであるにもかかわらず能力の使用頻度が非常に少ない
やはり「能力の全部乗せ」の形態である以上はこれまでの能力を使用してくれる事を期待されていたがこれを使用する頻度や種類が非常に少なかった事も理由に挙げられる。しかも使用した種類は片手で数えられるレベルであり、能力の使用に関しては一切使用していない。オマケに劇場版で披露した能力も一つずつと非常に地味であり、グリスがツインブレイカーを使用して4つの能力を組み合わせていた為、それが拍車を掛けたとも言える。
③本編後の劇場版で出番が無かった事
本編終了後のVシネマ『仮面ライダーグリス』では出番があったが、戦兎がメインである最後の映画の『平成ジェネレーションズFOREVER』では出番が無かった事も挙げられる。
大体本編終了後の映画では最強フォームに出番があるがプトティラコンボ以来に出番が無かった。只、プトティラコンボがオーズのしっかりとした客演時に出番が無いが、ジーニアスフォームの場合は二度と変身出来ない訳では無い為である。
主人公の最強フォームである以上、やはり強さ等が見られるのは仕方無いだろう。


凄いでしょ?最高でしょ?天才でしょ?
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最終更新:2024年04月22日 21:54

*1 厳密には色付きのエンプティボトル

*2 そう考えると、ラビットタンクフォーム等の初期変身バンクも「プラモデルを作っているみたい」と受け取れるかもしれない

*3 恐らく「天災」のハザードと「天才」のジーニアスのダブルミーニング。

*4 ファイズブラスターフォームと同じく、変身して39話が終了、初戦闘は第40話冒頭となっている。