浅古小巻

登録日:2018/09/04(火) 02:30:35
更新日:2023/09/21 Thu 16:28:05
所要時間:約 7 分で読めます





浅古(あさこ)小巻(こまき)とは、『魔法少女おりこ☆マギカ』に登場する魔法少女の一人。


★概要

主人公美国 織莉子と同じお嬢様学校「白羽女学院」に通う3年生。
お嬢様だが家柄ばかりを鼻にかける良家組とは対立しており、汚職のことで織莉子をこそこそと嘲笑う者たちのことを軽蔑し、
小巻は面と向かって織莉子のことを嘲笑する。

「ファイナルガキ大将」と呼ばれる程非常に我が強い。そしてツンデレ。
織莉子にはつらく当たるものの嫌っているわけではなく、むしろ認めている模様。

……しかし、そのわりにはかなり悲惨な末路を迎えることになる。色々と惜しい娘。

名前が明かされて再登場したのが別編、詳細が語られたのが新約からだが、
おりマギ本編の物語、またその時間軸においては、織莉子やキリカなどの主要人物を語る上ではかかせないキーパーソンとなっている。


浅古小糸という妹がいる。彼女も同じ学校で、織莉子を先輩として慕っている。


 余談だが、各キャラがやや割増されている本作では珍しい普通乳。


★変身後の概要


魔法少女ってのもやってやるわ。


変身後は着脱可能な盾のついたポールアックスを武器として手にもち、紺と青をベースとした騎士風の衣装に身を包む。
実はこの盾、着脱したのち防護結界のようなものを張ることができる。
用途としては敵からの攻撃を防ぐだけでなく、ドーム状に張って敵を閉じ込める目的にも使える。
防御もさることながら一撃の威力が高く、一撃必殺の戦法を得意とする。

契約の理由は、林間学校で火災に巻き込まれて命を失いかけたことから。
『私達を守って』と言ってキュゥべえと契約し、自らその場に居た人を含む自分たちの命を救っている。
また、このことから行方晶には命の恩人と思われており、仲良くなっている。

まだ経験は浅いものの優秀かつ有望な魔法少女なのだが、本人は「魔法少女」という呼称や自分の衣装を「中学三年生にもなって」と恥ずかしく思っている。
グリーフシードを巡って仲間内で争いが起こることも珍しくない(まどマギでは杏子の行いなどがその典型例)魔法少女の世界にもうんざりしているが、それでも続けるのは「自分でやると言ったから」。

強い信念を持って行動し、寝る間も惜しんで魔女を倒しに行っている。
(…考えてみると、「自分でやる」と言った記憶がないためにやる気がなく荒れているキリカとは対照的に描かれている)

見滝原で戦っていると思われる描写はあるが、「白羽女学院」自体所在地が明かされておらず実際の縄張りは不明。
私立中学のため小巻も電車通学しており、織莉子が普段使う五郷駅も乗換に使っているだけらしいため(ただし、キリカのあの回想に出てきたものを信じて良いならの話だが)、見滝原には住んでいない可能性もある。
見滝原の管理者であるマミも小巻の存在を認識はしていなかった模様。もし知り合ってたら仲良くなれそうなのに。



※この先、ネタバレあり








★悲劇のはじまり


……くろい、まほうしょうじょ


実は、おりマギ本編で上の証言を遺して「魔法少女狩り」の犯人に無惨に頭から血を流して切り裂かれていた魔法少女こそ小巻である。


なにがあったのか順を追って説明しよう。

小巻は夜な夜な家を抜け出してまで魔女狩りに行っていた。
しかしそれに気づいて怪しんだ妹の小糸が、小巻の同級生である晶に相談する。
すると、晶はGPSを用いて小巻の行く先を追う作戦を考えつき実行することにした。

一方織莉子とキリカは魔女の口づけを受けた一般人(織莉子の伯父)と偶然会う。
一度の惨い敗北から織莉子に無理矢理駒として扱われていたキリカは(このあたりの事情は主要人物二人のどちらかの個別項を参照)、
不満や不信感を抱きながらも織莉子に命令され一人で魔女を倒しに行くことに。

小巻は学校帰りに魔女を狩りに行き戦っていた。ついに、そこで二人が鉢合わせてしまう。
魔女は小巻が倒したが、織莉子からの命令もあり、キリカは「少し脅かしてグリーフシードを譲ってもらう」ことを目的に軽い気持ちで小巻を襲う。
二人とも新人であり戦闘面では一長一短、小巻はキリカの速度低下を用いた素早さに対応するのが手一杯、キリカは強固な盾に攻撃が通らず、勝負は拮抗する。

その時GPSが指すのは工場だった。晶は小巻の行動を心配し、その場に足を踏み入れてしまう。
そこにはキリカと小巻が戦っている戦場があった。

小巻がキリカの動きを封じて一撃必殺手前まで追い詰めるが、キリカもそれに今まで使わなかった威力とリーチのある奥の手を編み出して反撃、
次第に戦いはどちらか一方の命を奪いかねないほどに激化する。
そんな中に晶はかつて自分の命を救ってくれた小巻を庇うため駆けだしていく。


小巻、あんたのために一回くらいは頑張ってあげようかな


……その結果、晶はキリカの放った攻撃に貫かれて死亡してしまう。
それを見た小巻が激昂。キリカはそれを受け入れられずパニックになったまま小巻の攻撃を必死に避ける。
そして、慌てて攻撃を振るったキリカは小巻をも殺してしまう。

その場には死体が二つ。キリカは怯えたまま逃げてしまう。
頭を貫かれた小巻は即死したかに思えたが、魔法少女であり本来ソウルジェムさえ無事ならば死ぬことのない身。
「死んだと思えば本当に死んでしまう」。織莉子はキリカを負かした時そう忠告したが、元々信じておらずあまりにショックだったのもありキリカの頭にはなかったのだろう。


だが小巻は、最期に強靭な精神力を持ってキュゥべえに犯人の特徴を遺したのだった。


★その後


おりマギの本編がはじまるのはこれからであり、これがきっかけだった。
罪悪感と絶望につけこまれたキリカは織莉子を都合良く賛美する忠実な駒として人格や人生すら放棄して捧げることとなり、自暴自棄を塗り隠したような心で織莉子を妄信。
罪悪感も消え失せ、織莉子のために「魔法少女狩り」を行うことになる。

織莉子にとっては、小巻は少々変わっているが「美国」や親ではなく個人として見てくれた唯一の人だった。
それを失った代わりに、その死すら利用して駒を手に入れた。それは順調だったと言えるのだろうか。
織莉子だけが笑う展開となり、そして最後には全ての元凶である織莉子自身の首まで絞めることになる。

★別編では
+ ...
きっとなれるわよ

あなたのお父様(・・・・・・・)みたいな立派な方に!

あっははははははははは!

本編とは別の時間軸を描いた「別編」では、「symmetry diamond(中編)」にちょっとだけ登場。
別編は前述の通り新約より前に連載していた作品で、「小巻」という名前も織莉子に呼ばれる形で判明した。

昼休みに勉強していた織莉子の前に友人2人(新約の晶、美幸)と共に現れ彼女を嘲笑する。

しかし織莉子は気にも留めず、逆に「夜遊びは程々にした方がいい、そのうちひどい目に遭う」と返されてしまう。
図星だったのか焦った様子で必死に否定していた。
こちらの小巻も魔法少女をやっているのだろうか?



な なんで知って…
い!いやいや 私はそんなことしてないわよ!ほっ ほんとだってば!







……追記・修正ってのもやってやるわよ。

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最終更新:2023年09月21日 16:28