アントマン&ワスプ(映画)

登録日:2018/09/08 (土) 20:03:04
更新日:2023/12/05 Tue 01:21:54
所要時間:約 11 分で読めます




◆アントマン&ワスプ



身長1.5㎝のバディ・ヒーローアクション誕生!


このふたり、小さくなるほど強くなる。











概要


『アントマン&ワスプ(ANT-MAN and THE WASP)』とは、18年に公開された米映画。
15年に公開されたMARVELコミックヒーロー映画『アントマン』の続編。
MARVELコミックヒーロー映画化シリーズマーベル・シネマティック・ユニバースの映画通算第20作目にして、フェイズ3の第8弾。
監督は前作に引き続きペイトン・リード。

前作で仄めかされたハンク・ピム博士の妻、ワスプことジャネットの救出を軸に、ピム博士の技術を巡って三者三葉の陣営による争奪戦をコミカルに描いている。
また、今作からはアントマンだけでなく、ホープ・ヴァン・ダインが二代目ワスプとして参戦。
男女バディ映画としての趣を取りそろえ、二人の掛け合いやコンビネーションアクションを楽しめる。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の後に公開されるとあって、物語の時間軸がどうなるのかも注目されていたが、
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の2年後かつ、『インフィニティ・ウォー』の直前という位置付けとなった。
事のあらましは作中で説明されるが、『シビル・ウォー』を視聴すればより一層この映画を楽しめるだろう。

前作以上に、おそらくMCU作品の中では一番スケールの小さい物語と思われるが、『インフィニティ・ウォー』で格段に広まったスケールを今一度一般市民のスケールに引き戻して、手に取りやすい形で大人から子供まで十分楽しめる作品となった。
時系列的に『インフィニティ・ウォー』を見なくても安心…ではあるが、ラストの衝撃の展開を理解したいならば同作の視聴を推奨
※理由は映画本編を見るべし。本項目では触れない






ストーリー


ハンク・ピム博士の開発したスーツで自由自在に身体のサイズを変化できる力を持つ中年男、アントマンことスコット・ラング。
ハンクの発明の兵器利用を阻止して娘との仲も深まり、有頂天になった彼はキャプテン・アメリカにスカウトされてアイアンマン陣営との戦いに赴くも、結果は敗北。ソコヴィア協定違反の罪で逮捕されたスコットは家族のために協定を受け入れたが、FBIの監視つきで2年間の自宅軟禁の処罰を受ける。
おまけに無様な敗北によって指名手配されたピム親子とは半ば絶縁状態になってしまった。

そんなこんなで2年後、あと数日で自宅軟禁も終わりの段階になったスコット。しかし、ある日彼は奇妙な夢を見る。
それは、見知らぬ少女と別の家で遊ぶ夢。そしてその前後には、量子世界で目撃したハンクの妻、ジャネットの姿も見ていた。
ダメもとでハンクに連絡したスコットは、その翌日ホープに拉致されてハンクの秘密研究所へと向かう。
そこでスコットは、二人が開発した「量子トンネル」なる装置を目撃。実は親子は、量子世界から帰還したスコットの例をヒントに、量子世界へ探索できる装置を開発したのである。
そして今、スコットと量子世界にいるジャネットが「量子のもつれ」によりリンクしている。今が救出の絶好のタイミングなのだという。

こうして、スコットとピム親子のジャネット救出作戦が始まった。しかし、研究所の噂を聞きつけたイタリアマフィア軍団や、物体をすり抜けることが出来る女ゴーストから、量子の技術を狙われる羽目になってしまう。
おまけに家から抜け出したスコットや指名手配中のピム親子を逮捕しようとするFBIにまで狙われる始末。
追手を振り切るため、スコットは再びアントマンになり、ホープもまた、母の後を継いでワスプとなって戦場へ。
果たして三人は、無事に量子世界に潜り、ジャネットを救出することが出来るのか?




登場人物


演:ポール・ラッド/吹き替え:木内秀信
ご存じ元泥棒の最小ヒーロー。
ドイツでキャプテン・アメリカにスカウトされて助太刀に行った結果、見事に敗北し国家級の犯罪で逮捕。
司法協定を結んで釈放されたものの、待ち受けていたのは厳しい監視下の自宅軟禁。
さらに、ピム親子に無断で行動したせいで彼らは指名手配され、完全に嫌われ絶縁されていた。
そこへジャネットとの量子のもつれにより再び親子から駆り出され、アントマンとしてまたしても協力することに。
持ち前のコミュ力で家族だけでなく商売仲間、ヒーロー仲間、さらには監視されているFBIからも愛されすぎている。
戦闘面では、スーツの調節器の故障によって戦闘中にサイズが安定せず振り回される羽目に。
あとポール・ラッド渾身のイタコ演技は必見である。


  • ワスプ/ホープ・ヴァン・ダイン
演:エヴァンジェリン・リリー/吹き替え:内田有紀
ハンクの娘で、スコットの相棒的存在。
相変わらずの毒舌ぶりでスコットに呆れつつも彼をリードしていく。
前作で父娘仲が解消したためすっかり仲良し父娘となった。
前作でハンクの開発した新型ワスプスーツによりワスプを襲名。持ち前の格闘術と飛行能力によって敵を攪乱する。
戦闘に不慣れなスコットのサポートという面もあるようだ。


  • 初代アントマン/ハンク・ピム
演:マイケル・ダグラス/吹き替え:御友公喜
天才だが性格に大いに難がある博士。今回は性格の悪さによって妻くらいしか仕事仲間がいなかったことが明らかになった。
自分に無断でキャプテン・アメリカの誘いに乗った挙句トニー・スタークのチームに負けて逮捕され、さらにスーツを破損されただけでなく自分たちを指名手配に追い込んだスコットに失望して2年間も(接触禁止命令もあったが)音信不通状態だった。
その間にジャネットを救出するための準備を娘と一緒に着々と進め、スコットの久々の連絡で再び彼を巻き込み決行に移すこととなる。
だが研究所を昔の仲間やマフィアに狙われ、次々と起こるトラブルにキレ気味になる。とはいえ、昔の仲間の件は半分くらい自身の性格の悪さが引き起こしたことなのだが。
やがて自ら探査機に乗り込み、最愛の妻を救出する決意を固めるが…。


  • 初代ワスプ/ジャネット・ヴァン・ダイン
演:ミシェル・ファイファー/吹き替え:高島雅羅
ハンクの最愛の妻にして、ホープの敬愛する母。
夫と娘に無償の愛を捧げてきたが、人々を守るためミサイルのチタン壁をすり抜けるために最大縮小し、量子世界に閉じ込められてしまった。
救出は不可能と思われていたが、スコットが量子世界から戻ってきたことからピム親子は彼女の救出計画を開始することとなる。
量子もつれによってスコットとリンクし、二人のアシストをする。
別世界ではゴミ袋スーツを着た猫娘だった。


  • ルイス
演:マイケル・ペーニャ/吹き替え:小杉竜一
仲間からも「人間ジュークボックス」と称されるほどお喋りなスコットの親友。三馬鹿のリーダー。
仲間の二人と組んで防犯会社「X-CON(元泥棒の意)」を開業。その社長に就任した。しかし、会社は火の車らしい。
今作では戦闘にも参加。伸縮バンに乗ってサポートに徹する。
マシンガントークは今作でも健在。スコットとの馴れ初めが発覚し、やたらと話を盛りたがる。


  • デイブ
演:ティップ・“TI”・ハリス/吹き替え:伊藤健太郎
三馬鹿の黒人の方。極度のビビり屋。


  • カート
演:デヴィッド・ダストマルチャン/吹き替え:松本忍
三馬鹿のノッポの方。ババー・ヤーガの話で周りをビビらせる。


  • キャシー・ラング
演:アビー・ライダー・フォートソン/吹き替え:太田梨香子
スコットの愛娘。
今作では少し成長しておしゃまな一面も覗かせる。
ヒーローである父を誇りに思っており、素敵なパートナーを作って安心してほしいと思っている。
とはいえ、そのパートナーは内心自分であればいいと思っているらしい。


  • マギー・ラング
演:ジュディ・グリア/吹き替え:山崎美貴
スコットの元妻。
別れてもなお彼と親しく接し、何かと横暴なFBIに反発する。


  • ジム・パクストン
演:ボビー・カナヴェイル/吹き替え:加藤亮夫
マギーの現夫。
前作では敵視していたスコットには今作ではデレデレ。進んでハグまでしてくれる。


  • ジミー・ウー
演:ランドール・パーク/吹き替え:宮川大輔
スコットを監視するFBI捜査官。
問題を起こしがちなスコットに鋭い目を光らせているが、彼の親しみやすさに今やすっかり馴染んでしまっていた。
しかし、ピム親子との接触で留守がバレそうになり、その度にスコットを追い詰めるも…?


  • ソニー・バーチ
演:ウォルトン・ゴギンズ/吹き替え:関智一
サンフランシスコに居着くマフィア。
ピム親子と装置用の部品の取引をするが、二人が研究していた量子世界のことを目ざとく聞きつけ、兵器として売り物にすべく研究所を手に入れようと目論む。
FBI内の内通者を通して情報を取り入れ、人質も使いながらスコットたちを追い詰める。
明確な「悪」のいない今作の中で、おそらく一番の悪党。


  • ゴースト/エイヴァ・スター
演:ハナ・ジョン・カーメン/吹き替え:田中理恵
白い特殊スーツに身を包んだ女性。
全身の分子の結合力が弱いため、あらゆる物体をすり抜け、残像がブレて見える。また、戦闘スーツは体質を抑えるためのものであり、普段は特殊な小部屋で安定状態を保っている。
幼い頃父が起こした事故に巻き込まれ特異体質を身につけてしまい、その能力を生かしてS.H.I.E.L.D(あるいは潜伏していたヒドラ)で暗殺任務を遂行させられていた。
しかし、寿命が近づき焦っていたところ、ハンクの研究の噂を聞きつけ、量子世界のジャネットとのもつれを利用して自分の体を治すことを目論み、研究所を強奪しようとする。
本人は死にたくないあまり必死で非情な手段を取らざるを得ないが、根は決して悪人というわけではない。


  • ビル・フォスター
演:ローレンス・フィッシュバーン/吹き替え:壌晴彦
分子を専門とする大学教授。
ハンクとはかつてS.H.I.E.L.Dで共に巨大兵士「ゴライアス計画」を研究をしていた仲間だったが、次第にそりが合わなくなり、とうとうハンクから一方的にクビにされてしまった。
以来ハンクとは絶縁していたが、研究所を奪われた彼から助言を乞われる。


  • エライアス・スター
演:マイケル・セルヴィエス/吹き替え:金光宣明
エイヴァの父で、元ハンクの部下。
ハンクの開発した装置の設計図を盗み出した罪でハンクから解雇され、その後自らの手で装置を開発したが、実験中に装置が暴走し、家族を巻き込む大爆発を起こしてしまう。
結果、自分と妻は死亡し、娘のエイヴァには重い副作用を与えてしまった。


  • クロオオアリたち
アントマンの乗り物として活躍する羽アリ。
今作では何匹も登場し、登場する度に踏みつけられたり食べられたりとロクな扱いを受けていない。
アントニーとはなんだったのか…。


  • スタン・リー
…また出てるよ!















用語集


  • 量子世界
亜原子サイズの世界。人類の観測し得ない世界であり、一度縮んだものなら通常は二度と戻れない。
しかし、一度縮んだスコットが無事生還したことから、その法則は破れつつある。
物理的法則も時間的束縛も存在しない、多くの可能性を秘めた世界である。


  • 量子のもつれ
量子世界と現実世界が繋がり合う現象。
かつて量子世界に行ったスコットが量子世界内のジャネットの精神と呼応し、彼女の夢を見たり、彼女の精神に取り憑かれたりといった事象が起こった。


  • 量子トンネル
ピム親子が開発した、量子世界へ行ける装置。
専用の探査船を亜原子サイズに縮小させ、量子世界内での探索を可能にする。


  • アントマンスーツ
今回は3着目のスーツが登場。ただし、ハンクが調整器を修理していなかったため、サイズが時折変動し安定しない。
また、ジャイアントマンになると体力を極端に消耗し眠くなるというデメリットが判明した。


  • ワスプスーツ
前作ラストで登場したワスプ用スーツ。
背中に生えた羽で空を飛ぶことが出来、ブラスター機能といった攻撃力まで有している。


  • 縮む研究所、車
ピム粒子の効果で伸縮自在になった。研究所はキャリーバッグ式に持ち歩き、車は10台以上のミニカーとしてストックしている。


  • 自白剤
厳密に言うと大脳を麻痺させる薬なのでそんな薬は存在しない。
でもルイスがそう言うのなら自白剤でいいのだろう。


  • ペッツ
ミント味のお菓子。某サンリオのカワイイ猫キャラ型容器がおしゃれ。
巨大化すれば立派な武器になるぞ!


  • 時間の渦
量子世界にあるという危険地帯。入るとどうなるのかは本作では不明。











「あ、それ追記修正剤だろ?打たれるとアニヲタWikiの項目やりたくなるやつ」
「映画やドラマの見すぎだ。打たれると手の感覚がなくなってキーボードを打ちたくなって…」
「やっぱり追記修正剤じゃないか!」



















































ANT-MAN and THE WASP will return ?

アントマンとワスプは帰ってくる



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最終更新:2023年12月05日 01:21