ゴッドオーガス

登録日:2018/11/22(木) 08:56:47
更新日:2024/03/27 Wed 08:53:10
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ゴッドオーガスとは、高橋和樹氏の漫画作品「遊☆戯☆王」に登場するモンスターである。
原作ではクリーチャーと表記されているので概要ではクリーチャーと明記する。
●目次

◆概要

原作16巻~17巻において行われた、武藤遊戯御伽龍児の対戦で登場したクリーチャー。
遊戯王といえばカードゲーム漫画と思われがちだが、実は初期は「闇遊戯がいろいろなゲームで悪人を成敗する」漫画であり、この16~17巻ではちょっとその路線に戻ろうとしたのか、久々にカードゲームではないゲーム「D・D・D(ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ)」が登場する。
ゴッドオーガスは、この「D・D・D」に登場する「クリーチャー」なのだ。


この「D・D・D」がどんなゲームだったか超大雑把に説明すると、
  • サイコロを振って、サイコロの中に入っているクリーチャーを召喚だ!
  • 振ったサイコロはパカッと割れてクリーチャーが移動する地面になるぞ!
  • サイコロについている模様(クレスト)はマナ的なパワーだ!これを貯めてクリーチャーを動かしたり特殊能力を使ったりするぞ!
  • 相手クリーチャーを蹴散らして敵の「ダンジョン・マスター」にたどり着き、クリーチャーで3回殴れば勝利だ!

という、サイコロと陣取りゲーム(特に「ブロックス」に似ている)と原作序盤に出てきた「カプモン」をアイノコにした感じのゲームである。
後に遊戯王ダンジョンダイスモンスターズという名前でコナミから実際に発売されたが、アッサリ消えたので多分売れなかったのだろう。

ゴッドオーガスはこの対戦中に御伽が繰り出した切り札のクリーチャーである。
召喚クレストが3つ揃うとクリーチャーを強化状態で召喚できる「トリプル・クレスト」で召喚されたこともあってか、他のクリーチャーの2倍ほど大きく描かれている。
ワハハハハ!!すごいぞ!かっこいいぞー!!
見た目は剣を持った魔人で、魔法クレスト・防御クレストを消費する事で以下の特殊能力を発動する。
  • 魔法×3→「金剛剣(ダイヤモンドブレード)」を装備し、攻撃力2000になる
  • 防御×1→魔法クレストによる攻撃を防御する
「攻撃力2000」といえばブラック・マジシャン・ガールと互角程度と一見大したことがないように思えるが、このゲームにおけるクリーチャーの攻撃力は基本的に3ケタであり、明らかなオーバーパワー。
デュエルモンスターズに例えるならば、攻撃力2000前後で殴り合っていたらいきなり攻撃力10000が出てきたようなものである。我がダイスを書き換えたのだ
その破壊力と防御力にものを言わせて遊戯のクリーチャーを片っ端から殲滅したが、
そこは表も裏もゲームの天才たる武藤遊戯。
げえっ!遊戯!
最終的に遊戯が空いた自陣に召喚した「装甲魔導士パズー」の能力により、ダンジョン・マスター自身を攻撃力2500のクリーチャー化されたことで形勢逆転、一刀両断されて敗北。
2000でも高かったのにそれを上回る2500が出てきた上、御伽はここまでの攻防で手持ちのダイスが残り2つになっていたため次のクリーチャーが呼べず、投了することになった。

アニメ版では展開が異なっており、御伽の相手も闇遊戯だった。
そして、ゴッド・オーガスは闇遊戯が召還したブラック・マジシャンに倒され、
御伽は残りのモンスターで守りを固めようとしたが、特殊能力「死のマジックボックス」でワープしてきたブラック・マジシャンに止めを刺されることになった。


◆「デュエルモンスターズ」のカードとしてのゴッドオーガス

原作での出番はこれっきりだが、アニメ版遊戯王デュエルモンスターズでは、御伽が使用する「デュエルモンスターズ」のモンスターカードとしてアニメオリジナルエピソードの乃亜編・ドーマ編で登場。
その時の能力はこちら。

《ゴッドオーガス》
効果モンスター
☆7/地属性/戦士族
ATK2500/DEF2450
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドに「ダイス・ダンジョン」が存在する場合、「ディメンジョン・ダイス」の効果で特殊召喚できる。

で、サポートカードの2枚がこちら。

《ダイス・ダンジョン》
フィールド魔法
このカードは「ディメンジョン・ダイス」の効果でのみ発動できる。
お互いのプレイヤーは フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターの攻撃宣言時にサイコロを1回振る。その出た目によって以下の効果を適用する。
●1:攻撃モンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする。
●2:攻撃モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。
●3:攻撃モンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。
●4:攻撃モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
●5:攻撃モンスターの攻撃力は半分になる。
●6:攻撃モンスターの攻撃力は倍になる。
自分フィールド上に表側表示のモンスターが存在しない場合このカードを破壊する。

《ディメンジョン・ダイス》
永続魔法
このカードの発動時にデッキ・手札から「ダイス・ダンジョン」を発動する。
1ターンに1度、自分フィールドのモンスター2体を生け贄に捧げることで、手札から「ゴッドオーガス」1体を特殊召喚できる。
このカードが表側表示で存在する限り、このターンのバトルフェイズ中に
1体のみでしか攻撃できない。
自分がコントロールするモンスターが戦闘を行う場合、相手は
相手フィールド上のモンスター1体を選択する。
また、自分フィールド上に表側表示で存在する「ゴッドオーガス」が
フィールドから離れた場合、このカードを破壊する。

全体的に、D・D・Dを意識した能力になっている。
乃亜編では《ダイス・ダンジョン》の効果で攻撃力を倍加し、BIG4(大田)の《機械王》を撃破したが、1ターンで《パーフェクト機械王》に倒されてしまった。
ドーマ編ではヴァロン戦にて《サモン・ダイス》の効果で特殊召喚されたが、こちらでも一蹴されている。
攻撃名は「ダイヤモンドブレード」。
ゴッドオーガスは「D・D・Dのクリーチャーとしてのゴッドオーガス」は原作に登場したものの、「デュエルモンスターズのモンスターとしてのゴッドオーガス」は長らく出番がなかった


遊戯王オフィシャルカードゲームのゴッドオーガス


さて、そんなゴッドオーガスは2018年発売の「コレクターズパック2018」でまさかのカード化を果たした。
能力はこんな感じ。
効果モンスター
☆7/地属性/戦士族/ATK2500/DEF2450
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
サイコロを3回振る。
このカードの攻撃力・守備力は相手ターン終了時まで、出た目の合計×100アップする。
その後、出た目の2つが同じ場合、その同じ目によって以下の効果を適用する。
出た目の全てが同じ場合、以下の効果を全て適用する。
●1・2:このカードは相手ターン終了時まで戦闘・効果では破壊されない。
●3・4:自分はデッキから2枚ドローする。
●5・6:このターン、このカードは直接攻撃できる。

特殊召喚モンスターではなくなったが、代わりにD・D・Dを再現したダイスロール効果を引っ提げて登場と相成った。
サイコロを3回振り、出目合計に応じてパワーアップするが、ゾロ目が出た場合は三つのボーナスのうち一つ、全部ゾロ目の場合は全てのボーナスを適用できる。
全部同じ目だった場合の処理は「トリプル・クレスト」の再現と思われる。
ゾロ目が1か2だった場合は破壊耐性を得る。
この場合攻撃力アップの数値も低くなるので、戦闘破壊耐性も結構ありがたい。
3か4の場合は2枚のドローができる。
かの《強欲な壺 》と同様の効果をダイスを振るだけで得られるのでかなり強力だが、3・4の目には《出たら目》による出目操作が適用できないので、自分の運命力で引き当てるしかない。
5か6の場合はダイレクトアタックの権利を得る。
この効果が出た場合は最低でも攻撃力3600となっているため、《アサルト・アーマー》辺りと合わせればそのままゲームエンドも狙える。
効果を使った際の攻撃力は最低でも2800、最高で4300、期待値は3550。
殆どの場合で《青眼の白龍 》を上回る攻撃力を叩き出し、パワーについては申し分ない。
基本的には攻撃力を上げられるアタッカーとして用い、ボーナス効果は当たれば儲けもの、くらいに思っておくと良いだろう。

弱点は自己を特殊召喚するたぐいの効果を持たず重いこと。
サーチするだけなら《聖騎士の追想 イゾルデ》で簡単なので、そこからペンデュラム召喚で出すのが最も効率的と思われる。最初からウォークライを使った方がいいとは言っちゃいけない


相性の良いカード

  • 《出たら目》
ダイス目が奇数なら1に、偶数なら6に変更できる永続罠。洗脳ダイスじゃねえか
ダイスを複数回振る場合はそのうち一つにしか適用できない、一番強いドロー効果を狙えないといった微妙に噛み合ってない面はあるが、
成功率自体は段違いに上がる。

  • 《エンタメデュエル》
「普通は中々見られないような凄いプレイ」をすると、報奨として2枚ドローできるフィールド魔法。
《ゴッドオーガス》は1度に3回もサイコロを振れるので、「サイコロを振った、およびコイントスを行った回数がターン中に5回になる」条件を満たしやすい。
残り2回はリボルバー・ドラゴン一族を使ったり、コイントス1回を《セカンド・チャンス》で嵩増ししたり。
ちなみに、最終的な回数が6回を超えても、途中で5回になっているのでドローは可能。
かなり強力な効果であり、ゴッドオーガスデッキは突き詰めていくと、「ゴッドオーガスの効果を使うこと」よりも「エンタメデュエルでドローする事」の方が主目的になっていく。

  • 《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》
自分のデッキか墓地のモンスター効果(と名前)をコピーできる融合モンスター。
融合素材が闇属性ペンデュラムモンスター×2とゆるく、ペンデュラム召喚デッキなら簡単に出せる。
ペンデュラム召喚はゴッドオーガスを出す貴重な手段なので噛み合わせも悪くない。
このカード自体の役割はゴッドオーガス2号。ゴッドオーガスの効果は名前指定ではない単なるターン1なので、並べて効果を使ってエンタメデュエルでドローできる。

  • 《アサルト・アーマー》
戦士族に1度だけ2回攻撃を付与する装備魔法。
ゴッドオーガスは自分の効果で攻撃力が跳ね上がりやすいので、単純にアタッカーとして使うのならこの手の強化カードを使いたい。
僕のカード《サモン・ダイス》もよろしくね!

確率について

各効果が出る確率は遊戯王カードWikiが詳しく解説しているので、以下に引用する。
3つのサイコロを振る全組合せ216通りの分布とその確率は下表の通り(範囲となっているものは、複数の効果から選択できる時に、別の効果を選ぶ場合~必ずその効果を選ぶ場合)。
《出たら目》と併用すれば何かしらの効果を得られる確率が5/6(約83%)と格段に信用できる数字になり、全ての効果を得られる確率も4倍になる。

得る効果 《出たら目》なし 《出たら目》あり
全て 6 2.78% 24 11.11%
1・2 30 13.89% 51~78 23.61~36.11%
3・4 30 13.89% 24~30 11.11~13.89%
5・6 30 13.89% 51~78 23.61~36.11%
なし 120 55.56% 36 16.67%

追記・修正はD.D.Dをプレイした人がお願いします。


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最終更新:2024年03月27日 08:53