バルドー(ラングリッサー)

登録日:2019/03/10(日) 09:31:29
更新日:2023/04/24 Mon 12:37:44
所要時間:約 8 分で読めます




概要

 「ラングリッサーII」「デアラングリッサー」の登場人物。
 担当声優は以下の通り。

 川津泰彦(FX版『デア』、PS、SS版『II』)
 望月英(PS4、switch版『I&II』)

 主人公エルウィンの強さと活躍を引き立てる為の、ぶっちゃけただの噛ませ犬。
 どこからどう見ても悪人顔です。本当にありがとうございました。

 レイガルド帝国軍の精鋭部隊・青竜騎士団に所属する兵士。
 どうやらレオンの直属の部下のようなのだが…後述のように色々と問題がある人物である。


人物

 魔剣アルハザードの封印を解き、闇の王子ボーゼル率いる闇の勢力と同盟を結んだレイガルド帝国は、その圧倒的な武力でもって周辺の国々を次々と陥落させ、帝国の傘下へと落としていく。
 そんな中でレオン率いる青竜騎士団は、とある辺境の村へと訪れ、滞在していたリアナを連行していく。
 何故帝国軍が自分を…?疑問に思うリアナだったが、自分が大人しくついていけば村人には一切危害を加えないとレオンに約束されたリアナは、仕方が無く自らの身柄をレオンに預けたのだが。


 レアード「レオン様、村の自警団のようです。」
 レオン「うむ。どうやら騒ぎを聞きつけ駆け付けたようだな。」


 周辺の魔物の討伐から帰って来たばかりの、村の自警団を務めるリデルとエヴァンゼが、リアナを連れ去ろうとするレオンたちに襲い掛かったのだった。
 リデルとエヴァンゼを自分とレアードで足止めする事にしたレオンは、バルドーにリアナの護送を命じたのだが…。


 レオン「ではバルドー。リアナ殿を帝都へとお連れしろ。くれぐれも丁重にだぞ?いいな?」
 バルドー「ははっ!!」


 リデルとエヴァンゼの迎撃に向かったレオンに命じられたバルドーが、今さっきレオンから「丁重に扱え」って言われたばかりなのにリアナの腕を強引に引っ張ったのだった。


 リアナ「痛い!!そんなに強く引っ張らなくても付いていきます!!」
 バルドー「けっ、捕虜の癖に生意気な女だぜ。」


 剣が使えない作戦など面白く無いなどとレオンにブーブー文句を垂れながら、リアナを帝都へと護送するバルドー。
 だが何を思ったのか、突然バルドーは全くの無抵抗の村人に襲い掛かったのだった。


 リアナ「やめて!!約束が違うわ!!」
 バルドー「やかましい!!てめぇを捕らえたからには、もうそんなの知ったこっちゃねえ!!」


 無益な殺生は控えろというレオンの命令を無視し、無抵抗の村人を剣で斬り捨てたバルドー。
 理由も聞かされないまま何の落ち度も無いのに突然命を奪われた村人が、絶望の表情で身体から血を流して倒れ伏した。


 リアナ「酷い…!!どうしてこんな酷い事を!!」
 バルドー「うるせえぞ小娘!!おめぇも痛い目を見ねぇと分からねぇのかぁ!?」


 自分が大人しく付いて行けば、村人には一切危害を加えない…その約束をいきなり反故にしたバルドーに、リアナは怒りを露わにしたのだった。
 そんなバルドーの愚行を目の当たりにしたレオンがリデルやエヴァンゼと戦いながら、バルドーを叱責する。


 レオン「止めぬか愚か者め!!無益な殺生はするなと言ったはずだぞ!!」
 バルドー「はひっ!?」
 レオン「二度とこのような真似は許さん!!規律を乱す者は我が青竜騎士団に必要無い!!」
 バルドー「ひいっ!!も、申し訳ありませんレオン様!!」


 レオンに怒鳴られたバルドーは、仕方無く村人への攻撃を止め、リアナの護送を再開したのだった。
 バルドーに殺された村人の死体を悲しみの表情で見つめながら、リアナはこれ以上犠牲者を出さない為に、大人しくバルドーに連行されていく。
 レオンやレアードと必死に交戦するリデルとエヴァンゼも、圧倒的な実力差を見せつけられ、情け容赦なく傷付けられていく。
 傷だらけになりながらも必死に抵抗するリデルとエヴァンゼに、もうこれ以上抵抗しないでと必死に懇願するリアナだったのだが…その時だ。


 エルウィン「そこまでだ!!これ以上お前たちの好きにはさせないぞ!!」


 たまたま村に滞在していたエルウィンが騒ぎを聞きつけ、ヘインと共に駆けつけて来たのだった。


 バルドー「何だてめえは?死にたくなかったらそこをどきやがれ!!」
 リアナ「お願い!!もうこれ以上私に関わらないで!!私のせいで貴方まで傷付くような事があったら、私は…!!」
 エルウィン「大丈夫だ!!待ってろ、すぐに君を助けてやるからな!!」


 剣を抜いたエルウィンが、颯爽とバルドーに斬りかかる。
 このままでは村人たちだけでなく、何の関係も無いエルウィンや幼馴染のヘインまでもが、バルドーに殺されてしまう…それを想像したリアナが悲痛な表情でエルウィンを止めるのだが。


 バルドー「馬鹿な奴だ、どうやら本当に死にたいらしいなぁ!!ひゃははははははははは!!」


 しかし。


 バルドー「…え…!?」


 圧倒的な実力差を見せつけられ、斬り捨てられたのは…バルドーの方だった。
 自分の身体からほとばしる血飛沫、どんどん冷たくなっていく自分の身体、そして救助したリアナを安堵の表情で抱き寄せるエルウィン。
 バルドーの目の前で、信じられない光景が広がっていた…。


 バルドー「な、何故だ…この俺が、こ、こんな奴に…!!レ、レオン様ーーーーーーーーー!!」


 何故こんな小僧に、自分が…!?
 絶望に満ちた表情で、バルドーはその場で絶命したのだった…。


ユニットとしての性能

 シナリオ1の最初のボスとして登場。
 クラスはファイター。AFは21、DFは18。ぶっちゃけ雑魚である。
 エルウィンやヘインが傭兵を一切雇わずに単機特攻するなどという無茶な事でもしない限り、まず負ける事はないだろう。

 シナリオ1では他にレオンやレアードもいるが、彼らはリデルとエヴァンゼが足止めしてくれる。
 彼を倒せばそれでクリアになるので、とっとと倒してクリアしてしまおう。
 リデルとエヴァンゼを生存させたままクリアすると、2人から村を救ってくれた礼として100Pを貰える。
 ただしそれを狙う場合、バルドーの傭兵を倒しての経験値稼ぎをする余裕は無いかもしれない。



小説版では…。

 原作とかなり展開が異なっており、リアナの護送任務の最中にレオンに隠れて悪事を働くものの、レオンにあっさりとバレてしまい、詫びる暇も無く日本刀で斬り捨てられるという無惨な最期を遂げている。
 リアナは「何も殺さなくても」と抗議するが、レオンは全く聞き入れなかった。

 彼がレオンに殺された事で、小説版ではリアナを助けに来たエルウィンと戦って敗れたのが、彼ではなくレオンだという事になっている。


ラングリッサーモバイルでは…

原作愛あふれる本作に於いてもやっぱり登場。ただしプレイアブルキャラではなく敵としての登場のみである。
過去作を追体験することができる「時空の裂け目」の最初のステージ「出会い」で戦う事が出来、ステージの目的は「リアナの救出」なので彼を倒せばステージクリア。
ここでもレアードの制止を無視し、行く手の脇にただ立っていた村人を殺害してレオンの叱責を受ける。

MAP上の特定ポイントに到達すると敗北となり、2人のみ出撃可能かつレオンとレアードがバルドーとは真逆の方向にいるため、キャラや戦力がある程度整っていなければ実績である「レオン及びレアードの撃破」と「警備隊の生存」の同時達成は厳しい。
バルドー自体は弱い為、バルドーだけを素早く倒せばすぐに終わるがリアナの家のタンス(精鋭モードではリアナの家の庭の花)が隠し宝箱となっており、取りに行こうとしてバルドーと接敵→反撃で倒してしまい回収出来ないまま戦闘終了となる事もしょっちゅう。
何もこんなピンポイントで難敵にならなくても……


色々とツッコミ所

 このように彼は粗暴で性格にかなり問題がある人物なのだが、レオンはこんな下衆な男を何故部下にしたのだろうか。
 作中でキースがシェリーに語る場面があるのだが、青竜騎士団は規律に厳しいが騎士道精神溢れる部隊であるのが特徴であり、それ故にソニア率いる魔物の軍勢に襲われた村人たちを助ける為に、一時的にではあるが敵対する相手であるエルウィンたちと共闘する事さえもあった程である。

 そんな青竜騎士団に、何故彼のような粗暴な男が加わっているのか。
 これは本作最大の謎であり、結局物語の最後まで語られる事は無かった。*1
 ベルンハルトがレオンに、彼を矯正しろとでも命じたのだろうか?
 それともこんな男を部下にしなければならない程、青竜騎士団は慢性的な人手不足にでも悩まされているのだろうか…?

 また「リアナの帝都への護送」という極めて重大かつ絶対に失敗が許されない任務を、レオンは何故こんな下衆な男に任せてしまったのだろうか。
 光の巫女というリアナの置かれている立場、そして彼女が持つ能力から考えれば、帝国軍は絶対にリアナを殺してはならないばかりか、かすり傷1つ負わせる事すら絶対に許されないはずである。
 にも拘らず彼はリアナを乱暴に扱ったばかりではなく、全くの無抵抗の村人を虐殺、それに抗議したリアナにさえも暴力を振るおうとしたのである。

 即座にレオンが彼を叱責(小説版では斬殺)したので事なきを得たのだが、もし彼のせいでリアナが傷付いたり、最悪命を落とすような事態になったら、一体レオンはどう責任を取るつもりだったのだろうか。
 だからこそリアナの帝都への護送任務は、彼では無く人格も実力も問題無いレアードに任せるべきではなかったのだろうか…?

 ただ彼がエルウィンに殺された際、レオンが


 「何!?あのバルドーが敗れただと!?」


 と驚いていた事から、帝国軍の中でもそれなりの実力の持ち主ではあったようなのだが。
 問題なのは実力はあるのに性格に問題があったせいで、ただの小悪党に成り下がってしまった事なのだが…。


 追記、修正は上司から客人を丁重に護送しろと言われたのに暴力を振るって上司に怒られた挙句に、颯爽と現れた赤髪の剣士にフルボッコにされ、客人を奪い返された方がお願いします。


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最終更新:2023年04月24日 12:37

*1 PS4&switch版『I&II』の限定版付属のビジュアルブックによると、帝国軍は早急に戦力を整える為に在野から広く兵を募集した結果、彼のような粗暴な人物までもが軍に加入してしまったとの事。ただしゲーム本編においては、そのような描写は一切無い。