ヘカテー(灼眼のシャナ)

登録日:2019/04/16 (火) 02:55:21
更新日:2023/11/12 Sun 18:22:58
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灼眼のシャナ』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

真名:“頂の座(いただきのくら)
炎の色:明るすぎる水色
所属:仮装舞踏会(バル・マスケ)
役職:巫女
CV:能登麻美子

【概要】

この世の“歩いて行けない隣”にある異世界“紅世”の住人“紅世の徒”の中でも特に強い力を持った“紅世の王”。

外見は大きな帽子と全身を包む大きなマントを身に纏った長門有希水色の髪の少女。
手に持っている錫杖は宝具で「トライゴン」という名前。

この世に多数ある徒の組織の中でも最大級の集団『仮装舞踏会(バル・マスケ)』の最高幹部“三柱臣(トリニティ)”の一人。
『三柱臣』の中でも特異な存在として知られ、『星黎殿』から出ることや姿を見せることすら極めて稀。
しかし、[仮装舞踏会]の構成員からは尊称として『大御巫(おおみかんなぎ)』とも呼ばれ、三柱臣の中でも最も大きな尊崇の念を向けられている。

組織での仕事は、この世のことをよく知らない同胞に「訓令」を与えたり、笛を鳴らして時間を知らせること。
ちなみにこの笛も「トラヴェルソ」という宝具である。

ヘカテーを含む“三柱臣(トリニティ)”ら三体の“紅世の徒”は仮装舞踏会の盟主である創造神“祭礼の蛇”によって作られた眷属で、創造神の権能の行使を手助けするためのシステムの一部。
眷属としての役割は「神の意志を受け取り、神に意志を伝える」巫女。
世の“紅世の徒”の願いが“祭礼の蛇”の機能を動かすに値するようになった時に生まれ、
世の“徒”の願いを束ね創造神に伝えると共に、その意志を受信して世界に伝え、同時にその力の行使を助ける役割を持つ。

ゆえに、彼女の再誕は“徒”にとっては「創造神に自分たちの願いが届いた」証であり、絶大な崇敬を受けているのはそのため。

眷属ではあるが“祭礼の蛇”は己の子供として扱っている。
また、例え死亡してもそれがイコール消滅ではなく、存在自体が「創造神の眷属」という世界法則に組み込まれているため、“祭礼の蛇”が健在な限りは必要に応じて復活が可能。
尤も、“祭礼の蛇”同様に、機能上相応の時間が掛かる。



【人物】

基本的にクールで非常に無口な性格なのだが、創造神に関係する物事には暴走気味。
その好意はもしも彼が求めるならキスをする事も構わないと言うほど。

創造主であり親とも言える“祭礼の蛇”に対し崇拝ともいえる絶対の忠誠を誓っているが、
一方で“祭礼の蛇”の為なら彼の命令に反する事も厭わず、ひたすら盲信するだけの人形ではない。
存在からして“祭礼の蛇”の為に産まれた存在であり、そんな彼女の目的は“祭礼の蛇”からもたらされる盟約「大命」を遂行する事。

反面、主である“祭礼の蛇”と自らの職務以外のことに余り関心を持っておらず、“祭礼の蛇”と融合している坂井悠二にも非協力的。
だが、教授を「おじさま」と呼んで慕っていたり、お気に入りの山を汚す登山者やタバコが嫌いなど若干の感情も示すことも。
ちなみに教授に好意的なのは、彼の持つ力が“祭礼の蛇”の「作り出す」権能とよく似ており、シンパシーを覚えるため。

趣味は登山で、高山の頂で両界の狭間で漂う“祭礼の蛇”と交信するうちに、頂に立つ行為そのものを好むようになった。
シュドナイについては、職務に不真面目な彼に嫌味を言うことも辞さないなど厳しいが、一方で眷属として、またそれ以外のところでも強い絆がある。

過去の「大戦」の際にシャナと契約したアラストールの圧倒的な力を体感した*1ことでトラウマになっており、
“祭礼の蛇”をただ一人殺せるアラストールを非常に警戒している。
なので余計な事にならない内に契約者であるシャナを“祭礼の蛇”に黙って暗殺しようと目論むが失敗。

止めに入った悠二と“祭礼の蛇”に向かってシャナを殺す事を強く進言するも、 「アラストールが今契約者を失ったら、“天破壌砕”が成功するまで何度でも襲ってくることになる」*2と諭されて不承不承矛を引っ込めたが、危険視はしている。
なお、基本的に盟主の我が儘に一番苦労するのは単純に一番やることが増えるベルペオルだが、
性格と与えられた在り様からすると、一番気をもんでいるのはヘカテーである模様。

【戦闘能力】

役職柄戦闘を行うことは基本的にないが、並のフレイムヘイズでは束になって掛かっても敵わない超絶的な戦闘能力を誇る。
並の紅世の王を遙かに上回る莫大な存在の力を持ち*3、体術だけでもシャナと互角以上に渡り合い、
存在の力を強力な光弾に変換して撃ち出す自在法「(アステル)」による弾幕など、遠近のバランスに長けたオールラウンダー。
反面、強大な力を持っているため苦戦の経験が少ないのか、戦闘の駆け引きにおいては詰めの甘いところが見られた。

宝具

  • トラヴェルソ
笛型の宝具。教授によって16回も改造を受けている。
吹き鳴らすことで、火炎の竜を呼び出し操ることができる他、笛を鳴らして『星黎殿』内の時間を知らせる際に使用している。

  • トライゴン
錫杖型の宝具。
主である“祭礼の蛇”から与えられた専用の宝具。
普段は『星黎殿』に置かれた大竈型宝具『ゲーヒンノム』に収容されており、基本的に『大命』の遂行時にのみ使用が許可されている。
戦闘時には武器としても用いられるが、トライゴン自体には戦闘用の機能はなく、主な用途は『大命詩篇』の操作という巫女が持つ機能の補助である。

自在法

  • (アステル)
複雑な軌道を描いて高速で飛ぶ、眩い光弾を放つ自在法。
一度に多数の光弾を放つことも可能で、光弾が降り注ぐ様は、さながら流星群のような豪奢さを見せる。

  • 水色の三角形の自在法(名称不明)
世界中のフレイムヘイズや“徒”に声を伝達することができる自在法。
創造神による宣布の際、その声を響かせ届けるために使われる。


【作中の活躍】

『トライゴン』及び自身の能力により、自在式である『大命詩篇』を『久遠の陥穽』に放逐された状態の“祭礼の蛇”から受け取っていた。
祭礼の蛇が坂井悠二と合一を果たした際は『盟主』の仮の帰還自体を喜ぶベルペオルと異なり、彼の真の帰還を待ち望んでいた。
“祭礼の蛇”坂井悠二が『星黎殿』に軟禁した『炎髪灼眼の討ち手』を危険視するあまり、独断で抹殺しようとするが、シャナの機転で“祭礼の蛇”坂井悠二に介入され未遂に終わった。

『大命』第二段階では、盟主に従って『久遠の陥穽』に出立。
自身の感知能力で、両界の狭間との隔離が完全な場所と不完全な場所を見分けながら、『詣道』を創造神の神体へと続く方向へと『盟主』たちを導いた。
やがて『詣道』最奥部である『祭殿』に到達し、ベルペオルが黒い蛇骨の“祭礼の蛇”神体を覚醒させたのに続いて『大命詩篇』を稼動させ、『祭殿』を形成していた青銅塊を力の結晶に戻した後、それを“祭礼の蛇”神体に戻して、かつての豪壮な姿と莫大な力を取り戻させた。
その後は『詣道』を遡る途中で追いついて来たシャナたちの妨害を撥ね退けて、ついに“祭礼の蛇”神体と共にこの世に還幸。
直後に自身の巫女としての能力を使って、盟主の一度目の大命宣布を全世界のフレイムヘイズや“徒”に伝達した。

大命が進むに連れ彼女の役目が明らかになり、彼女は“祭礼の蛇”の神威召喚「祭基礼創」に必要な生贄だと判明。
目的の楽園「無何有鏡」作成の為、神威召喚で死亡した。
前述の通り蘇生可能のため大命遂行後はシュドナイと共に“祭礼の蛇”の側で復活の時を待っているらしく、
自殺同然の状況で死んだシュドナイに「参謀は、一人だけになってしまいました」と苦言を呈していた。


色々と設定が異なるアニメ版では「近衛史菜」という人間に扮して人間社会に紛れ込んでいたこともあった。

新世界での一幕を描いた外伝「フューチャー」では、そっくりさんの船舶乗務員・セレーナが登場。
会合する[仮装舞踏会]の面々という「夢のような光景」を前に発した一言がベルペオルの興味を引き、「タルタロス」の輪の一つをお守りとして渡された。

【余談】

名前の元ネタはギリシャ神話の月と魔術の神ヘカテー
なお三千年前の神殺しの戦いの頃はヘカテーではなく「女禍」と呼ばれていたとのこと。

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最終更新:2023年11月12日 18:22

*1 本来、絶対に砕けないはずの「大命詩篇」を粉砕され、その衝撃が伝導してきた

*2 アラストール自身そう考えている

*3 アニメ版では存在の力の容量が無限