四大鬼神(YAIBA)

登録日:2019/09/04(水) 20:28:43
更新日:2024/04/12 Fri 15:49:51
所要時間:約 10 分で読めます




鬼丸様はやることがあるんでな…
それに…もうあきたといっておられた…うぬとの戦いはな…


四大鬼神とは、『YAIBA』ヤマタノオロチ編に登場する鬼丸軍団の幹部の事である。
なお、作中では鬼神としか呼称されておらず、この記事の名称も剣士剣豪軍団同様便宜上の呼称である。


概要

月の女王かぐやより魔王剣を奪い、邪魔な地底王国を黙らせた「魔王」鬼丸猛は、世界を手中に収めんがため魔獣オロチを復活させんとする。
その際に1000体もの黒鬼(あと、何かと便利なのでまだ手元に置いていたクモ男)と共に鬼丸はオロチを封じる太刀を次々と破壊していく。
勿論、たちがそれを妨害してくることは容易に想像がつく。それを見越した鬼丸が新たに差し向けた刺客が、自然の属性を宿した4体の鬼神である。
彼らは一様に長い角を持ち、司る4つのエレメントの力を用いた絶大な戦闘力を有する。

そして最大のポイントは、ギャグ要素が一切無いことである。
今までの鬼丸軍団「今週の怪人」枠だった鬼丸八鬼鬼丸四天王剣士剣豪軍団
付け加えれば月の兵士たちや地底戦士たちも多少のギャグやマヌケな描写はあったものの、
この四大鬼神は一切そういうのが無く、全員が全員、血も涙も躊躇も油断もなく刃の首を奪いに襲い掛かってくる。

最終的に刃たちに敗れて全滅したものの、戦いの最中に龍神は力を失った上、彼らの妨害工作によりオロチは復活し
さやかムサシ・庄之助以外の日本人全員(ついでに黒鬼とクモ男)がオロチの依代にされたことを考えれば、
いかに彼らが恐ろしい存在であるか、そして鬼丸の覇道に尽力したかは容易に想像がつくであろう。

なお、この後オロチと鬼丸が角を失い異次元能力バトルは幕を下ろしたため、四大鬼神は事実上最後の「異能力を使う敵」ということになる。


メンバー

水の鬼神 レイン

「今のうぬでは我が剣を、躱すことも受け止めることもできやしまい…うぬは死ぬのだ、今ここで!」

最初に登場した鬼神。額から一本角を生やし、眉から頬にかけて歌舞伎役者を思わせるクマドリが入っている。
髪型もフィッシュ竹中さんのようなロン毛で、この髪の部分も水である。じゃあ本体は剣が刺さって死んだくらいだからハゲなのか

方円の器に従う水の特性故、どんな姿にでも化けることが可能。
当初は若い頃の英理さん女子学生に化けて学校に忍び込み、スケベな刃を屋上に誘い出して絞め殺そうとした。
レイン自身の性別はよくわからないし、そもそも性別なんて無いのかもしれない。見た感じ男っぽいが。

水を自在に操る力を有し、槍のように突き出した水の塊で相手を貫いたり、針の雨を降らせたりと、水を硬質化させることが可能(氷ではない)。
硬質化した水はレイン事態を倒さない限りいつまでも固形化しており、石でも鉄でも貫通してしまう。
名前ゆえに刃からは「雨水を操る力」だと思われていたが、実際は湿度とは関係なしにいくらでも水を作り出せるので、
砂漠ででも戦わない限り物量が切れることは無い。
四方からホーミング性能を付加した槍を一斉に発射したり、水の槍の中から更に枝分かれした水を放つことも可能で、
終いにはレイン本人の死角からも水を生やすなど、もはや何でもあり。
ちなみに扉絵では蛇口から液化して出現しているが、刃との戦いでは(バーナーのような)自然物そのものに体を変化させる描写は無い。

水魔の太刀という魔剣を有しており、刃がサムライであることを知っていたので「丸腰の侍を殺めても面白くないが」と不満を漏らし、
戦いのさなかに風雷剣を手にすると「侍は刀を持たぬと様にならん」と嬉しがるなど、剣劇を面白がっているフシがある。
水魔の太刀は一見すると「水をぶっ放す太刀」という竜神剣水の玉verの劣化版みたいな印象があるが、
その実態は「生物以外の全てを貫通する水の刃」というとんでもない代物で、剣で受け止めようが、物陰に隠れようが全て貫通して相手を切り裂く。
小次郎の物干し竿ほどではないが伸縮性にも富み、校舎を丸ごと貫通するほどのリーチを誇る。
…が、それは逆に「相手の剣も勢い次第で水魔の太刀の刃を貫通できる」ということに他ならず、
一進一退の攻防の末に刃の風雷剣を水魔の太刀越しに胸に打ち込まれ、絶命。ドロドロの水になって消えていった。
レインの作り出した大量の水の槍も全て散逸し、校舎は穴ボコだらけの水浸しになってしまった。

その後、水魔の太刀はさやかに盗まれた。


火の鬼神 バーナー

「やむを得ん…奴が出てくるまで貴様たちの首をひとつづつ刎ねていくとするか…」

インド神話風の外見をした一本角の鬼神。
このマンガでは珍しく剣とを同時使用するタイプの剣士。
性格は炎ゆえに極めて苛烈であり、刃を燻り出すために峰道場に火を放った挙句、仲間たちを血祭りに上げようとしたほど好戦的。

火を自在に操る力を有しており、口からゴジラのように火を噴く事が出来る。
刃が龍神剣でやっていたように火の玉を作って打ち出す戦法を得意としており、一度に10個まで同時に作り出せる。
初登場の際には、峰家のガスレンジの炎から具現化していたため、火のあるところにワープすることも可能なのだろう。
さやかはレインからパクった水魔の太刀が弱点だと判断し水を浴びせるも、魔力に月とスッポンほどの差があったため実力を活かしきれず、
放たれた水流もバーナーの火により瞬時に蒸発した。

背負った大剣炎魔の太刀は小次郎の物干し竿を叩き斬るほどの威力を有し*1、盾からはロケットブースターの様に炎をぶっ放す。
更に炎魔の太刀は剣先から自在に炎を打ち出すことが可能で、曲げるわ絡み付くわやりたい放題。もう、書いてるだけで暑苦しくてヤんなる。

一度は刃に両断されたかに思えたが、それらは炎で作り出したダミー(分身)であり、更に5人に分身。
一斉攻撃してトドメを刺そうとするも、風雷剣の巻き起こした竜巻により阻まれた上に「火は風になびく」という摂理故にダミーは散逸。
残った本体を盾諸共刃に唐竹割にされ、鬼丸の野望をベラベラくっちゃべってしまったがために黒鬼に紛れていたダークに口封じとして抹殺される。
まあ、途中までは刃を「とっくに封印が解除された関ヶ原におびき寄せる」ってんでまだ計画の範疇だったんだけど、これがホントの「口は災いの元」。


闇の鬼神 ダーク

「フン…もっと骨のある男だと思っていたが…下らん感情に押し流される、ふぬけた青侍だったとは! 失せろ!!」

ロン毛と骸骨のような顔(仮面ではなく恐らく素顔)が特徴的な二本角を持つ鬼神。
使えぬと知るや否や同志も躊躇なく手にかける、まさしく闇のように冷たい心の持ち主。
相手を必要以上に痛めつけもせず、目的の為なら汚い手段も平気で取る徹底した合理主義者である。

バーナーの軍勢に黒鬼兵に扮していつの間にか混じっており、(途中までは良かったんだけど)鬼丸の計画に関して話しそうになったバーナーを暗殺。
刃に「関ヶ原で待つ…」と言い残して去ったが、実はこの時すでに関ヶ原の封印は解かれており、ガラ空きになった東京に鬼丸を向かわせる策謀であった。

闇の空間を自在に操る力を持ち、第1段階である「ダークゾーン」進出自在、第2段階「デルタゾーン」脱出不可能と使い分けられている。

まずダークゾーンは、ダークの持つ剣より生じる影の空間であり、特殊な重力場を生成してその中に相手を引きずり込む。
現実世界に生じても飲み込まれるまでにはタイムラグがあり、他の人に引っ張ってもらったり、近くの地面に剣を刺すなどして支点を作れば脱出可能だが、
この影もダークの思うがままに広げることが可能であり、長さも幅も自由自在。
この中を通じて離れた場所に自身や仲間を移動させることもできる。まるでワンピースのブルーノ。
ダークゾーンに飲み込まれた者の周囲は作者の手抜き完全な暗闇であり、極至近距離以外は目視することも叶わず、音も聞こえない。
もしかしたらケロ助と芭蕉のいた闇の玉の世界に通じてるかもしれない
内部をダークは自在に移動可能で、距離も無視してどこからでもワープして襲い掛かって来る。
またレインの水の槍のように、闇そのものを物質化させて相手を絡めとったりすることもできる。まるでワンピースの黒ひげ

そして真骨頂たるデルタゾーンにおいては、Δの闇を空間に走らせ(この時点では三角筒ということになる)、相手に命中すると正四面体の結界として切り離される。
結界の中は内部からは破壊できず、外部からであれば強烈なエネルギーを加えれば破壊できる(作中でやったのは龍神のみ)。
しかし、結界を壊される前にダークが手を叩くと、デルタゾーンは完全に現実世界から隔離され、別の次元に転送される。
一度デルタゾーンに転移してしまうと、たとえダーク本人ですら現実世界どころかダークゾーンにすら移動できなくなる。

最後の決戦の地、北海道において刃たちと戦い、一度はダークゾーンに刃を引きずり込む。
刃はダークの変幻自在な攻撃に苦戦するも、龍神との対話により覇王剣を覚醒させ、ダークゾーンをぶち破って現実世界に脱出した。
同じく現実世界に戻ってきたダークはデルタゾーンの使用を決意、さやかを人質にして刃を葬ろうとするも、
緊急事態により地球の奥底から出現した龍神によりさやかの結界を破壊されてしまう。
やむを得ず体力の80%を消耗する巨大な超デルタゾーン(恐らく外部からも破壊不可能)を作り出して龍神を葬ろうとしたが、
結界諸共突撃してきた龍神により自らも超デルタゾーンの中に貫入し、龍神ごと永久にこの世界から追放された。


光の鬼神 プラズマ

「現実と幻の間に挟まれて…死ぬが良いわ!」

最後の鬼神。全身が光の塊のような形状の二本角の鬼神。
自信満々かつ理知的な性格であり、抜け目がない。
なお、彼のみ対応する龍神の玉を有していない。しいて言うなら覇王剣か。

光の鬼神だけあって四大鬼神の中でも最速のスピードを持ち、本気を出そうものなら十兵衛や小次郎クラスでも瞬間移動したかの如き速さを有する。
それでいて空中で自在に軌道を変えることも可能。更に光ゆえに気配を一切有しておらず、刃が得意とする心眼での見切りも不可能。

光を自在に操る力を持ち、周囲の人間の視覚を光の操作で攪乱することが可能で、幻術を作り出して相手を惑わせることを得意とする。
この能力を用いて、小次郎に化け、ダークを倒した直後の刃を闇討ちにして、最後の太刀を封ずる氷を半分近く溶かした。
ただし幻術はあくまでそう見えるだけなので、本人の持つ特殊能力(小次郎であれば物干し竿の伸縮)などはマネできないし、
光源が無い闇夜や暗雲の元では強大な幻術を見せることはかなわない。
上記の氷は鬼丸が魔王三日月剣を直撃させても傷つかないほど頑丈だったため、氷を溶かせたのも恐らく光を操る力によるものなのだろう。

また、その体質ゆえに体にあらゆる光を取り込み、放出することができる。
そのため太陽光線の5万倍の明るさを持つ稲光すらも容易に吸収し、大砲のような太さのレーザーとしてぶっ放すことができる。
プラズマは今までの鬼神たちとは異なり固有の武器を有していないが、この発光能力で両腕からライトセイバーのような光の刃を作り出し、
すれ違いざまに相手を切り裂く戦法を得意としていた。

その圧倒的なパワーとスピードで刃たちを苦しめるも、「貴様らの刀などオレの力の前ではただの鉄の棒にすぎん」と嘲笑したため、
息も絶え絶えとなった刃の風雷剣を「武士の魂を愚弄されて黙っておられるか」とムサシ・小次郎・十兵衛の三人が支え、
5本の刀で乱反射したレーザーが自らを直撃し大ダメージを負う。
最早これまでと悟ったプラズマは、風雷剣を携え突撃する刃から逃げ惑うふりをして、ある場所へと誘導する。

___プラズマが小次郎の姿を騙り上半分を溶かした、オロチを封ずる最後の太刀の前へ。

風雷剣の放つ光を呼び込んでプラズマは自爆し、その爆風でムサシ、小次郎、十兵衛の太刀が砕け散る。
封印の太刀はその姿を白日の持ちに晒し、鬼丸は「刃は仕留め損ねたが、使命は果たしおったか」とその死を労う。
だがお前の部下ももういない、と言い放つ刃だったが、鬼丸は「もはや部下などこやつ一人で充分」と太刀を抜いた。


大地は鳴動し、神話の時代の魔竜ヤマタノオロチは、その目覚めの時を迎えたのだ…。






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最終更新:2024年04月12日 15:49

*1 直後に刃が投げつけた風雷剣は斬れなかった。魔力的なハナシなのだろうか?