Detective Comics: Mythology

登録日:2019/09/14 Sat 21:05:22
更新日:2024/04/26 Fri 22:50:09
所要時間:約 6 分で読めます




『Detective Comics: Mythology』は2018年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。

+ 作品情報
『Detective Comics Vol.1』#994~#999
発売 2018年12月から
脚本 ピーター・トマシ
作画 ダグ・マーンキ

日本では未邦訳。

『Detective Comics Vol.1』1000号を前にバットマンの過去や始まりを振り返った作品。
脚本は1000号の後に『Detective Comics Vol.1』のメインライターとなるピーター・トマシが担当する。
ウェイン夫妻を模した死体やブルースの恩人ばかりを狙う怪物など謎めいたストーリーが展開され、
その中でバットマンの過去を振り返っていき、そして最後には大どんでん返しが待つ作品。
事件の真相が描かれる最終話はブルース・ウェインとしての死とバットマンとゴッサムの関係性を掘り下げた内容になっている。



【物語】

ウェイン夫妻の命日、水族館の水槽で夫妻を模した死体が発見された。
さっそく捜査を開始するバットマンだったが、直後に謎の怪人の襲撃で恩人であるレスリー・トンプキンスが命を落とし、アルフレッドが重傷を負う。
犯人が自分の過去を知る人物と断定したバットマンは師匠であり因縁を持つヘンリー・デュカードに狙いを定めるも、彼もまた命を落としてしまう。
自分の人生とバットマンの師匠が狙われていると知ったバットマンは、怪人を止めるため世界中を回り師匠の元を尋ねていく。


【登場人物】

ゴッサムを守る闇の騎士。両親を模した死体から始まった人生の師匠を狙う連続殺人を追う。
自分を形作った者たちが傷つく姿に心を痛めながらも、脱出術の師匠サデウス・ブラウンの救出と怪人を倒すことに成功する。
そして怪人の特徴から事件の黒幕がヒューゴ・ストレンジだと思うも当てが外れるが、
それからすぐ恐怖を学んだ師匠ジェイソン・ブラッドを助けた際に自分のグラップリング・ガンのプロトタイプを発見する。
それを手がかりにサイボーグの父で科学の師匠サイラス・ストーンの元を尋ねると、突如全てが崩れ少年のようなバットマンが姿を現した。


≪バットマンの人生の師匠≫

  • トーマス・ウェイン、マーサ・ウェイン
ブルースの両親でバットマンが生まれたきっかけとなった人物。
2人の命日に彼らを模した死体が発見され事件が始まった。死体はゴードンすら忘れるような細部まで再現されていた。

  • レスリー・トンプキンス
ホームレスなど経済的に困窮している人たちを治療している街医者。両親を失った直後のブルースを支えた恩人。
彼女の元でのボランティアの日々がブルースの傷ついた心を癒やし、街に尽くす心を育てた。
夜勤明けに怪人の襲撃を受けバットマンに助けられるも、最後に浴びたガスでジョーカー化が始まってしまう。
ブルースとアルフレッドの治療もむなしく、ブルースへの思いを語りながら命を落とした。

  • アルフレッド・ペニーワース
ウェイン家に仕える執事。両親を失ったブルースをレスリーと共に支え、現在も彼の活動を支えている。
レスリーの治療に尽力するも失敗に終わりブルースと共に失意に暮れる中、ゾロの姿をした怪人の襲撃で重傷を負う。
治療がすぐに行われたため一命をとりとめ、ダミアンの看病を受けることになった。

  • ヘンリー・デュカード
凄腕の暗殺者でありバットマンの追跡術などの師匠。彼にとってバットマンは息子を殺した仇でもある。
バットマンの過去を知り恨みも持っていたため事件の関与を疑われたが、彼も何者かに狙われていた。
自分が教えた追跡術によってフランスでバットマンに発見され、過去の因縁について話している最中に怪人の襲撃を受ける。
バットマンとのコンビで挑むも追い詰められ、状況を打破するために自爆した。

  • キリギ
白頭山に寺院を構えるバットマンの忍術の師匠。多数の弟子を抱えていたが怪人の襲撃でKyodai Kenのみとなり、キリギ自身も重傷を負った。
Kyodai Kenが自分を尋ねてきたバットマンを敵と勘違いするも傷を押して止め、Kyodai Kenと共にバットマンの治療を受けた。

  • サデウス・ブラウン
脱出術の天才でバットマンの脱出術の師匠。年齢もあって技とミスター・ミラクルの名をスコット・フリーに譲り、ニューメキシコで隠居していた。
怪人の襲撃で無理矢理コスチュームを着させられ、尋ねてきたバットマンと共に鮫とピラニアのいる水槽に閉じ込められてしまう。
それでも天才の名は伊達ではなくバットマンの意図を汲み取り脱出に成功し、バットマンと怪人の戦いを見守った。

  • エトリガン(ジェイソン・ブラッド)
悪魔エトリガンをその身に宿すオカルト研究家でバットマンに恐怖について教えた師匠。
犯罪との戦いの中でバットマンの一部が変化した恐怖の化身による襲撃を受け、バットマンに援護を求めた。
強力な『ヘルバットスーツ』を身に着け現れたバットマンは苦戦を強いられるも命をかけた一撃で勝利した。

  • サイラス・ストーン
サイボーグの父でバットマンの科学の師匠。古いラジオの修理で気晴らしをしていたところにバットマンが現れた。
手がかりのグラップリング・ガンを調べながら息子のサイボーグや若き日のバットマンについて話していると、
突如グラップリング・ガンをバットマンに発射しバラバラに崩れ落ちた。


≪ヴィラン≫

  • 怪人/The Bat
バットマンの人生の師匠を襲撃する謎の怪人。自在に姿を変えバットマンの前には『バットファミリー』やヴィランを体から生やして現れる。
当初は「The Bat」ばかり口にし知能が無いと思われたが、サデウスの元での戦いでは複雑なトラップを仕掛けた他、言葉責めを仕掛けている。
各地でバットマンの師匠を襲撃し、フランスではその異様さとパワーでバットマンを追い詰めた。
ニューメキシコではトラップでバットマンを追い詰めるも逃げ出されたため、バットマンの姿を模して直接対決となった。
『ファミリー』の姿と言葉責めでバットマンを攻め立てるも、迷いを捨てたバットマンの敵ではなく最後は自分が用意したピラニアに食われた。

  • リドラー(エドワード・ニグマ)、トゥイードル・ダム(ダムフリー・トゥイード)、トゥイードル・ディー(ディーバー・トゥイード)、ベントリロクイスト(アーノルド・ウェスカー)、ソロモン・グランディ、ミスター・フリーズ(ビクター・フリーズ)、ミスター・ザーズ(ビクター・ザーズ)、マッドハッター(ジャービス・テッチ)、トゥーフェイス(ハービー・デント)
『アーカム・アサイラム』に収監中の患者たち。事件の情報収集と予防のためにバットマンにボコボコにされた。

  • ヒューゴ・ストレンジ
バットマンに執着する精神科医。バットマンへの執着と何度も怪物を生み出してきた過去から黒幕と思われた。
怪人を倒したバットマンの襲撃を受けるが無関係だった。


≪その他≫

  • ジェームズ・ゴードン
ゴッサム市警本部長でバットマンの良き理解者。ウェイン夫妻を模した死体の捜査にバットマンと共に当たった。
夫妻殺しは彼にとっても記憶に残る事件だった。

  • ジェレマイア・アーカム
『アーカム・アサイラム』の所長。突然現れたバットマンに脅されヴィランとの面会を認める。

ブルースの息子。最近は『ティーン・タイタンズ』の一員として活動しており、そのことでバットマンとギクシャクしていたが、
アルフレッドの危機を知りウェイン邸に戻ってきた。



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最終更新:2024年04月26日 22:50