ネギガナイト

登録日:2019/12/09 Mon 21:40:17
更新日:2024/04/12 Fri 01:21:59
所要時間:約 5 分で読めます




歴戦を生き抜いたものがこの姿に進化する。ネギが枯れるとき戦場を去る。



出典:ポケットモンスター、86話『メガシンカVSキョダイマックス』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


ネギガナイトとは『ポケットモンスター ソード・シールド』から登場するポケモンである。

◇データ


分類:かるがもポケモン
ガラル図鑑No.219
全国図鑑No.865
英語名:Sirfetch'd
高さ:0.8m
重さ:117.0kg
タマゴグループ:飛行/陸上
性別比率:♂50% ♀50%

タイプ:かくとう

特性:ふくつのこころ(ひるむと素早さが一段回上がる)
隠れ特性:きもったま(ゴーストタイプノーマルかくとう技を当てることができる。特性『いかく』の効果を受けない)

種族値
HP:62
攻撃:135
防御:95
特攻:68
特防:82
素早さ:65

合計:507

進化ガラルカモネギ → ネギガナイト(1回の戦闘で攻撃を3回以上急所に当てる


◇概要


まさかまさかのあのカモネギの進化形。ガラル地方に生息するリージョンフォームのカモネギが進化することでネギガナイトになる。
カモネギからうって変わって真っ白な体色に加え余裕のあるキリッとした表情になり、持っていたネギはクキが大型化して刺突ランスのようになり、葉はになって、英国騎士のような姿になっている。
大きなネギを持って装備が重くなった影響なのか、原種のノーマルひこうタイプは失われ、代わりにかくとう単タイプとなっている。

見た目がネギを持った騎士なので、名前の由来は「ネギ」「ヶ」「ナイト(騎士)」という意味だろうが、ネギあってのカモネギなので「ネギが無いと」と取ることもできる。
解釈の余地に幅がある面白いネーミングであると言えるだろう。20年前に見送られた進化をここで得ようとは…。

武装の影響か体重はさらに増し、ついに100kg超え。逆に高さはカモネギの頃から全く変わっていない。
筋肉とネギだけが大きくパワーアップしているようだ。
公式サイトや図鑑説明によると、冷静沈着な性格で正々堂々と戦うことをモットーにしているらしい。
武器のネギは一個体につき一本であり、ネギが枯れるとバトルを引退する。
名前の通り彼にとってネギはかけがえのない存在なのだろう。

色違いの姿はネギはそのままに全身がヒヨコのように真っ黄色となる。すぐおいしい、すごくおいしい

因みに正式発表前に一時公式サイトでロトムによってモザイクでネタバレされるというヤラセ…もとい、事件があった。


元ネタは地中海地方原産のネギであり、イギリスで普及している「リーキ」。日本でよく食べられているナガネギよりもぶっとく葉が平たいのが特徴的な品種である。
イギリス・ウェールズの国花・国章であり、ウェールズの人はご当地のチームを応援するときこのリーキを持つのが恒例となっている。
ポケモンを制作しているゲームフリークのスタッフがイギリス取材に行った際このリーキの太さに驚き、カモネギに持たせることを思いついたのだという。


◇ゲームでのネギガナイト


原種のカモネギがノーマル/ひこうタイプであったのに対し、ガラルカモネギとネギガナイトはかくとう単タイプ。
シナリオでは「ソード」限定で5ばんどうろの預かり屋近くの草むらにカモネギが出現する。
進化後のネギガナイトはカモネギを進化させて入手できるほか、「ソード」のマックスレイドバトルでまれに出現する。

なお、このカモネギの進化方法なのだが、はっきり言って非常に分かりにくい。
その条件は「1回のバトルで3回以上攻撃を急所に当てて、なおかつそのバトルで勝つこと」である。
複数のポケモンが出てくるトレーナー戦であれば狙いやすいが、大抵は1匹の野生ポケモンを相手にすることになるので、倒すまでに3回も急所に当てるのは至難の業。
しかも制作側もちゃんと分かっており、ガラルのカモネギは「みねうち」を覚えない
専用アイテムの『ながねぎ』を持たせてカモネギがレベル55で覚える「リーフブレード」を使えば確定で急所に当たるため、実のところそこまで進化しにくいというわけではない。
求められるのは、控えに入れて経験値を与えるだけでは無く、バトルに出して戦闘の経験を実際に積ませることというわけである。
正々堂々と戦うカモネギだけがネギガナイトに進化できるのだ。
手加減をせず強敵と真剣に戦うので、隙あらば何度急所を狙うことも厭わないのであろう。
攻略情報を見なかったトレーナーは殿堂入りまでに進化させられなかった人もいたのではないだろうか。
なお、3回急所に当てても途中で逃げたり、カモネギがひんしになった状態で勝った場合は進化しない。
逆にカモネギがひんしにならなければ別のポケモンでトドメを刺しても構わない。
ひんしになったカモネギをげんきのかけらで復活させるのもOK。
先鋒で出してそれなりの数の攻撃を繰り出すような状態に置いていれば、条件もわからないまま進化していたということも稀にある。
早い話が戦いの最中に敵から逃げたり、負けてそのまま引き下がったりするのはダメ。カモネギの騎士のプライドが許さない。

…が、ドーピングによる確定急所はおk。いいのかそれで…。せっかちな人は『ながねぎ』を持たせてドーピングしよう。

狙って急所に当てるのはめんどくさいが、先述のように『ながねぎ』を持たせて急所率の高い技を使うと技が必ず急所に当たるようになるほか、
『ながねぎ』を持たせて「きあいだめ」を使った場合も同様に技が必ず急所に当たるようになる。
このため耐久の高いポケモン(ツボツボソーナンス等)に確定急所の低威力半減技を当てれて行けば3回急所に当てることは難しくもなく、割と簡単に進化の条件を満たせる。
『ながねぎ』自体は野生のカモネギがたまに持っているので、「どろぼう」か「トリック」で奪おう。
ひんし状態の特性『ふくがん』もちポケモンを手持ちの先頭にして、
2番目に特性『おみとおし』と「どろぼう」「トリック」のどちらかを覚えたポケモンを用意すると割と簡単に手に入る。
一方で「シールド」ではカモネギどころか『ながねぎ』の入手手段すらもないので、「ソード」勢はカモネギと一緒に『ながねぎ』もおすそ分けしてあげよう。(後にDLCにてシールドでも拾って入手可能となったが。)
間違ってもカレー食材の『ふといながねぎ』をおすそ分けするなよ!

ちなみに『ながねぎ』の効果はネギガナイトにもちゃんと適用されるので、主戦力として使うならそのまま持たせて戦おう。


ネギガナイトに進化すると究極の技とも言える「スターアサルト」をレベルアップで覚えられる。
かくとうタイプの物理技で威力150、命中100という非常に強力なものだが、当たれば次のターンは反動で動けなくなる。
タイプこそ違うが性能的には「ギガインパクト」の上位互換といえる、非常に癖の強い技である。

ゲーム中では主にジムリーダーサイトウが使用する。
また、クリア後に対決するシーソーコンビ、もといソッド&シルディの一番手にも出現する。


◇対戦でのネギガナイト


カイリキーを上回る135という非常に高い攻撃種族値を筆頭に、それなりに高めの防御と特防、低めのHPと特攻、素早さを持つ典型的な鈍足物理アタッカー。
カモネギ時代の豊富な技レパートリーはそのままに「かわらわり」「インファイト」など多くのかくとう技を新たに習得した。
さらにカモネギの専用道具であった『ながねぎ』はネギガナイトにも有効であり、この種族値に加えてノーリスクで急所ランク+2という絶大な強化*1を得られる。

一致技のメインウェポン候補は威力安定の「インファイト」「ばかぢから」、ロマン砲「スターアサルト」、威力は控えめだが相手の壁を壊せる「かわらわり」など。
覚えられる一致技の種類は多いので、どう立ち回るかを考えて選ぼう。

サブウェポンとしては同族を狩れるひこう技の「ブレイブバード」「ゴッドバード」、フェアリー対策となる「はがねのつばさ」「どくづき」、
相手のアイテムを無効化できる「はたきおとす」、カモネギ系統ならではの技として「つじぎり」「リーフブレード」「ソーラーブレード」と言ったものがある。
また、先制技として、場に出たターンのみ使える高威力技の「であいがしら」、威力は低いがタイミングを選ばない「フェイント」「でんこうせっか」を覚えられる。

変化技としては急所率を上げる「きあいだめ」、攻撃力を上げる「つるぎのまい」、物理方面を強化できる「のろい」などがある。

欠点はかくとうタイプの攻撃面を補えるいわ技やこおり技を一つも覚えないことと、HPと素早さがやや低めなことなどが挙げられる。
防御特防は高いがHPが低いため耐久はシャンデラと同程度。更に耐性面で難があるかくとう単タイプ、かつ鈍足なので弱点を突かれると打たれ弱い。

剣盾の新要素のダイマックスとは相性がよく、ひこう技の「ダイジェット」で素早さを、かくとう技の「ダイナックル」で攻撃を上げられるのでかなり強力な動きができる。
しかし肝心の素早さが低いので「ダイジェット」を一度決めてもドラパルトを抜けないのがネックか。

特性は一致技の一貫性の大幅改善といかく無効と、ネギガナイトにとって非常に都合がいい『きもったま』一択だが、
本作の隠れ特性個体はマックスレイドバトルでしか出現せず、ネギガナイトに至ってはそもそもソード版で超低確率でしか出現しないので想像を絶する入手難易度となっている。
具体的には出現率1%を引き当てた上でさらにそこから隠れ特性個体を当てる必要がある。
SNSやネット掲示板で交換募集するか、VC産のカモネギを元手にするほうが早いだろう。過去作から隠れ特性のカモネギを連れて行くのも手。DLCを購入しているなら『とくせいパッチ』で隠れ特性に変えるのもいいだろう。

……と思われたが期間限定でシールド版のピックアップに選ばれた。★5であれば隠れ特性のきもったまで確定なので、期間内であれば比較的簡単に入手できるようになった。


◇アニメでのネギガナイト


新無印』60話『めざせネギマスター!つらぬけ騎士道!!』にてサトシのカモネギ(ガラル)が進化した。CV:三木眞一郎
元々サトシのカモネギは孤高の戦士でありサトシと歩調を合わせようとしなかったが、
エルレイド使いのリントに敗北した事、カロス四天王ガンピとの特訓で「騎士とは何か」を学んだことでサトシと歩調を合わせるように。
そしてリントとの再戦の最中に「れんぞくぎり」を三回急所に当てた事で進化(そのため、アニポケでは珍しい急所に当てる描写がある)して勝利する。

またネギガナイトになったことで孤高の戦士ではなく、身を挺して主君を危険から守る生粋の騎士となった。

その後の活躍はサイトウ戦でルチャブルにリベンジを果たせなかったり、ドラセナ戦では相打ちに終わったりと正直活躍はなかったが、マスターズトーナメントセミファイナルシロナ戦では盾を使っての「ステルスロック」破壊、ウオノラゴンの頑張りもあってアイリスを叩きのめしたミロカロス撃破と大活躍を見せる。続くガブリアス戦では「りゅうせいぐん」の被弾を物ともせず「スターアサルト」を直撃させるも敗北。しかし、ここでの一撃があまりにも重く、最後はガブリアスはルカリオに敗れることになる。立ったまま気絶した姿が、騎士道の鑑だとして観客から大歓声を受けた。シロナ戦の陰のMVPと言えよう。

ファイナルのダンデ戦では惜しくもサトシの手持ちの中で唯一白星なしだった上、勝率も6体中最低の44%で終えた。結果、ハイパークラス以降はシロナ戦の1勝だけが彼の勝ち星となった。ハイパークラスに進出してからはサトシが切り札のメガシンカダイマックスを使用することが可能になった結果、メガシンカやキョダイマックスが使えるルカリオゲンガーに勝率や選出機会が集中することとなったため、仕方がないといえば仕方がない。カイリューもハイパークラスに上がってからは1勝であった。同じ反動技でもグライオンはその反動を克服する時間があったことを考えると反動を克服するための特訓の時間がなかったことが悔やまれる。それの如何があれば、ゴリランダーとの勝負を制してもっと活躍の機会があった可能性があるだけにそれが悔やまれるところ。しかし、バリコオルの「サイコフィールド」を「れんぞくぎり」で解除したり、カルネ戦で彼女の手持ちを4体も撃破するほどチート級の強さを誇るゴリランダーに「スターアサルト」で大ダメージを与えてウオノラゴンの勝利に繋げるといった働きはしており、縁の下の力持ちと呼ぶにふさわしい活躍は見せ、視聴者を感動させたのは間違い無いだろう。ネギガナイト、お前の騎士道精神、カッコよかったぞ!


Pokemon GOでのネギガナイト


ガラル地方のポケモン実装はまだまだ先になるが、リージョンフォームのみ先行して出現するようになっており、2020年6月にガラルカモネギ 、2020年10月にネギガナイトが実装された。
気になる進化方法は「相棒にして10回エクセレントスローを投げる」というもの。
原作ゲームの「戦闘中に3回急所に当てる」という条件をPokémon GOのシステムに沿う形でうまく落とし込んでいる。
こちらは確実にエクセレントスローを投げる手段こそないが、捕獲円が大きいポケモンやエクセレントスローを当てやすいポケモンを徹底して狙えばそこそこ楽に達成できる条件だったりする。


◇余談


アイテム『ながねぎ』は第二世代から第七世代まで英語名は「Stick」(棒状、枝状のものという意味)であり、
フランス語版やスペイン語版でもそれに類する訳語が割り当てられていた。
しかし、剣盾ではこの名前について見直しが行われ、「Leek」(リーキ)とその訳語が割り当てられるようになった。

元々、カモネギのネギが従来のシリーズで頑なに「植物のクキ」と書かれたり、
アイテム『ながねぎ』も道具説明文で「クキ」と表記されていた時もあったため、その変化が名称にも反映された、ともとれるか。

その表情はよく「星のデデデ」とか「カラ松」とネタにされる。



追記・修正はネギを振り急所に三回当てながらお願いします。


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最終更新:2024年04月12日 01:21

*1 与ダメージが期待値にして約1.25倍となる上に、相手側の防御アップや壁の効果を無視しやすくなる