パッチラゴン

登録日:2020/01/24 (金) 21:44:10
更新日:2024/01/10 Wed 22:05:24
所要時間:約 5 分で読めます





しっぽの たくましい 筋肉で 発電する。 下半身に くらべ 上半身が 小さすぎる。


パッチラゴンとはゲーム『ポケットモンスター ソード・シールド』で初登場したポケモンである。


データ


ガラル図鑑No.374
全国図鑑No.880
分類:かせきポケモン
英語名: Dracozolt
高さ:1.8m
重さ:190.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:でんき/ドラゴン
特性:ちくでん(でんきタイプの技を受けると無効化し、HPが最大値の1/4回復)
はりきり(攻撃が1.5倍になるが、物理技の命中率が0.8倍になる)
隠れ特性:すなかき(砂嵐のとき素早さ2倍、砂嵐によるダメージも無効)

種族値

HP:90
攻撃:100
防御:90
特攻:80
特防:70
素早さ:75
合計:505

努力値:攻撃+2

タイプ相性

×2:じめんこおり、ドラゴン、フェアリー
×1/2:ほのおくさみずひこうはがね
×1/4:でんき
※とくせいが「ちくでん」の場合、でんき無効


概要

衝撃的なビジュアルと設定で色々と物議を呼んだガラル地方の化石ポケモンの一匹。
鳥のような生物の上半身と竜のような生物の下半身があわさっているのだが、
それぞれの体格差があまりにも大きく、それ故に下半身の断面が丸見えになってしまっている。

下半身の筋肉が発電器官になっているらしく、古代では無敵だったようだ。
同じくカセキのリュウから復元できるウオノラゴンの図鑑説明から見るに、優れた脚力を持っていたのかもしれない。
しかし最終的には餌となる植物を食べつくして絶滅してしまったとされている。

もっとも、歩くのが苦手だとか脚力があるのに水中でしか息ができないとか顎が上を向いていて餌を食べづらいとかいった生きるのに難儀しそうな特徴は持っていなかったり、
シルエットそのものもバランスの悪さを除けばスタンダードな獣脚類といった感じのため、ガラル地方の化石ポケモンの中では比較的まともな部類といえよう。

また、上半身のトリはほがらかに笑ったような顔をしており、可愛らしいと評するトレーナーも多い。
案外「屈強な下半身を得られたことに喜んでいるのではないか」といわれることも。
ちなみにキャンプで眠っている状態から目が覚めた時、いつものスマイルを解いたつぶらな瞳を拝むことができる。


ゲームでのパッチラゴン

6番道路にいるウカッツに頼んで「カセキのトリ」と「カセキのリュウ」をがっちゃんこすることで入手できる。

ソードではカセキのトリはラテラルタウンのポケモンセンターにいる男性から2つもらえるが、
カセキのリュウはワイルドエリアの穴掘り兄弟に発掘してもらう必要があり、逆にシールドではリュウをもらえる分トリを兄弟に発掘してもらわなければならない。
この際、一度に掘れる数の少ないスキル自慢の男に頼まないとカセキを揃えられないため、サカナ+クビナガのウオチルドンと同様、どちらのソフトでも揃えにくくなっている。

先述するように旅パのメンバーにすることもできるが、強力な「でんげきくちばし」は習得がLv63と遅め。
プレイヤー次第ではシナリオ最終盤にはそのくらいのレベルに達していることもあったりするが、
レベル技は全体的にあまり強くないのでわざマシンやわざレコードを用いて「かみなりパンチ」などで補ってあげよう。


対戦でのパッチラゴン

高めの攻撃、そこそこのHPと防御を持つ。
弱点は4つと多めだが、耐性も6つとなかなかに優秀。
でんき複合なのでまひにならないのも嬉しいところ。

パッチラゴンの最大の特徴は、カセキのトリから復元できる2種のみが使える「でんげきくちばし」
威力85・命中率100の安定したでんき物理技だが、先に攻撃できれば与えるダメージが2倍になるというとんでもない追加効果を持っている。しかも相手の交代時にも効果がある。
早い話がカセキのサカナから復元できる2種が覚える「エラがみ」のでんきタイプ版ということだ。
特性が「はりきり」ならば先制時の威力は
85×1.5(タイプ一致)×1.5(はりきり)×2(先制時)=382.5
となる。
さらにこだわりハチマキを持たせ、場がエレキフィールドだった場合は
382.5×1.5(こだわりハチマキ)×1.3(エレキフィールド)=745.875という驚異的な破壊力を得られる。
もっとも単純な数値でみれば雨下で放たれる「エラがみ」には負け、安定性も「はりきり」で命中率が下がる&じめんタイプに無効化されるためウオノラゴンの方が勝っている。

「でんげきくちばし」の突破力を背景としたアタッカー型が中心のため、技候補もほぼ攻撃技が上がってくる。下半身のお陰か範囲は広い。
メインウェポンは「でんげきくちばし」「げきりん」「ドラゴンクロー」、
一部はがねタイプにはでんげきくちばし以上に有効な「ほのおのキバ」「かえんほうしゃ」「だいもんじ」、
ダイマックス時に「ダイジェット」としてぶっ放し通常時には「はりきり」の命中率減をカバーする「つばめがえし」、
でんげきくちばし用に先制しやすくできる「がんせきふうじ」「じならし」、
やけど対策の「からげんき」などがおすすめ。
「はりきり」で運用するなら素の威力が低くても多少問題はない。
変化技にはでんげきくちばしをサポートする「でんじは」や相手の積み技封印する「ちょうはつ」など。
一方ででんきタイプにもかかわらず「ボルトチェンジ」を覚えない等微妙に惜しい部分も。

特性は人気が高いのは「はりきり」だが、ロトム系の甘えたボルトチェンジを許さない「ちくでん」も決して弱くはない。
また、新たに解禁された「でんげきくちばし」とのシナジーがある『すなかき』もまた違った強みを発揮できるかもしれない。

また「はりきり」の攻撃上昇はそのままに技の命中率が下がるという欠点をカバーできるため、ダイマックスとの相性はピカイチ。
ダイマックス中は「がんじょうあご」が効かなくなるため相性の悪いウオノラゴンとは正反対であると言えよう。
先述したとおり耐性の多さとHPと防御もそれなりなので、まさに高火力と高耐久を兼ね備えたエースとしての活躍も期待できるだろう。さらに前述の通り「でんげきくちばし」の威力は相手の交代時にも上昇するため、ヤッチラゴンとしても高い評価がなされている。
ダイマックスすると「でんげきくちばし」の先制時威力上昇は発生しなくなることには注意しておきたいが、「ダイサンダー」はエレキフィールドを展開できる上、フィールドが残っていれば「でんげきくちばし」を元にした「ダイサンダー」≒通常時の先制「でんげきくちばし」となる。

欠点としては、パッチラゴン自身の素早さはそれほどでもないことから先制が取りづらい。
そのため、でんげきくちばしの最大威力をたたき出すには起点づくりのポケモンでサポートしたり、
「じならし」や「ダイジェット」を使うなどある程度の工夫が必要となってくる。
また「はりきり」だと命中率が低下するので思わぬところで外してしまい返しの技で倒されてしまうことも。

かつてのニンテンドウカップ99のようにメジャー級の使用が規制されているランクバトル シリーズ6では鬼門であったドラパルトミミッキュドリュウズカバルドンがいないこともあり、上記の長所を発揮しつつトップメタ筆頭となりつつある。
結果は予想通りと言うべきか堂々の1位に。強力な重火力アタッカーのドサイドンが健在であるのにもかかわらず大暴れした。

そんな輝かしい結果を残すも冠の雪原後、順位を大きく落としてしまう

考えられる要因としては
  • 強力なポケモンの復活
  • 中でも「でんげきくちばし」無効で「いかく」をもつランドロスの復活
  • サンダー等の打点としてこおりタイプのポケモン、技の採用率が上昇

が挙げられる。

だが解禁された「すなかき」と「メテオビーム」を併せた特殊アタッカー、それに「でんげきくちばし」を搭載した両刀が増加。
依然として安易な受けを許さない高火力ポケモンである為、でんきタイプが重めパーティの場合は警戒しておきたい。

■余談


  • 上半身は「トリ」とされているものの、あきらかに前肢のようなものがあるためどちらかといえば羽毛恐竜のほうが近いか。

  • 下半身の「リュウ」はジュラ紀の植物食性の恐竜、ステゴサウルスがモチーフと思われる。植物が餌なのはこれに由来しているのだろうか。

  • 全体的なモチーフとしては、先述の羽毛恐竜を巡って起きた「アーケオラプトル騒動」に起因していると思われる。この事件の全容は「恐竜と鳥類を繋ぐ新種として発表された化石が、実は鳥類の上半身と羽毛恐竜の下半身を組み合わせてでっちあげたものだった」というもの。


追記・修正はたくましい下半身を手に入れてからほがらかな笑顔でお願いします。



画像出典:『ポケットモンスター ソード・シールド 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略+ガラル図鑑』
2019年12月7日発売、838ページ

著者:元宮秀介&ワンナップ
監修:株式会社ポケモン、ゲームフリーク
発行所:株式会社オーバーラップ

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最終更新:2024年01月10日 22:05
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