9-nine-シリーズ(ぱれっと)

登録日:2020/02/03 (月) 23:45:35
更新日:2024/04/23 Tue 23:34:47
所要時間:約 18 分で読めます





ぱれっとから発売されているエロゲシリーズ。
2017年から1年置きに1エピソードずつの発売という形式が取られている。

原画担当は和泉つばす、シナリオ担当はかずきふみ、SD画担当はぺろ。


それぞれがかなり個性的且つハイテンションなヒロインたちに、
ギャグとシリアスの緩急が見事なシナリオ、
一作毎に段々と謎が明かされていく面白さなどもあり、
1作1ヒロインのみの攻略という形ながらも、高い人気を得ているシリーズとなっている。

2021年4月には、今までのシリーズを纏め更に新章を加えた、
全年齢版も発売されている。


ストーリー


特に何の特色もない街――学園都市であった「白巳津川市」
地域振興の一環で街の伝承をモチーフにした「輪廻転生のメビウスリング」
なんてアニメが放送されて見事に失敗したりもして早二年、

全てのきっけかは街にある「白蛇九十九神社」に祀られていた神器が、
突然の大地震によって破損したこと。

その日以降、上記のアニメの設定に非常に似通った、
異能の力を操る少年少女――アーティファクトユーザーが次々と姿を現すようになった。

主人公の新海翔は、自身にもまた秘めたる異能の力が宿る中、
同じようにアーティファクトの力に翻弄されるヒロインたちと、
街で暗躍する悪しきアーティファクトユーザーの巻き起こす事件に巻き込まれていく……


登場人物(ネタバレステルス&最新作におけるネタバレ格納含む)

CV表記は18禁版/全年齢版の順

◆新海翔(にいみかける)
CV: 寺竹順 / 阿部敦
身長:180cm
趣味:プラモ作り
好きなもの:肉料理
嫌いなこと:約束を守れないこと

主人公。白泉学園2年生。基本ぶっきらぼうではあるがいざという時の決断力と責任感は人一倍な青年。
上記のようにある日突然巻き起こったアーティファクトを巡る一連の事件に巻き込まれていくことになる。

自身もまたアーティファクトユーザーではあるものの、明確に目覚めてはおらず能力の詳細も不明。
ただ、故に異質な才能の持ち主としても注目されている。

年頃の男子学生らしくエロいことにも割かし興味津々であり、
ちょっとそれらしいリアクションを見せてくれたヒロイン相手にあれそれ妄想したりする一面も。

多数の並行世界に関わる、オーバーロードという能力の使い手……とされていたがそれは誤り。

翔の体内には千年前、そして現在と同じでこちらとあちらの世界を繋ぐ鍵である世界の眼、
その欠片が体内に取り込まれており、それによって数多の世界と扉を繋ぎ開くことができる。
これだけでは大した能力ではないが、翔本人の才能、全てのアーティファクトの適正を持ち、その能力を十全に引き出すという資質……希亜命名の『オーバードライブ』こそが真の能力と言える。

何度も繰り返し世界をやり直し、あらゆる枝の世界を駆け巡っていたその果てに、
もう一人の自分であり相棒=ナインの存在を認識し、彼の力を借りることで全ての記憶を引き継ぎ、全ての世界の自分と同時に同調してこれまでの世界で使ってきた全てのアーティファクトの力をオーバドライブで引き出す。
自身が形成しナインが枝世界から呼び寄せたヒロインたちの幻体と共に、イーリスと与一との最終決戦を繰り広げることになる。

+ 新しい枝を見る
5作目新章においては、1作目1周目のバッドエンドの世界の改変を経た上で、
ナインの協力の下、今までの世界それぞれの翔にオーバーロードによる
記憶のインストールが行われたことで、全ての世界が救われたことを知ることに。
その上で、それぞれの世界で結ばれたヒロインとの平和なその後の世界を謳歌することになる。

それらの世界も経た上で、全ての枝の世界でのアーティファクトの回収を完了させ、
ソフィーティアの本来の目的も無事に達せられることになる。

そして翔が最後に出した提案…それは己の中に宿る世界の眼の欠片を、
全てのきっかけとなった日…神社に眠る世界の眼が破損する前に自身がそれを取り込み、
完全な世界の眼の力を行使することで扉を閉じ、事態の完全な収束を図るというもの。

ナインによる最後のオーバーロードで最初の日の翔に記憶が宿り、
上記の目論見通り、世界の眼の力を用いることで扉を閉じる。
その直前、今までずっと共にいた相棒たるナインに、
「ナインという仮の名称ではない本当の名前」を教えてもらった上で、
「またな、相棒」という最後の挨拶と共に、ナインと別れることになった。


◆九條都(くじょうみやこ)
CV:澤田なつ / 福圓美里
身長:149cm
スリーサイズ:86/57/82
血液型:O型
誕生日:11月2日

一作目、ここのつここのかここのいろにおける攻略ヒロイン。
白泉学園2年生で、主人公のクラスメイト。

世界規模で有名な大企業の生まれというかなりのお嬢様であり、
それに相応しい清楚で可憐な心優しい性格の持ち主。
翔と同様に、もしくはそれ以上に正義感の強い面も併せ持ち、
世間を騒がせるアーティファクトユーザーが起こす事件の解決のために、積極的な姿勢を見せる。

紛うことなきお金持ちのお嬢様ではあるものの、彼女自身は超がつく倹約家。
祖父の経営するナインボールという喫茶店でバイトをしている他、
500円以上の出費を贅沢と言い、月一回のハンバーガーショップ通いを楽しみにしているなど、
とてつもなく庶民的な感性の持ち主。

所持するアーティファクトの能力は「他人の所有物の所有権の奪取」。
所有権ごと奪うため、奪われている間はそれが自分の物であった記憶すら無くなり、更に返却後も奪われていたことに気づけない。射程距離は10メートルほど。
奪いたいものの位置や形がわかっていれば視界になくても奪え、更に物質だけでなく、カタチのないものすら奪えてしまう
これによって他者のアーティファクトを奪うことで能力を無効化できる他、
応用次第では他者の視力や記憶を奪って読み取ったりすることも可能。

使い方次第では力を奪い取った能力者の暴走を招き、間接的に死を招く危険もある。
1周目では翔からこの事実を読み取ってしまった結果、己の破滅を招くこととなる。

2周目ではそれを超える翔の自身への恋心を知ってしまうことになり、
それをきっかけに自分もまた、翔への恋を芽生えさせることに…

+ 新しい枝を見る
新章追加ストーリーでは、最悪の結末に分岐しうる最後の枝の観測という名の下、
1作目1周目のバッドエンド直前でナインの介入により、
他の枝の記憶を得た翔がギリギリのところで間に合うことに。
石化の魔眼の真の所有者たる与一と翔の激闘を目の当たりにすることになる。

二人の争いを前に何もできないばかりか、自分を気遣ってのこととはいえ、
事情を何も明かしてくれない翔を前に己の無力さを改めて痛感し、その上で遂に決意を新たにする。

自身の能力を用いて二人の戦いに乱入し、その上で翔の血を摂取することで眷属化。
その上でもう一人の翔=ナインのことも認識し、ほぼ無理やりな形で自身にオーバーロードを使わせることで、
翔と同様に他の枝の記憶を得ることで全てを認識。

臆病な自分の殻を破らなければならないという強い決意の下で能力を発動。
決意に応えるように手の甲のスティグマが力強い光を放ち、能力が更なる覚醒を起こす。

自身の能力とただ自分のエゴに従うという決意の下、翔と与一の持つ能力全てを掌握し、
与一を傷つけることなく撤退に追い込む。
結果的に翔のことも救う形で最悪の世界線の改変に成功する形となった。


◆新海天(にいみそら)
CV: 沢澤砂羽 / 種﨑敦美
身長:156cm
スリーサイズ:82/58/77
血液型:B型
誕生日:7月20日

二作目、そらいろそらうたそらのおとにおける攻略ヒロイン。
白泉学園1年生で、主人公の妹。
一人暮らしの主人公とは違い、実家で両親と共に暮らしている。

非常にハイテンション且つ社交的で明るい性格で、誰とでもすぐ仲良くできる積極性を持つ。
が、逆を言うと時にその自重を知らないテンションの高さがウザイと言えるレベルになることも。

兄である翔に対しては特にその傾向が顕著であり、
しょっちゅう無断で翔の一人部屋に無断で上がり込んでは自由気ままに振る舞い、
その度に翔に渋い顔をされてしょうもない口論という名のじゃれ合いに発展することもしばしば。
とはいえお互いに本気で嫌いあっているわけではなく、
本心では何だかんだで仲の良い兄と妹として過ごしているのも確か。

所持する能力は「存在感の操作」
隠密・諜報活動には打ってつけだが、一度に多数の対象に能力を使用すると精度が激減してしまう他、
飽くまでも操っているのは存在感のみなので、場合によっては容易に発見されてしまうことも。

天が普段使っているのは存在感の操作程度であるが、強く能力を使うことで対象の存在を本当にこの世から一時的に消してしまえる。
しかし天のアーティファクト適正では普段はそこまで自在に使うことは出来ない。
自身のエピソードでは兄を守るために力を引き出しすぎたことで能力の暴走を招いた結果、
自分の存在が誰からも認識されなくなってしまうという悲劇に見舞われることに…

ずっと昔から兄である翔を異性として好いており、その気持ちをひた隠しにしながら過ごしてきていた。


◆香坂春風(こうさかはるか)
CV:渚しろな / 山岡ゆり
身長:158cm
スリーサイズ:90/59/88
血液型:A型
誕生日:4月9日

三作目、はるいろはるこいはるのかぜにおける攻略ヒロイン。
白泉学園3年生で翔や都、天の先輩にあたる。

普段は非常に気弱で引っ込み思案、まともな会話も覚束ないくらいに、
大人しい性格の少女であったのだが、
アーティファクトを巡る異変発生の前後を境に急変、
多数の男子生徒を侍らせる高飛車で大胆不敵な女王様のような面を見せるようにもなる。

女王様な一面の時は翔に何かと興味を見せており、
アーティファクトの力と思われる能力で度々翔を誘惑するなど、
一概に味方とは言い難い油断ならない行動に及ぶことも。

これらのことから所持する能力は「他者を魅了し従える」ものと目されているが…

アーティファクトの本当の能力は「思考の具現化」というもので、一定のレベルで想像した物事を現実に起こすというもの。本人はこの力に『エデン』と名付けいてる
女王様のような人格や他者を従える力も、この能力によってこうありたいという自分の理想を具現化した副産物である。
起きる可能性のあることなら偶然を引き寄せることも可能で、野良猫と沢山遭遇したり、探している相手が前を通ったりする。
他者に施すことも可能で、仲間に使えば仲間の持つポテンシャルが大きく上昇する強力なバフとして機能する。

そして本質的にはかなりディープなオタク的な面もあり、
特に自身がヒロインとなるエピソードでは、良い意味でかなりの残念淑女な面を多く披露してくれる。


◆結城希亜(ゆうきのあ)
CV: 夏和小 / 藤田茜
身長:146cm
スリーサイズ:73/56/70
血液型:AB型
誕生日:12月1日

四作目、ゆきいろゆきはなゆきのあとにおける攻略ヒロイン。
主人公たちが通うのとは違う、玖方女学院2年生。

都がバイトをしている喫茶ナインボールの常連であり、
常にパフェを注文していることからパフェクイーンなる通り名を持っていたりもする。

基本寡黙で近寄りがたい冷たい性格をしており、
関わりの薄い第三者に対しては攻撃的な面を見せることも多い。
が、その内には人一倍強い正義感を宿しており、
法を犯すような汚いことをせず、正々堂々と悪を滅したいというヒーロー的価値観を持っている。
故に、そのために目的が一致した相手との協力は惜しまない。

が、そのヒーロー願望的な面が行き過ぎて重度の中二病を患っており、
時に味方を、果ては敵すらも巻き込んで芝居がかった身振り手振りで中二ワードを連呼したりなんてこともあったり。
あと本人は必死で否定しているが、猫などの可愛いものも大好き。

所持するアーティファクトに付けた名称は「ジ・オーダー」
本人曰く「条件さえそろえば無敵の能力」とのこと。
その名称通りの秩序の番人としての能力であり、
使い手である希亜自身が罪人だと認識した相手に、あらゆる罰を行使する。
そしてその罰の重さも全て希亜の裁量次第というもの。
つまるところ、希亜が罪人と見なした相手に限ればあらゆる手段を行使できるという相当に強力な能力と言える。

過去に交通法規を完全に無視した暴走車による交通事故で仲の良かった妹と死別しており、
法=ルールを無視した存在を強く憎むようになる。
それに加え、嘗て妹が憧れていた理想=正義のヒーロー像を演じる形で、
現在の正々堂々と悪を裁くヒーローとしての自分が形成された。

しかし、それと同時に妹との死別が原因で、人の死というものに無意識的にトラウマを抱えるようにもなってしまい、
例えそれが裁くべき純然たる悪であろうと、自らの手で命を奪うという局面で躊躇いを持つようにもなってしまった。

四作目ではそのトラウマを克服するという理由で、普段の気張ったヒーローとは違う、
年相応の女の子らしい素の部分を多く見せてくれるようにもなる。


◆成瀬沙月(なるせさつき)
CV:ひな葉月 / 武田華
身長:158cm
趣味:旅行
好きなこと:ゆったりできる時間
嫌いなこと:めんどくさいこと

主人公のクラスの担任。
おっとりした優しい性格の女教師だが、実際の所は細かいことが嫌いなだらしない性格。
翔や天とは昔からの付き合いでもある。

一連の事件のきっかけである白蛇九十九神社の巫女も務めており、
件のアニメの元となった街の伝承についてもそれなりに詳しい。

三作目においては白蛇九十九神社の巫女という関係から、適性が良く馴染むという理由もあり、
真の黒幕であるイーリスの憑依先として、望まぬ形で翔たちと敵対することになってしまう。

四作目においてはイーリスがオーバーロードの力をに手にしたことで、憑依対象とみなされなくなった。

そして最終決戦時において、未来のソフィーティアとナインとの協力により、
嘗てイーリスに憑依されていたということから、その体内に残っている魂の残滓を元に、
未来の本体を含めた全ての世界線のイーリスを見つけ出し集約、
最終的に翔たちが全てのイーリスを打倒するための大きなキッカケを生み出すことに成功した。


◆深沢与一(ふかざわよいち)
CV:紅茶葉 / 山本和臣
身長:165cm
趣味:スポーツ全般
好きなこと:祭り、女の子
嫌いなこと:努力

白泉学園2年生の男子生徒で翔の悪友。

黙っていれば爽やかなスマイルが眩しいイケメンなのだが、
中身の方が残念極まりないド変態。

やたらと翔とつるんではストレートにエロと欲望を口に出しまくり、
翔にツッコまれたり女子にドン引きされたりしながらも、
何だかんだ翔には欠かせない友人の一人でムードメーカーでもある。

しかし、三作目において一連の事件の中心たる、石化の魔眼の真の持ち主であることが判明。
その本質は人を殺すことすら何の躊躇いもない、巨大な闇を抱える危険人物である。

大それた野望も悲劇的な過去も一切ない、
その心の根にある「ただ自由気ままに力を振るいたい」という形でしか己の欲を満たせない、「そういう風に生まれた存在」である。
それ故に、表向きは明るいお調子者を演じて周囲と接していながらも、
その心の奥底では決して埋めることのできない周囲との隔たり・疎外感も感じていたとのこと。

四作目においては最初の石化事件を事前に翔たちに阻止され、
飽くまでも自由気ままにという前提が覆されたために、表立った行動を取らずに事態を静観することに決める。

しかし終盤、オーバーロードの力を手にしたイーリスの協力者として再登場。
イーリスの持つアーティファクトの力も手にした上で、躊躇することなくその力を振るって殺戮を楽しみ、
繰り返される世界においては翔を精神的に追い詰めるために周囲のヒロインたちを何度も殺害。
時には殺害した希亜の遺体を敢えて翔の部屋に運び込んで、戻ってきた翔に絶望を与えるというなんてことまで実行。

最終決戦においては立ち直った翔と、彼によって呼び出されたヒロインたちの幻体に、
今までの行為のお返しだと言わんばかりに何度も何度も殺されることになり、
それでいて尚、自分の在り方を憐れむような翔の態度に激昂。
自分はイーリスと同じでどこまでも我を通そうとしているだけだと高笑いしつつ、
与えられた力によって人の形をしたアーティファクトそのものと呼べる存在に変貌。

だが、結局は他の有象無象と変わらない単なるコマの一つとしてしか見ていなかった
イーリスによって完全に乗っ取られて自我を消去させられるという結末を迎えることになり、
最終的にイーリスごと希亜の力を受けることで、残っていた肉体も消滅した。

全てが終わった後の世界においては、人知れず姿を消していた。

+ 新しい枝を見る
新章序盤における1作目バッドエンドの分岐ストーリーにおいても登場。

4作目の消滅直前に仮初の協力者であったイーリスが、
全ての世界の与一に持てるだけの記憶とアーティファクトをばら撒いたことにより、
翔と同様に分岐した世界と事件の真実を把握した状態で再び相対。

イーリスのオーバーロードも失われ、やり直しも効かないことを踏まえた上で、
翔に敢えて自分を殺させることで、その罪の意識に一生苛まれるように仕向ける等、
相変わらずの異常性をサラリと発揮していた。

しかし、側にいた都の決意と力の覚醒により力の全てを奪われ目論見は失敗。
ソフィーティアに残ったアーティファクトを返却した上で、今度こそ完全に姿を消した。

その記憶は他の枝の与一にも伝搬したようで、
他の枝世界の与一も同様に人知れず姿を消すこととなった。


◆高峰蓮夜(たかみねれんや)
CV:ほうでん亭センマイ / 杉田智和
身長:177cm
趣味:アニメ鑑賞
好きなこと:アニメの考察
嫌いなこと:根拠のない批判

白泉学園の生徒の一人で、アーティファクトユーザーの理想郷を築くことを目的とする「リグ・ヴェーダ」なる組織のリーダー。
同組織の司令官を名乗り、目的のためなら他者を害することも厭わない残虐性を公言している。

…が、実際の所は希亜とタメを張るレベルの残念な中二病患者。
特に初登場時にノリノリで希亜と中二病合戦をしている姿は最早ただのギャグでしかない。
てか中の人の生き別れの親族の平常運転。

しかし、シリアスな場面では冷酷な悪役としての面も覗かせており、
我流の格闘術とアーティファクトの力を合わせた脅威として立ち塞がることも。

眷属化の儀式によって与一の力を得ているため、彼と同じ能力を使える。
翔たちを単独で圧倒していたにも関わらず、それでも甘く見積もって与一の2割程度の力しか持っていないとのこと。

与一の本性を知った上で彼と行動を共にしており、
その口ぶりから彼の本質含めた深い事情も知っている様子。

四作目においては彼自身のアーティファクト――空間や幻体との繋がりすら切断する『闇鴉』なる力を所有することになる。
また、一作目において都が読み取った記憶で示唆されていたとおり、与一の身代わりに石化させられた男子生徒が実は彼であったことも判明。

イーリス打倒を目指す翔たちと意気投合し味方となってくれるも、当初から語っていたように与一への信頼は全く変わっておらず、
繰り返し後の世界で与一がイーリスと手を組み、翔たちと敵対した際には一切の躊躇なくそちら側へと移っている。
その上で与一に捨て駒同然にアッサリ殺されようともそれは揺るがなかった。

飽くまでも味方としているのは与一個人のみであり、更なる繰り返し後の世界における最終決戦ではイーリスが与一の意思を無視して
その肉体を完全に乗っ取った際には彼女の逃亡を阻止する形で敵対、翔たちがイーリスにトドメを刺すための一翼を担った。

決戦後に残った与一の肉体が崩壊する様を見届けた上で、与一自身が己を貫いた結果としてその現実を受け入れ、
翔のことを責めることもなく、与一の肉体の残骸を抱えて姿を消した。

+ 新しい枝を見る
新章における4作目のその後の世界の焼肉パーティーにおいて与一との馴れ初めが語られる。

曰く、与一とは幼馴染の間柄であり、幼少期の与一は内向的な性格だったとのこと。
一緒に遊ぶ友人もそれこそ自分くらいのものだったらしい。

しかし、ある日蓮夜と与一が車に轢かれた猫の死体を発見した際、
与一がその死体を抱き上げ、公園のベンチに寝かせた上で、
血に塗れることもいとわず好奇心いっぱいの笑顔でその死体を観察していたとのこと。

その異常な光景を目の当たりにした蓮夜は恐怖にすくんだ視線で与一を見つめており、
それに気づいた与一もまた、蓮夜に対し冷めた視線を向けていたのだという。

与一が自分が世間の常識の外におり、孤独な存在であると気づかされた出来事、
その最初のキッカケを与えてしまったという認識が蓮夜にも刻まれた結果、
一人くらいは彼の全てを受け止めてやる友がいなくてはやるせないではないか、と、
そういった理由でどんなことがあろうとも、与一の味方でいることを決めたのだという。


◆ゴースト
CV:小鳥居夕花 / 高森奈津美
身長:???
趣味:???
好きなこと:???
嫌いなこと:???

蓮夜率いるリグ・ヴェーダに所属している、白いフードを被った金髪赤目の少女。

普段は冷めた態度で蓮夜の行動を静観しているものの、
組織のメンバーの中でも一際冷酷かつ攻撃的な面も持っており、
一度牙を向けた相手には一切の容赦をしない。

二作目における石化の魔眼の所持者とされる人物で、同作における事実上のラスボス。
魔眼以外にも多数の能力を一度に操り、翔たちを苦しめる。

実は真の魔眼の所持者たる与一が能力によって生み出した幻体であり、
三作目では翔によって使役されるようにもなる。

四作目ではソフィーティアから直接幻体の能力を授かった翔に召喚される形で当初から登場。
この際、翔によってレナという新たな名前を授かった他、衣装も白から黒に変わっている。
ぶっきらぼうな態度こそそのままなものの、何だかんだ様々な場面で手を貸してくれる姉御肌な面が強くなっている。

クライマックスにおいては与一が召喚した二作目当時のキャラをベースにしたゴーストも登場。
レナ対ゴーストという幻体同士によるバトルも繰り広げられた。


◆ソフィーティア
CV: 荒井さん。 / 新井里美
身長:???
趣味:???
好きなこと:???
嫌いなこと:???

アーティファクトを管理する組織「セフィロト」の一員を名乗る異界の存在。
神器の崩壊をきっかけに翔たちの世界へと流出したアーティファクトの回収を目的としており、
そのために翔や都たちに協力を持ちかける。
翔たちの世界においては不気味なぬいぐるみを仮の姿として接触している。

口が悪く翔たちに対しても何かと見下すような態度ばかりを取り、
空気を読まないタイミングでの登場も多かったりするが、
要所要所ではしっかりとアドバイスを授けたり、異世界の道具を託してくれたりと、
必要に応じて翔たちに力を貸してくれる。

実は大昔にこちらの世界に流出したアーティファクトを回収し混乱を鎮め街を救ったイーリスその人であり、更に言えば危険なアーティファクトを管理する組織セフィロトの創設者。
かつて彼女は魔術の才能が無かったために、魔術が使えるものしか高い地位につけないあちらの世界では軽んじられている一人の魔術の研究者に過ぎなかった。
たった一人でこちらに散らばったアーティファクトの回収をやらされたのも、魔術が使える者の地位を脅かしかねないアーティファクトを異世界に飛ばしつつ、責任を全て押し付けようとする上位の者達の思惑からだった。
優秀な能力を発揮したアーティファクトを全て回収した彼女を迎えた者達の忌々しげな顔を見た時、彼女は思った。何故自分が魔術が使えるというだけの無能たちに従わなければならないのかと。
この時に怒りを抱きながらもアーティファクトを返却した彼女は後にアーティファクト推進派とアーティファクト廃絶派の争いを取り持ったことで『聖女イーリス』と讃えられ(本人は聖女と呼ばれるのが本当に嫌だったため『ソフィーティア』という偽名を使うようになった)、
アーティファクトを返却しなかったイーリスはあちらの世界でアーティファクトを奪い続け、何千、何万のアーティファクトと契約し誰にも止めようがない絶対的な恐怖の存在となって『災厄の魔女イーリス』と呼ばれるようになる。

四作目においてはぬいぐるみを介した精神体ではなく、
向こう側の世界にいる未来のイーリス本人と、真のオーバーロードの使い手たる、
9番目のキーパーソン=ナインと共に、今までとこれからを含めた翔たちの世界に干渉し、
イーリスを止めるための戦いに身を投じていくことになる。


◆イーリス
白巳津川市伝承で語られている、白蛇九十九神社に祀られている神様。
上述のアニメのモチーフにもなった千年前のアーティファクト流出を巡る事件を
解決に導いた存在だと語られているが…

その正体は、シリーズ通しての事件の真の黒幕。

アーティファクトを返却した善のイーリスがソフィーティアならば、アーティファクトを我がものとして力に溺れた悪のイーリスとも言えるもう一人のイーリス。
性格は正に下劣・外道の極みとしか言いようのない醜悪なもの。
無数のアーティファクトを所持し、自由気ままに力を振るう。
周囲の人間全てを格下と見なし、自身の力によってもがき苦しむ様を、
敢えて眺めることに喜びを感じるという非常に歪みきった感性を持つ。

三作目においては当初、与一の持つ魔眼の回収のために
穏やかで友好的な態度で翔たちに接触し、間接的に与一を殺害して魔眼を回収、
しかし、オーバーロードの力で枝分かれした世界に記憶が引き継がれたために自身の正体を知られて敵対。
醜悪極まる本質と圧倒的な力によって翔たちを圧倒するも、
幾度となく時を繰り返し、諦めることなく立ち向かってきた翔たちの尽力によって撤退に追い込まれる。

四作目では当初から翔たちを敵として認識しつつ、不要な犠牲を避けたいとする
翔たちの神経を逆撫でするかのように様々な形で暗躍。
最終的に白巳津川の住人全てを強制的にアーティファクト化して暴走させるという大事件を起こすも、
その激闘の末、希亜のジ・オーダーの直撃を受けて遂に世界から消滅した。


……かに思われたが、それは偽物の魂を身代わりにして自身もまたナインと同じオーバーロードの力を研究を完成させるための死んだふりであった。
数百年後の未来において完成させたオーバーロードで自身の偽物の魂が破壊された直後にまで世界を巻き戻し、協力者となった与一と共に再登場。
その場にいた翔たち全員を皆殺しにし、巻き戻った世界においても与一を介して同様に翔以外の全員を殺害するなど、
何度繰り返そうが全てが無駄と言わんばかりに精神的に翔を追い詰めていく。
しかし、その末に自身の力の本質とオーバーロードの真の使い手を理解した翔と相棒であるナイン、嘗ての依り代であった沙月など、
見下していた人間たちの尽力により、遂に未来世界及びオーバーロードが完成したという事実をばら撒いた全てのイーリスを突き止められてしまう。
そして嘗ての世界と同じく希亜のジ・オーダーの力により、今度こそ本体含めた全ての世界の自分自身の存在が消失。
引導を渡されることとなった。


+ 最重要ネタバレ
◆ナイン
三作目エピローグにおいて、未来のソフィーティアから語られた存在。
翔と魂を同じくする同一存在として世界を繰り返していたオーバーロードの本当の使い手。
翔、都、天、春風、希亜、沙月、与一、蓮夜に続く9番目のキーパーソンという理由で、
ソフィーティアからナインという名前で呼ばれている。

四作目では開始直後からソフィーティアと共にオーバーロードによって様々な世界を観測、
要所要所で翔にオーバーロードによる記憶のインストールを行うことで彼を導いていくことになる。

+ その正体とは…
画面の向こう側の世界にいるプレイヤー、それこそがナインであった。

最終決戦においてその全てを理解した翔と明確に意思を通じ合わせ、共にイーリスを倒すことになる。



シリーズ一覧



  • 1作目
この世界は、キミを「  」した物語だった――。
9-nine-ここのつここのかここのいろ

主題歌「Realize」
作詞:Sugar Lover
作/編曲:山口たこ
歌:米倉千尋

2017年4月28日発売。

+ 新しい枝を見る
最後まで明確に明かされることのなかった、1作目のキャッチコピーである「この世界は、キミを『』した物語だった――。」の空白部分は、予想の範疇ではあるが「幸せに」だと考えられる。
詳しくは新章における都覚醒シーンと、ここいろ後日談のお祭りシーンの2つを確認してみよう。

また、シナリオライターであるかずきふみさんはYoutube Liveにて、
「空白部分は新章に割と露骨に入れたつもり」
「僕なりの1つの答えは作中に入れてありますけど、僕が提示したもの以外でこれかな?と思えたらそれでもいいと思います」
とコメントしている。


  • 2作目
忘れられないこと、忘れてはいけないこと。
9-nine-そらいろそらうたそらのおと

主題歌「ソラノキオク」
作詞:rino
作/編曲:CHO-NAN
歌:米倉千尋

2018年4月27日発売。


  • 3作目
2つのカタチ、2人のセカイ。
9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ

主題歌「ハルトキ~Spring Moment~」
作詞:rino
作/編曲:堀江晶太
歌:米倉千尋

2019年4月26日発売。


  • 4作目
少女の夢――その果てに。
9-nine-ゆきいろゆきはなゆきのあと

主題歌「DEAR MY WAKER」
作詞:山口たこ/堀江晶太
作曲:堀江晶太
編曲:堀江晶太/山口たこ
歌:米倉千尋

2020年4月24日発売。


  • 5作目
選択したその未来(エダ)へ―――
9-nine-

主題歌「In FINITE Line」
作詞:山口たこ
作/編曲:椎名豪
歌:米倉千尋

2021年4月23日発売。






「……笑われても、蔑まれても」
「私は、追記・修正し続ける」
「あの日に、そう誓った」
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最終更新:2024年04月23日 23:34