たのしいざいだん(SCP Foundation)

登録日:2020/03/18 Wed 23:19:55
更新日:2023/09/14 Thu 02:25:16
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かつて、人類が恐怖に震える暮らしへと戻ることは決してないと考えられていた時代があった。しかし、最早そうではなくなった。封じ込め違反の危惧がオフィスの茶飲み話よりも重要視されていて、数千人の死者が功績ではなく悲劇として捉えられていた、そんなのは昔のことだ。今ここは、傲慢な幾人かをムカつかせた一言の代償として現実の外側へ放り出されてしまうような世界。

道理のひっこんだ世界にようこそ。とびっきりのショックと畏怖をちりばめた、苦痛と拷問でいっぱいの場所。財団は気づく者もなく破綻してしまった。能無しが取り仕切り、まともな連中は一人残らずいなくなっている。

ここは『たのしいざいだん』のせかい。



たのしいざいだん/lolFoundationはシェアード・ワールドSCP Foundation』のカノンハブのひとつである。



承前__「たのしいざいだん(lolFoundation)」って?

まず、このカノンの前に、たのしいざいだん、つまりlolFoundationについて若干解説する。

というのも、「たのしいざいだん」はこのカノンハブ以前に使われてきたスラングであり、故にそちらの意味で使われるケースも非常に多いからだ。

世界観を広げるにあたって後付されたのが『財団』という組織で、創作初期は基本的に「拾ってきた画像に怖いキャプションをつける」遊びでしかなかった。
その頃に生まれたブライト博士なんて自分自身が収容対象のSCiPなのである。財団職員たちはみなアノマリーも真っ青なレベルの奇人変人狂人の集まりであり、人外も多く、そこいらの漫画やアニメに出てくるキャラクター共が一緒に共演していた。

しかしSCPが普及するにつれてコミュニティに「内輪ノリはその時は楽しいのだが、あとから見返すとすっごくつまらないものである」とする一派が乗り込んできた。

面白おかしいのはアノマリーだけで十分だ。アノマリー同士をむやみにクロステストさせるな。職員はどんなふざけたアノマリーだろうが真剣に取り扱え。財団は真面目であらねば、世界を守るなんて出来ないだろう。エヴァンゲリオンやポータルガンはいらない。X-MENは帰れ。クトゥルフはお呼びでない……………

そんな「おふざけする財団」は長く続く面白さではないとする一派が主流となったSCP Foundationコミュニティは「たのしいざいだん」の排除に乗り出す。

排除に乗り出したあとはノリの変化についていけなかった一部古参メンバー離反して元のノリに似たようなサイトを作ったりもしている。
逆にやたら排除しすぎてシェアード・ワールドである必要性が薄れたりしたりもしたので、現代ではクロスリンクが再びなされたりもしている。



概要__カノンハブ『たのしいざいだん(lolFoundation)

ということで、創生当時のノリを保った、あるいは過剰にパロディ化した『たのしいざいだん/lolFoundation』の名を冠するだけあって、この世界観では「シニアスタッフの職員アバターたちがひたすら悪巫山戯をする」

それだけだとなにがどうカノンハブなのか分かりづらいだろうから、ある程度引用させていただこう。

昔々、Fritz(フリッツ)という名の男がおりました。フリッツは南部生まれの現実改変者で、自分が何をしていて何ができるのか理解していました。財団は、財団らしかったかつての財団は、大変よい働きで彼を封じ込めておりました。
しかし時が経ち、誰かが失敗をしたか、あるいは取引に乗ってしまいました。あるいはその両方かもしれません。いずれにせよフリッツはレベル4の知識を手に入れ、私たちが理解したと信じていたものを掘り返し、捻り曲げ、虫食いを開け、この緻密に組みあがった現実を膝で叩き割ったのです。看守たちはほとんどがその場で死にましたが、いくらかは生き残りました……ある意味では、ですが。

数人の男女が現実改変者になり、しかし自身の新たな力について気づかぬままでいました。彼らの意思は折り重なり黙示録的イベントを、そしてVK-クラス世界再構築イベントを引き起こしました。異常なものが当たり前に使われ、正しい者が悪いとされる世界への再構築を。

いまや、世界は彼らの想像力の産物に過ぎません。彼らは純粋なエゴの力で財団を、またそれ以外の世界すべてをも操っています。このたのしいざいだん(lolfoundation)には所業の結果が伴いますが、スタッフはそれが自分のせいだなどとは当然気づいていません。仮に研究員が2~300人死んだり自由の女神像が吹き飛んだりしてしても、別にどーってことありません。彼らにとってはただそう考えただけなのですから。

財団は人類を守るために影を歩く存在などではなく、要注意団体はみな、敵がほしいと思ったときにわらわら湧いてくるなにかでしかなくなっている。そして世界中の人々はおもちゃでしかない。

つまり「バカ騒ぎが大好きで自分たちが現実改変者と気づいていない高位スタッフたちが、思いつくままに世界を改変し続ける」世界である。

この文章だけ読んでも頭が痛くなるだけだろうが、古参で生き残ったメンバーが書いてるので面白く読めてしまう。
ちなみにこれのパロディが、『わるいざいだんハブ(evil Foundation Hub)』である。

シニアスタッフの暴走一覧

世界中をリンゴにする

Tale 『国王万歳!』
キング博士はリンゴの馬車に乗り、シニアスタッフも皆リンゴ、壁もスライスされたリンゴ、SCiPすらリンゴになりもはや危険性は失われていた。

…が、キング博士がリンゴの王様になることを拒絶したため、彼のオフィスがリンゴの種で埋まった以外は元に戻った。

都市でクソトカゲのロデオ体験会を行う

Tale 『ピエロを送れ』
GOCをピエロメイクしてSCP-682にロデオさせたり、
コンドラキ博士がSCP-682に乗ってエンパイア・ステート・ビルに凸ったりする。

年に一度の収容違反日

Tale 『超豪華ショー』
次々に収容違反し、テレビでその様子を放映する。
アイリスがクソトカゲを収容違反させる。

ブライト博士がヒトラーを殺す

Tale 『ブライト博士はヒトラーを殺すための時間遡行に時空間異常を使用することはもはや許されません。』

ブライト博士が時間遡行してヒトラーを殺しに行く。タイム・パラドックス待ったなし。それをヒトラーを殺したかったシメリアン博士が止めに行く。
そしてふたりとも、クレフ博士に先を越される。




とびっきりの追記と修正をちりばめた、道理のひっこんだ項目にようこそ。程よく暴走した財団を楽しんでね!

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最終更新:2023年09月14日 02:25