巨神ゴーグ

登録日:2020/08/25 Tue 22:40:00
更新日:2022/08/01 Mon 20:56:47
所要時間:約6分で読めます






SECRET だれかが ほら呼んでる 君の名前を

I KNOW はるかな時間( とき )飛び越え待ち続けたと




▲概要

巨神(ジャイアント)ゴーグ』とは1984年に日本テレビ系列で放送されたテレビアニメである。日本サンライズ規格&制作、全26話。
ロボットアニメに分類されるものの本作に登場する人型ロボットはごく一部であり、戦闘シーンもそれほど多くなく、どちらかというと冒険活劇色やSF要素が強めの作品。
主人公ロボ的な存在であるゴーグが登場したのも4話からである。
また当時のアニメでは非常に珍しく、次回予告がない。

監督は『機動戦士ガンダム』の安彦良和。安彦氏はシリーズ原案・キャラクターデザイン・総作画監督も務めている。
メカデザインは『機動戦士SDガンダム』の佐藤元と『重戦機エルガイム』の永野護が手掛ける。


▲あらすじ

地図からその名を抹消された島、オウストラル島。田神悠宇少年は亡き父の意思を次いでサモア諸島の東南2000㎞に存在するその島の秘密を探るべく、冒険の旅に出る。
巨大複合企業「GAIL(ガイル)」とギャング団「クーガー・コネクション」の襲撃をかわしつつどうにか島に上陸した悠宇達だったが、そこで謎の怪物に襲われてしまう。
その絶体絶命の危機を救ったのは、青い巨人のような謎のロボット「ゴーグ」だった。不思議な暖かさと懐かしさを感じる悠宇はゴーグと仲間達と共に、島に眠る秘密を探る冒険へと出発する。過去と未来の扉を開ける鍵を探して……


▲登場人物


☆主人公サイド


主人公。オウストラル島の秘密を研究していた田神博士の息子。父の遺した手紙を頼りに単身ニューヨークのドクター・ウェイブを訪ねて行き、オウストラル島の秘密を巡る陰謀に巻き込まれる。
何事にもまっすぐに取り組む真面目な性格で、知的好奇心が旺盛で行動力に富んでいる。

  • ドリス・ウェイブ(CV:雨宮一美)
ヒロイン。我が儘で気が強い性格で、度々悠宇を振り回したり兄を怒鳴りつけている。
本作屈指のトラブルメーカー

  • トム・ウェイブ(ドクター・ウェイブ)(CV:山田俊司→キートン山田(第18話以降)*1
ドリスの兄。考古学者で田神博士の教え子。島の謎を解くことに情念を燃やしており、そのせいでGAILに狙われている。学者としての能力は非常に高いもののその他はあらゆる面でからっきし。

  • 船長(CV:今西正男、伊井篤史(サンライズ英雄譚シリーズ代役)、堀之紀(SRW代役))
ドクター・ウェイブの友人。本名不明。貨物船の船長であるが、腕っぷしの強さと銃器の扱いに長けており、裏社会の事情にも詳しい。
機動戦士ガンダムUC』に登場するスベロア・ジンネマンのモデルになったキャラクターでもある。


☆旧島ゲリラ


  • アロイ(CV:向殿あさみ)
オウストラル旧島育ちの少年。ゲリラに所属してGAILと戦っていた。後に掟を破って悠宇達と共に新島に渡る。

  • サラ(CV: 神保なおみ(1話 - 7話)→佐々木優子(8話 - 26話))
アロイのガールフレンド。

寡黙で温厚な性格のアロイの兄貴分。

  • ホツ・マツア(CV:大久保正信)
オウストラル旧島の長老。島の伝説に残る英雄ホツマツアの子孫。


☆GAIL


オウストラル島支社長にして、創設者ロイ・バルボアの孫で3代目社長の座を約束された男。冷徹なクールガイを気どっているが、内には熱い感情を秘めている。

  • ロイ・バルボア(CV:藤本譲)
"GAIL”の創設者で野心的な現会長。ロッドの祖父で、「世の中を生き抜くための知恵」を得ることが成功の秘訣と語る。
その絶大な権力を駆使してオウストラル島に秘められた異星人のテクノロジーを我が物にすべく策謀を巡らす。
アニメと小説版で大きく異なる末路を迎える人物。


☆その他


  • レイディ・リンクス(CV:高島雅羅)
ラスベガスを牛耳るマフィア、クーガー・コネクションの女ボス。残忍で狡猾、奸智に長けており、目的の為ならどんな非道な手段も平気で行う。
実はロッドの元恋人で、今でも彼に想いを寄せている。
リンクス姓だがとは一切無関係である

  • マノン(CV:郡司みつお、坪井智浩(サンライズ英雄譚&SRWシリーズ代役))
遺跡地下に眠る異星人たちのリーダー。地球人の進化を待つためにオウストラル島の遺跡内で3万年も眠っていた。
永き眠りから覚めた後悠宇と邂逅するが、基地の一角を破壊したGAILの暴挙を目の当たりにすると地球人との共存は不可能と判断し、その抹殺を決意する。


▲メカニック


ゴーグ
オウストラル新島に眠っていた青色の巨大ロボット。名前は鳴き声からの通称。旧島の住民達からは「神の使い」と崇めていた。悠宇を助けて以降彼を守るかのように活動するようになり、島の奥底に隠された秘密へと導くナビゲーターとなる。
悠宇は頭部に搭乗している*2が彼の手で操縦されているわけではなく、完全に自らの意思で動いている。そのため悠宇の思い通りに動いてくれないことも度々あった。
装甲は繋ぎ目が見当たらず非常に堅牢であり、地球製の兵器の攻撃はおろか同系機であるマノン・ガーディアンに攻撃されても傷一つつかない、某鉄の城も真っ青な強靱さ。
内蔵武器の類は一切無く、攻撃手段はパンチやキックなどの格闘戦か岩石を投げるなど原始的。自走砲などごく一部の武器も使うが、最後は投擲したり打撃武器として使用したりする。*3
悠宇が危機に陥った際には両目が赤く光り、圧倒的なパワーで敵を殲滅する。例えこのようなエピソードにおいても

キャリア・ビーグル
元はGAILに配備されていた戦闘車両。水陸両用。
ゲリラに奪取されて以降彼らの手で運用されており、後に悠宇達の活動拠点として利用される。
戦闘用の装備だけでなく居住スペースも確保されており、物語中で足としてしっかり活躍した。

マノン・ガーディアン
マノンが搭乗する紫のロボット。正式名称は「ドークスガーディアン・レベル23 マノンタイプ」。
両肩に二丁のレーザー銃を装備した戦闘特化型。

ラブル・ガーディアン
量産型のガーディアン。大型の携行式レーザー砲が武器*4
万一のためか首の付け根に弱点があるが、判明するまでは不壊の軍勢としてGAILを恐怖させている。

クラゲ型メカ
オウストラル島近辺を回遊するクラゲに似たメカ。遺跡に近づく者を排除するようにプログラムされている。
漂着した悠宇をターゲットにしたもののゴーグによって倒された。


▲外部作出演

タカラの『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』シリーズ、サンライズ・インタラクティブの『サンライズ英雄譚』シリーズにおいて参戦しているが、
スーパーロボット大戦シリーズにおいては2015年の『BX』が初参戦。
自軍で使用できるのはゴーグ&悠宇、船長&トメニク、ロッド、ベーム、隠し要素のマノン。
ゴーグはメインパイロットがゴーグで悠宇がサブパイロットである。

ゴーグの性能は原作を反映して超スーパー系そのものと言ったところで、「マジンガーZを上回る装甲値*5」「HP・EN回復持ち」「底力とガード持ち」という文字通り難攻不落の要塞ぶりを発揮してくれる。弱点は初期段階での対空戦闘力の低さと足の遅さといったところか。
また単純な火力とは別に一片の情け容赦もない暴力的な戦闘アニメも話題に。
基本穏やかな雰囲気の作風でありながら暴走EVA初号機本気の森次を凌駕する執拗なまでの痛打のダメ押しや、
同じく極めて理性的でありながら戦いに際しては冷徹無比なマノンの姿、「ゼノンといた頃を思い出す」「マシウスの血のなせる業」と悠の奮迅を褒める台詞から
「普段は朴訥としているが怒らせるとマジにヤバい奴ら」という印象でプレイヤーには一目置かれるようになった。

またゴーグばかり目立ちがちだがGAILもアニメと同じくの巨大企業となっておりMS等ロボット型の量産兵器が飛び交う中、普通の戦車やヘリが最新の量産兵器として登場するという非常にインパクトのある光景を見せてくれる。
しかも最新型の名に恥じない高性能っぷりで、特にボスキャラが乗っているものは(ゲームシステムの都合とはいえ)戦車やヘリコプターとは思えない恐ろしいまでの堅牢さを誇っておりネタにされがち。

クロスオーバーではオリジナル勢や『ガリアン』『ダンバイン』が主だが、『ガンダムUC』との絡みもある。
また、同作のゴーグは太古の地球で先住人類を虐げようとしていたミケーネの神々から人々を守る為に立ち上がったゼウス神エルドランの仲間であり
そうした遠い過去からの遺産を受けて戦う若者たちという構図が『BX』の物語の根幹でもある。


追記・修正はオウストラル島の謎を解き明かしてからお願いします。


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最終更新:2022年08月01日 20:56

*1 キートン山田氏の名義が中途で変わっただけで、キャストが変更された訳ではない。

*2 ゲーム作品では宇宙に出ることもあるためか、胸のコックピットハッチに搭乗している。

*3 弾切れになった武器を容赦なく投げ捨ててしまうシーンでは登場人物からも「まだ使えるのに」と突っ込まれている。

*4 規格が共通のためか、ゴーグも奪って使用したことがある。

*5 無改造でも2000、マジンガーZは1900と僅かに負けている。