全知(能力)

 登録日:2020/09/09 Wed 00:47:06
更新日:2023/05/03 Wed 20:28:07
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ここでは、読んで字のごとく「全てを知る」能力及びそれを授けるアイテムについて解説する。


概要


「全能」と並んで超越者の特性の一つとして挙げられる能力。
文字通り、この世のありとあらゆる事物について知ることができる能力である。
当然、特殊能力の一つとして登場する場合は、最強クラスのチート能力として登場することが多い……が、意外と制約のあることも多く、何かしらのリスクを伴うこともまた多い。
「情報量が多すぎて、人間の脳では制御しきれない」「そもそも欲しい情報までアクセスできない」など。
また、「未来そのものを予言できるわけではない」「相手の考えていることまではわからない」などの制約が存在することもある。

なお、「全知」といっても、いろいろな基準があるがここでは「地球(あるいは作中世界)における、その時点までの全てを知りうる能力」を最低限の基準とする。
前述のように、未来視まではできない能力者も多いし、「異世界や異次元まで知る能力」などとすると逆に該当する事例がほぼなくなってしまうからである。
また、以下のような事例は取り上げない。

  • 「全知全能」として、「全能」とセットになっているタイプ
「全知」であって「全能」でないパターンはあっても、「全能」であって「全知」でないパターンはあまりなく、この場合あくまで「全能」がメインになっているケースが中心であるため。

  • 「全てを知っているかのような~」というように、単純に知識量が深い事への形容としての「全知」
単に「色々な知識を持っている」というパターンは除外し、あくまで「特殊能力・超越的能力・マジックアイテム」としての「全知」のみ取り上げる。

全知の能力者/マジックアイテム


ミトラ

古代インド~イラン地域にて信仰が発生し、その後は古代ローマによって西方世界にまで信仰が伝播した全知の神
現在ではゾロアスター教の神として知られるが、実際には更に信仰が古く千の目と万の耳を持つ契約の神と呼ばれ、契約者を常に見守り約束を違えなければ勝利を与えるとされた。
ミトラ信仰が発生した年代から考えると様々な宗教、神秘学の全知の神の元祖である。
現在、ミトラ自体の名は殆ど見られなくなっているが、仏教での弥勒菩薩ユダヤ教メタトロンキリスト教ミカエルはミトラを期限とすると考えられる。
そもそも、キリスト教は古代ローマで国教となったことで弾圧される側から一転してあらゆる信仰に成り代わる思想として扱われるようになったが、様々な信仰の基盤は以前の国教であったミトラス教からそっくりとスライドさせられた部分も多く、イエス・キリストクリスマス生まれなのはミトラがそうであったからである。


ラジエル

「エノク書」に登場する大天使。
全てを見聞きし、他の天使たちも知らない地上と天界の全てを知りうる唯一の天使であるとされる。全知全能の神の全知の部分だけを切り離したような存在とも言える。
その知りうることの全てを記した「ラジエルの書(セファー・ラジエル)」は、この世の万物が記された究極の知識書であるとされている。ただし、天使語及びラジエル独自の暗号も使われているので並みの人間には読めないらしい。
ちなみに、ラジエルの書はその後、「アダム→エノク→ノア→アブラハム→ダヴィデ→ソロモン」へと伝わったとされているが、現物の現在の所在は不明。

なお、『聖☆おにいさん』では地上にバカンスに来ているイエスがラジエルから貸してもらっている。 家電の説明書を取っておくとかさばるから という理由で。
イエス(参考書の重みに苦しむ受験生を見て)「『ラジエルの書』を貸してあげたいっていつも思うんだよ…!」
ブッダ「でもそれ蛍光ペンでチェックとかしちゃだめなやつでしょ?」

アカシックレコード

原始から現在に至るまでの全てが記録されている……とされる 何か
物質的な概念ではないので、説明は非常に難しいが、主にニューエイジ系の思想やスピリチュアルな教えなどで用いられる概念。
というか、説明する人によって具体的にどういうものなのかという解釈が全く異なってくるため、実際どういうものなのか一言で説明するのは困難。
記録されているのは、宇宙誕生から現在までの全ての事象・想念・感情であるとされており、数ある全知系の存在の中でもトップクラスに取り扱う範疇がでかい。

とりあえず、何かの創作作品で「アカシックレコード」という名前が出てきたら、「何でも知ることができるデータベース的なものなんだな」ぐらいに思っておくといいかもしれない(この解釈もまた作品によって異なるのだが……)。

宇宙完全大百科

漫画『ドラえもん』に登場するひみつ道具。
一応、あくまで未来のデータベースであり、別に特殊能力がかかわっているわけではなく前述の除外条件(単なる知識の集合体)に属するのだが、コイツは色々と例外なので紹介する。

なんと、 過去も現在も未来も宇宙全てのどんな小さな事象であろうと検索可能 というとんでもない網羅量を誇るのだ。一体どうやってデータを収集したのか謎すぎるが…。
実際、「20世紀の、東京の片隅で行われた、小学生同士の草野球の結果」なんていう必要としている人が10人ぐらいしかいなさそうなデータすら検索可能。
情報の網羅量を考えると下手するとアカシックレコード以上の代物かもしれず、全知系のアイテムとしては地味にチート級。

唯一の欠点としてはサイズだろうか。これだけ大量のデータを納めるために、なんと サーバーだけで星一個分 も使っている。むしろそれだけで納まるのがすごいが…
ただ、この欠点も持ち運び可能な端末でデータにアクセスできることから大した問題にはなっていない。

異界黙示録(クレアバイブル)

スレイヤーズ』の世界において伝説となっている書物。この世界のありとあらゆる知識が記されているとされる。
その伝説性から実在を疑う者も多いが、ゼルガディスは自分が元の姿に戻る方法がこの書物に記されている可能性に期待してクレアバイブルを探している。
また、「クレアバイブルの写本」とされる怪しげな物品が出回ることもある、ほぼ全てがいい加減なでっち上げの代物であるが、中にはガチでとんでもない知識が書かれたものもあり、実在の信憑性に拍車をかけている。

+ 以下ネタバレ
主人公リナたちが探し求めたところ、本当に存在していた。しかし、その実態は「書物」とはかけ離れており、また想像されていたものとは全く違ったものであった。
その正体は、かつてシャブラニグドゥに滅ぼされたものの、完全には消滅しなかったため異空間に残された水竜王の知識。
人間とは比べ物にならないほど豊富な知識を持っているのは事実だが、実際は「知らないことは知らない」「他人が考えていることまではわからない」という不完全なもの。
とはいえ、魔族からすればこのような不完全なものであっても、人間に余計な知恵を付けられるのは歓迎できない事態だったため、ゼロスの手で破壊されてしまい、以降はアクセス不可能になってしまった。


地球の本棚

仮面ライダーW』の主人公の一人、フィリップがアクセスできる「地球のデータベース」。
広大な白い空間に無数の本棚が立ち並ぶ光景で描写されるが、これはあくまでフィリップのイメージなので定まった形があるわけではない。

基本的に、地球上で起きたあらゆる事象を検索可能……だが、あくまで「検索できる」だけで、欲しい情報をピンポイントで出してくれるような便利機能は 一切ない
そのため、何か調べようと思った場合はまずその調べたい事象に関する基礎情報を集めて検索の手掛かりにする必要がある(作中ではこの「足で調べる」パートを相棒の左翔太郎が担当している)。
また、名前の通り、調べられる対象は「地球」限定なので異世界などの事象は調べられず、他人の異世界での行動記録などは白紙になってしまう。
さらに、何者かの手で閲覧制限もかけられており*1、全ての情報を自由に見られるわけではない……とこの手の能力としては制約がかなり多い。
閲覧制限は本編終盤で解除されている。

なお、フィリップはこれらの情報を全て読みきった訳ではない為、たこ焼きなど知らないものはごまんとある。
何故かてれびくんも置かれている。

SCP-2128

SCP Foundationに登場するオブジェクトの一つ。メタタイトルは「嘘吐きの揺り籠」。ちなみにSCP-2128自身もこう名乗っている。
質問できるのはYES/NOで答えられるものだけだが、その条件に沿ってさえいればどんな質問でも正しく答えてくれるまさしく全知のアイテム。

ただし、答えがNOだった場合質問者が焼かれ死ぬ という些細なデメリットがあるが。

また、コイツ自身に何かしら自我のようなものも確認されており、流石にルールに反してYES/NOをひっくり返すまではしないが、
あんまり不愉快な質問をするとひねくれた解釈をして無理矢理NOと答えてくる ことまである。

正直、メリットを鑑みても癖が強すぎてあまり頼りたくないタイプのアイテムである。

……それでも、「Dクラスを消費するだけでどんな質問でも答えてくれる」というメリットは捨てがたいため、財団はなんとかコイツを有効利用しようと悪戦苦闘している。

天の知識書

ACMA:GAME』に登場する制作者不明の謎のアイテム。海底遺跡に眠っていたが、この遺跡の製作者含めて全てが謎の存在。
「書」であるが、実際には黒い長方形のよくわからない物体であり、開くことはできない。
素手で持った生物に、この世の全ての知識を授ける。
原則地球上で起きている全てを知ることができるが、「他人の考えていること」までは分からない。
その為、指定の人物の今までの行動や発言等も知る事が出来るが、何故その行為をしたかまでは不明。
また、何かしらの理由で知識書を失うとそれ以降に起きた事象についての知識は得られない。
他にも、作中に登場する悪魔がアクマゲームの際に発生させる「閉鎖空間」は超常的な力で隔離されている事もあってこの書の知識の範囲外となっている。
その為、知識書を持つ人間にばれずに相談する場所としても利用された。

上記の通り、個人レベルの行動まで含めた膨大な情報が手に入る為、 流入するすさまじい知識量に耐えられないと脳が沸騰して即死する というすさまじいデメリットがある。
というか、作中でこれに耐えた人物は一人しかない。
ちなみに「生物」であり、「人類」に限らない模様。ただし、どのみち人類以外だと耐えることは不可能な模様だが。
こういったデメリットがある為、上記の一人以外は直接触れる事のないように扱っている。
また、膨大な情報によって行動指針等が変わってしまった為か、上記の一人は人格が元の人物のものとはかけ離れてしまった。

叡智の書

Re:ゼロから始める異世界生活』に登場する魔女、エキドナが持つ書物。
この世の全てが自動的に記されていく歴史書のような書物で、読むとその内容の全てが勝手に頭に入ってくる。
「知識欲の権化」である「強欲の魔女」とされる彼女らしいマジックアイテム……なのだが、 エキドナ本人はこの本をあまり好んでいない
理由は、あくまで彼女は「知ること」を求める魔女であり、全てを「知っていた」状態にする叡智の書は興冷めでしかないため。
彼女自身の権能が勝手に作り出した副産物のようなものであるらしい。

なお、こちらも 常人が読むと脳が焼き切れて廃人になる というすさまじいデメリットがあるため、実質エキドナ以外には読むことができない。

大賢者

『転生したらスライムだった件』に登場するユニークスキル(個の欲望や願望を形にした強力なスキル)。主人公:リムルには「だいけんじゃ」、異世界語では「エイチアルモノ」と呼ばれている。
下位にエクストラスキル「賢者」、同種に好奇心をトリガーとする「究明者(シリタガリ)」等が存在する。
後に「智慧之王(ラファエル)」「虚空之神(アザトース)」へと進化する。
主であるリムルに対して淡々と応答する。「告。」など、一言置いてから喋る。

権能の一つである「森羅万象」によって、世界の隠蔽されてない事象の全てを網羅することが可能。リムル本人が知らない情報を取得することや最大効率で結果を得るにはどうするかの提案をしてくれる。
言わばスキル・アイテム合成の万能レシピ。他にも思考加速などの知能関連の機能を包括する。
一方で検索能力に限界があり、『リムルが知り得ない事柄』に関しては情報が開示されない。また効率優先であるがゆえに状況に関係ない知識を参照して答えを導き出すことが苦手。

本来スキルに自我などあるはずがないが、リムルの問いかけに返答するために自己改造するなど、明らかに最初から自我らしきものがある。後に「神智核(マナス):シエル」としてスキルから独立する
漫画版の描きおろし小説にて、影で度々サボるヴェルドラをしごきまくって働かせていることが判明。また、イフリートもスパルタで育成している。
リムルに無断でスキルを消費して進化に当てていたりしているが、行動原理はあくまで『リムルの為』で一貫している。
そのため、『リムルに使えないと思われるぞ』と言われた時は動揺している。

賢者の石

『ヴァルキリー・プロファイル』に登場するアイテム。
レザード・ヴァレス曰く、1億ページある辞書であり、情報の導き方を知らないと持て余してしまう。
スタッフロールから放置した際に流れる会話にて、レザードがこれを身代わりにすることで世界のリセット(ラグナロク)から生き延びたことが判明する

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に登場する神々。
超越存在(デウスエア)とも表される彼ら彼女らは神界では全知全能であったのだが、地上に降臨するにあたって全能の力である「神の力(アルカナム)」を封印している。
したがって作中に登場する神々は一柱残らず全知零能の存在となっている。

鈴木太郎

麻耶雄嵩の小説『神様ゲーム』『さよなら神様』に登場する転校生の少年…として現れた世界を創造し人々の運命を定めた神様
何だかなな自称から『神様ゲーム』では最初そう言われた主人公も信じていなかったのだが、その力は本物で、『さよなら神様』では初っ端から事件の犯人を一発で予言する神の全知を披露している。
…但し知っていて答えに嘘は無くても事件の詳細や動機まで詳しく説明する程親切ではないため、鈴木の言葉を聞いた2作それぞれの主人公はそのせいで大いに惑う事になる。


全知/Omniscience

Omniscience / 全知 (7)(青)(青)(青)
エンチャント
あなたは、あなたの手札から呪文を、それらのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
Magic the Gathering遊戯王OCGにしてしまうエンチャント。適切に運用できるデッキであれば「出せば勝ち」と言っていい。
どんな重い呪文も唱え放題になるのだが、まずこれ自体が10マナと非常に重いため、普通のデッキであれば他の手段で勝利を目指した方がよほど早い。
他にも「マナコストを支払わなくてよい」なのでコストにXを含む呪文をX=無限大で唱えるようなことはできない、唱えるコストを払わないだけなので起動型能力のコスト支払いは通常通り支払わなければならない、手札から唱えたとき限定なので墓地など手札以外から唱えた場合は踏み倒せないなど、
全知であって全能ではない弱点も多々ある。その辺りはデッキ構築の時点で墓地を使わない、X呪文を入れない等工夫しておくのが良い。
主戦場はレガシーで、《実物提示教育/Show and Tell》で《全知》を高速設置、その後《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》で撲殺したり、ライブラリトップに《引き裂かれし永劫、エムラクール》を置いて《蟻の解き放ち/Release the Ants》で無限ダメージを狙う【全知実物提示教育(オムニテルとも言われる)】が一定の地位にいる。

すべてをしるもの

FINAL FANTASY Ⅴ』に登場するボスの一角。
二つの塔からなるフォークタワーのうち、魔の塔で待ち構えている。
魔の塔だけに多彩な魔法を扱ううえに、こちら側も魔法で攻撃せねばならず、通常攻撃などを使うと「リターン」で戦闘そのものをなかった事にされてしまう。(反対側の力の塔で待つミノタウロスとの闘いでは、逆に魔法が封じられる。)
実はそのミノタウロスより物理攻撃力が高く、うかつに「バーサク」などをかけようものなら圧倒的な暴力でボコボコにされかねない。レベルを上げて物理で殴ればいい
「リフレク」等の普遍的な魔法対策がそのまま効いてしまうため一部では名前負けしているなどの声も聞かれるが、あるいは彼は「自分が負けなければならない存在であること」までも知ってしまっていたのかもしれない……。

神帝ブゥアー

マップス』に登場する銀河伝承族の長。
どこかの宇宙が滅亡を迎える際、消えゆく宇宙のことを覚えている存在として作り出された記憶媒体。
無数の宇宙の誕生から終焉までの記憶を行う果てない旅を行っていたが、12,450,080,000,270番目の宇宙において記録の維持コストが賄えなくなることが発覚。
前の宇宙で記録した情報をもとに行ったシミュレーションと実際の前の宇宙の観測結果の間に差異が見られなかったことから、ある程度情報を集めた段階で記録を切り上げ、宇宙の全質量をエネルギーへと変換、残りはシミュレーションで済ませるように方針を切り替え、それ以後宇宙を食らう災厄へと変貌を遂げた。
銀河伝承族とは効率よく情報を集めさせるための情報収集端末であり、役目を終えると生体記録装置としてブゥアーの一部となる運命だった。
こうした事実を知ったことで反旗を翻したのが銀河伝承族の反乱軍であるが、同時に彼らはブゥアーを「訪問者のいない図書館」と見なしており、ブゥアーの支配権を得ることで情報として記録された無数の宇宙を永遠に支配することをもくろんでいる。
最終的にブゥアー、反乱軍ともに十鬼島ゲンによって倒されるが、倒される直前にブゥアーの一部が同型並列対話式プログラム・ズザンガディクスとして脱出、自らを打ち倒した十鬼島ゲンのコピーを新たなブゥアーの核とすべく活動を開始する。

情報惑星ファウンデーション

『クロノアイズ』に登場する惑星大の巨大データベース。
西暦311世紀、地球から銀河系の中心を挟んで反対側、10万光年の距離にある二重連星。大きいほうの人工惑星がデータベースの本体、小さいほうは訪問者向けの繁華街兼宿となっている。
なぜ10万光年も離れた場所にデータベースがあるのかと言えば、この時代の地球人はタイムワープを併用した超光速航行を実現しているのに対し、「時間犯罪などの理由で歴史が書き換わった」というタイムパラドックスという「情報」は相対性理論により光速でしか伝わらない。すなわち定期的に地球とファウンデーションの情報を確認しあうことで、タイムパラドックスの発生を感知することができる。
全知のデータベースが知の蓄積および閲覧以外の目的で使われている珍しい例。
その実態は「歴史は改変しようとすると分岐して並行世界が生まれるのでタイムパラドックスは起らない」という真実を隠し、「タイムパラドックスは発生しうるがクロノアイズの取り締まりにより歴史は守られている」という偽情報を311世紀人に知らしめるための偽装。その気になれば311世紀人1人1人が神として崇められる世界を持てる程に歴史はたやすく分岐してしまうため、それを予防するのが真の存在理由である。

真理計(アレシオメーター)

フィリップ・プルマンの児童小説『ライラの冒険』に出てくるマジックアイテム。
羅針盤に似た形状で世界に6個しか現存せず、そのうち主人公ライラが持つのは小型で懐中時計にも見える。
文字盤に当たる部分には木やイルカ、砂時計など様々な絵が描かれており、針は竜頭で調節できるのが3本と、それとは別にふらふらと動いているのが1本ある。
名前の通り、訊けばローカルな事でも未来の事でもその真実を教えてくれる。
また本作は多数のパラレルワールドを巡る世界観である都合上、異世界の事すらも教えてもらえる。
更にただ機械的に答えるだけでなく持ち主の益まで考慮してくれるなど、割と融通も効いてくれる。
(例えばとある小人たちによる監視の目に付き纏われた時に「どうやったら逃げられる?」と訊くと「やめておけ 後々助けになるから」と教えられたのだが、実際とある場面では彼らの交渉術により窮地を脱している)
最大の難点は扱い方。このアイテムの本質を一言で例えるならば『 100%当たるタロット占い 』。
訊きたい事を思い浮かべながら3本の針を調節すると残りの1本が特定の絵柄を順に指し示してくれるのだが、タロットカードよろしくそれぞれの絵柄にはいくつもの意味があり、それらの組み合わせから答えを正しく解釈できないとならない。
例えばライラは敵の目を逃れながらジプシーたちと船で航海していた時に甲板で「とりあえず今は何に気をつけたらいい?」と訊いたのだが、指し示された『トカゲによく似た爬虫類の絵』が何だか分からず放置してしまう。
その直後、彼女は敵の放っていた虫型スパイロボットにより居場所を発見されてしまう。
実はこのトカゲのような爬虫類の正体はカメレオンで、周囲に擬態できる事から『空気』の意味合いを持つ。
要するに真理計はずっと「空に気をつけろ」と警告し続けていたのである。
とある理由で最初から直感的に扱えたライラですらこんな事があったくらいなので、本来ならば読み方を覚えたごく限られた人物が膨大な解説書とにらめっこしながら解読していかないととても扱えないのだ。



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最終更新:2023年05月03日 20:28

*1 主に園崎やミュージアム関連の情報。彼の素性と境遇を考えると組織として不利だからという理由ではなく彼への心配、心遣いという可能性が高い。(そもそもフィリップが探偵としてこの能力を活用すること自体ミュージアムの想定外である)他にも何故か閲覧不可な情報があり、こちらは当事者に直接接触することで閲覧可能。