Surviving Mars

登録日:2020/09/26(土) 23:05:30
更新日:2022/09/12 Mon 02:04:28
所要時間:約 22 分で読めます



「Surviving Mars」は2018年に発売された火星開発シミュレーションゲーム。開発はHaemimont Games、販売はParadox Intaractive。
国家、あるいはなんらかの組織の後援を得て、火星において継続的に人が暮らしていける環境を作り上げることが目的となる。
発売当初はゲームバランスの悪さから評価は芳しくなかったが、度重なるアップデートやDLCにより、バランスが改善されて現在はこの手のシミュレーションゲームとしては比較的手軽に遊べる作品としてそれなりの評価を得ている。
このページでは2020/08現在の環境に基づいて記載する。

目的

火星に入植者を招き、彼らが世代を重ねていくことが目的となる。
この手のゲームにありがちなこととして、明確な「ゴール」は存在しない。
その代わり、ゲーム中の目標として「マイルストーン」と「ミッション」がある。また、Steamの実績なども目標となるだろう。

マイルストーン

ゲーム中に達成するべき全体目標。マイルストーン(里程標)の名の通り、これを達成することを念頭にゲームを進めていけば、自然にゲームを展開することができる。
ただし、マイルストーンを「達成」するためには他の競争相手より先に達成しなければならない。
達成すると研究点とスコアが手に入る。

ミッション

スポンサー(後述)ごとに定められた5つの目標。
マイルストーンと違い、狙わないと達成できないものも多い。
達成するとプレハブや特別な入植者などといった形で報酬が手に入る。

簡単なゲームの流れ


  • 火星に着陸。周囲の地形を探索すると共に、コンクリート、金属、水といった資源を回収。電気、燃料、空気を生産できるようにする。

  • ドームを作成し、入植者が生活できる環境を整える

  • 入植者を招いたら入植者がより快適に過ごせるよう環境を整えつつ、入植者を使って金属やレアメタルの採掘を行う。

  • 軌道に乗ってきたらドームを増やし、技術研究を進めつつポリマー・機械部品・電子部品を生産できるようにする。

  • 最終的には「不思議」の完成や火星のテラフォーミングを目指す。

スポンサー

火星開発を支援するスポンサー。それぞれに様々な特徴と固有のRCカーや施設を持っている。
国家が多いのだが、中には企業やよくわからない団体も。

アメリカ

我らがUSA。大抵のゲームで強国扱いだが、このゲームでも完全初心者向けの国際火星計画を除けば最も難易度の低いスポンサーとなっている。
これと言った分かりやすい特徴はないのだが、その代わりと言うようにあらゆるステータスが高い。
また、特別施設のメガモールは単独でほぼ全ての植民者の要求を満たせるお手軽施設である。
深く考えずとも強く、ごり押しがきく。まさにUSA。

中国

4000年の歴史を誇る大国。戦略ゲームなどでは大体ソ連がやってくる人海戦術を、このゲームでは中国がこなせる。
具体的には初期の入植者数が最大な上に、倍速で入植希望者が増える。更にシャトルで一度に送り込める入植者数+10という念の入れよう。
人海戦術で一気に火星を開拓しよう。
特別施設の太極拳庭園も開放型運動場の上位施設と言っていい性能の高さで、非常に使いやすい。

スペースY

モチーフは宇宙ベンチャーの有名どころ、スペースXだろう。
打ち上げ事業に邁進していることを表してか、初期所持のシャトルが5基とえらいことになっている。
また、上位資源を輸入する場合半額なのも嬉しい所。
特別施設が単にでかいソーラーパネルでいまいちメリットを感じづらい所と、初期入植者の少なさが泣き所。

ニューアーク教団

恐らくトップクラスの際物スポンサー。火星を新天地として地球脱出を目指す教団。
その特性上全員が「信心深い」と特性(士気+10・自殺しない)を持っている上、子供の誕生率が倍と安定的に火星上で活動する上での強みを持っている。
その代償と言うかのように、よりによって初期研究力が0。100のスポンサーはそこそこあるのだが0はここだけである。最初は全く研究が進まないので外注をしたいが初期資金も最低なので中々に辛い。
水耕農場の効率半減というデメリットもあるのだが、これに関しては農場を作れるようになれば問題はない。問題はどうやってそこまで早く研究を進めるかである……。

パラドックス・インタラクティブ

まさかのパラド。
スポンサー特性としては正直弱小で見るべきところはない。どころか、シャトルの燃料が余計に必要と言う弱点まである。
が、唯一にして最大の強みは「ブレイクスルー」技術が他のスポンサーより多く獲得できること。
ブレイクスルーはゲームバランスを一変させる強力な技術(も含まれている)ので良い技術を引き当てることができれば格段に変わってくる。
要するに運頼み?まあ、そうね……。

日本

RCカーやドローンの費用及び重量が半分、日本専用のワスプドローン、セクター探査だけで研究点が入る、あらゆる専門家は専門分野での効率が通常より上がる、とこれでもかと「技術立国・ニッポン」を表したボーナスの数々がある。
の割にはスポンサーの研究力100しかないって?知ら管
そんな日本の弱点は全スポンサー中最低の初期入植者数。おまけに、入植希望者数の増加速度にもペナルティを背負っている。島国日本の人間は火星入植は他人事らしい……。
マンパワーをどう確保するかが最大の問題点。ただ特別施設の「自動金属採掘機」のおかげで金属の発掘には人員を必要としないため、その辺りも序盤の展開上のアドバンテージにはなりそう。

資源

ゲーム中にはキューブという形で保管・移動ができる資源が9種類(下級資源5種類・上級資源4種類)と、専用の貯蔵施設でしか貯められないグリッド資源が3種類、さらに基本的には廃棄物である「廃棄岩」が登場する。
資源は地面に直置きも可能だが、貯蔵スペースを作成しておくとドローンなどが自動的にそこに運んでくれるようになる。
グリッド資源は専用の貯蔵施設を作らねばならず、生成施設と消費施設(と貯蔵施設)を専用のラインで繋ぐことで必要なリソースの配分を行うことができる。

コンクリート

多くの建造物を作るのに必要となる物資。
序盤から大量に集められるため基本不足はしないが、一度に大量に消費すると供給がおっつかなくなることも。
マップ上の硫黄鉱床にコンクリート採掘機を設置することで生産できる。コンクリート採掘機は人員を必要としないため、大体ゲーム最初期に設置することになるだろう。
終盤には廃棄岩処理装置で廃棄岩をコンクリートに変換できるようになる。

金属

これまた多くの建造物を作るのに必要となり、またメンテナンスのためにコンクリートより必要とされる。
序盤は地表に落ちている金属を回収して使うことになる。ドローンの指揮範囲にあるものはドローンが自動回収してくれる他、RCトランスポーターに回収させてくることもできる。
いずれ地表のものは枯渇するため、その前に発掘体制を整える必要があるだろう。金属採掘機は人員がいないと動かせないため、レアメタルの次ぐらいには設置したい。
また、金属からドローンや機械部品を作成することが可能。

レアメタル

各種希少金属。序盤の主な使用目的は地球に売りつけて資金を稼ぐことになる。
レアメタル採掘機を動かすには人員が必要なので、初期入植者にとってこれが最初の目標になるだろう。
また、レアメタルからは電子部品を作成できる。

食料

入植者を生かすための物資。地球からの輸入頼りでは追い付かないため、早めに火星で生産できるようにしたいところ。
各種食糧生産施設に人員を割り当てれば生産でき、その際概ね水を消費する。

種子

火星の緑化に必要となる。テラフォーミング自体がエンドコンテンツじみているため、序盤は必要ない。
各種食糧生産施設で食料の代わりに生産できる。

燃料

ロケットを飛ばすための燃料。序盤は何かと地球から物資を搬入せねばならず、また人員を送ってくるのもロケットであるため、ロケットを送り返すための燃料の精製は序盤から行うことになる。
中盤以降ロケットを飛ばす頻度が落ちてきても今度はシャトルの運用に必要となるため、あまり必要性が下がることはない。
燃料精製所で水から作成でき、ポリマーを作成するのにも使用される。

ポリマー

いわゆる「ポリマー」ではなく、各種化合物を指していると思われる。
ドームの建設など、それなりの施設の建造・維持に後述の機械部品・電子部品と並んで必要とされるため、これらの自給自足を可能にすることが当面の目標になるだろう。
ポリマー工場で水と燃料から製造できる。

機械部品

機械的な動作を要求する建造物の制作・維持に要求される。
機械部品工場で金属から製造できる。

電子部品

電気的な動作を要求する建造物の制作・維持に要求される。
電子部品工場でレアメタルから製造できる。

廃棄岩

地中から資源を採掘する際に副産物として生成される。
序盤は利用方法がないため、廃棄場という専用の保管場所を作ってそこに貯めこんでおくしかない。
終盤になればコンクリート精製所でコンクリートに変換できるようになるほか、スポンサーによっては別種の資源に変換できる。
また、テラフォーミングで大気のパラメータを上げるために燃やすことにも。

電気

現代文明の基盤にして、このゲームでも重要なリソース。
ほとんどの施設は稼働に電気を使用するため、電力のマネジメントは序盤から重要となってくる。
いくつかの発電施設によって電気を生成でき、蓄電器に一時的にためておける。電線で各施設と発電施設を繋いで、電力の供給を行う。

太陽光発電
ソーラーパネルで発電する。最も安価だが、昼の間(1solの2/3)しか発電できないのがネック。蓄電池は必須。
また発電力を強化するアップグレードがないため、とにかく大量に並べる必要があるのが辛い。
逆説的に言えばとにかくコストが安いため、急場しのぎにはもってこい。
物理学技術の「Dust Repulsion」でメンテコストをさらに下げられるのもそれに拍車をかける。

風力発電
風の力で発電する。その性質上、より風の強くなる高地では一層発電力が高くなる。
また、砂塵嵐の中でも発電してくれるのも魅力。羽を「低重力タービン」技術で獲得できる「ポリマーブレード」にアップグレードすれば、さらに発電力アップ。
難点はメンテナンスに金属だけでいいソーラーパネルと違い、風力タービンは機械部品を必要とすること。つまりランニングコストが高い。
そのため風力オンリーは厳しいので、ソーラーパネルと併用していくことになる。

スターリング発電機
小型でパワフルという非の付け所のない発電装置。ぶっちゃけ、可能ならこれだけで揃えたいぐらい有能。
そうもいかない理由が二つあり、一つは「スターリング発電機」の技術を開発するまで火星では生産できず、地球から輸入するしかないこと。
もう一つはコストが馬鹿高いことである。大量輸入するにはお値段がネックだし、製造しようにもポリマーと電子部品を大量に使うこの発電機は決してお安くない。
ただし、閉殻状態ならばメンテ不要、という強みがある。また、外殻を開けば発電量が倍になるため、緊急時に役に立つ。

核融合発電
人類の夢である核融合発電。
製造コスト、ランニングコスト共に安くはないが、一機で大型ソーラーパネル40基分、外殻解放状態のスターリング発電機10基分の発電量は別格。
ただ、資源だけでなく運用の人員も必要なところがネック。安定して動かせるのはゲームがそれなりに進んだ後だろう。まあそもそも「核融合」の技術を開発しないと作れないのだが。
もしも稼働人員が不要になる「永久核融合」の技術を手に入れたなら、以降発電機はこれがメインになるだろう。残念ながらこの技術が手に入るかは運次第だが。

人工太陽
Wonder(不思議)の一つ。膨大な資源を必要とし、一基しか作れないが核融合炉20基分の発電量+人員不要は圧巻。
これが完成すればほぼ電気の問題は気にしなくていい状態になる。
副次効果として、人工太陽から一定距離にあるソーラーパネルは夜でも発電するようになる。

蓄電器
一時的に電気を貯めておける施設。ソーラーパネルと併用して夜間に電力を供給したり、ドームなどに隣接させておいて送電網にトラブルがあった場合の補助電力としたり。

原子蓄電器
今いちどういう仕組みか謎の蓄電器。
なお核融合発電と同じく、別にメルトダウンの危険はない。
「原子蓄電器」技術の開発で製造できるようになるが、大きい蓄電池という以外は特に差はない。

燃料の精製及びドームのライフラインが主な使用方法になる。
そのため、最序盤からずっと重要なリソース。地下水脈が早々に見つかればいいのだが、そうでない場合必要な水資源の確保は割と難儀することになる。
ポリマー精製に回す猶予があるかは状況次第か。
人工太陽の稼働時に一度に大量に必要になるので、それまでに必要量は貯めておきたいところ。
テラフォーミングにおいても大量に必要とされるが、それを賄えるのは多分結構先になってから。

水分凝結機
大気中の水分を凝結させて水を取り出す装置。どこでも使えて半永久的に水資源を取り出せるのが魅力だが、その特性上複数の水分凝結機が近隣にあると効率が落ちるためある程度離して設置しないといけないことと、何より効率は決してよろしくない。
しかし、とりあえずこれ一基と燃料精製所があればシャトルを再度飛び立たせるための燃料は作れるため、デフォルトのシャトルの積荷には積んである。実際初期配置の近くに水がないこともあるしね!
万が一水資源が枯渇した場合、ガチでこいつが生命線となる。
意外なことにメンテのコストは結構安い。

地下水採取機
水脈から水をくみ上げる装置。どの程度くみ上げられるかは水質によるが、概ね水分凝結機よりは効率がいい。
難点はもちろん水脈の場所に依存することである。とはいえ水分凝結機オンリーだと色々きついので(特に電力消費)、頑張って水脈を探そう。
その性質上廃棄岩が大量に出るのもやや悩みどころ。

貯水塔
水を蓄えておける装置。
地下水採取機からの採取はグリッド全体の消費量を見て自動調整してくれるのだが、万が一に備えてドームの近くには用意しておきたいところ。

大型貯水槽
文字通りけた違いの貯蔵量を誇る貯蔵施設。
「巨大貯蔵庫」の技術を開発しないと製造できないが、これに満量にしておけばグリッドにトラブルが発生しても暫く凌げるほか、人工太陽の稼働時の必要量も賄えるだろう。

酸素

人の生存の為に必須となる気体。火星は二酸化炭素が多いため、なんとかしてこれを生成しなければならない。
……という感じで重要ではあるのだが、逆説的にそれぐらいしか使い道がないため、ゲーム中はあんまり意識されないリソースでもある。
ちなみに水と酸素はいずれも「パイプ」で繋いで供給するのだが、水と酸素でパイプを分ける必要はなく、共用できる。

MOXIE
二酸化炭素から酸素(と副産物の一酸化炭素)を生成する装置。
実用的に酸素を生成する方法はこれのみである。(一応農場などでも副産物として酸素が生成されるが、さすがに賄いきれない)
MOXIE一基で結構な量の酸素を作ってくれるため、後は様子を見ながら必要に応じて作っていくことになる。

酸素タンク/大型酸素タンク
酸素を貯蔵しておける装置。パイプラインに損傷があった時のリザーブが主な用途、というかそれ以外に作る意味もないため、ドームごとに近傍に配置しておくのがベターか。

RCカー/ドローン

プレイヤーの火星開発をサポートしてくれる無人機械群。
RCカーは原則として個別にプレイヤーが指示を出すのに対し、ドローンは周辺の状況から自動で作業を行ってくれる。
RCカーは以前は電力が必要だったが、今のバージョンでは電力不要、メンテナンスフリーで無限稼働してくれるありがたい存在になった。たまにイベントや災害でぶっ壊れるが。
スポンサーによっては上位バージョンともいうべきRCカーが用意されていたりもする。

RCエクスプローラー

惑星上に現れるアノマリーを解析するためのRCカー。アノマリーの解析によって、新技術や研究ポイント、特殊なイベントなど様々な効果を受けられる。
逆説的に言うとアノマリーがない時には仕事がないわけだが、ロボット工学の「エクスプローラーAI」を研究することで、アノマリー解析をしていない場合研究ポイントを生み出してくれる。

RCコマンダー

ドローンの司令塔として稼働できるRCカー。
扱えるドローンの数も効果範囲も固定式のドローンハブに比べて劣るが、自由に移動させられるため、必要ならば遠隔地でも運用しやすいのが魅力。

RCトランスポーター

物資を大量に運搬できるRCカー。
ドローンが1個1個運ぶところを一度に30個(必要技術を開発すれば45個)も運べるのは魅力。
序盤は特に遠くにある金属資源を回収してくれるのに役に立ち、中盤以降は活動領域を広げるに際して外縁部に資源を送り届ける役目をはたしてくれるだろう。

RCドーザー

DLC「GREEN PLANET」で追加されたRCカー。RCカーの中では唯一、技術開発で解禁される。
地形改善(でこぼこの土地を整地したり、崖を坂道にしたり)を行えるのが強み。
ただ同じことはドローンでも行えること、また無理に坂道を作るよりトンネルを使った方が楽なので正直優先度は低い。

ドローン

シャトル・ドローンハブ・RCコマンダーの指揮下で作業を自動で行ってくれる小型ロボット。
自分の行動範囲下の資源を集めてしかるべきところに持って行ったり、施設の建設・メンテナンスなども務めてくれる働き者。
ドローンの数はそのまま作業効率に直結するため、それなりに増やしていきたいところ。
スポンサーが日本の場合のみ、通常のドローンより高性能で飛行可能なワスプドローンを使用する。

シャトル/ポッド

火星入植を始めたばかりの時は何かと物入りで、地球からの支援がなければやってられない。
その物資や、また火星への入植者を運んでくるのがシャトルである。
実際、ゲームは火星開拓のための物資や資材を積んだシャトルが火星に降り立つところから始まる。
このシャトルは地球と火星を往還し、火星から打ち上げるためには燃料を満タンにする必要がある。
その際、レアメタルも積み込んで地球で売り払うことが可能。資金を稼ぐ重要なファクターとなる。
シャトルは何気に強化する技術が多く、必要な燃料を軽減したり、ペイロードを強化したりできる。
ちなみにシャトルは初期から持っているものの他にも買ったり造ったりもできる……が、買うには高価であるし、造れるのも結構後半と容易ではない。

急ぎ物資が欲しい場合は、ポッドで送り込むことが可能。一基辺り幾らか資金がかかるが(とは言えシャトルに比べると格安)、シャトルの倍のスピードで地球から物資を送り込める。
ただしペイロードはシャトルに比べて格段に低く、おまけに使い捨て。基本は緊急時の使用になるか。
スポンサーが「ニューアーク教団」の場合のみ、ポッドで植民者を送り込める。

ドーム

火星への入植者が住むことの出来る特別な場所。まずはこれを造り上げて入植者を招くことが目標になる。
安定して維持するためには電力・水・酸素が必要量供給され続ける必要があるため、合わせてそれらの供給体制も準備しなければならない。
ドーム内には住宅や仕事場の他、入植者の娯楽施設や食料供給のための農場も必要。
また、ドーム外には採掘施設や一部製造施設なども建造できるが、ドーム外への移動は入植者の正気を削るためそれらのケアも考えなければならない……と、中々大変。
ドームは初期は基本的な小規模ドームが建てられるだけだが、研究が進むとより大型のドームが建てられるようになる。
また、複数のドーム間を通路で繋ぐことも可能だが、入植者は際限なく通路を通っていってくれるわけではないため、限度がある。

入植者

ドームに住み、様々な作業に従事する人。一人一人専門分野と各種特性を持っている。……もっとも、個別マネジメントなぞやっとれるのは最序盤だけなので、後は大体自動管理に任せることになるだろう。
歳を取ればやがて働けなくなり、死んでいく。そうなる前に安定的に出産数が上回るようになれば、火星入植は成功したと言えるのではないだろうか。
入植者は他に変動パラメータとして健康度・正気度・快適度・士気の4つのパラメータを持っている。

健康度
その入植者がどの程度健康か。住宅で休んだり医療施設にかかることで回復し、日々の活動で減っていく。0になれば当然死ぬ。
通常そこまで意識されるパラメータではないが、一部イベントや何らかの理由でライフラインが絶たれると笑えるスピードで低下していく(笑えない)。

正気度
どの程度正気を保っているか。別にSAN値チェックのようなことではないのだが、やはり火星という過酷な環境は人の気力をすり減らすのだろう。
極端に低下すると不利な特徴が付くようになり、0になると自殺する。(そして「正常ではない死」は他の入植者の正気度を削るという負の連鎖)
住宅で休んだり医療施設にかかることで回復し、災害やドーム外での活動で減っていく。快適な生活が送れる「スマート住宅」であればより効率よく回復させられる。

快適度
どの程度ドームでの生活を快適と感じているか。基本的に各入植者は3つ前後の「欲求」を持っており、それらが満たされると上昇し、満たされないと減少する。
また施設ごとに快適度の上限があるため、快適度の上限が高い施設を建てたり、快適度の上限を上げる改良を行ったりすることも大切となる。
この快適度が一定以上でないと子供が生まれず、0になるとアースシックになって地球に帰ろうとしてしまう。

士気
どの程度やる気に溢れているか。働く施設での労働効率に関係する。

技術

研究力を費やして、新技術を開発することができる。得られる恩恵は新しい施設、施設の強化などが主。
技術は5系統+1系統(GREEN PLANETで追加)に加え、ブレイクスルーという特別な技術群がある。
各系統について今現在で研究できる技術を一つ研究すると、新しい技術が研究できるようになる、という仕組み。
初期は各系統ごとに1つしか研究できる技術がない(スポンサーがヨーロッパの場合のみ2つ)が、アノマリーの解析などによっても増えていく。
この手のものとしては少々変わったことに、順番的にどの技術が開発できるか、という要素に多少のランダム性がある。
具体例を挙げると、工学系技術の場合、「発展型火星エンジン」「廃棄手順」「燃料圧縮」「低重力高層建築」「低重力水素化合成」という5つの技術は1番目から5番目に登場するのだが、どの順序で現れるかは分からない。
ゲームを始めた時に研究できる技術が「発展型火星エンジン」であることも、「低重力水素化合成」であることもあり得るわけである。
このため、分かりやすいテンプレ的な技術の取り方は存在しないことになる。(ある程度ターニングポイントとなりうる技術はあるのだが)

研究力自体はスポンサーの初期値に加え、ドームに研究施設を建ててそこで入植者を働かせることで増えていく。また一部技術などで上昇するほか、資金を投入して外部委託することで一時的に増やすことも可能。

生物工学

動植物の育成や人間の生存環境に関わる技術。
全般に水・酸素・食料の生成や住居の快適性に関する技術が多い。
かと思えば「ホログラフィックスキャン」(子供の誕生率上昇)や「幹再生技術」(老年となる年齢や老衰死となる年齢を上げる)など割とダイレクトに入植者そのものに関わる技術も。

工学

各種工学的技術ということで、シャトルやドーム、貯蔵施設に関する技術が多い。住居そのものはこっちの分野。
シャトルの燃料消費を減らす「発展型火星エンジン」は早めに欲しい技術。また、より大型のドームを建てたり、各施設の建造/メンテナンスコストを下げる技術もあるため、とにかくコンスタントに研究していくことが大事となる。
最後までたどり着けば夢の軌道エレベーターが待っている。

ロボット工学

RCカーやドローン、シャトルにまつわる技術。
RCトランスポーターやRCエクスプローラーを自動化できる「ローバー指令AI」や中盤以降の物流の要となるシャトルハブの建造を許可する技術など、プレイの効率化という意味で避けて通れない技術が多い。
最後の方にある「モホール計画」「大規模発掘」はリソースの確保という意味で特に重要となる。

物理学

電力周りの技術が多く、また資源の不足してくる中盤以降に深層資源を活用するためにはこの系統の研究が必須となる。
スターリング発電機を製造したりソーラーパネルを維持しやすくしたりしながら、最終的には人工太陽に至るのがこの技術系統である。

社会学

他とは大分毛色が違い、主に入植者に影響を及ぼす技術群となっている。
と言いつつ大型研究施設である「ホーキング研究所」を建てるためにはこの系統を研究していかなければならないのだが。
終盤の技術は火星生まれのみを強化するものもあるため、そこに至るまでには安定したサイクルを形成しておきたいところ。

テラフォーミング技術

GREEN PLANETで追加された技術系統。
後発で追加された技術系統らしく新要素のテラフォーミングにほぼ専念している内容になっており、逆説的にテラフォーミングをしない限りは有用性の極めて低い技術群となっている。

ブレイクスルー

アノマリーの解析やイベントなどによって「系統から外れた」特別な技術が見つかることがあり、それを研究できる。
この系統に属する技術は60以上あるのだが一度のゲームで発見できるのはそのうちの一部であるため、やや投機性が高い。
内容も「永久核融合」(核融合炉を無人かつ効率150%で動かせる)、「不老」(老齢に達しても働けるし子供が生まれる)というぶっとんだものから「ソイレントグリーン」(入植者の死体が食料1に変換される)のような「……ああ、うん」という反応がしたくなるものまで様々。
まあ全体的には強力なものが多い。ここで得た技術が中盤以降の指針となるかも知れない。

追記・修正はたった一人で火星に降り立ち、10Sol過ごしてから*1お願いいたします。

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最終更新:2022年09月12日 02:04

*1 実績「The Watney Challenge」の獲得条件