伝説のパーティー(FF4)

登録日:2020/09/29 Tue 16:00:00
更新日:2024/02/20 Tue 23:11:10
所要時間:約 4分で読めます






伝説のパーティーは、ゲーム『FF4』ラスボスを倒したパーティー...ではなく、中盤で登場する味方パーティーのことである。



ストーリー的な成り立ちと特徴


四天王の一人、水のカイナッツォを撃破したセシル一行。
しかし、カイナッツォの最後の執念により、ミシディアの魔導士であるパロム、ポロムの2人が犠牲になってしまう...
彼らの代わりに、飛空艇技師であるシドが加入するのだが、それによってパーティーの面々は...




セシル(20歳、男)



テラ(60歳、)



ヤン(35歳、男)



シド(54歳、男)







明確な性別設定が無かったFF1やリメイク前の3を除けば、パーティーの半数以上が中高年男性で占められているという、FF史上初の事態に陥る。
(平均年齢は42歳、しかも4人中3人がヒゲである。)





FF4はストーリー展開の都合上、仲間キャラが頻繁に入れ替わりやすい。(SFC版やDS版では永久離脱してしまうキャラも大勢いる。)
そんな中、女性は長期離脱中、若い男性陣もセシルを除き離脱(1名が未登場)という中盤で、このパーティーは完成する。




古典的な物語の流れで言えば、老練な男性を複数人連れて旅をすることは何も問題はない、むしろ知識や技術面で大いに助けになる……はずなのだが、FF(というかゲーム全般)での仲間キャラと言えば10~20代の美男美女というのがほぼ通例であるため、そのむさ苦しさが話題を呼んだのである。
*1






ストーリー的には、トロイアから磁力の洞窟を攻略~ゾットの塔でのゴルベーザ戦までが、このパーティーで戦う期間となる。
飛空艇を入手した直後で行動範囲が結構広がっているため、寄り道などをしていると実期間より長く感じてしまうが……







そしてこのパーティー、もう一つ問題点が存在する。












パーティーバランスが絶妙に悪いのである。








4人中3人が(一名は回復魔法が使えるとはいえ)前衛、後衛である賢者のテラも年がたたってか、MPはたったの90で息切れしやすい。*2
しかもこの時点ではMPを増やすアイテムも手に入らないため、テラのMPは常に90*3




直前のカイナッツォ戦までがセシルとヤンの前衛二人、賢者のテラ、それぞれ黒、白魔法の使い手パロムとポロムという比較的バランスのいい(やや魔法寄りな)パーティーだったのもあって、戦闘スタイルの大幅な見直しをしなければならなくなるのも、初心者には辛いところ。




念願の飛空艇が手に入り、行動範囲が広がってヒャッハー!し、勢い余ってエブラーナ城の宝箱モンスターに突撃、返り討ちにされた少年たちは多いと思われる……




対処法としては


  • テラのMPは補助に回す
最高位の白、黒魔法は威力こそ高いが、テラのMPでは連発はできない。
しかし属性攻撃ならば爪を付け替えることでヤンも担当できるため、テラを思い切って補助魔法の係にしてしまうのも手である。
消費MPの少ない補助魔法で味方を強化、あるいは敵を無力化すれば、力押しで攻めるより戦闘を楽にすることもできる。
ブリンク、バーサク、ヘイスト、スロウ、ストップ、ブレイクなど、少ないMPで使える魔法にも強力な物は多い。


  • アイテムやセシルの白魔法を活用する
このパーティーで向かうことになる磁力の洞窟は、ボス戦中のイベントまで金属系の武器、防具が使用できなくなる。
当然前衛であるセシル、シドはまともに戦う手段が限られ、ヤンとテラが主力になる。
そんな状況では、ポーションや「クモの糸」「銅の砂時計」などの回復、補助系アイテムが生命線である。
また回復量こそ少ないもののセシルのケアル、ケアルラも貴重な回復手段。
できることの少ないシドはただ攻撃するだけでなく、アイテム係にすることも考えよう。

いっそボス戦までは逃げに転じて危なくなったら回復、宝箱は帰り道に回収してもよい。





いずれにせよ、一見パーティバランスが悪く使いづらいこのパーティーにも、発想を転換させれば意外とできることは多い。
また初見殺しと悪名高いエブラーナ城のモンスターたちも、このパーティーで攻略することは十分可能である。
ある意味この癖のあるメンバーを使いこなせるか?という点が、初心者を卒業できるかどうかの分かれ目なのかも知れない。






余談


パーティーの性別、年齢が偏っているという事態は、何も4だけに限った話ではなく、次作5のラストメンバーは男主人公にうら若き女性3名という、今作とは真逆のハーレムパーティーとなる。
10-2にいたってはOPからEDまでずーっと女性3人という華やかなPTに(インターナショナル版ではその限りではないが)。

また6も、マッシュ編において一時パーティーは前衛の男性キャラ(26歳50歳13歳)ばかりになるが(しかも途中までは、30代半ばの男性や幽霊まで加入している可能性がある)メインキャラであるマッシュの爽やかさもあってか、4ほどはネタにされない。

さらに7でもクラウドティファが離脱している期間中、ユフィを仲間にしていなければパーティーは男所帯(実年齢50代のヴィンセントを入れればさらに平均年齢が上がる)となり、15に至ってはメインキャラ4人は全員男である。もっとも、15はメンバー全員が20代の若者で構成されているためムサさはあまり無い。

SFC版の攻略本『ファイナルファンタジーIV 戦闘解析編』)では「直接攻撃に命をかける戦う男たちのパーティー」と紹介されていた。

リメイク版では、2のSORで男ばかりのパーティーを動かすことになる。しかし後付けだからか話題にはあまり上がらない……


近年では、FFと双璧を成す巨塔RPG11作目で、勇者(青年)パラディン(おっさん)旅芸人(オネエ)老賢者(勇者の祖父)という、ある意味伝説の再来というべきパーティーも登場した。
ここへさらに記憶喪失の青年を加えることもできる。
(そのRPG風に言うなら、FF4の編成は勇者、戦士、武闘家、賢者だろうか?)

ちなみにそちらの4作目でも勇者(青年)戦士(おっさん)、魔法使い(爺さん)、商人(おっさん)というムサいパーティを組む事が出来るのだが、こちらは意図的に選ばないとこの組み合わせにはならないため、他のタイトルほど話題にはならなかった。
また、PS版以降はパーティを野郎共で固めると称号『おやじ好み*4』を得られるという要素が追加されたが、必要なメンバーは戦士(おっさん)、魔法使い(爺さん)、僧侶(青年)であり、何故か2人目のおやじである商人がハブられている。




また、4続編の月の帰還でも似たようなパーティーを組むことが可能。(ゴルベーザ、フースーヤ、シド、ヤン、ザンゲツ、長老からお好みで)



追記、修正は中高年の男性で旅をしてからお願いします。




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  • 平均年齢42歳

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最終更新:2024年02月20日 23:11

*1 現実世界で考えれば、女子供や気弱なイケメン王子を連れて旅をする方が危険な気もするが。ただしゲームの世界では、そういうキャラの方が才能があって頼りになるのが何とも……

*2 例として、最上位の黒魔法であるファイガ、ブリザガ、サンダガは消費MP30。3発撃てばもうガス欠である。白魔法のケアルガに至っては40なのでたったの2回で……

*3 DSのみこの限りではないが、LVをかなり上げないといけない

*4 DS版以降は『ちょいワルおやじ隊』