ターム(ロマサガ2)

登録日:2020/10/12 Mon 20:02:33
更新日:2024/03/14 Thu 23:25:03
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タームとは、ゲームロマンシング サ・ガ2」に登場す…







\アリだー!!/







「この穴から来たな」
 塞ぐ
 後を追う



…さて。



【概要】

タームとは、ロマサガ2に登場する昆虫系モンスターである。
サバンナのハンターはタームを「アリのような生き物」と呼び、地面の下からやってくる彼らを警戒している。

曰く、タームはサバンナの地上のモンスターよりもずっと厄介な存在であり、彼らのために壊滅してしまった集落もあるという。
事実、ハンターのいる南の集落では「東の村の友達が遊びにこなくなった」と話す子供がいる。
実際に現地に足を踏み入れると、人っ子ひとりいない村の中を多数のタームが徘徊しているショッキングなシーンを目撃することになる。

このような事情から、タームはサバンナに暮らす人間にとって身近で喫緊の脅威として認識されている。



【ターム軍団、襲来!!】

バレンヌ帝国皇帝一同は、立ち寄ったサバンナの集落で上記の話を聞き、同地に一夜の宿をとることになる。
眠りに就いてしばらく経った夜半、誰かが\アリだー!!/と叫ぶ。タームの軍勢が地下から侵攻してきたのだ。
寝泊りしていた小屋の外に出ると、村の広場には大穴が開き、既にそこかしこでタームが闊歩している。

穴のふちに近付くと、「この穴から来たな」の台詞とともに「塞ぐ」「後を追う」の選択肢が現れる*1
ここで「塞ぐ」を選ぶと本当に穴を塞いでしまう。地上に出てきていたタームも何故かいなくなり、集落は平穏を取り戻す。
生きるか死ぬかの瀬戸際だった状況から何もなかったことになるシュールな光景を目の当たりにすることになるが、これでは根本的な解決にはならない。
元を断つには、タームを追って穴に潜り、巣を叩かなければならない。

というわけで「後を追う」を選んで穴の中に進入する。
穴の中はアリの巣そのものの枝分かれした複雑な構造になっており、巣を守る多数のタームが待ち受けている。
タームを蹴散らしながら奥へ奥へと進んでいくと、これまでのタームよりはるかに巨大な胴体が横たわっている。タームの女王の腹部だ。
巣の最深部でクィーンと戦い、これを撃破する。中枢を失った胴体はしばらくは脈打っているが、やがて完全に動きを止める。

クィーンを撃破すれば、サバンナが帝国領に編入される。
また、サバンナのハンター、地下でタームに侵略されていたモール族を仲間に加えられるようになる。



【ターム軍団、捲土重来!!】

サバンナ地下での戦いから時は経ち、最終(と後世に呼ばれることになる)皇帝の御世。
復活したクジンシーの再戦を経て、七英雄との決戦が近くなりつつある最中。
玉座の皇帝のもとに、大臣が駆け込んでくる。


へ、陛下……
うっ、うぐ


大臣は突如として昆虫モンスターの姿に変貌。タームとの戦闘になる。
異常を察して玉座の間を飛び出した皇帝だったが、事態はきわめて悪いものだった。
城内にも城下町にもタームがあふれかえり、人々に話しかければみなタームに変貌して襲いかかってくる*2
当然お店も技道場も術法研究所も利用できず*3、仲間も無事なのはネレイドとモール族の二人だけ*4
ネレイドは水の中にいたから、モール族はタームに詳しかったから大丈夫だったらしい。詳しいんだったら予防とかしてくれよ。いやマジで。

そんな絶望的な状況だが、皇帝はお膝元であるアバロンを離れることなく守らねばならない。つまり、他の場所で仲間やアイテムを充実させることができない。
アバロンに平和を取り戻す方法はただひとつ。どこかにあるタームの巣を見つけ出し、クィーンを叩くことだけだ。




【タームの分類】

マンターム

タームの中では最も弱い個体。頭部は赤色をしている。
長柄のスコップとランタンを持っているあたり、働きアリのポジションにいるように見える。
特別な攻撃はしてこない。
サバンナで出現する茶色の昆虫系モンスターのシンボルに接触するとコイツが出現する。
お供の系統ははシンボルによって決まっており、植物系・無機物系・虫系のいずれかが出現する。
こいつ自体はドロップアイテムを持たないのでお供からアイテム狙いに利用する事も可能。

タームソルジャー

外観はマンタームと同じだが、で武装した個体。頭部は青色をしている。兵隊アリのポジションだろうか。
HPや攻撃力はマンタームよりもはるかに高く、多彩な剣技や槍技を使いこなす。
しかし、麻痺やスタンに耐性がない。序盤から戦おうと思えば戦えるので「足払い」「みねうち」「影縫い」「ネコだまし」で動きを止められ、道場主としても使われる事も。
ワームスレイヤー・重水の槍を落とす。
サバンナで出現する青色の昆虫系モンスターのシンボルに接触するとコイツが出現する。
お供はやはり上記と同じく固定だが出現するのは一体だけ。

タームバトラー

翅の生えた個体。頭部は黄色をしている。攻略本では女王を守護するとされる。
マンタームやタームソルジャーと違い武器の類は持っていないが、体術や土術を使ってくる。
特に土術のストーンシャワーはパーティー全体に壊滅的なダメージを与えてくる。
アバロンのイベント中に出現する昆虫系モンスターのシンボルに接触するとコイツが出現するほか、NPCに話しかけることでも戦闘になる。後者は退却不可能。
見た目では分かりにくいが性別はメスであり、女性特効の小剣技「スクリュードライバ」でクリティカルヒットを与えられる。
雑魚としては最強クラスの火力を誇るが、状態異常に弱いのはそのままなので搦め手を愛用するプレイヤーなら有利に戦えるし、閃きの仕上げにも使える。最悪、即死狙いが通じる。
力押しの場合は命がけ。特に陣形を乱された状態で戦おうものなら、先制攻撃でこちらが壊滅しかねない。

クィーン

サバンナの地下で戦闘するタームの女王。おそらく、タームの中で唯一繁殖可能な個体である。
全体的なシルエットはシロアリの女王に似ているが卵をかかえた腹部はとてつもなく巨大であり、マップの一画面に収まりきらないほど長い。
腹部の先端にある頭部・胸部の部分だけでも、雑魚タームより一回りは大きい。
巨体なだけに耐久力が高く、HPはタームソルジャーの10倍以上ある。
頭蓋骨をあしらった杖「スカルロッド」を持っており、これによる棍棒技、さらに全体攻撃の超音波や毒霧、フェロモンも使ってくる強敵。
クリスナイフ等、状防御に優れた装備品をかき集めておくと有利に戦えるだろう。
スカルロッドは強くはないが、ドロップアイテムとして入手可能。
実は雑魚のターム同様にスタンに耐性がなく、先手でスタンを取りつつHPを削ればノーダメージで勝つ事も可能。
倒された後の胴体はモールの住処の名物となり、詩人が驚いてコンガを置き忘れていった。

リアルクィーン

アバロンの地下で戦闘する新たなタームの女王。その姿はアリの外殻を破って羽根がある女性の人型が這い出ているもの。
実はサバンナで敗れたクィーンは死に際に皇帝に卵を一つくっつけていて、当時の皇帝が墓地に葬られた事でアバロンの地下で成長して新世代のクィーンとなり、タームの大軍勢を再び生み出し、復讐のために地上へ侵攻したと思われる*5
本人曰く、真の姿は七英雄さえ恐れさせたというが、ぶっちゃけ一糸まとわぬあられもない姿なので、なんかこう別の感情が先立ってきそうである。
攻撃パターンは全体攻撃の超音波や毒霧、搦め手として催眠や凝視を使う。全体を魅了するフェロモンも健在であり、先手を取られると苦しい。
物理攻撃はあまり行わないので状防御のある装備や精神耐性装備をつけて挑むといいだろう。

ドレッドクィーン

「うふふふふふ。わざわざわが巣まで参ったか。
・・・・急かずとも良い。心配はいらぬ。全ての人間に、女王に仕える快楽をやろう。
まずはきさまら七英雄からだ。この身に抱かれ、我が臣下として生まれ変わるがいい!」

携帯アプリ・リマスター版で追加されたボスで、七英雄を恐れさせた在りし日のタームの女王。、
追憶の迷宮で七英雄が戦った記憶を追体験する形で戦うことになる。
第一形態の攻撃パターンはクィーンに近く、状属性攻撃と棍棒技がメイン。即死の追加効果を持つフルフラットが追加されているのが怖い。
倒すと第二形態に移行するため、消耗は避けたい所。

「せっかく優しく殺してやろうと思っておったのに・・・・
こうなっては、手加減もできぬ。
生物の限界を超えた真の力、見せつけてくれるわ!」

第二形態に移行すると、状態異常よりも火力を重視した攻撃パターンに移行する。
つむじ風・スウォーム・地獄爪殺法といった広範囲への斬撃、スタンの追加効果のサイクロンスクィーズ、必殺のコークスクリューなどの多彩な攻撃を使ってくる。
全体攻撃が多いため、壁系の防御術でこれらをいなしつつ強力な攻撃で応戦することになる。コークスクリューを見切れると有利だが初見で用意するのは難しい。
形態を問わず作中の凶悪術クイックタイムを使うとカウンターでクイックタイム返しを使い、無効化される。
また同化・吸収の法を使う七英雄に対抗するためか、戦闘に破れると伝承法が発動せず、ゲームオーバーとなる。

余談だが彼女と戦った時の七英雄は本編の第一形態以下の強さであろうから、全員でかかってもかなりの苦戦を強いられたと予想される。
ソウルスティール?知らんよ

倒すと七英雄の行く末を予見した発言を遺して倒れ、クィーンの証を入手する……。

「世界で最も恐怖された、この私がやぶれるのか。
・・・・七英雄などと浮かれていられるのも今このときのみよ・・。
・・・・世界の敵は我らだと思っておるのだろう?
モンスターを殺しつくせば、それで世界は平和になると。
・・・・確かめに帰るが良い。私もお前たちと変わりは・・しない。」


【関連人物、またはクラス】

ハンター

サバンナで暮らすハンター。概要のところで書いたとおり、タームの襲撃を大いに警戒している。
クィーンを撃破することにより仲間にすることができる。
ハンターの名の通りの扱いに長け弓のダメージに関わる器用さもずば抜けて高いが、このゲームの弓は全体的に不遇なのでハンターに光が当たることも少ない。
腕力や理力が高めな人材も散見され他の武器や冥術を使えなくもないが、それだとハンターにこだわる意味があるのか微妙。
皇帝にすると陣形「ハンターシフト」を考案できる。陣形だけ習得して謀殺してしまうプレイヤーも少なくないだろう。
本格的に使うとすれば、弓系のダメージ計算式が見直された移植版以降か。

モール族

サバンナの地下で暮らしていたモグラのような姿の種族。
初登場の時点ではタームの軍勢に住みかを侵略されており絶滅寸前だった。
クィーンを撃破することにより仲間にすることができる。ただし、クィーン撃破から一世代が経過して人口が回復している必要がある。
手先が器用で小剣の扱いにすぐれ、地術も得意。術威力も比較的高めで術専門職と遜色ないキャラも。器用さは宝飾品の作成にも発揮される。
固定装備の頭防具アイアンウィルは高い状防御と精神耐性があり便利。これの存在と体力(=HP)の高さにより、死ににくいサポート役としての価値も高い。
また、上記の通りアバロンのターム襲撃イベントでは話しかけてもタームバトラーとの戦闘にならず仲間にすることができる。

ネレイド

ルドン高原のアクア湖に住む人魚の姿をした水の精。トップレス
人魚薬を巡る一連のイベントの中で、月光のクシという品を渡すことにより仲間にできる。
そしてその月光のクシの製作にはモール族の協力が不可欠。なので必然的にクィーンを倒す必要がある。
イメージ通り水術を使いこなし、冷属性の攻撃に強い。素早さと魔力が高いが理力も高めなので、術攻撃力はそこそこ。高耐性と素早さによるサポート役として優秀。
アバロンのターム襲撃イベントでは、モール族と同様、話しかけてもタームバトラーとの戦闘にならず仲間にすることができる。
タームとは利害が直接発生しているわけではないが、情けは人の為ならず的なレベルで関係がある。

余談だが淡水生のネレイドに加えて、海水生の人魚も別に登場したりする。そして関連イベントを完遂するためにはタームを倒し、モール族を救う必要がある。

七英雄

ご存知コラ素材このゲームのラスボス
クィーンの真の姿は七英雄さえ恐れさせたらしい*6

コミカライズ版の、七英雄コラで有名な例のシーンでは、ノエルが北の都を襲撃したタームを退治しに出向いたことを回想している
このとき「タームなど何万倒したか知れないよ」と発言しているため、(数は誇張しているかもしれないが)古代人の時代でもタームは群れをなして居住地を襲う脅威とみなされていたことがうかがえる。

【その後】

リアルクイーンを撃破すると騒動は収まり、アリに変わった住人も元に戻る。
元 に 戻 る 。
たしかに、さっき目の前でアリになったハズの仲間も、まるで何事もなかったかのように接してくるのだ。
死んでしまってそのまま、になられるのはもちろん困るが、クイーンを倒しただけであっという間に平穏無事になってしまう光景は、それはそれで不気味である。(描写されてないだけで、後始末を皇帝達が頑張ったのだろうけども)

また、リアルクィーン撃破後にアバロン宮殿地下牢の兵士に話しかけると…
「う うぐ 食いすぎだ・・・・」とまたタームかと一瞬思わせる台詞を見ることができる。
また、技道場が出現する。通常プレイでは出現済みのことが多いが、
序盤に謀殺を繰り返して最終皇帝で進めるというやりこみの際には技の変更が可能になる。

【余談】

アバロンのターム襲撃イベントは、文字通り地下で少しずつ進行しており、戦闘回数をトリガーとして進行段階が上がるたびにタームが出現するエリアが広くなる。
このため、最終皇帝が即位してから玉座に座って地下墓地を開くフラグを立てて、すぐに地下墓地に向かえばクィーンに先制攻撃をかけることも可能である。

なお、クィーンがいる空洞から近い順にタームが出現するようになるため、拠点が地下にあるシティシーフは真っ先に犠牲になる。「アバロンのダニが減ったな」と言ってはいけない。
\ほ、ほぎー/\あ あくー/

リアルクィーンのイベント発生条件は「クィーンを退治していること」「最終皇帝であること」だけなので、
クィーンを倒した皇帝が全滅する、人魚と駆け落ちする、最終皇帝でクィーンを倒す、のように皇帝が墓地にいない状況を作ったとしてもどうやってかリアルクィーンとして復活する。

リアルクィーンは、姿とは裏腹に内部的には女性モンスターとして設定されていない。
よって、スクリュードライバを当ててもクリティカルヒットしない。
また、こちらは当然といえば当然なのだが、クィーンの3つの形態&ターム系は種族が昆虫扱いになっており、
ヴォーパルソードの固有技である殺虫剣がクリティカルヒットするため非常によく効く。
ただし、ヴォーパルソードの入手性が良くない*7ことと、他に強い武器・技が割とあるので実際に使うことはあまり無いだろう。

印象的なセリフである\アリだー!!/と似たような言葉に
サンダー!!」がある。どちらも巨大アリが出現することは共通している。





追記・修正は、七英雄さえ恐れさせた真の姿を披露してからお願いします\アリだー!!/

この項目が面白かったなら……\う、うぐっ/

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最終更新:2024年03月14日 23:25

*1 女性皇帝の場合は台詞の語尾が異なる。

*2 NPCに話しかけて戦闘に突入した場合、退却できない。

*3 冥術研究所は例外で利用可能。運河要塞イベントでキャットがいた小部屋のベッドのみ使用可能。

*4 新市街を建設していた場合に限る。

*5 サバンナのクィーンの今際の行動はリアルクィーンから直接聞かされることになるのだが、どのようにして記憶を受け継いでいるのかは定かではない。伝承法とかがある世界でそういうことを言うのも野暮ではあるが。

*6 ゲーム中の描写ではリアルクィーンと七英雄の間に面識があるようには見えないので、やはりタームの間で記憶の伝承が起きている可能性がある

*7 悪魔系最高位のディアブロ・人間系上位のブラックレギオンからのドロップを除けば浮遊城で手に入る1本のみ