マジャバ

登録日:2020/12/19 Sat 17:48:45
更新日:2024/04/21 Sun 09:48:26
所要時間:約 4 分で読めます





昆虫怪獣マジャバ登場!

UMAの戦闘機・ハマーを襲うイナゴの大群、
急成長する1mもの巨大イナゴ……。
やがて姿を現す、怪獣マジャバ。

何が、誰が自然界のバランスを崩したのか?

戦え、我らの勇者ウルトラマングレート!
新必殺技で、マジャバを倒せ!

次回、ウルトラマンG「姿なき復讐 -昆虫の叫び-」にご期待下さい!


マジャバとは『ウルトラマンG』第8話「姿なき復讐 -昆虫の叫び-」に登場した怪獣である。
名前が似ているが、マガジャッパのオリジナルとなった怪獣・マジャッパは一切関係ない。もちろん字面が似ている単語「マジヤバ」でもない。



【スペック】

別名:昆虫怪獣
身長:78m
体重:75000t
出身:オーストラリア農業地帯


【概要】

使用が禁じられた農薬「オルガノPCB」を浴びたイナゴが巨大化・突然変異を起こして誕生した怪獣。
だが、両腕に鎌を備え、頭部には丸い3つの複眼がある等、外見はカマキリに近い。
雄と雌が存在し、雄はマッハ6で飛行し、雌は強固な外殻を持つ。
武器は両腕の鎌と口から吐く毒ガス。また、産んだ卵も内部に毒ガスを含んでいる。

食性も変化しており、農作物よりオルガノPCBをエネルギー源とし、積極的に狙う。
また、動物の肉も喰らう事が示唆されている。

ちなみに翅を持つのは雄だけだが、『G』劇中では雌も翅がないにもかかわらず飛行していた。それも雄と同じくらいの速度で。


【劇中での行動】

ジョンソン農場では秘密裏にオルガノPCBを開発・使用していた。
その結果、イナゴがオルガノPCBへの耐性を獲得、その影響で巨大化を始める。
その中でも特に巨大な1組の夫婦がマジャバとなり、セスナを襲うまでに狂暴化した。

UMAは農場の調査を始め、ハマーで調査中にマジャバの夫婦に遭遇。空中戦の末に雄は撃破するが、雌には逃げられてしまう。
その後牧場主のジョンソンには逃げられるが、改心した農夫・サンドマンの協力を取り付け、マジャバの巣を発見し、攻撃を開始する。
卵はいくつか破壊したが、雌のマジャバは怒り狂って暴れ出す。

ここでジャックはグレートに変身。
マジャバは鎌と毒ガスでグレートを苦戦させるも、光の剣「グレートスライサー」で鎌を斬られ、フィンガービームを卵に向かって撃たれる。
慌てて卵を守りに入ったが、そこへUMAが開発したオルガノPCBの中和剤を浴びせられて絶命。
最期はグレートのディゾルバーを浴び、卵ごと消滅した。


あんまりいい気分じゃないなぁ……*1


島本和彦版

登場するのは雌の一個体だけ*2だが、その分マジャバという怪獣の扱いに大きくスポットが当てられた。
劇中ではサラッと流された卵を身を挺して守ろうとした行動に、ロイドが「薬のせいで怪獣と化しても親の愛は残ってるんだ」と沈痛な表情で呟くシーンも描かれている。
最期はグレートが意を決して放ったパームシューターで卵もろとも焼き尽くされ、チャールズの開発した殺虫剤で残ったイナゴの群れも殲滅される事が示唆されるが、
マジャバを産み出したのも滅ぼすのも人間の作った薬という現実にUMAの面々は何も言えず、勝利したはずのグレートの立ち尽くす姿にただ悲壮を感じ取る……という物哀しい結末を迎えた。


【『ウルトラマンZ』における登場】

第2話でオーストラリアに出現した事がモニターの画面で確認できる(恐らく後述の『戦え!セブンガー』の一件)。

第24話にて、寄生生物セレブロに操られるウルトロイドゼロに吸収された事が明言され、ウルトロイドゼロから変異したデストルドスの体のパーツの一部として現れた。
その場所はなんと胸部という一番目立つ位置の上に、必殺技「デストルドD4レイ」はマジャバの顔から発射されている。

劇中ではいずれも『G』劇中の画像をスクリーンショットとして流用したのみの出番となっている。


【その他媒体における登場】

『ウルトラマンフェスティバル'95ライブステージ』

第1部「誕生!光の超人VS暗黒魔人」にてザム星人配下の怪獣として登場。グレートと戦うが、最後はバーニング・プラズマで敗れた。

『ウルトラマンフェスティバル2017ライブステージ』

第1部「運命を切り開け 〜光と闇の戦い〜」にてウルトラダークキラー配下の怪獣として登場。ウルトラマンエックスと対決した。

漫画『戦え!セブンガー』

第4話に登場。
『Z』本編以前のオーストラリアに農薬の影響で巨大化した雄の個体が出現し、偶然デモンストレーションのため現地の基地を訪れていたナカシマ ヨウコの操縦するセブンガーと戦った。
同作においてはマジャバ誕生の原因となった農薬は現地のサトウキビ農家が独自に調合したものであるという設定。
セブンガーが苦戦した際、オオタ ユカが「虫だから農薬をぶっかければ効くかも」と提案していたが……
マジャバ誕生の経緯を考えると実行したところで完全に逆効果だろう(当然ナツカワ ハルキに反対された)。
最終的にはセブンガーによって無力化され、その後『Z』本編での扱いに繋がると思われる。


【余談】

  • イナゴがモチーフとなったのはオーストラリアではイナゴの被害が多いからという理由。『Z』が放送された2020年でもサバクトビバッタによる被害が起こっている。
    • なお、イナゴには自分の卵を守るという本能はなく、餌が無いと自分の卵や子供であろうと平気で共食いしてしまう。なので、野生のイナゴは地面の中に卵を産む事で本能的に自分の卵を自分で食べないようにしている。
      漫画版でロイドが言った通り、マジャバは皮肉にも怪獣となった事で母性愛に目覚めたのかもしれない……。

  • 本エピソードは日本語吹替版では『新ウルトラマンG 必殺!怪獣大決戦』の第1話でもある。
    • そしてVHS・LD収録時のサブタイトルは「地球征服編」。昆虫や植物(バイオス)が人類に代わって地球を征服する……という寓意が込められている。

  • アニメ『SSSS.GRIDMAN』においては円谷怪獣グッズだらけの新条アカネの部屋の中にマジャバのソフビが映り込むシーンがあり、第9回でも内海将との会話で名前を挙げている。
    • マジャバは実際にソフビ化されており、日本の「ウルトラ怪獣シリーズ」だけでなく、海外輸出用商品の「グレートモンスターシリーズ」でもラインナップされた。
      「グレートモンスターシリーズ」版は海外向けらしく大きめのサイズで、「ウルトラヒーローシリーズ」と並べると迫力満点。


追記・修正は農薬への免疫を得てからお願いします。

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最終更新:2024年04月21日 09:48

*1 日本語吹替版の台詞。当該シーンにおける原語版の字幕では「ベスト駆除の気分」と全くの真逆だったりする。

*2 ページ数の都合により、「番組の後半15分のみを漫画化する」というコンセプトで描いていたため。