アルカード(悪魔城ドラキュラ)

登録日:2020/12/24 Thu 11:29:00
更新日:2024/02/10 Sat 02:20:33
所要時間:約10分で読めます







在るべきところへ帰れ!これ以上母を苦しめるな…





アルカードはコナミ開発のゲーム「悪魔城ドラキュラ」シリーズの登場人物である。
この「アルカード」という名は偽名であり、本名はアドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ
苗字でわかる人もいるだろう。彼はかのドラキュラの息子である。
ちなみに、「ALUCARD(アルカード)」は「DRACULA(ドラキュラ)」を逆さ読みしたもの。

声優:置鮎龍太郎(「月下の夜想曲」「暁月の円舞曲」「蒼月の十字架」「Harmony of Despair」「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」)、宮野真守(「ジャッジメント」)


概要

初出はFC専用ソフト「悪魔城伝説」。悪魔に魂を売り吸血鬼と化した父ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュにより、自身も人ならざる者にされる。
父の悪事を打倒し暗黒と殺戮の地と化した国を元の美しい国土に戻すため、父との戦いを決意。
だが1人では悪魔そのものな父に敵わないため、地下道の奥に身を潜めて父を滅す同じ目的の強い同志を探すが
その際にドラキュラの配下達の手によって狂わされ、ラルフを襲うが彼との戦闘で正気を取り戻しその力を認め仲間となる。
「月下の夜想曲」以降設定が若干変化し、ドラキュラ伯爵と人間リサとの間に生まれた息子となった。
父は暗黒世界の魔王として恐れられる畏怖の対象であるが、人間の血が半分流れている事(半吸血鬼)と母が最後に残した遺言から、割と人間に理解がある。
吸血鬼特有の邪悪な意思や弱点がある程度無いが(血を吸う描写はないが不老、日光を浴びてもノーダメージetc)、死んでしまうと人間の部分が消えて吸血鬼の邪悪な部分だけが残ってしまうので死ねない。
人間に反旗を翻した父を倒す(救済する)ために、ヴァンパイアハンター達と協力関係にある。


公式にはテーマ曲と呼べるものは存在しないが、一部ファンの間では「悲境の貴公子」が彼のテーマ曲とされている。月下のエントランスエリアBGMの「ドラキュラ城」を連想する人も多い。「ジャッジメント」ではアルカードのBGMにこちらが用いられている。

能力

「月下の夜想曲」以降コマンド入力による必殺技の概念が導入され、アルカードの場合は様々な暗黒魔法を発動できる。
コマンドは爺のところで対応する「まどうしょ」を購入する事で表示されるようになるが、コマンド自体を知っていればそのまま使用可能。

基本的には月下の時のデータとなる。コマンドはテンキー表示。


  • ヘルファイア 消費MP15 8236+□or○

ワープして移動、火球を放つ父親譲りの攻撃方法。
発動時に上入力していると大きな火球の「ダークインフェルノ」となり、逆に下入力でキャンセルできる。


  • サモンスピリット 消費MP5 4682+□or○
自動追尾する悪霊を召喚する。
爺に会った後のタイミングだと空中の小さな敵の多い時計塔などのエリアに行くことが多いはずなので、地味に便利。


  • テトラスピリット 消費MP20 8ため9632+□or○
サモンスピリットを4体同時に召喚する。
タメが必要なので咄嗟に出しづらいが、ボス戦などで有効。


  • ダークメタモルフォーゼ 消費MP10 47896+□or○
一定時間、敵に攻撃した際の「返り血」を浴びる事で回復できる。
血が出るタイプの敵でないと意味がなく、斬撃属性の武器である必要があるが、事実上無限に回復できる。
ドッペルゲンガー戦で使えると便利。


  • ソウルスチール 消費MP50 4632146+□or○
画面全体の敵から魂を奪い、攻撃した分吸収して回復するアルカード最大の切り札。
消費MPが飛びぬけて多く、序盤は使えない。
また全体に攻撃判定が複数発生するので、ギミックが余計に動いてしまう事も。


  • ウィングスマッシュ 消費MP8 コウモリ変身時、×を押しながら8741236+×を離す
オーラを纏って前方に突進。
やや出しづらいが空中の敵に有効で、特にサキュバスの分身攻撃に効果絶大。


  • アクセルチャージ 消費MP10 狼変身時236+□or○
前方に加速して突進。最後にボタン押しっぱなしにするとそのまま走り続けるが、障害物に当たると解除される。


  • 百なる一の剣 消費MP30 剣魔召喚時に23698ため2+□or○
画面全体に剣魔の分身を放ち攻撃。
ため時間が長いほど威力が上がる。


悪魔城伝説

大体設定は先述のとおりで、容姿は黒髪短髪オールバックと黒マント服に身を包むというドラキュラの典型なデザイン。通称石橋貴明

性能は攻撃面では貧弱そのものである。メイン攻撃は父ドラキュラの初期形態と同じショットで判定こそ広いものの威力・連射共に微妙であり、なぜか階段上では攻撃できない。
サブウェポンは懐中時計の1種類のみである。身長が高く当たり判定が大きいのも気になるところ。
ただし蝙蝠変身で飛行できるという特色がある。 ハートを消費するが結構な速度で地形を無視して飛んでいけるので、道中の地形トラップや雑魚戦をスルーしまくることが可能。
落下中でも時間が有れば変身できるので落下死がある程度防げる。
メイン攻撃もパワーアップさえすればうっとうしいコウモリやメデューサヘッドなどを他キャラよりはるかに落とし易いため着地の隙も衝かれ難い。
なのでストレスが溜まる道中を飛び抜けてボス戦を主人公に任せるという立ち回りになる。アルカードソロはマゾプレイの域。

ドラキュラ撃破後は長い眠りに付く。

月下の夜想曲

悪魔城伝説から300年の後、ドラキュラ復活を察知し目覚める。

容姿はゆるいウェーブのかかった銀髪と貴族風の衣装に漆黒のマントに身を包んだ、耽美系イケメンの青年。
「悪魔城伝説」の頃からめちゃくちゃ容姿が変わっているから「寝ている間に美形になってた」みたいないじられ方をされる。
見かけ18歳中身は400歳。

ゲームが2DアクションRPGに変化した最初の作品ということもあり難易度が低く、彼の性能も高い。
魔道器を所得することで・蝙蝠・に変身可能であり、いろいろな使い魔を召還できる。装備も作品中トップクラスの自由度を誇る。
また基本の装備かつ得物は本作から細めの剣という事になった。
ちなみに愛剣「アルカードソード」は母・リサの形見らしい。
この剣、固有技を持つなど明らかに暗黒由来の物騒な一振りで、博愛的な人間の女性であるリサが贈ったにしては不思議な気もするが、
恐らく純粋に彼に似合う物を見繕ったという事だろう。

極めれば、ダッシュしながら真空の刃(ヴァルマンウェ)で敵を切り刻んだり親父の威光で親父を撃破したりやりたい放題できる。
そりゃデス様も彼の装備を取り上げるわけだ。*4初期版では裏技で回避可能だけど
初期版はちょっと工夫が必要だが最終版(PSPとPS4版)ではものすごく簡単に回避可能、デス様節穴過ぎ疑惑。

ドラキュラ死滅以降

日本にて「有角(ありかど) 幻也(げんや)」という名で日本の諜報機関に所属し、伯爵の生まれ変わりである来須(くるす)蒼真(そうま)の監視を務める。「暁月の円舞曲」「蒼月の十字架」に登場。
「暁月の円舞曲」では謎の存在という設定であるが、アルカードの存在を知っている人からすれば(下手すれば初見でも)バレバレである。
ちなみに「悪魔城は混沌の産物」という発言はこの作品の有角のものである。*5

「蒼月の十字架」ではサブプレイヤーキャラへの昇格を果たす。モード自体が3人での協力ということもあり「月下の夜想曲」の頃のチートさは微塵もないが。
武器はアルカードソード固定、特殊技はヘルファイアとアルカードソードの固有技のみ。
その他コウモリ変身とハイジャンプが使用可能で、3人の中では機動力担当となる。

スマホアプリ「Grimoire of Souls」にも主要キャラとして出演。時間軸としては上記2つの後と見られる。
これまでのドラキュラ伯爵との戦いを記録として残すエルゴスという組織から「魔導書が暴走している」という手紙を受け取るのを発端に、
魔力が暴走する過去を記した魔導書内に入り込んで暴走を鎮める戦いを繰り広げる。

別の時間軸

「漆黒たる前奏曲」では、主人公ソニア・ベルモンドの恋人として登場。彼女が危険を冒さないよう止めに来る。
問題はあるED後であり、なんと彼女との間に子を残している。後のベルモンド家がドラキュラの血を受け継いでいるということになってしまった。ちなみにこの子供の名前はそれ以降一切出てきていない。ラルフ説が濃厚。
ちなみにこのゲームはゲームの質・ストーリー共に出来が酷くファンからは黒歴史扱いされ、後の開発IGAからも「パラレルワールドという解釈でいいと思う」と言っており公式すら正史から外している。というか「奪われた刻印」でシャノアを「シリーズ初の女性主人公」として紹介したり「ロード・オブ・シャドウ」シリーズで彼女に近いキャラクターを作成してるあたり公式から抹消しに来ているかもしれない。

「ロード・オブ・シャドウ 宿命の魔鏡」にも登場。

本作中盤の主人公である、30年ぶりに目覚めた謎のヴァンパイア。暗黒の鞭・ダークペインを持ちシモンの前に現れる。ドラキュラに復讐心を抱いており、彼と協力してドラキュラを討伐しようとする。


「Harmony of Despire」には初期キャラクターの一人として登場。
コウモリ変身やパワーオブミストなどは流石にオミットされているが、それ以外はほぼそのまま。ただし暗黒魔法は全体的にデチューンされている。
入手した装備で性能強化していく装備依存キャラ。レアアイテムの入手に左右されるものの、ソウル収集が非常に手間な蒼真、有用な魔法を習得するまでが厳しいシャーロット、
マーシャルアーツの習熟及びサブウェポンの収集・強化が大変なVK組などと比べると比較的コンスタントに強化していける部類。
マルチで蒼真とデュアルクラッシュを使用すると父の最強魔法と同名の「デモニックメギド」を発動できる。
ちなみに初期装備武器は「アルカートソード」。やはりアルカード本人ではない、という事だろうか。

ドラキュラくんとは何の関係もない。と思う。

余談


大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIALにもアシストフィギュアとして登場。
また天界漫才にも乱入した。
ちなみに本人曰く「…今回はサポートに徹するとしよう」とのこと。
天界漫才の原作である新・光神話パルテナの鏡のシナリオ制作とスマブラディレクターは同じ桜井政博氏であることと、前作で同じようなネタをやったクロムが本作で参戦した事を考えると、もしかしたら次回作で参戦するかもしれないし、参戦しないかもしれない。



追記・修正は母の名にかけてお願いします。

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最終更新:2024年02月10日 02:20

*1 現実でもこの時代は薬草に詳しい者や出産に立ち会う者等特異な才能を持つ女性は「魔力を持つ魔女」と決めつけて魔女狩りを行っていたのだ。

*2 これは昼間の出来事だったため伯爵には成す術がなく、愛する人に対しまたも何もできなかったという事実がより一層彼を歪ませてしまったと思われる

*3 死の間際、アルカードに対し「人が許されざる存在なら自ら滅びの道を歩むはず、外法の者が手を下すべきではありません」と言い残している。アルカードが父と真逆の道を歩むことになったのは母のこの最期の言葉故だろう。なおサキュバスはあろうことかこの遺言を真逆のものに変えて人間を皆殺しにするよう迫るという亡き母への最大級の冒涜をやらかしたため、彼の逆鱗に触れたのも尤もである。なお唯一無二の大親友であるリサの言葉の真逆の事を言ったのはサキュバスなりにリサを悼んでの事なのだがアルカードはそんな過去を知らないため、理解出来るはずもない

*4 ゲーム序盤にデス様が彼の装備を取り上げるイベントが存在する。

*5 月下でも城の構造が以前と違うと訝しむマリアに対し「ドラキュラ城は混沌の産物だ、その姿は一つではない」と語っている。

*6 時系列が矛盾しているようにみえるが、この作品が「ストーリーの結末を先に知らせ、それに至る経緯を後に明らかにする」という方式をとっているためである。ゲームは三幕に分けられるが、時系列は第三幕→第二幕→第一幕である。