DOGENGERS(ドゲンジャーズ)

登録日:2021/01/08 Fri 19:57:31
更新日:2024/04/24 Wed 00:35:11
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画像出典:DOGENGERS @ドゲンジャーズ製作委員会

(ローカル)を、超えろ―。

バカに製作費(ゆめ)を持たせたら こうなる!



DOGENGERS(ドゲンジャーズ)」とは、2020年4月より福岡県の九州朝日放送(KBC)及び佐賀県のケーブルテレビ局ぶんぶんテレビ内で放送開始された、ローカル特撮ヒーロー番組である。
2021年4月よりシーズン2「ドゲンジャーズ ナイスバディ」が放送、2022年4月よりシーズン3「ドゲンジャーズ ハイスクール」が放送、2023年4月よりシーズン4「ドゲンジャーズ メトロポリス」が放送された。
各シーズン共に全12話。


【概要】

福岡県に拠点を置く実在の企業「株式会社 悪の秘密結社が中心となり、制作されたローカル特撮番組で、SDGsの一環として番組オリジナルの「やくいく手帳」を全国の薬局へ計100万部を無償配布することによる残薬問題*1解消の促進を目的とした番組でもある。
内容としては、福岡を舞台にローカルヒーローたちと(株)悪の秘密結社の戦いを描いており、ローカルヒーローらしい明るくコメディな部分も多いが、熱くて泣けるシーンも多く盛り込まれている。

そんな本作の制作にあたり、監督にVシネマ「行って帰ってきた烈車戦隊トッキュウジャー 夢の超トッキュウ7号」でメガホンを執った女傑・荒川史絵、スーツアクターには押川善文、今井靖彦、横山一敏といった東映特撮の経験者たちが集い、ローカル番組にあるまじき豪華制作陣に特撮ファンから注目を集めた。さらには、「仮面ライダー電王」にて桜井侑斗仮面ライダーゼロノスで出演した中村優一が友情出演することが早くから発表されていたことも話題となっていた。
そういうこともあって、中々に本気度の高い作品になっており、特にアクションは必見の一言に尽きる*2

ここまでの情報の時点ですでに濃い内容であるが、当初は福岡と佐賀の一部地域のみでの放送とされていた。しかしながらローカル番組にあるまじき豪華さに全国から注目の目が留まった結果、全国向けにTSUTAYA TVやニコニコ動画などの配信サイトでの配信も決定し、ローカルの枠を越えた熱意が全国へ送り届けられるようになった。

シーズン1の放送終了後の反響は凄まじく、(株)悪の秘密結社が主導となって行われた「ヒーロースーツ弁償プロジェクト」のクラウドファンディング*3では、目標額500万だったところ、開始1時間で目標額突破し、さらに新たに掲げた2500万の追加目標も即日で突破し、最終的には3800万もの支援をうけて、シーズン1のBlu-rayの映像特典としてスピンオフ作品「エピソード・オブ・アイドール」の制作も決定した。
「エピソード・オブ・アイドール」では、新キャラであるグレイトAのスーツアクターとして、押川善文と同様平成ライダーを支えてきた伊藤慎が参戦した。


シーズン2の動向

シーズン1の最終回終了後にシーズン2の製作決定が発表され、2021年4月11日から「ドゲンジャーズ~ナイスバディ」のタイトルで放送開始。
なんと福岡ローカルの枠を飛び出し、TOKYO MXや熊本・鹿児島でも放送されることが決定し、これに先駆けて、同年1月からTOKYO MX、ニコニコ生放送などにてシーズン1が再放送された。

シーズン2では、新キャラクター「銀河新星グレイトZ」の変身者として「特命戦隊ゴーバスターズ」で桜田ヒロム/レッドバスターを務めた鈴木勝大、グレイトZのスーツアクターにはあの「Mr.平成ライダー」の異名を持つ生きた伝説ともいうべき大物・高岩成二が参戦し、アクション監督にはおぐらとしひろが就くことが発表された。


シーズン3の動向

2021年5月にシーズン3「ドゲンジャーズ ハイスクール」制作予定が発表され、後に2022年4月より放送開始予定であることが告知された。
シーズン3ではシーズン2でもサブ監督で参加していた鈴村展弘がメイン監督として参加、アクション監督にはスーツアクターとしても本作に参加している押川善文が兼任することが発表された。

シーズン2までとはガラリと雰囲気が変わっており、女子高生の山田真子が変身するヒーローにして明太子のふくやのイメージキャラクターとなる新キャラクター「MAKO」が、田中次郎/ルーキーに代わる新主人公として登場し、彼女の高校生活とヒーロー活動の2つを主軸に物語が進むこととなる。

さらには鹿児島のヒーローにしてシーズン1からゲスト出演していた光神戦士NEWエクスと新ヒーローであるビンチョウファイヤーがドゲンジャーズの仲間入り、他にもクロフネマンやグラスサイダー等多くのヒーローたちが参戦するのに加え、別府あゆみ*4山崎松本享恭たなかえり等、スーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズ等の東映特撮に出演経験のある俳優の出演が発表された。

またシーズン3からはEDテーマが追加されるようになった。


シーズン4の動向

2023年4月にシーズン4として「ドゲンジャーズ メトロポリス」のタイトルで放送開始された。
監督はシーズン3より引き続き鈴村展弘が務め、アクション監督についても押川善文がスーツアクターと兼業で続投しているが、それ以外のスタッフについては福岡在住のスタッフが占める割合が多くなっている。これは、(株)悪の秘密結社が「制作スタッフの内製化」を推し進めており、可能な限り現地スタッフの力で制作を進めていくという方針に基づくものだという。

シーズン4では「警察」をテーマに、新米警察官・白石循が変身する新ヒーロー「特務警察ヒャクトーバン」が主人公を務め、白石がドゲンジャーズとの交流を経ながら、善悪の区別もつかない絡繰少女のユズユズと心を通わせていく姿を描くストーリーとなっている。

主人公の白石循役には仮面ライダーフォーゼJK役を務めた土屋シオンが抜擢された。土屋シオンにとっては念願かなってのかなっての変身ヒーロー役であると同時に、今作が初主演となる。
他のキャストも豪華で、特に仮面ライダー龍騎浅倉威役で知られる萩野崇が主人公の上司兼相棒の警部補役として出演したことや、怪人側の新キャラクターであるユズユズとハテナのCVにホロライブ所属のバーチャルYouTuberである尾丸ポルカと荒咬オウガがそれぞれ務めたことも話題となった。

2023年9月にはスピンオフ「ドゲンジャーズ A DAY OF OHGAMAN~オーガマンの一日~」が放送された。



【ストーリー】

● シーズン1 『ドゲンジャーズ』

日本列島の九州地方の北部にある福岡県は、県内各地で戦うヒーロー達によって平和が保たれ、今や日本で一番安全な都道府県とまで呼ばれるようになっていた。

そんなある日、どこかで聞いた事があるタイトルの新たな恋愛番組「HERO HOUSE」への出演のオファーを受けたヒーロー達は、撮影のために福岡市西区の博多湾に浮かぶ能古島に訪れ、美女たちと呑気に羽を伸ばしていた。
しかし、撮影が終わって帰ってみると、福岡はヤバイ仮面率いる株式会社 悪の秘密結社によって福岡は征服され、恐ろしい怪人や荒くれ者達がひしめく、修羅の国へと様変わりしてしまっていた。

福岡を取り戻すためにヒーローたちは悪の秘密結社に立ち向かうものの、絶大な力を得た悪の秘密結社に苦戦を強いられてしまう。そしてさらに既婚者という理由で「HERO HOUSE」の撮影に参加していなかった福岡最強のヒーロー「薬剤戦師オーガマン」がヒーローたちの助太刀に現れるものの、パワーアップを果たしたヤバイ仮面との衝突によって大爆発が巻き起こり、福岡のヒーローは散り散りになってしまう。
オーガマンはパワーアップを果たした(株)悪の秘密結社の秘密を探るべく、運悪く戦いに巻き込まれた一般人の青年・田中次郎に、ヒーローたちを集めて福岡を取り戻すように頼み、「ヒーロー」としての力を託して何処かへ去ってしまった。

訳も分からぬうちに福岡の平和を取り戻す使命を託されてしまった田中は、新人ヒーロー「ルーキー」として福岡のヒーローたちと出会い、その中でヒーローとしての使命に目覚めていき、悪の秘密結社へ立ち向かっていくこととなる。


● シーズン2 『ドゲンジャーズ ナイスバディ』

ドゲンジャーズとは福岡に実在するヒーローチームである。
彼らと(株)悪の秘密結社との激闘を描いたドラマ「DOGENGERS」は全国から注目を浴び、ヒーローたちは瞬く間に人気者となったのだった。
順風満帆にヒーローとしての活動を続けていた田中たちドゲンジャーズだったが、実在するヒーロー故に数々の問題を引き起こし(主にキタキュウマンが)、最終的に謝罪会見を開くまでになってしまい、ドゲンジャーズの人気は地の底にまで落ちぶれてしまう。

そして半ば打ち切りに近い形で最終回を迎え、番組放送が終わってしまったドゲンジャーズの後番組に、老舗特撮会社である「花形特撮」が送るグレイトシリーズの最新作「銀河新星グレイトZ」が開始されることとなった。
そんな中、熊本のグリーンランドで行われることとなったドゲンジャーズのヒーローショーに、「銀河新星グレイトZ」の主役ヒーロー・グレイトZが乱入し、田中たちドゲンジャーズに向けてこう宣言する。

「君たちが汚した正義を、挽回する」

そしてグレイトZは、キタキュウマンの愛車「キタキュウマシン」を爆破炎上させ、不祥事が原因で弱体化していたオーガマンを倒した上に、「銀河新星グレイトZ」のヴィランとして花形特撮に引き抜くという名目で、(株)悪の秘密結社の社長であるヤバイ仮面を拉致してしまった。
福岡を征服する悪と戦うことを存在理由としていたドゲンジャーズは、最たる好敵手であるヤバイ仮面を連れ去られてしまい、各々ヒーローとしてのアイデンティティを見失ないかけてしまう。

自分たちがヒーローとして生まれた理由を見つめ直し、福岡県民からの人気とヒーローとしての誇りを取り戻すため、ドゲンジャーズは「銀河新星グレイトZ」にこっそり映り込みながらヤバイ仮面を奪還するための戦いに身を投じることとなる……。


● シーズン3 『ドゲンジャーズ ハイスクール』

九州北部の福岡県は、ドゲンジャーズをはじめとして、多種多様なヒーローたちが一般市民たちと共に普通に生活している。
そんな福岡で有名な明太子のお店・ふくやの娘として生まれた山田真子は、学校の成績も体力測定も常に全国平均、味の好みも好きな男性のタイプも普通で、「アベレージガール」の異名を持つ普通に塗れた女子高生。
そんな何の取柄もない自分自身と代わり映えしない日常に嫌気がさしていたところ、文化祭のクラスの実行委員に任命させられてしまう。

仕方なく、親友の七味涼子と共に文化祭の出し物を考えることになるが、そこに真子がふくやの娘であることに目を付けた(株)悪の秘密結社のシャベリーマンによって、身代金要求の目的で真子は誘拐されてしまう。
真子はその日の朝に自分たちを助けてくれたヒーローのように、普通な自分から変わりたいと願い、シャベリーマンに立ち向かおうとしたとき、謎の幽霊「切袴」が現れ、真子は彼から力を託される。
それは「普通ではない」、ヒーローへの道を切り開くための力だった―!!


● シーズン4 『ドゲンジャーズ メトロポリス』

福岡県にはドゲンジャーズをはじめ、「実在するヒーローたち」が日々の平和を守るために戦っている。
しかし彼ら「実在するヒーロー」の存在を疎ましく思う人間たちがいた。
それは「実在するヒーローたち」によっては福岡の平和を守る立場を脅かさていた「実際のヒーロー」、警察だった。
そんな中、臆病な新米警察官・白石循は、警察庁が開発した特殊活動服「SP110-Px」の装着者に選ばれ、警察所属の新ヒーロー「特務警察ヒャクトーバン」として、悪の怪人たちとの戦いに身を投じることになってしまう…。

その一方、福岡県には(株)悪の秘密結社をはじめ、平和を脅かす悪の怪人たちも実在する。
そして彼ら「実在する悪人たち」の存在を疎ましく思う人間たちもいた。
それは「実在する悪人たち」によって、自分たちのシマを荒らされることに憤りを感じていた「実際の悪人」、反社会的組織「押川組」だった。
そんな中、押川組は特殊活動機巧「ユズユズ」を開発したのだが、思わぬアクシデントでユズユズが暴走してしまい、壊滅。
その後、自分が暴走していたことも忘れたユズユズは、自分が欲しいと思ったものを探しに、無邪気に福岡の街へと飛び出していったのだった。

特務警察ヒャクトーバンとなった白石循と、欲しいものを探して行く先々でトラブルを起こすユズユズ。
二人の出会いがもたらす運命は如何に―。




【登場人物】

なお、本作に登場するヒーローや怪人たちはそれぞれ個人のTwitterアカウントを所持しており、Twitterという番組内ではない場外でヒーローたちや悪の秘密結社が番組内容と連動した会話や舌戦、撮影の裏話が披露されることがある。良かったらチェック&フォローしてみよう。

●ドゲンジャーズ

福岡県を拠点に各々活動しているローカルヒーローのチーム名。「株式会社 悪の秘密結社」の魔の手から福岡県を守る為に日夜戦っている。公には、自警団といった扱いを受けている。
一癖も二癖も強い性格の面子が揃っており、そんな中で新人ヒーローである田中を中心にチームとしてまとまっていく。基本として田中以外のメンバーは変身を解除してスーツを脱ぐことはない。

シーズン1では、田中がオーガマンに提供してもらった鬼丸ホームのシェアハウスに、合流したヒーローたちが活動拠点として勝手に住み着く形で共同生活をしていたが、シーズン2で花形特撮のグレイトZによってシェアハウスを追い出されてしまい、家具屋の関家具の家具売場をドゲンジャーズの新たな生活拠点とすることになってしまった。
しかし実はこの関家具店、オーガマンがポケットマネーを費やしてとある秘策を仕込んでおり…。

「ドゲンジャーズ」というチーム名はシーズン1の最終決戦の折に、オーガマンが名づけたもの。
シーズン2ではオーガマンからメンバー全員に共通武器として「バディバディバスター」という銃が配給され、こちらの方を積極的に使用している。


  • 田中次郎/ルーキー 
演/CV:正木郁
SA:押川善文

「絶対にいやだぁぁッッ!!」

本作シーズン1~2の主人公。ごく普通の青年にして、福岡の最後の希望。
幼馴染のゆきに会いに東京から福岡にやって来るが、福岡のヒーロー達と(株)悪の秘密結社との争いに運悪く巻き込まれてしまう。しかし、怯えつつも悪の秘密結社に立ち向かった、その熱い一面を見抜いたオーガマンに福岡の平和を取り戻す使命と変身アイテムを半ば強引に託され、新人ヒーロー「ルーキー」に変身して(株)悪の秘密結社と戦っていくことになってしまう。

悪者を前に怯えるなど感覚も非常に一般人で、やや臆病な性格をしているが、昔からヒーローへの憧れを抱き続けており、そのことから徐々にヒーローとしての使命に目覚め、ヒーローらしく堂々とした立ち振る舞いができるようになっていく。
本人としては絶好のタイミングを逃しやすく、トラブルに巻き込まれやすい不幸体質なのが悩み。

シーズン3ではヤバイ仮面も認めるほど立派なヒーローとなっており、ヒーローの先輩として新人ヒーローの真子の活躍を見守っている。

変身後の姿「ルーキー」のスーツデザインはオーガマンとそっくりで、クリアブルーの装飾がクリアグリーンに変更されている。体温計を模した槍「ルーキーランス」が武器だが、シーズン2からはドゲンジャーズメンバー全員に配給された共通武器「バディバディバスター」も使用している。



  • 薬剤戦師オーガマン
CV:岸祐二
SA:横山一敏

「馬鹿につける薬はないが、あえて言おう。薬飲んで、寝ろ」

大賀薬局の社長にして、残薬問題の解決のために日夜戦っている薬剤師・大賀崇浩が変身し、福岡の平和を守るために戦う福岡最強のヒーロー。「薬飲んで、寝ろ。」のキャッチフレーズでお馴染み。

大賀崇浩社長のリアルポケットマネーで制作されたというそのスーツの基本スペックは、パンチ力とキック力だけならば、あの仮面ライダージオウ・オーマフォームすらも上回るというトンデモなさ。悪の秘密結社の方も「一番ヤバいやつ」とヤバイ仮面が恐れる程で、福岡ローカルヒーローの中でも特にマークされている。
その実力からドゲンジャーズのリーダーを務めているが、作戦立案能力は高くなく、打ち立てる作戦は勢い任せの行き当たりばったりなものや、莫大なポケットマネーにモノを言わせたものが殆どであり、他のメンバーも彼の提案した作戦には振り回されてばかり。ついでに、絶叫マシンは大の苦手。

シーズン1では、パワーアップを果たして福岡を修羅の国に変えてしまった(株)悪の秘密結社の秘密を探るべく、戦線を離脱して調査に向かい、その間、福岡の平和をその場に居合わせ、ヒーローとしての資質があると見込んだ田中に託す。
その後は(株)悪の秘密結社が見つけた金印とは異なる「もう一つの金印」を邪馬台国時代の地層にまで潜って探索しており、田中達ヒーローチームと悪の秘密結社の最終決戦の最中に、探し当てた「もう一つの金印」を持って田中達と合流。田中達ヒーローチームに「ドゲンジャーズ」と名付け、悪の秘密結社との最終決戦を戦い抜いた。

シーズン2では、薬飲んで寝ろどころか寝坊してスキャンダル(通称:むんずショック)となってしまい、他のドゲンジャーズメンバー共々謝罪会見を開くことになってしまう。それ以来、オーガマンは一睡もせずにいたため大幅弱体化してしまい、その後のヒーローショーに乱入してきたグレイトZに惨敗してしまった。
それからドゲンジャーズの活動拠点を関家具の家具売場に移した後に開いた作戦会議で、花形特撮に連れていかれたヤバイ仮面を奪還するために2人一組のバディを組むことを提案し、自分は田中とバディを組むことにする。

実はシーズン1でろくに自分の出番がなかったせいで悪の秘密結社との決戦の際に田中と息が合わなかったことを気にしており、田中とバディを組んだのも、自分もキタキュウマンたちのように田中との絆を深めたいという理由からであった。
悪の秘密結社に対しては、「ドゲンジャーズのヴィランとして必要な存在」であると同時に「ヒーローとしての自分たちの活動を応援してくれる友人」と認識しており、「彼ら悪役とこれからも仲良く喧嘩し続けたい」という思いを抱いていたというのも「ヤバイ仮面奪還作戦」を立案した理由であると語っている。

文字通り爆発する薬が武器で、注射器型のキャノン砲「オーガバスター」を装備している。必殺技は「やくいく手帳(薬を飲んだかどうかをチェックできる欄がある、大賀薬局特製のお薬手帳)」で敵を拘束、空中に表示された処方箋の回数分の攻撃を叩き込む。他には他人の後襟を掴んで静止させる「むんず。」が得意技。
ちなみに劇中での吹き替えは猿顔の一般市民で、スーツアクターはレオゾディアーツ*5。・・・・・・これなんてレッドレーサー?



  • キタキュウマン 
CV:滝夕輝
SA:中村裕, 滝夕輝(シーズン3)

「私の役割は戦う事じゃない」

滝夕輝(たきゆうき)という青年が変身し、北九州市を拠点に活動している、福岡での知名度トップクラスのヒーローにして、北九州市の観光大使。

スーツデザインは正統派でスタイリッシュ*6、加えて変身者も自他認める長身のイケメン(←ココ重要)なのだが、「体が硬い」からとか「スーツに傷が付く」とか理由をつけ、進んで戦闘に参加したがらず、戦闘は弟であるキタキュウマンメタルや他の仲間に丸投げするナルシストで残念なイケメンヒーロー。
やることといえば、インスタ映えする画像や飯テロ画像の収集とSNS投稿で、得意技は詮索と飯テロとSNS炎上というヒーローにあるまじき行為が目立つ変人であり、ドゲンジャーズ随一の問題児。ホントに何しにキタキュウマン。

しかしながら、弁が立つことからヒーロー達の仕切り役や会議での進行役を務めることが多く、彼の発案でドゲンジャーズの行動指針が決まることも少なくない。また、田中が最初に合流したヒーローであり、最初に田中の家に居座りはじめたのも彼ということもあるが、意外と面倒見の良いこともあって、新人ヒーローである田中とは深く関わっていくこととなる。田中に「ルーキー」というヒーローネームをつけたのも彼。
良く言えば「未熟な主人公を振り回し時には対立もするが、潜在的な実力は高く参謀としては優秀な皮肉屋の二枚目」的ポジションなのだが、そう徹するにはふざけている感が強く、本人もそれは自覚している。

なお、戦う気はないが全く戦えないということはなく、そこそこ強かったりする。
また、愛車にキタキュウマン自身が大きくプリントされた痛車である「キタキュウマシン」が存在するが、シーズン2の第1話にグレイトZによって本物のナパーム爆破をさせられてリアル廃車にされてしまった
そういう事情もあって、シーズン3にてドゲンジャーズに仲間入りしたグレイトZ改め、グレイト2に対しては嫌味を口にしている。

シーズン4ではシャベリーマンにスマホを掏られてしまって寝込んでしまい、機種変更しようとするもキタキュウマンメタルに怒られ、結局ガラケーに機種変更させられるという憂き目にあってしまう。


  • 営業部ヒーロー課ヤマシロン 
CV:金廣邦高*7(レッドロン)/岡村昇裕(アオイロン)/高橋力也(ダイダイロン)
SA:齋藤慧典

「ご査収ください!」

山代ガス株式会社の営業部ヒーロー課に所属する公式ローカルヒーロー。元々、山代ガスは佐賀県に本社を置く会社だが、福岡にも営業所があると言い張って本作に出演している。
礼儀正しいレッドロン、クールだが真面目なアオイロン、方言丸出しのムードメーカーの大食漢ダイダイロンが「合体稟議承認」を経て合体変身したヒーロー。合体稟議を申請したキャラが合体後のメイン人格になるが、本作においては合体稟議を申請するのはレッドロンのみなので、事実上ヤマシロンのメイン人格=レッドロンの人格となっている。そのため、『悪の秘密結社』が自己紹介してきた際には丁寧に名刺を差し出す程に礼儀正しい。

普段は子供達に正しい食事の方法を教える「食育活動」に精を出しているため、料理が得意。田中の家に居候するようになってからは家事や料理全般を担当している。

素で「はわわわわ~」と言ったり、家事をするのに男なのに女性向けエプロン(しかもコスプレ用)をつけたり、シーズン1の時点で精神が2歳児ということで仲間と喧嘩したときに子供のような泣き方をしたり、みんなが仲直りできるようにパーティーの準備をしたり、何故か非常にあざとい仕草が多く、視聴者からは「ママシロン」の渾名で呼ばれている。その一方で敵の前で嘘泣きをして不意打ちを狙う等、そのあざとさを自覚しているような卑怯な部分もあったりする。

シーズン2では食育教育やっている身でありながらピーマンが苦手で食べられず、それがスキャンダルとして取り上げられてしまう。それ以来、山代ガスの社員としての責任感やドゲンジャーズの一員としての使命感故に、ヤマシロンの合体変身を解除しないことで無理やり人件費と食費を削減しようとしたり、グレイトZのヒーローショーに乱入したりと迷走を繰り返していた。
そんな中でグレイトZから「3人揃っても文殊の知恵どころか烏合の衆で、自分勝手に暴れていただけ」と駄目出しされてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうが、フクオカリバーの作ったピーマン料理を食べきったことで、自分が「ガスや料理を通じて、家庭の温かい時間を思い出させてくれるようなヒーローになりたかった」ことを思い出し、立ち直ることができた。

五徳を模したハンマー「鈍器ーコンロ」、ガスの炎がモチーフのカットラス「カットナットラス」、お取引用装備「等身大オシオキ式パイレン」等、多彩な武器を使い分けて戦う。なお、シーズン2で新たに手に入れた武器である「バディバディバスター」は、ヤマシロンの分のみヤマシロン自身の手によって魔改造を施してある特別製となっている。
必殺技は人差し指で相手に高速で連続突きを繰り出す「悶絶・法廷点検」。ジョジョのラッシュ技よろしく掛け声があり、「悶絶・法廷点検」の掛け声は「ヨシヨシヨシヨシ」。
ちなみに山代ガス株式会社には、ヤマシロンに合体するレッドロンたち3人以外にも、ミドリイロンモモイロンというヒーローも存在するが、本作では未登場。



  • 天元の勇者 エルブレイブ
CV:谷口勇
SA:手嶋佳宣

「ハンパじゃねぇぜぇぇッッ!!」

赤いボディと緑色の目が特徴的な、中間市を拠点にしているプロレス技主体のローカルヒーローにして、実際にプロレス団体『BRAVES』に所属している現役レスラー。
非常に暑苦しく、いつも叫んでばかりいる熱血漢。筋トレが趣味で、恋愛に関してはピュアな割りに女の子のデートで筋トレに誘う等、女性へのエスコート能力は皆無の筋肉馬鹿。とはいえ、ヒーローとしての自覚や責任感は強く、判断力そのものは高い。
現役プロレスラーなだけあって、戦闘スタイルは投げ技主体の徒手空拳であり、その反面武器…特に重火器の扱いは壊滅的。トレーニング用具のような力任せに扱う道具以外のものを扱うのが根本的に苦手のようで、ゴルフのような道具を使うスポーツも苦手。

普段はスポンサーである有限会社 八幡建設でおやっさんら八幡建設の職人達にしごかれながら一緒に勤務している。おやっさんらにどつかれてツッコミを入れられることも少なくない。
ヒーローにしては身長が低い事が関係者の悩みのタネで、本人は気にしていない素振りを見せていたが、「弱さを認めることはヒーローじゃない」と頑なに強がり認められなかっただけだった。

シーズン1でのおやっさんの説得により、身長の低さに対するコンプレックスを乗り越え、「小さくても良い」とは思えるようにはなったが、やっぱり身長は高いに越したことはないようで、シーズン2では身長詐称をスキャンダルに取り上げられてしまう。
エルブレイブとバディを組んだキタキュウマンはバディを組む前から一緒に飯を食いに行ったり、一緒に釣りしにいく程度には仲が良い。
また、キタキュウマンはエルブレイブが才能があってもその身長の低さ故に、当時のプロレスの身長制限に引っ掛かってプロレス団体に入団させてもらえず、どれだけ辛い思いをしてきたかを知っており、そんなエルブレイブを惨めさを馬鹿にしたグレイトZに対し、本当の目的が別にあったとはいえ「今のエルブレイブの勇気を馬鹿にするな……!」と反論している。



  • 吹王火剣 フクオカリバー 
CV:岩村真司
SA:菊地貴裕

「地域貢献、福岡県!」

朝倉市を中心に活動するローカルヒーロー。福岡の伝統工芸品・博多織を腰布に用いたスーツと「流炎(りゅうえん)」「巻嵐(けんらん)」という二振りの剣がトレードマーク。
曲者揃いの福岡のヒーローの中でも一番まともな性格をした正統派ヒーローであり、悩める田中の良き相談役になることも多い。困っている人がいれば、相手が悪役であっても相談に乗るほど真面目な性格で、「福岡の良心」とも呼ばれている。
しかし、善良すぎてやや天然で不思議くんともとれる一風変わった感性の持ち主でもあり、キタキュウマンからは密かにサイコパス呼ばわりされている。

シーズン2ではその天然度が増しており、目の前で愛車を燃やされて茫然となっているキタキュウマンに対し、「君はいつも炎上しているんだから、これぐらいで落ち込んではだめだよ」と、あんまりな励ましをして周囲をドン引きさせていた。
その一方でグレイトZからはドゲンジャーズの中で唯一評価され、一目置かれており、ヤマシロンに掛けた「ヒーロー自身が楽しんで笑顔を届ける存在でなければ、見ている子供たちも笑顔にはなれない」というフクオカリバーの言葉にはその通りと共感していた。

そんな天然な性格ではあるが、福岡のヒーローの中で一番の活動暦の長さは伊達ではなく、戦闘面においても非常に優秀で、二刀流による華麗な剣戟と蹴り技を駆使したスタイリッシュな戦闘スタイルで戦う。今作シーズン1の戦闘シーンにおけるシリアス成分の5割弱は、彼と修羅王丸の戦闘によるものといっても過言ではなかったりする。

本作の制作にあたってスーツを新調しており、劇中では旧スーツのフクオカリバーも登場する*8
なお、彼の名前は福岡県とエクスカリバーのもじりであり、決して「福岡の川(フクオカ・リバー)」という意味ではないのでご注意を。



  • キタキュウマンメタル
CV:吉村匠生

キタキュウマンの弟で、「体が硬くて戦いたくない」と言い訳をするキタキュウマンの代わりに戦闘を担当するメタリックブラックな出で立ちのローカルヒーロー。

兄のキタキュウマンと違って真面目な性格で、出会ったばかりのルーキーが素人であることを見抜いて助言するなど、よく出来た好青年。不真面目な兄をよく怒っているが、そんな兄が福岡には必要な存在なのかもしれないと認めており、兄のことはなんだかんだ気にしている。

悪目立ちしすぎる兄の陰に隠れがちであるが、戦闘における実力はフクオカリバーや修羅王丸に匹敵するほど高く、さらに高い作戦立案能力や工作知識も持ち合わせるなど、まさに影の実力者ともいうべき頼れるヒーロー。
性格もフクオカリバー以上にまともであり、オーガマンが対グレイトZ用に立案したヤバイ仮面奪還作戦には、その斜め上の発想に唖然となりながら頭を抱えていた。

基本的に北九州を留守にしているキタキュウマンの代わりに北九州を守っているため、普段は田中たちとは行動を共にしておらず、ドゲンジャーズの予備メンバーという扱いを受けている。



●ドゲンジャーズ追加メンバー

シーズン3以降になって、ドゲンジャーズに新規加入したメンバーたち。
加入経緯は様々であり、初期メンバーと比べて普段は個別で活動していることも多い。

  • 銀河新星グレイト2 
CV:鈴木勝大

「ブッ込んでくんで、ヨロシクゥ!!」

シーズン2でドゲンジャーズのライバルとして立ちはだかった花形特撮のヒーロー番組「グレイトシリーズ」のヒーローで、銀河新星グレイトZが歴代のグレイトシリーズのヒーローの力を受け継いで進化した姿。
ピザクックのイメージキャラクター。
シーズン2の終盤でドゲンジャーズと和解し、シーズン3からは正式にドゲンジャーズに加入している。ドゲンジャーズ加入以前の活躍については、下記の花形特撮の項を参照。
変身者の花形陸が、ヒーロー歴が浅い上に元ヤンキーのため、ヒーローらしい振る舞いについては現在勉強中で、失敗続きでろくな活躍ができていない自分を情けなく思っている。そのため、ドゲンジャーズの他のメンバーには自分と父親のことについて打ち明けられずにおり、同じ新人ヒーローとして自分の秘密を好きな人に打ち明けられない真子とは、秘密を共有したヒーロー同士として意気投合し、「内緒同盟」を結成することになる。
自分にとって、MAKOは初めてできた後輩ヒーローということもあって何かと気に掛けており、先輩ヒーローとしての立場から真子の相談相手になることも多い。
なお、シーズン2では変身前の姿も登場していたが、シーズン3以降はルーキー以外のヒーロー同様に常時変身した姿で登場しており、変身前の姿はシーズン3で一度だけメットを脱いだそれきりとなっている。



  • 山田真子/MAKO & 切袴
演:藤松宙愛
CV:藤松宙愛(MAKO)/間島淳司(切袴)

シーズン3にて主人公を務めた「普通コンプレックス」の女子高生・真子と彼女を姫と呼んで慕う幽霊・切袴のコンビ。切袴が変化した刀を真子が抜刀することで、ヒーローガール「MAKO」に変身する。シーズン3での活躍については下記の鯛博学園高校の項を参照。
シーズン4では地元の大学に進学しており、ドゲンジャーズの一員としてヒーロー活動を続けながら、実家の会社・ふくやの宣伝活動などにも着手している。シーズン3の後、教習所に通っていたそうだが、普通自動車免許は「普通」とついているのが嫌という理由で取得しておらず、取得したのは原付免許。
ドゲンジャーズの正式メンバーでは唯一の女性であるためか、もしくは現在も実家暮らしであるためか、ドゲンジャーズの共同生活拠点である田中家(という名のオーガマンの新マイホーム)には同居していない。



  • 光神戦士NEWエクス
CV:下唐湊洋輔

「スッゲー!!」

鹿児島県で活動しているヒーロー。通称「エクス」。
一度消滅したが、マスター・ワンによって生まれ変わった「楽しみ」の戦士。本作では彼の仲間を含め、例外的に福岡県外を活動拠点としている。
甲高い声とふくよかボディが特徴で、エクスの名はエクスクラメーションマークからきている。敵味方関係なく楽しんでいきたいとか考えているポジティブな性格。口癖は「スッゲー!!」。
シーズン1の頃からドゲンジャーズに所属していないヒーローとしてゲスト出演していたが、シーズン3から正式にメインキャラの一人として本格参戦を果たした。
シーズン3では、故郷の鹿児島を福岡のような煌びやかな街にしたいと思い、ドゲンジャーズに加入するために福岡にやってくるが、方向音痴のせいでなかなかドゲンジャーズと合流できず、行き倒れ同然の状態で悪の秘密結社のアジトに流れついてしまう。
その後、悪の秘密結社の慈悲で食事にありついたエクスだったが、福岡市博物館への侵入を試みるヤバイ仮面とシャベリーマンを邪魔して、図らずも2人を博物館出禁に追い込んだことで、恩を仇で返す形になってしまい、ヤバイ仮面に恨まれて襲われる事態に発展するものの、なんとかドゲンジャーズに合流することができた。
公式ではドゲンジャーズの一員として加入した扱いになっているが、劇中の描写においては本当にドゲンジャーズへの加入が認められたかどうかの過程がすっ飛ばされており、いつの間にかドゲンジャーズの一員として行動を共にしている。



  • ビンチョウファイヤー

キタキュウマンこと滝夕輝のプロデュースによって誕生し、北九州市の焼き鳥屋「大自然」で働く全身機械のロボットのような姿のヒーロー。喋る言葉は解読不能の電子音で「大自然」の女性店員などの特定の人間にのみ理解できる。
一応公式的にはシーズン3よりドゲンジャーズのメンバーということになっているが、ドゲンジャーズの一員として行動した描写は殆どなく、戦闘においてもドゲンジャーズのサポートに徹している。
シーズン3の6話では電子音でしか喋れない彼がEDを熱唱するという、ある意味放送事故に近い特殊EDとなっている。
シーズン4で、実は「戦わないロボット」という設定を忠実に守ることに拘っており、解読不能の電子音はボイスチェンジャーでわざと声を変えているだけで、普通に喋ろうとすれば喋れるし、戦おうと思えばそれなりに戦えることが判明。なんならイケボですらある。



  • 家具店駆動型セキカグオー208式

元々はシーズン2にてオーガマンがポケットマネーで用意した「田中家」こと、ドゲンジャーズの新拠点である関家具の建物を身体の一区画として組み込んだ超巨大ロボだったのだが、全長が福岡市の航空法規制条例の引っかかっていた上に、発信するたびに近隣住民からクレームがくるため、巨大ロボとしての機能は緊急時以外封印されることとなってしまい、シーズン3ではダウンサイジングされたボディを新造された上に自立活動できるようにAIを搭載され、これによって正式なドゲンジャーズの一員として加入されることとなった。
建物のオーナーである関家具の社長がガノタでジオニストであるため、見た目はどことなくジオン系のMSにありそうなデザインとなっており、「足は飾り」理論に理解があるのか脚部がなく、下半身に備えたブースターを利用して宙に浮いている。



●株式会社 悪の秘密結社

福岡県福岡市に実在するヒーローショー専門のイベント会社。

戦績100戦100敗と福岡のヒーロー達に全く勝てた試しが無いが、シーズン1では志賀島で偶然発掘された国宝「漢委奴国王印(金印)」の力で格段に強化され、福岡のヒーロー達が「HERO HOUSE」収録ロケで能古島にいる隙を突いて福岡全土を制圧し尽くした。
本作では本人役として登場してドゲンジャーズと激闘を繰り広げる。

シーズン1の最終決戦にてドゲンジャーズに敗北後は、修羅の国として征服していた福岡を解放させられ、ドゲンジャーズのヴィランとしてドゲンジャーズのヒーローショーに駆り出される日々を送っていた。
そんな中、花形特撮の新番組「銀河新星グレイトZ」のヴィランとして社長のヤバイ仮面が連れ去られてしまい、悪の秘密結社は事実上花形特撮の傀儡に成り果ててしまっていたが、ドゲンジャーズにヤバイ仮面が救出されたことで無事業務再開を果たしている。

シーズン2の最終決戦の際には、ヤバイ仮面がグレイトZからギャラ代わりに奪い取ったアフェクトシステムの力によって、全員が強化変身を遂げている。
このとき変身した社員たちの強化形態はシーズン3以降でもデフォルトの形態として登場している。

ちなみに現実の企業としては、「ローカルヒーローを作ったのは良いけど、どう活かせばいいか分からない」「ヒーローは考えたけど、悪役にまでは手が回らない」などの問題を抱えた団体に対するアドバイザーになったり、ヒーローショーのイベント運営などを担ったりしている。
業種がかなりニッチなため契約受注が絶えない一方で、零細企業であるため資金のやり繰りには常に頭を悩ませている模様。


  • 代表取締役社長 ヤバイ仮面 
CV:笹井浩生(通常ver.)/関智一(コミックver.)
SA:今井靖彦

「ようこそ……修羅の国へぇぇぇッッ!!」

福岡県福岡市に存在する「株式会社 悪の秘密結社」の代表取締役社長。シャチョサンカッコイイネ!!
自称「日本一金の掛かった怪人」であると共に「日本一借金を抱えた怪人」でもあるらしい。ダークヒーロー然としたスタイリッシュな姿が特徴で、目元を覆うバイザーの裏に仕込まれたLEDにより、感情に合わせて目が変化する。
目標は飲酒運転、落書き、ポイ捨てゼロの世界征服を実現し、あらゆる会社の上場を手中に収める事。

福岡のヒーローたちの殲滅のためなら積極的に自ら作戦を立てて出勤しては、悪役らしい悪事を行う行動力の高さから部下からの信頼も厚い。その一方でコミカルな言動も多く、なんだかんだで憎みきれない存在。
滅多なことで一般市民には手を出さない律義者であり、見込みがあればヒーローであっても社員にスカウトする度量が広さも持ち合わせている。
福岡最強のヒーローであるオーガマンや、自分のTwitterアカウントへやたらクソリプを飛ばしてくるキタキュウマンは腐れ縁のライバル。
その一方で田中のことは一貫して一般市民として小馬鹿にしてヒーローとして認めておらず、むしろ何度か田中のことを悪の秘密結社にスカウトしている。

シーズン1では金印を取り込んだ事で驚異的な戦闘スペックのオーガマンを凌駕する程の力を会得し、名実ともに福岡とヒーロー達の命を頂く為の革命を起こそうとする。が、しかしもう一つの金印をオーガマンが掘り当てたことで形勢逆転され、ドゲンジャーズに敗北を喫してしまい、福岡を占拠した件に対する謝罪会見をさせられることとなった。

シーズン2ではドゲンジャーズのヴィランとしてヒーローショーに駆り出される日々を送る中、花形特撮のグレイトZにヴィランとして連れ去られ、花形陸と同居しながら、「銀河新星グレイトZ」のヴィランとしてグレイトZに容赦なく痛めつけられる日々を送ることとなってしまう。その後、なんやかんやあってドゲンジャーズに救出されるが、花形陸に思うところがあり、グレイトZのヴィランとしてではなく正義の味方に仇なす悪として、改めてドゲンジャーズとグレイトZに宣戦布告し、グレイトZからギャラ代わりに奪い取ったアフェクトシステムで強化変身を遂げた。
しかし結局ドゲンジャーズに敗北し、「銀河新星グレイトZ」を無期限放送休止にさせた責任を取らされて、またも謝罪会見させられる羽目になった。

シーズン3では銀行強盗や一般市民へのカツアゲをしなければならないほどに悪の秘密結社の資金不足が今まで以上に深刻化してしまっている中、新たに誕生したヒーローであるMAKOに対し、経営者の勘で目をつけている。
そしてMAKOの力のルーツが、名刀「へし切長谷部」にあることを掴み、その力を持って新たな強化形態へ変身したものの、切袴の決死の覚悟でへし切長谷部の力を封印され、MAKOに敗北を喫してしまった。

武器は刃先から光弾を発射できる長剣で、意思が共有された自身の分身を作り出す能力を有する。得意技は土下座で、必殺技は詳細不明の「コンプライアンスアタック」。
更に「直帰しようと思ったけどもう少し頑張っちゃおうかな」と本気を出した時は強化形態「サービス残業ver.」を展開。
「サービス残業ver.」にはフルアーマー形態とグリーディング用軽装形態の2種類が存在しており、特にフルアーマー形態は強力なレーザーや光弾を発射する左腕のレールガンや巨大な刃先を持つ右腕の剣「名刀鍵付きZIP」など多彩な武装を備えていいる。この形態での必殺技は左腕のレールガンによる強烈な射撃攻撃、その名も「オンリーマイレールガン」……って、おい。



  • 広砲部部長 シャベリーマン 
CV:笹井浩生

DJとサラリーマンが掛け合わさった出で立ちを持つ、(株)悪の秘密結社広砲部部長。
顔には「AHK」と社名の略称が書いてある。武器はマイクにもなる長剣。また、胸部のアーマーを展開すると実況台になる。
社内ではムードメーカー担当であるが、自身がエルブレイブ並みにうるさいことは自覚している。
その一方で、悪の秘密結社で唯一の怪人ではない只の人間であるという秘密を抱えており、同時に悪の秘密結社の中でも一、二を争うほど残虐な本性を隠し持っている。

シーズン2では「長い物には巻かれろ」主義であったことが発覚し、花形特撮にヤバイ仮面が連れ去られると、花形特撮の傘下に入って悪の秘密結社の経営安定を図るため、早々にヤバイ仮面を見捨ててグレイトZの腰巾着となり、ヤバイ仮面を含む悪の秘密結社の社員たちに花形特撮の方針に従うように強要するようになった。
しかしその方針に誰もついて来ず、ドゲンジャーズのヤバイ仮面救出作戦を機に、自分以外の社員全員が花形特撮から離れたことで、自分の方が逆に「悪の秘密結社の裏切り者」という扱いを受け、メイド執事から制裁を受ける羽目となった。
その後、グレイトZと陸の過去を知ったことで、今までグレイトZにごまを擦っていた自分の努力が完全な無駄だったことを知り、肩を落としていた。

メタ的にはこの作品自体の脚本や、番組冒頭での「前回のあらすじ」のナレーションを担当しており、リアルでは福岡の情報番組のMCを務めていたことでも有名。



  • アイドール 

「……うるさいッ!!」

(株)悪の秘密結社の新たな構成員である謎の女怪人。シーズン1における裏ヒロインでもある。
可愛らしい声と外見をしているが、何に対しても「うるさい」と返すツン要素が強すぎてデレる様子が一向にないツンデレキャラ(公式設定)であり、気を損ねると社長のヤバイ仮面にすら容赦ないパワハラを振るいまくる暴力的な一面を持つ問題児。

両手に鋭い爪を備え、それを用いた格闘戦術を駆使した戦い方を得意とし、ルーキーを含めたヒーロー5人を相手にしても1人で圧倒してしまうほど戦闘力が凄まじい。両腕のツメからは高い火力を持つスパークカッターを放つ事ができる。
田中に何か思うところがあるようだが・・・・・・?

キャラクター原案は『SSSS.GRIDMAN』で監督を務めた雨宮哲氏。




  • 罪務部部長 メイド執事 
CV:高畠直人/橘龍丸(強化変身後)

(株)悪の秘密結社の罪務部部長。ヤバイ仮面の秘書でもある。
その名の通り正面は執事、背面はメイドという攻めつつも凝った容姿が特徴で、武装しているレイピア「幻惑瞑剣バトラー」による剣術が得意。
物腰が柔らかい丁寧口調で話し、共同戦線を張っているならば、本来敵である相手であってもお世話をするほど義理堅く、礼儀正しい性格である。が、その一方で「ヤギ」と言われると口調が粗暴になるほどキレる。周囲がドン引きするほどキレる。
普段は男性の声だが、必要ならば女性の声を出すことも出来るらしく、性別は謎。

シーズン2では花形特撮に連れていかれたヤバイ仮面を奪還すべく、グレイトZに挑むも歯が立たず。そんな中、シャベリーマンがヤバイ仮面を見捨てて花形特撮の方針に協力するように迫ったことに憤慨。ヤバイ仮面への忠誠心から今までにないほどの怒りを滾らせ、新たな強化形態へ変身を果たした。
その後は花形特撮の傀儡状態となった悪の秘密結社を離反、ヤバイ仮面を花形特撮から奪還すべく、目的を同じくするドゲンジャーズと共同戦線を張ることとなる。



  • 修羅王丸 
CV:本人

(株)悪の秘密結社の社外相談役にして忍結社「筑前忍八剣衆」の元締め。
小倉城を始め、神出鬼没に現れるさすらいの忍者。ヤバイ仮面とは腐れ縁の間柄。
厳密に言うと悪の秘密結社とは異なる赤の他人なのだが、失態を犯した社員を再教育する職務をヤバイ仮面から任されるなど、悪の秘密結社の怪人と同格として扱われている模様。

対象の生物に取り憑いたり相手を過去の姿に戻して弱体化させたりと、妖しげな術で敵を翻弄する。
本作には未登場だが式神を生み出すことも出来るなど、術者としては忍というよりも陰陽師に近い。
本作での使用武器は「名刀美汝丸」で、そこから繰り出す「慟哭剣・宵闇」が必殺技。他にも黒い刀身の「妖刀無縁仏」や「鉄刀下足丸」という刀を持つ。

その実力は折り紙つきで、百戦錬磨のフクオカリバーやキタキュウマンメタルと互角以上に戦える強敵中の強敵であり、他の怪人と比べてギャグ要素が控えめなシリアス担当。
常に強者との命がけの死闘を望んでいるが、シーズン2でヤバイ仮面が花形特撮に連れ去られ、ドゲンジャーズが「銀河新星グレイトZ」の番組内でトラブルを起こすという、宜しくない状況が続いたため、キタキュウマンメタルからの一時休戦の提案を渋々受け入れて、ドゲンジャーズと共闘することになる。




  • ネクタリス 
CV:中村裕

(株)悪の秘密結社の構成員。
大阪府浪速区で活躍していたローカルヒーロー・地球戦士ゼロスの宿敵であったが、ゼロスが表舞台から姿を消したことで行き場を失いかけてしまい、それを機に悪の秘密結社に入社。ゼロスが復活するのを心待ちにしながら勤務している。
正義とのなれ合いを嫌う悪人らしい悪人なのだが、本人の意思とは関係ないところで貧乏くじを引かされることが多く、特にシーズン4ではユズユズやった万引きの罪を何故か自分が被さる羽目になって逮捕されてしまい、「万引きで逮捕された」という部分だけを切り抜かれて仲間たちに馬鹿にされるという、何とも哀れな事態に陥ってしまった。
「魔心眼ネクタリス」という不気味な眼が施されている禍々しいデザインの剣と盾を用いて戦う。



  • ウザギ 
CV:園田有由美

(株)悪の秘密結社のマスコットの兎型怪人。「~きゃも」が口癖で、性別はメス。
可愛らしい姿だが、(株)悪の秘密結社の経費削減のあおりを受けて自身の影の部分が濃くなってしまった為に、全身を見渡すと「ウザギ(のぬいぐるみ)を(被り物として)頭に被った全身黒タイツの人間」というなんとも言えない姿が影として具現化してしまった。
しかし、徒手空拳と黒色のバットによる凶器攻撃でエルブレイブを一度は惨敗させる程の戦闘力を持つ。
また、影の部分・通称「カゲ」はエルブレイブよりもデカイ上に影なのに独立した意思を持ち、ウザギそのものを武器にして殴り掛かってくる時がある。



  • 魔狼怪人 ガルフ 
CV:本人

(株)悪の秘密結社の構成員である人狼怪人。同じ魔狼怪人であるガリアの兄。
厳つい顔立ちした恐ろしげな出で立ちだが、イヌ科の性かキタキュウマンが咄嗟に投げた木の棒に反応し、それを拾いに走って行ったりと、見た目に反してそんなに怖く無い。
大阪府に生息していたので関西弁で話す。
戦闘力が皆無のガリアの代わりに戦闘全般を担当し、右手の「ガルフ爪」による斬撃攻撃が得意。
赤色の宝石が取り付けられたバックルのベルトからビームを放つ攻撃手段を持つ。

元々はガリアの提案で(株)悪の秘密結社自体を襲撃しようしたが、その恐ろしげな出で立ちからヤバイ仮面にスカウトされて、社内では外回りと工作を担当している。
ガリアとの仲は良好だが、内心ガリアのあざとさにムカついているらしい。



  • 魔狼怪人 ガリア 
CV:本人

(株)悪の秘密結社の構成員である人狼怪人で、同じ魔狼怪人であるガルフの弟。
可愛らしい顔立ちをした人狼の少年で東京都出身の都会っ子。
ガルフと同じくベルトからビームを放つ事ができるが本人の戦闘力は皆無なので、戦闘はガルフに任せっきりである。



  • 鋭業部部長 エボシ武者 
CV:藤原圭一郎

(株)悪の秘密結社の鋭業部部長。ヤバイ仮面が多額の借金を背負いつつ、大枚を叩いてドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」の特集の為に生み出した最強クラスの怪人。
薙刀「幕下」による槍術を駆使して戦う。
胸部に鬼の顔が施されている恐ろしげで猛々しい武者の姿とは裏腹に、一人称は「僕」でとても低姿勢な性格。
しかも、その姿とはミスマッチな落書きレベルのひょうきんな素顔を持ち、その素顔を見られると恥ずかしさのあまり戦えなくなってしまう。
そのコンプレックスから普段は黒い幕で素顔を隠しており、風が吹いている日は黒幕が飛ばされないかを気にしている。

実は、第1話で(株)悪の秘密結社が福岡を制圧した際に、能古島から帰ってきた福岡のヒーロー達との戦闘シーンに参加していた事が後に判明。
しかし、その際に調子に乗ってフクオカリバーと交戦したせいで、彼からの回し蹴りを食らった拍子で素顔を隠す黒幕と共に金印の力を早々と喪失、幹部から降格されて出勤するのもままならない状態になっていた。そのことに落ち込んでいたところに、フクオカリバーと再会して相談に乗ってもらい、彼と敵味方の垣根を越えた友情を育むこととなる。
シーズン1最終決戦後は悪の秘密結社を退社した模様。



  • 戦闘社員 カラミー

悪の秘密結社の平社員である黒尽くめの戦闘員達。
社員証を首から提げており、「カラミーソード」という剣で武装している。戦闘員だが普通に喋れる。
一応一般人よりも戦闘力があるはずなのだが、エルブレイブ勤める八幡建設の職人たちには毎度ボコボコにやられている。
なお、肉弾技で倒された場合はともかく、必殺技で倒された場合は労災が降りるかどうかは不明。


  • 荒くれ者
演:三天屋多嘉雄、小川栄司、出田源貴、カズマッスル

悪の秘密結社の構成員。レスラーばりの屈強な男達で、狼のように見える毛皮のローブと装飾品、一部は狼の口元を模したマスクを身につけている。




●花形特撮

全国で名の知れた老舗特撮会社で、シーズン2ではグレイトシリーズの26作目「銀河新星グレイトZ」が放送開始予定としている。

  • グレイトA(エース) 
CV:浪川大輔
SA:伊藤慎

「エピソード・オブ・アイドール」に登場。20年ほど前に放送された花形特撮のヒーローであり、グレイトシリーズ第一作の主役ヒーロー。金色の筋骨隆々としたボディに大きく「A」と書かれたマスクが特徴。筋肉パンツ
田中も子供の頃にテレビを見ていて一番好きなヒーローと語っており、グレイトAのソフビ人形を今も大切に持っていたが、そのソフビ人形にエボシ武者が紛失した金印の力が作用したことによって実体化を果たし、悪気はなかったとはいえ、その場にいたゆきを連れ去ってしまう。
その後、ゆきを助けに来た田中に対し、自分が戦っていた時代のヒーローの在り方を説いた上で「ヒーローとしての田中の在り方」を問うために、田中が変身したルーキーに戦いを挑む。



  • 花形陸/銀河新星グレイトZ(ゼット) 
演/CV:鈴木勝大
SA:高岩成二

シーズン2より登場する作中作「DOGENGERS」シリーズの後番組、グレイトシリーズ26作目「銀河新星グレイトZ」の主役ヒーロー。ピザ屋のピザクックの公式ヒーローでもある。
背中に「アフェクトシステム」と呼ばれるドローンビットを6機搭載しており、このドローンの力で装着者のイメージをダイレクトに3DCGとして表現したり、瞬間移動を可能にしたりしている。

番組終了したドゲンジャーズのヒーローショーに乱入して自身の番組の宣伝をした上に、キタキュウマシンを破壊したりオーガマンを倒したりし、さらには(株)悪の秘密結社のヤバイ仮面を自らのヴィランとして引き抜きという名目で拉致していった。その後は鬼丸ホームのシェアハウスからドゲンジャーズを追い出し、ヤバイ仮面と同居するようになる。

「正義のヒーローは悪を滅ぼす絶対的な正義に徹し、人々の模範になる行動を常に心掛けるべき」と考えており、ここ最近不祥事続きのドゲンジャーズと彼らの悪役と馴れ合うような曖昧な正義感に、並々ならぬ嫌悪感を抱いており、自分たちの撮影に度々お邪魔するドゲンジャーズを徹底的に叩きのめして「ドゲンジャーズの正義」に対して「自身の掲げる正義」ついて毎回のようにキツイ説教をかましている。

必殺技はスーツの至る所にある認証システムを順番に作動させて胸部から放つ熱光線「グレイトマキシマムブレイカー」。他にもグレイトボウガンやグレイトマグナムなどの武器も扱い、さらには最大の秘密兵器としてアフェクトシステムの力によって召喚される巨大ロボ「グレイトダイゼンシン」を保有している。




●鯛博学園高等学校

シーズン3に登場する男女共学の私高校にして、物語のメインとなる舞台。

  • 山田真子/MAKO
演/CV:藤松宙愛
SA:五味涼子

シーズン3からの新主人公。2005年1月10日生まれのA型で、鯛博高校に通う女子高生。クラスは3年2組で剣道部に所属。実家は福岡の明太子製造会社「ふくや」。
学校の成績も体力測定も常に全国平均を記録し、味の好みも好きな男性のタイプも普通で、「アベレージガール」の異名を持つ普通に塗れた女子高生。
そんな何も取柄のない自分自身と代り映えのない日常に嫌気がさしていたが、ある日、「受験生で時間が惜しい自分たちにできる可でも不可でもない普通の文化祭を実現させる」という建前で明峰から推薦という名の嫌がらせにより、文化祭の実行委員の役目を押し付けられてしまう。

仕方なく文化祭の出し物について考えていたところ、真子は悪の秘密結社のシャベリーマンに身代金目的で誘拐されてしまうが、「普通の自分を変えたい」という真子の思いに呼応して目覚めた謎の幽霊「切袴」から力を与えられ、新人ヒーロー"MAKO"へと変身する力を得る。
ヒーローの力を得て興奮する真子だったが、ヤバイ仮面に(ヒーローとしては)普通と一蹴されてしまったことから、田中からドゲンジャーズの仲間を紹介してもらい、ヒーローとして強くなることと同時に、文化祭の出し物を成功させることを当面の目標としている。
クラスメートの吉原大輔のことがひそかに好きなのだが、そのことは真子自身と吉原本人以外のクラスメート全員が知っている。

ヒーロー・MAKOとしての姿はミニスカ風の袴姿に猫耳をつけたアンドロイドのような姿で、切袴が変化した刀を抜刀することで変身する。攻撃方法は刀による近接戦闘で、真子が剣道部所属であることもあって初戦でシャベリーマンを撃破して見せる等、ヒーローとしての資質は高いものの、ヤバイ仮面には一蹴されており、今後の成長に期待といったところである。



  • 切袴
CV:間島淳司

真子を誘拐したシャベリーマンが向かった神社に封印されていた謎の幽霊。
真子の「普通の自分を変えたい」という思いに呼応して目覚め、主と定めた真子のことを「姫」と呼び、自身の持つ力を真子に授ける。その一方で目覚める前の記憶がなくなっているものの、主と定めた人間に忠義を尽くす精神だけは残っている。
戦闘時には刀の姿に変化し、真子が変身した新米ヒーロー・MAKOの武器として、彼女をサポートする。

本人曰く、「お化けか幽霊かと言われれば、どっちかというと幽霊」とのことだが、別に主の真子以外には姿が見えないということはないようで、みんな切袴と普通に接している。
主である真子のことは大切に思っているものの、本人曰く「姫の心のマスコットキャラクター目線」で真子にちょっかい出しているように見える相手にガン飛ばす等、やや過保護な面もある。




  • 七味涼子
演:白石優愛

真子の友人にしてクラスメイトで、真子と同じ剣道部員。真子が新ヒーローMAKOへ変身できるようになったことを当初から知っている。
明るく行動力も旺盛でノリの良い性格で、リアクションがややオーバー気味でコメディエンヌ気質の持ち主のムードメーカー。時々気合が空回りしたり、その反動で授業中に居眠りしたりして小曽川先生に怒られることもしばしば。
真子が文化祭の実行委員に任命されてしまった際には、真子と一緒にクラスの出し物を考え、グレイト2が配達してきたピザから着想を得て、明太子ピザ屋「めんピザ マルシェ」を提案した。



  • 吉川大輔
演:森山廉之介

真子のクラスメートの男子。
やや気が弱く、2日連続で偶然会ったチンピラのテツからカツアゲされるという不運の持ち主。
真子の思い人で、涼子の話では「優しくて放っておけないところが可愛くて好き」とのこと。一方で当の吉原本人は新人ヒーローのMAKOのことが気になっており、MAKOのことを知ろうと色々聞いていたが、ウザギが校内で暴れた一件で、MAKOの正体が真子であることに気づく。
文化祭の出し物である「めんピザ マルシェ」では宣伝係を担当し、それに対してあれこれレクチャーしたキタキュウマンに感銘を受け、師匠と呼んで慕っている。宣伝に対する能力はともかく、師事する相手としてはちょっと…



  • 伏見明峰
演:川村海乃

真子のクラスのクラス委員にして、生徒会長を務める眼鏡美人の才女。
なぜか真子に度々嫌がらせをしており、クラス全員を「時間が惜しい受験生の自分たちにできる可もなく不可もない文化祭を実現させるには、何をやっても平均点の真子を実行委員に据えるのが最善策」と言いくるめて文化祭の実行委員の役を真子に押し付けた。ただし、明太子ピザ屋「めんピザ マルシェ」という大掛かりな出し物を提案してくることは予想外だったようで困惑している。

真子に嫌がらせする理由は、母親から過度な期待を寄せられていることへのプレッシャーを抱えている自分に対し、普通であっても誰かに褒められる存在である真子に嫉妬していたからであった。
そのことを知った真子が明峰にヒーローとして戦っている自分の姿を見せ、明峰の凄さを褒めてあげたことで「誰かの期待に応える喜び」を思い出し、真子と和解を果たした。

真子と和解してからはツンな態度はやや抜けないものの、ヒーローとして戦う真子を心配したり、採算が取れていなかった「めんピザ マルシェ」について経営面での計画の見直しに協力したり、ツンデレ的な態度が見られるようになった。



  • 小曽川徹
演:山崎潤

真子のクラスの担任教師。
常にストップウォッチを持ち歩いており、時間には非常に厳しい。本人談によると昔から鈍臭く、そのことを名前弄り込みで周囲から馬鹿にされていたために、今の時間に厳しい性格になったとのこと。
その厳しさ故に生徒から文句は絶えないが、本人としては生徒への愛ゆえのことであり、自分が許容できる範囲であれば生徒の自主性を尊重し、応援することもあって、生徒思いな一面を知る生徒からは意外と慕われている。



●その他の登場人物

  • ゆき 
演:桃咲まゆ

福岡に住んでいる田中の幼馴染で、シーズン1のメインヒロイン。可愛い(公式設定)。
(株)悪の秘密結社に福岡を制圧されてしまった為に一時は能古島に避難していた。そこでヤバイ仮面に追い詰められた田中と再会し、その後の修羅王丸との一件を経て田中から今までの経緯を聞いて理解し、ドゲンジャーズの協力者になる。



  • おやっさん 
演:中谷一志

エルブレイブのスポンサーである有限会社 八幡建設の従業員で、エルブレイブの上司。本名不詳。
エルブレイブの良き理解者である職人気質な性格で、カラミーを圧倒する程腕っぷしが強い。



  • テツ
演:松本享恭

シーズン3に登場。福岡市内をぶらぶらしながらカツアゲなどをしている小悪党なチンピラ。
大輔に2日連続でカツアゲするものの、ルーキーやヤバイ仮面の邪魔が入って上手くいかず、その結果、被害者の大輔とは顔を合わせづらい雰囲気になってしまう。そのため、大輔を街で見かけると気まずさ故にこそこそ隠れるようになっていた。
そんなときにウザギの本体とはぐれたカゲと日陰者同士で意気投合したはいいものの、成り行き任せにカゲと共にエルブレイブがいる八幡建設で一緒に働くことになってしまい、その上仕事でよりにもよって大輔がいる鯛博高校へ行くことになってしまう。
そこで怪我で陸上の夢を断念するという何のドラマもない青春を送った自分を卑下して、まだ夢の真っただ中にいる高校生たちに嫉妬していたことをエルブレイブとカゲに吐露する、その後、エルブレイブとウザギの戦いを見届けて自分の気持ちに整理をつけると、大輔への謝罪も済ませて和解し、その翌日以降も八幡建設で働くことを決めたのだった。



【主題歌】

シーズン1 OP「なんしよーと?ドゲンジャーズ!」

  • 作詞:原田謙太
  • 作編曲:YOFFY
  • 歌:児塚あすか

シーズン2 OP「ナイスバディ!ドゲンジャーズ!」

  • 作詞:原田謙太
  • 作編曲:YOFFY
  • 歌:児塚あすか

シーズン3 OP「ハイスクール!ドゲンジャーズ!」

  • 作詞:原田謙太
  • 作編曲:YOFFY
  • 歌:児塚あすか

シーズン3 ED「大好き!ドゲンジャーズ!」

  • 作詞:原田謙太
  • 作編曲:市川舜
  • 歌:なゆこてゃん
  • ED振付:大宰府まほろば衆


【制作秘話・余談】

  • 番組名は九州の言葉で「どげん(どうした、どうにか)」+「アベンジャーズ」に由来。
    タイトルについて「アベンジャーズのパクリ?」と思う人もいるかもしれないが、脚本を手掛ける(株)悪の秘密結社のシャベリーマン*9曰く、「弁護士に確認とった上で商標登録も出したから法律的には何も問題ない」とのこと。

  • 2015年に俳優引退を宣言してJAEを去った押川善文がスーツアクターとして電撃復帰したことが話題となった本作だが、押川氏が今回スーツアクターとして参加したのは、監督の荒川史絵が「アクションできる人紹介して」と無茶振りされて「福岡まで来てくれる人いたっけ?」と考え込んでいた際に、引退した押川氏が福岡在住である事を思い出して連絡をとり、出演をお願いしたら快諾してくれたとのこと。
    なお、押川氏は本作での出演が縁となり、後に(株)悪の秘密結社に入社することとなった

  • ニコニコ動画におけるDOGENGERSの配信においては、毎回キタキュウマンが登場するシーンで視聴者から赤色大文字コメントで好き放題に言われることが多い(SNS炎上担当、北九州民の恥、ローカルなんにもしない人、等)が、キタキュウマン本人は「視聴者が赤字コメントでキタキュウマンの肖像権を保護してくれている」という斜め上の発想で好意的な発言をしている。
    挙句の果てにはキタキュウマンのアクリルスタンドに「キタキュウマンの前に立てて飾る赤字コメントの肖像権ガード」が付いてくるという斜め上の事態にまで発展した。
    また、シーズン1の最終回でキタキュウマンがマスクを外すシーンにおいては、ニコニコユーザーが赤字コメントを入れてくれることに配慮して、監督がわざとマスクオフシーンの尺を長めにとったとのこと。

  • シーズン1の9話のOPには大きな鯛を掲げたキタキュウマンが登場するが、この鯛はコラ画像ではなく、以前地元の釣り番組に出演したときにキタキュウマン本人が釣り上げたという、れっきとした本物。
    本作のディレクターが「鯛を釣り上げたキタキュウマンの画像とか無い?」とキタキュウマンに無茶な注文をしたところ、「ありますよ」とそのときの画像をあっさり提供してみせるというミラクルを起こしてみせた。

  • 株式会社 悪の秘密結社は、悪の組織でありながらスポンサー持ち(スポンサーがオーガマンやヤマシロンと同じというツッコミは無し)であるが、番組制作に予算を使い過ぎた責任を取るため、シーズン1終了後に事務所をオーガマンの自社ビルである大賀ビルへ移転することが発表された。

  • シーズン2の1話にてキタキュウマンがSNS公式アカウントを凍結させたことをスキャンダルとして取り上げられていたが、これは実際に2021年2月頃にキタキュウマンが些細なミス*10で番組公式Twitterのアカウントを凍結させたという実話に基づく内容である。
    というより、実際にこんなトラブルが発生したことから、キタキュウマンのスキャンダルの内容が、当初は「キタキュウマン、またもやSNS炎上」とする予定だったのを、急遽この公式アカウントの件にさし変わったというのが正確。
    この件を経て、キタキュウマンは「SNS炎上という炎属性とアカウント凍結という氷属性が使えるヒーロー」なんて言われるようになったとか。

  • シーズン2の1話でキタキュウマンの愛車である痛車「キタキュウマシン」がナパームによるリアル爆破によって廃車にされるという衝撃的なシーンがあるが、元々中古車の改造でガタがきていて廃車予定だったとのこと。とはいえ、この痛車は偉い人との与太話で生まれた「記念品」であり、それをこういった形で活用するのはある意味キタキュウマンらしいというか……。
    なおシーズン2放送終了後、愛車を爆破させられたキタキュウマンに対し、「悪の秘密結社からの感謝とお詫び」という形で、悪の秘密結社はまたもやクラウドファンディングによる弁償プロジェクトを立ち上げることとなった。

  • 2022年1月より放送されたアニメ「怪人開発部の黒井津さん」では全国各地のローカルヒーローが登場して話題となったが、本作ドゲンジャーズもしっかり参戦。シーズン2までのドゲンジャーズのヒーローたちと悪の秘密結社の怪人たちがほぼ全員登場した。
    特にオーガマン、グレイトZ、ヤバイ仮面に至っては本作と同様の本人ボイスでのセリフもしっかりあるという優遇っぷりであった。



追記・修正が終わったなら、薬飲んで、寝ろ。



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最終更新:2024年04月24日 00:35

*1 薬局で処方された薬を、自覚症状がなくなったという患者の一方的な判断で、処方薬を飲まなくなることによって発生する問題のこと。これによって破棄されてしまう処方薬が年間500億円にものぼり、また患者の症状が完全に快復しきれない可能性や、医師の意図を外れて更なる病状悪化へつながる可能性なども問題視されている

*2 今のご時勢にマジモンのレッドフォールや車のナパーム爆破が見られる・・・といえば、その本気度がご理解できるだろうか?

*3 (株)悪の秘密結社が本作制作にあたって、アクションによって傷が付くヒーロースーツの修繕代を予算に入れていなかったらしく、クラウドファンディングで資金集めをせざるを得なくなった

*4 余談になるが、RKBラジオの番組「Toi toi toi」の木曜レギュラーだったりと、九州に縁がある御方でもある。

*5 アクションやアフレコを行う本作のドラマ用に割り当てられたCVとSAであり、普段のローカルヒーローとしての活動ではCVもSAも大賀崇浩氏が担当している

*6 現在のキタキュウマンのスーツは4代目で、本作に登場するスーツも4代目のもの

*7 実はキタキュウマンの変身者である滝夕輝の本名で、滝夕輝というのはキタキュウマンの変身者としての芸名とのこと。

*8 ドゲンジャーズ制作発表当初のキービジュアルでは旧スーツで撮影されたものも存在する

*9 中の人は本作のプロデューサー、脚本担当でもある。

*10 アカウントの誕生日をシーズン1の放送開始日に設定したことでTwitterの利用規約にある年齢制限に引っ掛かてしまい、Twitterアカウントが凍結されてしまうという企業アカウント等でやりがちな初歩的なミス