デビルフロッグ(星のカービィ)

登録日:2021/01/10(日) 11:03:38
更新日:2024/02/24 Sat 18:58:58
所要時間:約 6 分で読めます






カービィに悪さなんて出来るはずがないぞい!悪さは偉大なる大王であるわしの特権ぞい!



「デビルフロッグ」とは、テレビアニメ版『星のカービィ』第95話「デビル・カービィ!」に登場した魔獣のことである。


概要

デデデ大王ホーリーナイトメア社からダウンロードした魔獣。
見た目は悪魔の翼が生えたことを除けば、何の変哲もない緑のカエル。
鳴き声も可愛らしく、これが人に害をなすような魔獣には見えないことだろう。

そう、確かにデビルフロッグ自身は直接的な危害を加えてこない。しかし持っている能力が大問題。
取りついた相手から良心を消し去り、極悪非道な大悪人へと豹変させてしまうのだ。
それがどんなに心優しい善良な人格の持ち主であっても、デビルフロッグの能力には抗えない。
宿主は顔つきも悪くなり、息をするように悪事を働き始める。
親しい人々を傷つける行いにも躊躇しなくなり、やがて本当の悪魔のような恐ろしい形相に変わり果ててしまう。

一応、万が一の事態に備えてデビルフロッグ対策の魔獣「ヘビー・アナコンダー」が存在する。(後述)

欠点は、カービィのように純粋な心の持ち主だと支配が困難になること。
この場合は宿主への呼びかけを行うことで、一時的に体の表面へ追い出せる。ただしこの間にどうにか対処しないと再び憑依されてしまう。

ダウンロードした理由は不明だが、この危険生物をデデデ大王がよりによって顔に貼りついてきたのを追い払ったら行方が分からなくなるという大チョンボをやらかし、後々カービィに取りつきププビレッジを揺るがす大事件の元凶となってしまうことに……。


デビルカービィ

デビルフロッグに取りつかれ、極悪人と化したカービィ。
初めはカービィが目つきを悪くした程度で周りは気付かなかったが、寄生が進むにつれて赤いツリ目と凶悪な笑みを覗かせるようになる。

普段のカービィとはかけ離れた悪事の数々を行い、村人達はおろか噂を聞きつけて現れたデデデをも恐怖に震え上がらせた。


デビルデデデ大王

デビルフロッグを自分に取りつかせたデデデが変貌した姿。
袖が破れるぐらいムキムキの上半身に対して下半身が貧弱という、典型的なデフォルメされたマッチョ体型と化している。
発達した胸筋にはデビルフロッグの証である悪魔の翼がタトゥーのように浮かび上がる。

元から悪党のデデデにデビルフロッグが取りついたということで、自らを「これでわしは前人未到!最強最悪の悪党ぞい!」と自称するように力も邪悪さも平時よりパワーアップ。
どうやらデビルフロッグの詳細を知るうちに野心が芽生えたらしく、カービィに対するデビルフロッグの支配が緩んだところを捕らえたと見せかけ、自分に憑依させてこの姿に変身した。
これにはメタナイト卿も後の末路と合わせて「なんと愚かな……」「自業自得とはこのことか……」と呆れ果ててしまった。


ヘビー・アナコンダー

巨大な大蛇の魔獣。
どこまでも長い巨体が特徴で、デビルフロッグが憑依した相手に舌のひと舐めを行い、体から引きずり出して食らうことができる。
と言うよりヘビー・アナコンダーの値段(カスタマー曰く「ヘビー級」)にデビルフロッグの代金も含まれる辺り、元々「デビルフロッグで予期せぬトラブルが起きた時に食って鎮圧」、または「宿主もろとも始末」することを想定した、セットの魔獣と考えるのが自然か。
だがそれ以外はぶっちゃけただデカいだけの大蛇。上記以外にこれといった特殊能力は全く持ち合わせていない。


劇中での活躍

概要で述べた通り、デデデのミスで脱走するとカービィに取りついて悪行三昧を行わせる。
元のカービィとはかけ離れた、まさしく悪魔のような所業には誰もが「自分達の知るカービィではなくなった」と絶望し、できることと言えば出入口になりうる箇所を封鎖して屋内に引きこもるだけ。
ププビレッジをたちまち恐怖で支配してしまった。

デビルカービィはデデデ城にも乗り込むが、フームの呼びかけで一瞬だけ我に返ったことから支配が完全ではないとメタナイト卿に見抜かれ、懸命な呼びかけの末にカービィの体から実体化。
しかし、デビルフロッグの話をカスタマーサービスから聞いていたデデデは対策となる魔獣を注文したにもかかわらず、自分に憑依させてカービィを徹底的に痛めつけていく。
最後はとうとう転送されたヘビー・アナコンダーの舌で強制的に支配が解け、デデデ大王もろとも飲み込まれるのだった。


余談

  • デビルフロッグと一緒に食われたデデデだけは後に助かったものの、一連の騒動にまつわる元凶だった上にカービィを悪党化させる等のやらかしが重すぎた事、土壇場でよりにもよって裏切った事もありフームは激怒。基本的に他人を傷つけないカービィに対し、デデデ達をやっつけろとまで言う程だった。
    • 結局メタナイト卿が「その怒りは胸にしまっておけ」と嗜め、カービィが真に怒る時は別にあると諭したことでそれ以上の制裁は免れた*2

  • 第36話「お昼のデデデワイドをつぶせ!」ではデデデとエスカルゴンがカービィを悪人のように仕立てた虚偽のニュースを流したことがあるが、今回は皮肉にもそれが現実となってしまったものである。

  • 後に『星のカービィ スターアライズ』では、ゲームモード「The アルティメットチョイス」の最高難易度「魂が飛び出る辛さ」選択時のカービィの表情がこのデビル・カービィに酷似していたり(公式もリスペクトを認めている)、ボスとして登場するデデデ大王は後半戦で、デビル・デデデを思わせるマッチョな姿(BGM:マッチョ オブ デデデ)を披露している。
    あちらはアニメと違いハンマーを使うことはなく(スタアラを下地にした小説版では使っている)己の肉体(と腐った食べ物)だけで戦っている。

  • デビルフロッグが登場した回の初回視聴率は3.0%と、歴代最低タイ記録。

  • 媒体や世界観こそ違うのではっきりと言えないが、小説版では「常に楽しいことを考えているカービィの心につけ入る隙はない為、操るのは不可能」と推測されていたことを考えると、デビルフロッグのやったことは何気に凄いことである。

  • デビルカービィの近くに何度もいたにもかかわらずフーム達が襲われなかったのは、フームはカービィが最も信頼している存在であり、劇中でメタナイト卿が言ったように「カービィの支配は至難の業」だったからだと思われる。





追記・修正は悪行三昧と共にお願いします。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 星のカービィ
  • アニメ
  • アニメカービィ
  • 悪魔
  • みんなのトラウマ
  • 嘘から出た誠
  • ピンクの悪魔
  • デビル
  • アルティメットチョイス
  • スターアライズ
  • デビルフロッグ
  • デビルカービィ
  • デビルデデデ大王
  • 悪堕ち
  • 憑依
  • カエル
  • ヘビー・アナコンダー
  • 悪行三昧

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月24日 18:58

*1 水晶玉にカービィの顔が映った時には一瞬、上記の凶悪なツラが見える。割られたメーベルがショックのあまり「何すんじゃー!!」とムンクの叫び風になる場面は思わず笑ってしまうこと必至。

*2 この時にメタナイト卿は「カービィが真に怒る時、それは宇宙の正義が踏みにじられた時だ……」と伏線っぽい言葉を発したが、残念ながらその後の最終決戦編で回収されることはなかった。アニメ版だと容赦なくエグい倒し方をすることも多いカービィだが、もしこの台詞の通り「真に怒った」状態で「宇宙の正義を踏み躙るような敵」と戦ったらむしろいつも以上にエグい倒し方をしそうだ……