アイズ・ヴァレンシュタイン

登録日:2021/01/27 (水) 00:51:57
更新日:2024/01/17 Wed 22:43:58
所要時間:約 16 分で読めます






目覚めよ(テンペスト)




●目次

◆プロフィール

所属:ロキ・ファミリア
種族:ヒューマン
職業:冒険者
年齢:16歳
身長:162C
ステイタス:Lv.5→Lv.6
二つ名:剣姫(けんき)
CV: 大西沙織

◆概要

本編のメインヒロインの一人で、外伝作品『ソード・オラトリア』では主人公を務める。

都市最大派閥の一角である【ロキ・ファミリア】の幹部を務めるヒューマンの少女。
オラリオでもトップクラスの剣技を誇る実力者で、二つ名は剣姫(けんき)。また、二つ名とは別に戦姫(せんき)という異名もある。
本人の整った容姿も相まって第一級冒険者の中でもトップクラスの有名人である。

本編主人公であるベルとは、彼がミノタウロスに襲われている所を助けた事で出会い、その際に彼に一目惚れされる事になる。以降はベルの憧憬となり、彼の冒険者人生の道標となる。
ベルの主神であるヘスティアからは、自身がベルの憧憬の対象であることから猛烈なまでの嫉妬心を抱かれており「ヴァレン何某君」と呼ばれている。

メインヒロインの一人なのだが、今の所本編での出番と活躍はあまりなく、彼女の活躍と詳細は主に外伝『ソード・オラトリア』で書かれている。
作者からも本編ではアイズの設定を回収できず、感情移入がしにくいキャラクターになっていると評されている。

◆外見

長い金髪と金眼を持ち、女神にも引けを取らない美貌をしたヒューマンの少女。
彼女に憧れを抱く者も多いが、下心を近寄ってくる異性を軒並み玉砕しており、物語冒頭の時点で千人斬りを達成したとの事。
背中と脇が見える露出度がやたらと高い服を戦闘服にしているが、これはアイズの趣味ではなく、主神のロキに「着てくれなきゃ舌を噛み千切る」と脅されたので仕方なく着ている。本人は結構恥ずかしい模様。

◆人物像

周囲からは物静かで神秘的に見なされるが、寡黙で感情表現が下手なだけ。
大人びた雰囲気とは裏腹に精神年齢はかなり幼く、口下手で勘違いされるような言動をする事から、身近な者達からは天然と思われている。
オラリオでも有数の実力者でありながら周囲を見下すような傲慢さを持たず、困っている人がいたら派閥に関係なく手を差し伸べる優しい性格をしている。
ちなみにオラリオ名物のジャガ丸君が幼少期から好物で、ジャガ丸君の事になると我を忘れる事があり、報酬がジャガ丸君だという理由で下らない依頼を受けてしまう事さえある。

ファミリアの副団長であるリヴェリアには幼い頃から面倒を見てもらった事もあって、ファミリアの中でも彼女とは特に強い絆で結ばれており、周囲からは親子のように見なされている。
派閥内でも同性・同年代のティオナ、ティオネ、レフィーヤの3人とは親友と呼べる関係で、四人一緒に行動する事が多い。彼女たちとの交流でアイズは前よりずっと明るくなったとの事。

強くなる事に関してひたすらストイックで、暇さえあれば鍛錬かダンジョンに潜る事ばかりしているが、
このような行動範囲の狭さから相当な世間知らずになっており、ファミリアの首脳陣からはもっと周囲に興味を持ってほしいと思われている。
派閥内では幹部という扱いだが、立場のせいで自由に行動できない事もあるので、本人は窮屈に感じている模様。

弱点

お酒に弱い下戸で一口飲んだだけで酔っぱらう。おまけに酷い酒乱で、酔うと周囲の人物に剣で斬りかかるので大変危険。ロキ曰く酔剣
運動神経抜群だが泳ぐ事が出来ず、作中の様子からも水恐怖症に陥っている模様。これは幼い頃、泳ぎの練習をしたくないとリヴェリアに逆らって「おばさん」呼ばわりした結果、
怒った彼女に足に重りを着けられて水に沈められた事がトラウマになっており、水に入ったらその時の事を思い出すため。完全に幼児虐待である。

モンスターへの憎悪

アイズの人物像の最大の特徴。
モンスターに対して凄まじい憎しみを抱いており、冒険者となったのもモンスターへの復讐心が理由で、幼少期から「モンスターは必ず殺す」という誓いを自らに立てている。
強くなることに異常にストイックなのもモンスターへの「復讐心」が理由で、その想いの強さはモンスターへの憎悪の大きさによって力が増す最凶のスキル復讐姫(アヴェンジャー)が発現してしまう程。
このモンスターに対する憎しみの根源には、『三大冒険依頼』最後の一つにして本作のラスボスの一角である『隻眼の黒竜』との関係が示唆されているが詳細は不明。

出生

出生に謎が多く、外伝で明かされた情報によると、母親は『古代』の話を題材とした『迷宮神聖譚(ダンジョン・オラトリア)』に登場する風の精霊『アリア』と同じ名前である事と、
父親は史上最強の英雄と謳われた『アルバート』と思わせる描写がある。
もっとも精霊は子供を産むことが出来ず、アルバートは1000年以上昔の人物なので通常あり得ない。
ちなみにアルバートは「黒竜」の片目を奪った張本人でもある。

アイズの詳細を知っているのは【ロキ・ファミリア】首脳陣のロキ、フィン、ガレス、リヴェリアの四人とオラリオの創設神であるウラノスぐらい。
その他にも神時代最強のファミリアと謳われた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の主神だったゼウスとヘラもアイズについて何か知っていたらしく、
ゼウスはヘルメスにアイズについての何かしらの秘事を話し、【ヘラ・ファミリア】の元幹部だったアルフィアはアイズを見て「例のダンジョンの娘か?」という謎の反応を示した。


◆来歴

ベルとはダンジョンでミノタウロスに襲われているところを助けた時に出会い、その際ベルに一目惚れされる事になる。
そもそもベルがミノタウロスに襲われた原因になったのは、【ロキ・ファミリア】が調子に乗って暴れすぎた事で逃げ出したミノタウロスが上層に向かった事が原因であった為、謝ろうとしていたのだが、ベルがアイズに出会うと恥ずかしさから逃げてしまうので中々謝れずにいた(アイズはベルが自分に怯えて逃げていると誤解してショックを受けていた)。
後にエイナの協力もあって無事謝罪とベルが自分に恐れているという誤解を解くことに成功する。

謝罪後もベルともう少し関わりたい気持ちがあった事と、冒険者になったばかりの彼が短期間で急速な成長をしているのを目の当たりにした結果、彼の急激な成長速度の秘密を知れば自分ももっと強くなれるのではないかと思い、ベルに戦い方を教える事になる。
特訓内容は実戦形式で叩きのめし、気を失ったら膝枕をするというベルにとっては飴と鞭の方式。このやり方はベルにとって非常に効果的で、ベルは技と駆け引きを身に着け、同時に伸び悩んでいたベルの『耐久』のアビリティが一気に成長した。
ベルとの特訓が終わった後は、【ロキ・ファミリア】の遠征でダンジョンの深層に向かうことになるが、その途中でベルが死闘の末ミノタウロスを撃破するのを目撃。この時、ミノタウロスに立ち向かうベルの背中に、最後の戦いに赴く父親の姿を重ねていた。

その後も、ベルとの交流は続いていくが、人と変わらぬ心を持つモンスター『異端児(ゼノス)』を巡る一件では、「怪物を絶対に殺す」という誓いから、異端児達を守ることを選んだベルと一変してぶつかる事になり、オラリオ全体を巻き込んだ【ロキ・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】による一大抗争にまで発展してしまう。
異端児に人と変わらぬ心を持つことに薄々感づいていたが、自分にとって都合の悪いその事実から目を逸らし、彼らを頑なに滅ぼそうとするアイズ。
自身の怒りと憎しみ、そして怪物の危険性を理由に、例え人の心があろうと怪物は討つべき敵と自らの正当性をベルに訴えるが、異端児を守る為に立ちはだかる事をやめないベルの姿と、自分たち人間も醜悪な「悪意」を持ってしまえば怪物と変わらないというベルの言葉にかつてないほど動揺する。
異端児達との出会いによってその「真実」に気付いてしまったベルのこの叫びは、人間は時に怪物よりも悍ましくなるという真実に気づきもせず、心の時間を止めて怪物を殺す事だけに力を注ぎ続けていたアイズには否応無く突き刺さった。

更に彼を救う為に自らの翼や爪を剥ぎ取り涙を流す怪物であるはずのウィーネに、他でもないかつての自分自身と重なってしまった結果、もはやアイズに異端児達を殺す事は出来ず、初めて怪物を殺すという誓いを破ることになり苦悩する。
そして、同時に怒りと憎しみに身をまかせてずっと怪物を殺してきた自分自身の在り方に初めて疑問を抱く事になってしまう。
自分に幸せを運んでくれるはずの兎であったベルがウィーネと共に去った後、アイズは何処の誰とも分からない「何か」に救いを求めるのだった。

異端児を巡る騒動が落ち着いた後は、【ロキ・ファミリア】と異端児の利害が一致したという事で協力関係を結ぶことになるが、アイズは初めて自分の誓いを破ったことにショックを受け、塞ぎ込んでしまう。しかし、自分を思いやるリヴェリアの言葉と、強くなるために前に進むことを決めたベルを見習って自分も前に進むことを決意する。
更なる強さを求めたアイズは敵対派閥の【フレイヤ・ファミリア】に乗り込み、なんでも一つだけフレイヤの言う事を聞くという条件と引き換えに、都市最強の冒険者であるオッタルに鍛えて貰うという大胆な行動に出る。
だが、依然として怪物への憎悪に身を任せた戦い方である事をオッタルに看破され、今のままでは自分の身を滅ぼすだけと苦言を呈されてしまい、怒りと憎しみに身を任せるのではなく自らの力として「統べる事」を教えられる事になった。

その後、オラリオを崩壊させ、下界をモンスターが蹂躙する『古代』の再来を目論む邪神エニュオとの最終決戦『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』が勃発。
今まで幾度も戦った怪人レヴィスと決着をつける為、魔法【エアリアル】とスキル【復讐姫】を複合させた「黒い風」を発動させる。「黒い風」の力もあってLv.7に相当するレヴィスと一進一退の攻防を繰り広げるが、【復讐姫】の副作用で怒りと憎しみが増幅され我を失いかける。
そのまま【復讐姫】の暴走に身を任せ、戦の悪姫に堕ちようとしたその時、エニュオの切り札である穢れた精霊『ニーズホッグ』を破壊する為に発動したベルの【英雄願望(アルゴノゥト)】の大鐘楼の音がアイズに届く。
大鐘楼の音と共によぎったベルとの思い出が【復讐姫】の暴走を鎮静化させ、怒りと憎しみで染まった「黒い風」も「白い風」へと変わる。
ベルの大鐘楼の音と共に放たれた『英雄の一撃』が『ニーズホッグ』を消滅させると同時に、アイズの白い風と共に放たれた『決着の一撃』もまたレヴィスに届き、遂に宿敵レヴィスを討ち果たす。
こうして、長きにわたったエニュオとのオラリオの命運をかけた戦いが終結した。


全てが終わった後、アイズはベルのもとに向かう。
そして、力を使い果たし、壁に上半身を預けながら眠りにつくベルを見つけ、微笑しながら隣に腰掛ける。

「助けて、くれたんだね」

聞こえる事のない感謝をベルの耳元で囁く。

「君のおかげで……、勝てたよ」

あの鐘の音のおかげでアイズはレヴィスに勝てた。
あの鐘の音がなかったら、アイズは怒りと憎しみに飲み込まれ、もしかしたらここにいなかったかもしれない。

心が透明になった。胸の内が洗われた。黒い炎が姿を消した。
怒りと憎しみを宿す前の『白い自分』を少しだけ取り戻せた。そんな気がした。
今も柔らかくなっている自分の表情に気づかず、アイズは唇を綻ばせた。

「君の声が……、聞こえたよ」

やがて、ベルの頭がずれ、アイズの肩へと落ちる。その重みすら今は心地よい。
アイズもまた、最後の力を失い、ベルに寄り掛かった。

「ありがとう、ベル」

アイズはベルと折り重なり、安らかな眠りについた。


実際オラリオを破壊しようとするエニュオの計画は完璧だったと言える。
自分の計画の障害となる戦力を完全に把握し、その為に用意した七体の穢れた精霊を冒険者たちは本来なら戦力不足で抑えきれないはずだった。
ただ、エニュオにとって最大の誤算はベルとアイズが出会った事だった。
アイズへの一途な憧れと想いからベルに成長促進系レアスキル【憧憬一途】が発現。凡庸な少年だったベルは、神時代の申し子へと変貌を遂げる。
その後も憧憬への一途な想いを胸に走り続け、いくつもの試練を乗り越えたベルは冒険者になってわずか半年で次代の『英雄』の一角となり、エニュオの計画を打ち砕く。
ベルとアイズのダンジョンでの出会いは本人達も含めて多くの者の運命を変え、最終的にそれがエニュオの計画をも上回る力へと変わり、オラリオ、ひいては世界を救う事に繋がった。




エニュオとの決戦から少し時が経った頃、『美の神』フレイヤがベルを手に入れる為、自身の『魅了』の力を使ってオラリオに住む全ての者に「ベルは最初からフレイヤの眷属」という記憶の改竄を行う。
この為、オラリオに住む全ての者から【ヘスティア・ファミリア】としてのベルの冒険と記憶は全て無かったことになり、ベルは今まで交流のあった全ての人々から他人行儀されることになり、自分の記憶に自信を無くし、今までの【ヘスティア・ファミリア】としての記憶は全て偽りの記憶なのではないかという疑心に陥ることになる。

しかし…

「訓練、する…?」

記憶を改竄され、自分でも何でこんな事を言っているのか分からない。それでも、アイズはベルとの思い出を完全に忘れていなかった。
誰もがベルとの思い出を奪われてしまった中、アイズは朧気ながらもベルとの思い出が残っていたのである*1
ベルもアイズのこの言葉で自分の今までの記憶は偽りではないという確信を抱き、【ヘスティア・ファミリア】のベル・クラネルを完全に取り戻す事となる。
その後、ヘスティアの活躍でフレイヤの『魅了』が解除されてベルの記憶を完全に取り戻した際は、誰よりも早くベルのいる【フレイヤ・ファミリア】のホームに乗り込んだ。

その後、【ヘスティア・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】の『戦争遊戯』を以って決着をつける事になり、アイズも当然ベルに協力したかったが、二大派閥である【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】を共倒れを恐れたギルドの方針*2により【ロキ・ファミリア】は『戦争遊戯』に参戦する事が出来ず、その上、アイズは上述の何でもフレイヤの言う事を一つ聞くという条件で「『戦争遊戯』が終わるまでベルとの接触を禁止」と言われてしまい、何も協力する事が出来ない事態に陥ってしまう。


◆ベルとの関係

ベルに対してはダンジョンで一目見た時から不思議と興味と関心を抱いているが、アイズは基本的にダンジョンと鍛錬する事以外基本的に興味を抱かないので、これには彼女の母親代わりであるリヴェリアも軽く驚いていた。
また、ベルに戦い方を教える際によく力加減を間違えて気絶させ、その度に膝枕をしているが、アイズにとってもベルを膝枕するのは非常に心地が良く、ベルの強さの秘密を知る、修行といった目的を忘れ、膝枕する為にベルを気絶させた事もある。

他にも、ダンジョンの安全階層でベルに「リヴィラの街」を案内したり、アポロン主催のパーティでベルと一緒に踊るなど、好意的に接している。
ベルが他の女性と仲良くするのを目撃した際は不思議な寂しさを感じたり、歓楽街で女遊びをしたと勘違いした時は遠回しに嫌味を言ったりと、本人に自覚はないがベルの事を意識しているのが窺える。
ちなみにドラマCDの女子会で「今まで出会えて良かった人は?」という質問に対して、アイズは無意識のうちに「ベル」と答えている。
もっとも上述にある通り精神的に幼いまま育ったので、恋愛感情などをよくわかっておらず、ベルに対して現在抱いている感覚は「親に隠れて飼っているペットの兎」との事。

作中でフレイヤが自分の『魅了』の力を使い、オラリオにいる全ての者からベルに関する記憶を奪ったが、フレイヤは『美の神』の中でも別格ともいうべき力の持ち主で、彼女の『魅了』の力に抗えるのは、ヘスティアを含めたオリュンポスの三大処女神ぐらい。
それほど強大な力を誇るフレイヤの『魅了』をもってしても、アイズからベルの記憶を完全に奪えなかった事から、アイズにとってベルとの思い出は、もはや神の力でも消すことが出来ないほどかけがえのないものになっている模様


◆ステイタス

・Lv.1(最終ステイタス)
力:C609 耐久:D580 器用:B798 敏捷:A818 魔力:H100

・Lv.5(最終ステイタス)
力:D564 耐久:D563 器用:A827 敏捷:A824 魔力:S900 狩人:G 耐異常:G 剣士:H

・Lv.6(外伝11巻時点のステイタス)
力:H154 耐久:H153 器用:H189 敏捷:H174 魔力:G202 狩人:G 耐異常:G 剣士:H 精癒:I

『力』と『耐久』は平均的な数値だが、『器用』『敏捷』『魔力』のアビリティはかなり優秀で、『魔力』に至っては最高評価のSまでたどり着く。
前衛で戦う剣士だが使い勝手の良い魔法【エアリアル】を頻繁に使う為、『魔力』の成長が一番早い。(Lv.1の『魔力』の数値が低いのは、魔法を初めて使ってすぐランクアップしたため)
7歳の時に冒険者となり、一年後の8歳の時にLv.2にランクアップする*3。その後もLv.2~Lv.4まで1年から1年半のペースでランクアップを繰り返した。
本編冒頭時点ではLv.5だったが、外伝2巻でLv.6相当の力を持つ深層の『階層主』ウダイオスをほぼ単身で討伐し、Lv.6にランクアップする。


◆スキル

復讐姫(アヴェンジャー)
任意発動 
怪物種に対し攻撃力高域強化。
竜種に対し攻撃力超域強化。
憎悪の丈により効果上昇。
アイズのモンスターへの憎しみから生まれたスキルであり、ロキから『神の恩恵(ファルナ)』を授かった時点で発現していた。
地上の歴史の中で発現した全眷属、全種族の中で数多くのスキルの中でも最強の出力の誇るスキル。但し、モンスター限定のスキルで人間相手には発動しない。
Lv.1の時、このスキルを使った状態で初めてモンスターを攻撃した時は、モンスターが爆散した。
憎悪や怒りの感情を増幅させる効果もあるらしく、劇中でレヴィス相手に使った時は我を失いかけた。


◆発展アビリティ

・狩人
Lv. 2ランクアップ時にのみ会得可能なレアアビリティ。
短期間のうちに大量のモンスターを撃退するという達成条件から手に入れるのは極めて難しい。
一度交戦し経験値を獲得したことのある同種のモンスターとの戦闘時に能力値が強化される。

・耐異常
状態異常を防ぐことのできるアビリティ。
上級冒険者なら大抵習得している。

・剣士
作中で詳細な説明はされてないが、名称から剣を使用した時に能力が上昇するアビリティだと思われる。

・精癒
精神力(マインド)の自動回復が可能になるレアアビリティ。
魔導士でもないアイズが発現したのは、エアリアルを頻繁に使っていたためと予想されている。
魔導士ならば泣いて喜ぶアビリティであり、【ロキ・ファミリア】の中ではアイズ以外にはリヴェリアのみが会得している。


◆魔法

・エアリアル
付与魔法(エンチャント) 
風属性
発動したら『風』を全身と武器に纏い攻撃力、防御力、機動力を上げることが可能になる。
精神力(マインド)の燃費も良いが、体への負担は大きく発動し続ければ体が使い物にならなくなる。
アイズには風の精霊『アリア』の血が流れている為、先天的な魔法種族のエルフでもないヒューマンでありながら異常な威力を誇る。

スキル【復讐姫】と複合することも可能で使用した際は凄まじい威力を持つ「黒い風」になる。
レヴィスとの戦いでベルの事を思い出し、怒りも憎しみも忘れた白い心で【エアリアル】を発動した時は「黒い風」以上の力を持つ「白い風」になったが現状詳細は不明。

詠唱文:【目覚めよ(テンペスト)
スキル【復讐姫】と複合して使用する時の詠唱文:【起動(テンペスト)——復讐姫(アヴェンジャー)


◆冒険者としての能力

片手剣を扱う戦闘スタイルで、速度と技を重視して戦う。
元々高い才能を持っていたことに加え、ひたすら鍛錬とダンジョンでの戦いを積み重ねた為、若くしてオラリオでも指折りの実力を誇る。
魔法【エアリエル】を使用した場合、自らに強力な風の鎧を纏わせる事で戦闘能力をランクアップ並みに高める事が出来、純粋な白兵戦ならフィンやガレスをも上回るだろうと称されている。

彼女のモンスターに対する怒りとスキル【復讐姫】の効果により、モンスターとの戦闘にこそ本領を発揮でき、
作中ではLv.5の時にLv.6相当の力を誇る深層の『階層主』ウダイオスをほぼ単身で討伐し、Lv.6の時にはLv.7相当の力を持つアステリオスや怪人レヴィスとの戦いで互角以上に渡り合った。
オッタルからも「お前の剣の本質は『人と戦う剣』ではなく『モンスターを殺す剣』」「対人戦はゼウスとヘラの時代を生き抜いた自分たちには及ばないが、モンスターを相手にした時は自分やフィン達を凌ぐ」と評されている。
一方、対人戦の方はずば抜けて強いというわけではなく、作者和曰く「純粋な勝負なら追い詰められてからが本番のヒリュテ姉妹に逆転負けの可能性があり、現状条件さえ揃えば多分ベートの方が強い」との事。

リル・ラファーガ

最大出力のエアリアルを全身に纏い、神速の勢いで敵に刺突するアイズの必殺技。
ロキに技名を唱えれば攻撃の威力が上がると騙されているため、発動するときは技名を叫びながら攻撃する。
ラファーガはスペイン語で「強く吹く」を意味する。


◆装備

・デスペレード
最硬金属であるオリハルコンで出来た不壊属性(デュランダル)の特徴を持つ第一等級武装の片手剣。少なくともLv.3だった9歳の頃には既に使用している。
オリハルコン製の武器は切れ味が鈍いが、アイズの剣技もあって大抵のものは問題なく斬ることが出来る。
不壊であっても切れ味は落ちるので遠征から帰った後は、【ゴブニュ・ファミリア】で手入れをしてもらっている。
アイズの類まれな剣技と強力な風の魔法に耐えられる唯一の剣だが、【復讐姫】とエアリアルを複合させたアイズの「黒い風」の前にはこの剣でも罅が生じる*4


◆余談

アイズのイメージ

作者曰く『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』の登場人物であるナバールの影響を受けているらしい。
キルソードの必殺の一撃で数多の敵を倒すが、倒し過ぎてしまって更なる敵を呼び寄せて危機に陥ってしまう――
そんな剣士のイメージが形になっているという。

始まりの英雄の道標

ダンまち〜メモリア・フレーゼ〜の2周年イベント『偉大冒険譚アルゴノゥト』でベルの前世であるアルゴノゥトの物語が配信されたが、アルゴノゥトが好意を抱いたアリアドネ王女がアイズと瓜二つの容姿をしている為、アリアドネはアイズの前世ではないかと推測されている。

生まれた時から王国のためにミノタウロスの生贄に捧げられている事が決められており、そんな自分の人生に絶望し、城から逃げ出したところを偶然アルゴノゥトと出会う。
アルゴノゥトと関わるうちに自分に親身になってくれる彼に好意を抱き、アルゴノゥトに少しでも長く生きてほしい気持ちから、自らミノタウロスの生贄になる覚悟を決めてしまう。
当然アルゴノゥトはそんな事を許すわけもなく、アリアドネを救う為にミノタウロスを倒すことを決断。
死闘の果てにアルゴノゥトは視力を失うも、アリアドネの協力もあり、ミノタウロスの討伐を果たすことに成功する。

アルゴノゥトの物語から数千年の時が経ち、アルゴノゥトの生まれ変わりであるベルは、アリアドネに瓜二つのアイズに一目惚れする。
アルゴノゥトが最後の戦いで視力を失いアリアドネの顔を二度と見れなくなったことを考えると、ベルがアイズに一目惚れしたのは、アルゴノゥトの魂がアリアドネの顔をもう一度見れた喜びから来てるのかもしれない。
ちなみにアリアドネという言葉は、現代では「道標」という意味で使われており、ベルとアイズの関係にピッタリの言葉と言える。





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最終更新:2024年01月17日 22:43

*1 ベルとの縁の品を見て自分の記憶に違和感を持つ者は何人かいたが、ベルの顔を見て自分の記憶に違和感を抱いたのはアイズだけ

*2 正確にはギルド長であるロイマンの独断

*3 この記録はベルが来るまで歴代最速記録だった

*4 レヴィスとの戦いとダンメモ3周年イベントの『アストレア・レコード』の戦いでデスペレードに罅が入ったのが確認されている。