装備成長(風来のシレンシリーズ)

登録日:2021/03/09 Tue 08:04:00
更新日:2024/02/03 Sat 20:09:24
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装備成長とは、ゲーム「風来のシレン」のシリーズに登場する、装備品がパワーアップするシステムである。






概要

シレン4で初登場、シレン5でも続投した。
かつてのシリーズでも装備品のアイテムがパワーアップするイベントはあったが、4、5ではすべての武器および盾がダンジョンでの冒険中に成長する。
成長のしかたは武器や盾の種類ごとに特徴があり、「弱めだが成長が早い」「育てば強力だが成長が遅い」「固有の特殊能力を成長させると強い」などの個性がある。
このため、ダンジョンでの冒険において、
  • 弱いが成長が早い装備品と強いが成長が遅い装備品があるとき、どちらをメインに使うか
  • 最初に拾った装備品がある程度成長してから有力なものを新しく拾った場合、乗り換えるか否か
  • 成長させると有用な特殊能力がつく装備品をメインに合成するために育てるかどうか、そのタイミングはいつか
  • 装備成長を主眼においた稼ぎを行うか否か
といった取捨選択が発生し、生涯設計に大きく影響している。



総論

装備成長するアイテムに共通する性質について述べる。

成長するアイテム

成長するアイテムはすべての武器と盾である。
ただし、シレン5で登場した新種道具は、武器や盾のカテゴリに属するアイテムであっても成長しない。

装備して使うアイテムであっても、腕輪や矢などは成長しない。

成長レベル

装備の成長段階は、1~8までのレベルで表される。
初期状態はレベル1で最終段階がレベル8である。
いちど上がったレベルが下がることはない。

ダンジョンで入手できる装備品は、基本的にはレベル1の状態で落ちている。
場所によっては、高レベルの装備品が落ちていたり店で売られていたりする。

成長のしかた

装備はモンスターを倒すと成長する。
内部的な話をすると、シレンが直接攻撃でモンスターを倒したとき装備中の武器と盾に経験値のようなポイントが加算されていき、規定値までたまるとレベルアップする。

この値はシレンの経験値のように、入手量や累積値を数字で確認することはできない。
ただし、プログレスバーのような指標が武器や盾のアイコンと一緒に表示され、レベルアップまであとどれくらいかを目安として見ることができる。

どれくらいでレベルアップするかは各アイテムごとに固有であり、成長が早い装備品も遅い装備品もある。

成長状態

成長状態は、シレン本人に付与される有利なステータス変化(いわゆるバフ)である。
この状態では装備している武器や盾が通常より早く成長する(内部的には、モンスターを倒したときに加算されるポイントが増える)。
成長状態であるとき、シレンの頭上に青色の星のようなエフェクトが発生する。

シレンを成長状態にする方法は、成長の種を飲む、スーパー状態でモンスターを何体か倒す(シレン5のみ)などの方法がある。
なお、成長状態はステータス変化であるため、すいだすゾウ種のモンスターに吸収されてしまうことがある。

道具封印の影響

道具封印の状態にある武器や盾は、攻撃力や防御力以外の特殊能力が発揮されなくなり、さらに一切成長しなくなる。
デメリットになる特殊能力を無視するためにあえて装備品を道具封印のまま使用することがないわけではないが、基本的には不利な状態変化である。
道具封印を解除するには、おはらいや祝福の効果があるアイテムを使ったり、施設やNPCに頼ったりするといった方法がある。

なお、装備品の道具封印は、装備を外せなくなる呪いの状態とは両立しない。
このため、道具封印の装備品をわざと呪いにすることで特殊能力や成長を有効にするテクニックがある*1

装備成長による変化や恩恵

装備が成長してレベルアップすると、さまざまな効果があらわれる。

基礎値の上昇

武器の攻撃力や盾の防御力の基礎値が上昇する。
一見地味だが、わりと馬鹿にならない恩恵がある。

強化限界値の上昇

かじ屋や天/地の恵みの巻物や合成などで強化できる修正値の上限の値が大きくなる。
レベル1だと+10程度が限界だったりするが、最終的には+99まで強化できるようになる。
この値は、装備品の成長途上においては、基礎値が低かったり能力がなかったりする武器や盾で高くなる傾向にある。

持ち込み不可ダンジョンにおいて装備強化用のアイテムを贅沢に使えることはまずないので、この値を気にすることは少ない。
持ち込みが前提のシナリオダンジョンであっても、たいていは限界まで強化できるより装備品がレベルアップするほうが早い。
しかし、コンスタントに稼ぎを行える一部のダンジョン*2では強化限界値に引っかかるケースも出てくる。

最大印数の増加

印とは合成で付与できる特殊能力のこと。これをつけられる数が増える。
最大印数が大きいほうが、より多くの特殊能力をつけられて有利である。

装備品の成長途上における最大印数は各アイテムごとにばらつきが大きく、最初からガンガン合成していける装備品もあれば序盤は取捨選択に苦労する装備品もある。
最終的には、たいていの装備品は最大印数が∞になり、好きなだけ特殊能力を合成できるようになる。
ただし、固有の特殊能力が強力な一部の武器はレベル8まで成長しても最大印数が∞にならない。

新たな印の獲得

レベルアップしたときに新しく印を獲得する装備品がある。
これにより得られる印の有用性はピンキリであるが、基本的に明確なデメリットとして機能する印はつかない。

装備成長によって有用な印を得られる武器や盾の中には、メインの武器や盾に合成するためにそれらとは別に成長させるだけの価値があると評価されているものもある。
逆に、成長途上で最大印数が少ないときに微妙な印を獲得してきて印の空きを圧迫する、困ったちゃんな成長のしかたをするアイテムもある。

特殊能力の強化

装備品がレベルアップすると、装備品が持っている固有の特殊能力の効果が大きくなる。
つまり、装備品が成長すると装備品の能力も成長するというわけだ。
これについては法則性が複雑なため、個別に例示しながら解説する(アイテムの名称は、ことわりなければレベル1のときのもの)。
  • レベルアップによる強化の例
武器の特殊能力で敵に与えられるダメージが大きくなる(水斬りの剣、火の刃など)
武器の特殊能力による追加効果が発動しやすくなる(おねむガラガラ、混乱の手斧など)
盾の特殊能力でダメージを大きく軽減できるようになる(イチかゼロの盾、トカゲの盾など)
  • レベルアップすると特殊能力の効果も大きくなる
同じ系統の装備品でも、レベル1よりもレベル8のほうが効果が大きい。
例として、水棲系モンスターに大きなダメージを与えらえる水斬りの剣の場合、レベル1の「水斬りの剣」は当該種族に1.5倍のダメージを与えられるが、レベル8の「大海王剣」だと4倍近いダメージを与えられるようになる。
  • レベルアップによる効果の強化分は合成できない
特殊能力が強化される武器や盾を別の武器や盾に合成したとき、合成先のアイテムに印として引き継がれる効果は使用したアイテムのレベルにかかわらずレベル1相当である。
例えば、水斬りの剣系の武器を他の武器に合成した場合、レベル1の「水斬りの剣」でもレベル8の「大海王剣」でも、合成先の武器が水棲系モンスターに与えられるダメージは1.5倍である。
  • すべての装備品で特殊能力が強化されるとは限らない
レベルアップしても固有の特殊能力の効果が変化しない装備品もある。というか結構多い。
例えば武器の「かまいたち」は前方3方向をいちどに攻撃できるが、レベルアップしても前方5方向や全方位8方向をいちどに攻撃できるようにはならない。
同じく武器の「光の刃」は2回空振りすると次の攻撃が会心の一撃になるが、レベルアップしても空振り1回や0回で会心の一撃を出せるようにはならない。

新種道具のベース

前述したように、新種道具である武器や盾は成長しない。
よって、強力な新種道具の武器や盾を作りたければ、十分に成長したアイテムをベースにしなければならない。

名前の変化

装備品のレベルが上がるたびに名前が変化する。
武器や盾の道具図鑑へのデータ登録はレベル別に行われ、それぞれ個別に解説が用意されているため、図鑑を埋めるにはいろいろな装備品を成長させる必要がある。

ちなみに、名前はレベルが高くなるとかっこよくなっていくこともあれば、ネタ性が高まったりなんとも言えない方面に変化していくこともある。
道具図鑑の解説もわりとネタ系のものが多い。特に使い捨ての板系。

外見の変化

装備品のレベルが上限の8に達すると、シレンが装備しているときのグラフィックが変化する。
といってもカタナが火迅風魔刀になるような大きな変化があるわけではなく、色合いが金や銀のゴージャスな見た目になるくらい。
この外見の変化がフレーバー上で大きな意味を持つ装備品も存在する。詳細は後述。



各論


特徴的な成長をするアイテム

名称は基本的にレベル1の名称を使用する。

印数が∞にならない武器

固有の特殊能力が発動すればモンスターをほぼ無力化できるとみなされている。
武器のレベルが上がると能力の発動率が上昇する。
印の厳選が必要だが、能力の成長を軸にして戦っていけるタイプ。
メインの武器としては使わず、印として他の武器に合成しても有用。
おねむガラガラ
直接攻撃の追加効果でモンスターを睡眠状態にする。
発動率はレベル1で12%、レベル8で25%程度。
睡眠よけの腕輪との共鳴で追加効果が発生する確率を上昇させることができる。

モンスターを睡眠状態にできればしばらく行動を完全に封じることができるため、敵を殴り倒す用途としてはこの上なく強力。
欠点としては、武器の攻撃力や成長速度が低いことが挙げられる。
とくに攻撃力の底上げができていない場合、追加効果が発動しても睡眠の効果時間中にモンスターを倒しきれないケースも発生しうる。
また、シレン5ではうたたねバク種のモンスターを睡眠状態にしても特技を防止できないことには注意が必要。

この武器に限らないが、状態異常の追加効果を積極的に狙っていくなら、すいだすゾウ種の状態異常吸収への対策としてドレイン特効印はほぼ必須である。

しびれ刀
直接攻撃の追加効果でモンスターをかなしばり状態にする。
発動率はレベル1で12%、レベル8で25%程度。

かなしばり状態は攻撃したりすると即時解除されるが、そうしなければ永続である点で睡眠とは一長一短の関係にある。
かなしばり状態にしたモンスターを壁の代わりにする、逃げプレイに徹するなどの方法で差別化していきたいところ。

なお、かなしばり状態は攻撃すると解除される関係上、一部の印による能力とはディスシナジー傾向にある。
具体的には、連続攻撃印が発動してもかなしばり状態にできるのは最後の攻撃のみであること、炎飛ばし印の炎が当たるとかなしばり状態が必ず解除されてしまうことなどである。

戦神の斧
直接攻撃時、能力が発動すると会心の一撃になり、通常の2倍程度のダメージを与えられる。
発動率はおねむガラガラやしびれ刀に比べて高く、レベル1で20%、レベル8で40%程度。
会心の一撃が出たときにモンスターを倒しそこねることがないよう、攻撃力をしっかり底上げしておきたい。

印の選択肢としては、一撃で倒せる範囲を広げるために種族特効の印を集めるのもよいし、会心の一撃が出なかったときの保険として状態異常の印を集めるのもよい。
武器がレベル8まで達するとかなしばり印を獲得し、倒しそこねたモンスターをかなしばり状態にできるようになる。
もっとも、かなしばり印はモンスターの反撃を封じるにはとても優秀なので、武器のレベルアップを待たずに合成してしまってもよいだろう。

また、特にこの武器と相性がよい印として、余勢*3回復*4がある(いずれもシレン5のみ)。

状態異常の追加効果がある武器

攻撃したモンスターに追加効果で状態異常を付与できる武器。
上記のおねむガラガラ、しびれ刀は除く。
こちらも武器のレベルが上がると発動率が上昇する。
メインの武器としても印としても有用。
封印棒?知らない子ですね
混乱の手斧
直接攻撃の追加効果でモンスターを混乱状態にする。
発動率はレベル1で12%、レベル8で25%程度。
混乱よけの腕輪との共鳴で追加効果が発生する確率を上昇させることができる。

混乱状態のモンスターは特技を使用せず、直接攻撃される可能性も少なくなるため無力化の手段として有用。
目つぶしとは一長一短。
いざというときに限って混乱していないかのように殴られる印象があるけど、きっと気のせい。

武器としての性能は、攻撃力こそ低めだが、成長が早く印数も多いため困ることが少ない。
レベルアップによる追加効果の発動率上昇も頼りになり、メインの武器として非常に優秀である。

真っ暗棒
直接攻撃の追加効果でモンスターを目つぶし状態にする。
発動率はレベル1で12%、レベル8で25%程度。

目つぶし状態のモンスターは特技を使用せず、進行方向に立たなければ直接攻撃されないため無力化の手段として有用。
混乱とは一長一短。
いざというときに限って見えているかのように殴られる印象があるけど、たぶん気のせい。

武器としての性能は、攻撃力、成長の早さ、印数のいずれも混乱の手斧にやや劣る。
とはいえ、目つぶし状態の付与が強いので総合的に見れば十分に優秀である。

種族特効武器

特定種族のモンスターに直接攻撃で与えるダメージが増える武器の総称。
ダメージの増加は一律でレベル1では1.5倍、レベル8では4倍弱になる。
対象範囲の広さはもちろんのこと、成長速度や印数などの違いはまちまちであり格差が大きい。
水斬りの剣
水棲系モンスターに大きなダメージを与える。
シレン4では猛威を振るっていたギャザー種への対策として重要視されていた*5
シレン5ではギャザー種こそ弱体したが、今度は攻防ともに強化されたピョコダイル種の躍進があり、引き続き重要視されている。
それ以外にも対象となるモンスターの種類が多く、ばくだんウニ種を爆発させずに倒せる、ひまガッパ種を投擲無効を気にせずに倒せるといった恩恵もある。

総じて種族特効が優秀であり、武器そのものも成長が早く印数が多いため、成長させてメイン武器として使えば大いに活躍が期待できる。

ドレイン斬り
ドレイン系モンスターに大きなダメージを与える。
対象となるモンスターの種類は少なめだが、シレンのステータスを下げてくる毒サソリ種やまわるポリゴン種、そして何より状態異常吸収のために対処法が限られるすいだすゾウ種に有効なのは大きい。

武器に状態異常の印を詰め込んで戦うスタイルでは非常に頼りになる。
武器そのものの成長速度、印数も申し分ない性能で優秀である。

トカゲ斬りの刃
ドラゴン系モンスターに大きなダメージを与える。
対象となるモンスターの種類は少なめだが、ドラゴン種はいずれも強敵なのであるのとないのとでは安心感が違ってくる。
シレン5ではピョコダイル種の強化、シャーガ種の復活によりさらに有用性が高まった。

武器としての性能は、レベル1での攻撃力が高い一方で成長速度が遅く、印数も少なめ。
育ち切れば強力である分、成長途上ではちょっと苦労するかもしれない。

空の刃
飛行系モンスターに大きなダメージを与える。
対象範囲の広さは随一であり、攻撃力の高いコガタナバチ種、他の敵を回復するフラッシュバード種など面倒な相手にも有効。

種族特効の有用性とは裏腹に、武器そのものは初期の攻撃力が最弱クラスで低く、成長もかなり遅い。
メイン武器として使用するには愛が試される部類だが、しっかり強化できれば十二分に活躍してくれるだろう。

一ツ目殺し
一ツ目系モンスターに大きなダメージを与える。
対象種族はアイアンヘッド種、ゲイズ種、ばくだんウニ種、フォーリーのみ。
アイアンヘッド種はシレン4ではともかくシレン5で弱体化、ゲイズ種はそもそも催眠対策なしで殴るのが危険であり、種族特効のうまみが少ない。
一応、ばくだんウニ種を爆発させずに倒せるメリットは水斬りの剣と同じ。

種族特効こそやや微妙だが、武器そのものは成長が早く、印数も初期値とレベルアップによる増加で空きに困ることがまずない。
これは合成素材をさっさと消費して空いた枠に別のアイテムを持ち歩けるということなので、メイン武器としては決して悪い選択肢ではない。

三日月刀
爆発系モンスターに大きなダメージを与える。
シレン4では爆発系モンスターはオヤジ戦車種とばくだんウニ種のみ、かつばくだんウニ種は水棲、一ツ目との複合種族であるため、ほぼオヤジ戦車種へのピンポイントメタだった。
シレン5ではオヤジ戦車種が金属との複合になり、新登場のあまぐりん種も植物との複合種族であるため、対象種族のモンスターすべてが他の種族特効で対策できてしまう。

これにより爆発特効の効果を活かし難く、武器そのものも成長速度や印数が微妙なため、シレン5ではメイン武器として使う理由が本当に薄くなってしまった。

草かりのカマ
シレン5で初登場、植物系モンスターに大きなダメージを与える。
対象となるモンスターの種類が多く、植物系モンスターは割と脳筋な傾向にあるため、特効でズバズバ倒せれば回復アイテムを節約できる。
草子どり種を一撃で倒すことで、草系アイテムを確実にドロップさせられるのも嬉しい。

武器の成長も早く、印数もよく伸びるためメイン武器としては水斬りの剣と並んで優秀。
欠点といえば、レベルアップのたびにアイテムの名前がネタ方向に進化することくらい。

魔法斬りの剣
シレン5で初登場、魔法系モンスターに大きなダメージを与える。
ガラ魔道士種やゲイズ種といった凶悪な特技を有するモンスターに対応しているのはよい。
それはよいのだが、直接攻撃を空振りして特技を使われてしまうケースを考えるとやはりリスキーである。

武器の成長は早いほうだが、一ツ目殺しや草かりのカマに比べると遅く、印数もあまり伸びない。
魔法特効そのものが弱いというわけではないのだが、全体的に恵まれていない感がある。

かねきりの刃
シレン5で初登場、金属系モンスターに大きなダメージを与える。
金属系モンスターはシリーズ常連のオヤジ戦車種とカラクロイド種とンドゥバ種、シレン5で初登場のスコッピー種とFO-Uβ種が属する。
手早く倒してしまいたいモンスターが多いため、種族特効は地味だが意外に有用である。

武器の性能は、初期の攻撃力がやや高く、成長が遅め。
印数は余裕をもって合成できるだけの伸びはあるので、メイン武器としてもそこまで悪くない。


標準武器

どうたぬきのように特殊能力を持たないシンプルな装備の総称。
どうたぬき+おにおおかみのように、同系統をセットで装備すると腕輪が2つ装備できるようになることから「腕輪2個共鳴」とも呼ばれる。

カタナ
初代シレンより、風来人の武器といえばコレ!とされているスタンダードなカタナ。
初代ではカタナを+99まで鍛えて鍛冶屋に持ち込むと「火迅風魔刀」に変化するイベントがあり、いわば装備成長システムの先駆けたる存在であった。
シレン4およびシレン5でもこのイベントは継承されており、カタナをレベル8の「歴戦の名刀」まで成長させ、+99まで鍛えて鍛冶屋に持ち込むと「風魔鉄の剣」に生まれ変わる。

だがしかし、カタナそのものの使い勝手はハッキリ言って良くない。
これはシレン4において顕著で、レベル8になるまで印数が初期値の4からまったく伸びず、成長も同系統の他の武器に比べると明らかに遅い*6
シレン5では印数の伸びはさすがに改善され成長も多少は早くなったが、カタナ自体の強さを考えるとまだまだ不満が残る。
定番装備と思っていたらまさかの地雷装備となって帰ってきたその様は多くの風来人を嘆かせた。

なお風魔鉄の剣はイベントで入手する関係上、持ち込み不可ダンジョンで使用できる機会は基本的に訪れない。
印数も最初から∞なので、持ち込み可能な場所で自分のペースで成長させていけばよいだろう。

ヤシの盾/ただの木の盾
木でできた最弱クラスの盾。南国のシレン4ではヤシの木材でできていたが、シレン5でただの木の盾に改名。
弱いが成長が早く、レベル8まで育てばハラモチ印がつく。
満腹度減少の緩和は餓死予防にも稼ぎのためにも有用なので、持ち込み不可ダンジョンではメインの盾に合成するためだけにこれを育てる価値がある。

ちなみに対になっている武器のヤシの棒、ただの木の棒はレベル8でため攻撃印がつくのだが、こちらは是非ともほしいくらいの印ではないので盾に比べると不遇である。

超ボロボロの剣/超ボロボロの盾

シレン5で初登場した武器および盾。
見た目はくすんだというか、もはや朽ち果てそうなくらいの黒褐色に近い青さび色をしている。
名前の通り武器や盾の強さは最弱クラスであり、特殊能力も持たず、同時に装備した際の共鳴効果も「腕輪を2つ同時に装備できる」というありふれたもの。

成長も遅く、レベルが7まで上がっても攻撃力や防御力はほとんど伸びない。
いちおう印数だけは、初期値こそ1だが、レベルアップのたびに1つずつ増えていく。

ここまで書けばお気付きかもしれないが、最終段階のレベル8になった瞬間にすべての潜在能力が解き放たれ「伝神剣日ノ出」「伝神盾日ノ出」として覚醒する。
基本の攻撃力や防御力は最弱クラスだったこれまでから一気に最強クラスにジャンプアップ。
共鳴効果も「腕輪を2つ同時に装備できる」から「となりのモンスターが一歩退くことがある」に変更される。腕輪2個装備のままでよかったと嘆く風来人も少なくないが…
見た目も黄金白銀をベースにした絢爛華麗な色合いに変化する。
ありとあらゆる方面から神々しさがあふれ出る武具に生まれ変わるのだ。

以上の通り最終形態は非常に強力であるが、成長途上の性能が著しく低いため持ち込み不可ダンジョンでメインとして育てるのはなかなか難しい。
実は強化限界値が高いのできっちり鍛えればどうたぬき/おにおおかみセットに並ぶ程度の強さは確保できるが、やはり成長の遅さと印数の少なさが足を引っ張る。
ロマンを追い求める風来人の皆様はぜひチャレンジしてみてほしい。

その他装備


火の刃

HPが満タンのときに振ると炎を飛ばして遠距離攻撃ができる武器。
マスターソードではない。元ネタである可能性は高いが。
武器のレベルが上がると炎のダメージが上昇し、モンスターを寄せ付けずに簡単に倒せるようになる。
しびれ刀のところでも書いた通り、かなしばり印との相性はよくない。

成長は遅く、炎のダメージでモンスターを倒した場合は装備が成長しない点に注意が必要。
あと一撃まで炎で削って直接攻撃で倒せばよいのだが、空振りして炎のダメージで倒してしまうこともしばしばある。

また、変換の盾系と同時に装備すると共鳴して炎のダメージが上昇する。
変換の盾は成長しても魔法弾を無効化したときのダメージが多少減るくらいでメイン盾としてはいまいちだが、火の刃系とのセット運用なら輝く。

ボロいつるはし

壁を掘れるが自身が壊れる可能性があるため、本来はメイン武器としては不適。
しかし、シレン5のおにぎり穴では他の武器アイテムを拾える機会が少ないため、これをメイン武器にせざるを得ない状況がしばしば発生する。

実は武器そのものの成長性は優秀であり、非常に早く成長し、印数も多く、レベル5まで育てば目つぶし印もつく。
つるはしの先端で突いているのだろうか
それでも壁を掘ったときに壊れてしまう性質はずっとついて回るため、間違って壁を殴って壊してしまうと泣くに泣けない。

キョクタンソード

シレン5で初登場した、通常攻撃が空振りと会心の一撃のどちらかしか出なくなる名前通りの両極端な武器。
武器が成長すると命中率が改善されてゆき、レベル1では50%、レベル8では70%程度の確率で会心の一撃を出せるようになる。

印として他の武器に合成した場合は命中率50%から成長しないので、活躍させようと思ったら必然的にメイン武器になる。
命中を補助するため攻撃印や攻撃100%印をつけても無効になり、戦神の斧とは違って状態異常の印を保険として使うこともできないなど、非常にピーキー。

トカゲの盾/爆発隠の盾

炎や爆発のダメージを軽減できる、初代のドラゴンシールドならびに地雷ナバリの盾の継承者な盾。
レベル1で50%、レベル8で85%程度軽減できる。
印として他の盾に合成しても十分有用だが、深層のドラゴンや戦車対策としてメイン運用するのもアリ。
成長が遅く、防御力がやや伸び悩む点には注意。

昼の盾/夜の盾

シレン5で初登場した盾。
昼の盾は昼のモンスターからのダメージを軽減し、夜のモンスターから大きなダメージを受ける。夜の盾は逆に夜のモンスターに強く、昼のモンスターに弱い。
成長後の性能やシレンジャーからの評価などは個別項目を参照していただきたい。

イチかゼロの盾

シレン5で初登場した盾。
HPの一の位が1か0のときダメージを軽減する。レベル1で50%、レベル8で85%程度軽減する。
メイン盾として成長させ、HPの管理をきっちり行えば非常に強力。
そうでなくても軽減率が高いので、5回に1回機能すればいいや、くらいのスタンスでも十分。
成長は遅いが、初期の防御力が高く、印数も順当に伸びていくため、メイン盾としてはトップクラスに優秀である。
イチゼロさんマジパネェッス!

レベル1の時点で50%軽減できるため、印として他の盾に合成してもよい。
なお、レベル6まで成長すると魔法ダメージ印がつくので、そこまで育ててから合成するという選択もできる。
イチゼロさんマジカッケー!カッコよすぎッス!

金食い虫こん棒/金食い虫の盾

シレン5で初登場した武器および盾。
固有の能力は、手持ちのギタンを消費して与えるダメージを増やしたり受けるダメージを減らしたりするというもの。
装備品のレベルが上がると与えるダメージをより増やしたり受けるダメージをより減らしたりできるのだが、ギタンの消費も増額される。
レベル1では1回あたり30ギタンの消費で済むが、レベル8にもなると1回あたり250ギタンも持っていかれるようになる。
メインの武器や盾として最高レベルまで育てば、もはやモンスターよりも財政事情のほうが恐ろしい状態になり、ダンジョン内の店では必ず泥棒するくらいの気構えが要求される。
一応、共鳴効果で敵がギタンを落としやすくなるので、工夫して一撃で倒せる状況を作れば懐へのダメージも軽微で済む。
メイン装備に据える場合は他の装備を利用してある程度強化してからがおススメ。

なお、ギタンがないと武器や盾の強さが0になってしまう。
金の切れ目が縁の切れ目というやつだ。
金滅の巻物召介状を誤って読んでしまえば地獄が見える。

重い盾

防御力は高いが装備中はお腹が減りやすくなる、初代の「重装の盾」の流れを汲む盾*7
装備成長が導入されたシレン4では、盾のレベルが上がると満腹度の減少速度がより大きくなるというとんでもない仕様を引っさげて登場。
全国の風来人を腰くだけにさせた。
さすがにそれはあんまりにもあんまりだったのか、シレン5では逆に、レベルが上がると満腹度の減少速度が緩和されるようになった。

防御力と印数はもとより優秀だったのでこれによりメイン盾としての運用も現実的になったのだが、レベル8で動かず印がつく*8
動かず印は事故のもとになるモンスターの特技を無効化できる点はよいのだが、高飛び草などで能動的に移動することも無効にされる欠点があり(そして、高飛び草などを使いたい場面はえてして緊急事態である)、相変わらず癖が強い。

狐の小太刀/狐の盾

シレン5で登場した武器あるいは盾。
同作の仲間キャラであるコハルが変身することによって使用できる。
同じフロアで使えるのはどちらかひとつだけ。
この系統の武器や盾は壺に入れたりマゼルンに投げたりできないので、合成によって強化したり印をつけたりできない。
代わりに、武器や盾のレベルが上がるとレアな印を獲得する。

武器や盾の成長は非常に遅い。
シレン5の仲間キャラはレベルの上限が高く、この武器や盾を最高レベルまで育てるにも他の仲間をレベル99まで育てるのと同じくらい手間がかかると考えることもできる。
そのため正当に育てるには愛が必要ではあるが、最高レベルに達すれば手間に見合う強さを得られるはずだ。
レベルが上がるとアイテムの名前が恥ずかしい方向に変化していくので、そういう意味でも愛が試される
なお、成長段階は狐の小太刀系の武器と狐の盾系の盾の間で共有される。


関連アイテム


成長の種

草系のアイテム。
飲むとシレンが成長状態になり、敵を倒した時に得られる熟練度が4倍になる。
持続時間は通常は100ターンであり、これだけではあまり頼りにならないのだが、祝福して飲むとフロアにいる間ずっと成長状態が持続する。
装備成長のために稼ぎを行うならぜひ祝福して使いたい。

バクチの巻物

シレン5で初登場の巻物。
読むとさまざまな効果の中からランダムに選ばれたひとつが発動する。
初代トルネコパルプンテの巻物に近い。
この効果のひとつに、壺の中以外の手持ちの武器と盾すべてが1段階成長するというものがある。
バクチの巻物を大量に準備し、デメリットとなる効果に気を付けて何度も読めば武器や盾をたくさん成長させることができる。

普通に使っているとすぐに壊れてしまうガラスの剣やガラスの盾などの戦闘での性能に難がある装備品や、前述の狐の小太刀や狐の盾のような成長が遅い武器や盾を育てるのに便利。
図鑑埋めなどでバクチ成長を用いる場合はほぼ全てのデメリットを無視できる運命の小道5Fで行うのがおすすめ。

関連人物


装備成長の鉄人

ダンジョンを徘徊しているNPCのひとり。
話しかけると手持ちの武器や盾から1つ選んで預けることができる。
預けた装備品は、何度か後の冒険でNPCが再登場したときに受け取ることができる。

受け取った装備品は、だいたいレベル1つぶん成長している。
ただし、極端に成長が遅い一部の装備品はレベルアップまで届いていないことがある。

戦闘での性能に難がある装備品や、破損や紛失のリスクを避けたいアイテムを安全に育成することができる。
バクチの巻物が未登場のシレン4では重要な存在であった。

ちなみに、シレン4では鉄人本人を名乗る男性のNPCがうろついているのだが、シレン5では鉄人の娘を名乗る女性のNPCに差し替えられている*9

コハル

シレン5で登場した仲間キャラの少女。
固有の特殊能力として装備品への変身があり、1フロアに1回だけ狐の小太刀系の武器と狐の盾系の盾のどちらかに化けてくれる。
装備品を投げたり壺に入れたり弾かれたりサビを受けたりすると即座に変身が解けてしまうため、メインの武器や盾として使いたい場合は注意。
武器や盾への変身を使わずに、コハルのまま同伴して戦ってもらうことも可能。

コハルはシレンや他の仲間キャラとは異なり、経験値やしあわせ草によってはレベルアップせず、装備品に変身したときの成長レベルが本人のレベルとして適用される。
また、狐の小太刀系の武器の修正値がコハルの攻撃力に、狐の盾系の盾の修正値がコハルの防御力に反映される。
装備品の成長レベルを8まで上げて修正値を+99まで強化すれば、そんじょそこらのモンスターには負けないスーパームキムキコハルになる。
育てるには手間がかかるが、最終的には仲間キャラでぶっちぎりのフィジカルを手にすることになる。
超不幸の種などでレベルを下げられる事故とは無縁なのもよい。

なお、コハルが武器や盾への変身能力を有しているのは、コハルの正体が狐だから*10
これまで旅先の各地で様々な女性と使い捨ての板と縁があったシレンだが、今回は狐耳狐尻尾金髪人外巫女+素直健気デレというなかなか業が深い属性である*11
ちなみにレベルが上がるごとに説明文でシレンに惚気け始める。つまりコハル(が)モエモエハアハア
イッテツ先生あいつらです。


ワキザシバチ

シレン5における熟練度稼ぎの友。コガタナバチ種のレベル2モンスター。
同階層に出現するモンスターの中では圧倒的に熟練度が高く、成長の種を活用して積極的に狩っていけば序盤で強い装備を手にすることも夢ではない。
バクチ成長が現実的ではない持ち込み不可ダンジョンで大いに役立つことだろう。
ただし攻撃力が高く、混乱刺しは脅威。矢でHPを削るなど安全に倒す手段は用意しておきたい。






追記・修正は、ガラスの剣と使い捨ての板を自力でレベル8まで育成してからお願いします。

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最終更新:2024年02月03日 20:09

*1 たたりの壺やたたりのワナなどを利用する。これらの効果が出るたび、道具封印のアイテムは呪いに、呪いのアイテムは道具封印になる。

*2 シレン4の夢中の小道、シレン5のゲンさんのシマなど

*3 直接攻撃で正面のモンスターを倒したとき、余剰のダメージを隣接しているモンスターに与える。

*4 直接攻撃でダメージを与えると、シレンのHPが回復する。回復量は与えたダメージに依存。

*5 水棲特効印を合成でつける場合、異種合成の材料である水がれの巻物は白紙の巻物に書き込んででも用意する価値があるとまで言われていた。

*6 カタナより攻撃力が上回る獣の牙やどうたぬきよりも成長が遅い。隕石の刃や朱剛石の刃よりは早く成長するが、この二者は基礎攻撃力がカタナの2倍以上あり、印数の成長も含めて使い勝手は比べ物にならない。

*7 シレン4およびシレン5においても、成長の途中で名前が「重装の盾」になるタイミングが存在する

*8 これはシレン4でも同様。

*9 実際に装備品を成長させているのは姿を見せない父親のほうであり、ダンジョンに現れる娘は預かりと受け渡しだけを担当しているらしい。

*10 ダンジョンの冒険中にワナにかかった狐を助けるイベントがあり、しばらくすると鶴の恩返しよろしく少女の姿で押しかけてくる。

*11 シレン5がDSで発売された当時でもおおむね属性盛りすぎという評判だった。狐の小太刀や狐の盾がレベルアップした名前がアレなのも大きいかもしれないが。